紅の挑戦者

紅の挑戦者

高校サッカー界の期待の星だった紅闘志也は、遠征地のタイでキックボクシングの王者と出会い、彼と戦いたいと願ってサッカーを辞めてしまう。そして、日本で大利根一鬼の指導の下、血みどろになりながら、王者の挑戦者になるためキックボクシングにのめり込んでいくストーリー。原作者は高森朝雄(梶原一騎)

正式名称
紅の挑戦者
原作者
高森 朝雄
作画
ジャンル
サッカー
 
ボクシング
レーベル
KCスペシャル(講談社)
巻数
全6巻
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

紅闘志也は、高校サッカー界ではスター選手であり、いずれサッカーで有名な大学や企業に入ると予想されていた選手だった。しかし、タイの遠征中、サッカーの練習をしていたときに偶然、タイ式キックボクシングで神格化されている、チャンピオンのガルーダと遭遇。タイ式キックボクシングの凄さを思い知らされたは、ガルーダと戦うためサッカーを捨て、キックボクシングの世界へ。

日本に帰国後、大酒飲みで空手十段を自称し、オンボロのキックボクシング道場を開く大利根一鬼に師事。大利根はかつてガルーダと戦い、右足を奪われ、現在は義足だった。こうして師弟がガルーダ打倒を念願に燃え、血と汗と根性を積み重ね、必殺オーバーヘッドキック紅十人げりなどの必殺技を生み出す。

そして、キックボクシングチャンピオンのガルーダの挑戦者へと駆け上っていく。

登場人物・キャラクター

紅 闘志也

九州の高校2年生。太い眉をした二枚目少年。日本高校サッカー界ではヒーローで、必殺のマッハシュートで得点を稼いでいた。日本高校選抜チームの一員であり、バンコックへ親善試合の遠征に行き、そこでタイ式キックボクシングと出会う。タイ式キックボクシングでは神格化され、タイでは第三の王とまで呼ばれるミドル級チャンピオンのガルーダと遭遇。 彼の一方的な試合を観戦して血が騒ぎ、彼と戦いたいと強く思うようになる。日本に帰国後、サッカーを捨てて、キックボクシング界へ投身。空手十段を自称する大利根一鬼を師匠として、日本キックボクシング界にデビューする。サッカーのテクニックを利用した必殺オーバーヘッドキックや、リングのロープを利用した紅十人げりなどの必殺技で、日本キックボクシング界を席巻していく。

大利根 一鬼

紅闘志也のキックボクシングの師匠。大利根キックボクシング道場の師範で、空手十段。中肉中背の腹巻をした男で、右足が義足。かつて、空手の達人としてタイに渡り、キックボクサーなどと対戦し勝利し続けた。ガルーダの存在を知り、試合を挑もうとするが、日本大使館までが止めようとする。 しかし、それを振り切ってガルーダと対戦し、右足をもぎ取られてしまう。それ以来、打倒ガルーダに燃えていた。たが現実は、酒乱のうえに練習が厳しいため訓練生はなく、大利根道場はボロボロで周囲はゴミ溜めのようになっていた。紅闘志也が入門後、道場は大利根ジムとなり、闘志也が連勝していくと、訓練生もしだいに増え始めた。 のちに、大利根ジムは木製からコンクリート製の建物に改修されている。

ガルーダ

タイ式キックボクシングのミドル級チャンピオン。タイ人で、長身。胸にガルーダ(神の鳥)の入れ墨がある。タイには3人の王がいるといわれ、1人は国王、1人は法王、そしてもう1人が彼であると、タイ国民からあがめられる存在。195勝不敗ですべてKO。タイ国のキックボクシングは、ルンピニー派とラジャラムラ派の二派あり、ルンピニー派は警察が、ラジャラムラ派は軍隊が興業を行っている。 ガルーダはその枠を越えた統一チャンピオン。紅闘志也がタイでサッカーの練習時に、ボールをそらしてしまった。このとき、通りがかったガルーダが、ボールを紅に向かって蹴り返すが、そのボールは皮が破れてパンクしていた。 その直後、紅はガルーダの試合を観戦。あまりにも一方的なガルーダの勝利に、紅の闘争心に火がつく。チェンマイに「蛇の巣」と呼ばれる秘密道場を主催。彼自身も、かつて蛇の巣の訓練生だった。

剣持 隼人

常に冷静で、口髭をたくわえた角刈りの男。全日本ライト級チャンピオン。キックの鬼、キックの王者、ミスターキックボクシングと呼ばれるほど、人気実力ともにナンバーワンのチャンピオン。76連勝。必殺技真空三段げりを武器にする。野田ジム所属。ジムの野田会長は紅闘志也と大利根一鬼を嫌っていたが、彼は正々堂々と戦うライバルとして紅に接していた。 紅をスパーリングパートナーに選び、彼を叩きのめしながらもキックボクシングのテクニックを教えていく。剣持自身、ガルーダと対決したいと考えており、そのために階級を変えている。階級を変える前に、紅と正式な試合をし、そこで連戦連勝の紅に初黒星を与えている。 妹が1人、剣持美湖がいる。

剣持 美湖

剣持隼人の妹。腰まであるロングヘアーの美女で、スポーツカーを愛車にして乗り回す活発さを持つ。兄の隼人からは、リングのそばを女性がウロウロするものではないと、再三たしなめられている。紅闘志也に好意を持ち、、兄と同様の血みどろの道を行くことを何度も止めようとするが、その努力は無駄に終わっている。 兄がガルーダ戦で死んだあとは、よりいっそう紅を助力。ガルーダ戦をやめるよう説得しつつも、敵情調査などをする。

野田会長

日本キックボクシング協会会長で、野田ジムの会長。角ばった顔で、蝶ネクタイとタキシード姿の男。野田ジムには、剣持隼人、スパイダー黒江などの優秀な選手が数多くいる。紅闘志也がサッカー界からキックボクシング界へ転向する際、大利根一鬼に300万円で紅を自分のジムにトレードしたいと申し込むが断られてしまう。 それ以来、大利根と紅を、日本キックボクシング界から追放しようと画策するが、テレビ局の後押しによって水の泡になる。次善の策としてジムの猛者たちを紅にぶつけてつぶそうと狙った。剣持隼人もそのうちの1人だったが、彼は野田の思惑に反感を持ち、逆に紅とスパーリングしてテクニックを伝授していく。

スパイダー黒江

野田ジムに所属するベテランキックボクサー。若手殺しと異名を持つ。紅闘志也の日本キックボクシング初対戦の選手。紅の必殺オーバーヘッドキックを、リングのロープ下をくぐることで破った。だが、二度目のオーバーヘッドキックのときに、同じくロープ下へく逃れた黒江に対し、紅はジャンプを中断し、通常キックで攻撃。 かっとなって襲いかかったところに、オーバーヘッドキックを喰らってしまう。

ウスマン・ソンデン

紅闘志也がプロ2戦目に戦ったキックボクサー。将来有望な選手で、14連勝中。野田会長が、紅をつぶすために対戦させた。かなりのテクニシャンだったが、紅がサッカー仕込みの足運びでソンデンの攻撃をかわし、すきを見つけたところで必殺のオーバーヘッドキックがさく裂し、紅が勝利する。

サーマン

ガルーダの秘密道場の卒業生で、ガルーダの弟子と呼ばれるタイのキックボクサー。1973年の秘密道場卒業者20名中17番の成績の男。だが、紅闘志也の必殺オーバーヘッドキックを簡単に破った。さらに、殺人技空中四点げりで紅を苦しめた。紅は、相手が空中四点げりをするのを見計らって同時にオーバーヘッドキックを使用。 これが見事にサーマンにヒットし勝利。紅が16連勝をかざっている。

キング・ラジャーナ

額に星型の入れ墨。タイ国では、ムービースターより人気がある二枚目。ガルーダの秘密道場の卒業生で、ガルーダの弟子と呼ばれるキックボクサー。1973年の秘密道場卒業生20人のうち、主席で卒業した天才児。その後、1年でタイ国のライト級3位まで駆け上る。野田会長の招聘によって来日するが、その直前の試合で相手選手を殺してしまい、落ち込んでいた。 ギロチン・キックという秘技を使って、紅を窮地に立たせた。

柳 金剛

韓国のテコンドー使い。1972年の韓国ソウルで開催されたテコンドー世界選手権大会で優勝。この大会では、テコンドー以外にも空手や拳法の選手も参加していた。それを、柳が秘技のうしろとびまわしげりで、準決勝、決勝の相手を殺してしまい、テコンドー界から永久追放されてしまう。世界最強の格闘技はテコンドーであり、紅闘志也に、ガルーダより強い相手がここにいることを証明したいと、紅に挑戦状を叩きつける。

青野 好夫

紅闘志也の親友。眼鏡をかけたやさ男。日本高校選抜チームでは補欠参加で、タイ国へ親善試合に行った。このとき、紅と親しくなり、紅といっしょに練習しようとしたときにガルーダと遭遇する。東京の高校生。紅がキックボクシングをするときには、東京を拠点に道場を探すということで、目白の自宅に招き、しばらく一緒に暮らしている。 父は会社員で部長。母は近所の子供たちにピアノを教えている。弟の光雄は小学五年生で、紅が自宅に来たことを喜んでいた。紅がキックボクシングに入って以降は、紅を支え続け、ときにはセコンドなどもしている。

大利根キックボクシング道場

『紅の挑戦者』の登場人物大利根一鬼が経営するキックボクシング道場。師範は大利根一鬼。紅闘志也が入門した頃は、大利根が無断で居座っていた場所に、木製のボロボロの小屋を立てて道場にしていた。すぐそばにはゴミが山積みされている。ここで、紅は毎日20キロのロードワークと、大利根を相手にスパーリング練習を続ける。 紅が日本ライト級チャンピオンになると、訓練生が増加。コンクリート製の新道場KICK大利根GYMを立てている。

場所

ガルーダの秘密道場

『紅の挑戦者』の登場人物ガルーダが経営する施設。タイ国チェンマイの山にある秘密道場で、山頂には巨大な黄金のガルーダの紋章がある。地元の人からは、蛇の巣とも呼ばれている。タイ全土からえりすぐった青少年を集めて特訓し、毎日死を意識させるほど厳しい修業がある。つらくて逃亡しようとしても、周囲にはキングコブラが何万匹といるので、到底無事にはすまない。 毎年数十人の卒業生がいて、かつて剣持隼人もそのうちの1人と対戦。かろうじて引き分けたが、剣持は鼻の骨やアバラ2本を折られている。

その他キーワード

必殺オーバーヘッドキック

『紅の挑戦者』の主人公紅闘志也が使う必殺技。サッカーのオーバーヘッドキックを、キックボクシングで応用した技。一瞬、対戦相手に背中を見せて空中ジャンプし、そのまま後方宙返りして相手の頭部を狙う。大利根一鬼に入門するとき、大利根と戦いながら使った技で、公式戦でもこれで連勝した。

紅十人げり

『紅の挑戦者』の主人公紅闘志也が使う必殺技。リングのロープ上を高速に飛び跳ねて、対戦相手にキックする技。あまりに高速で飛び跳ねるので、対戦相手には紅が10人に分身して見える。

空中四点げり

『紅の挑戦者』の登場人物サーマンが使った必殺技。紅めがけてジャンプし、サーマンの両ヒジで紅の頭の両サイド、さらに両ヒザで両肩を同時に体重をかけて攻撃する。これを受けた紅は、少しの間動けなかった。ただ、次に受けそうになったとき、必殺オーバーヘッドキックで対抗し、サーマンに勝利している。

クレジット

書誌情報

紅の挑戦者 全6巻 講談社〈KCスペシャル〉 完結

第1巻

(1986年4月発行、 978-4061012257)

第2巻

(1986年4月発行、 978-4061012264)

第3巻

(1986年5月発行、 978-4061012271)

第4巻

(1986年5月発行、 978-4061012288)

第5巻

(1986年6月発行、 978-4061012295)

第6巻

(1986年6月発行、 978-4061012301)

SHARE
EC
Amazon
logo