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素晴らしい世界
浅野いにおの連載デビュー作。多様な登場人物を主人公にした連作短編で、舞台は現代の日本。いじめにあっている少女とカラスの姿をした死神、クマの被(かぶ)りものをして逃走する暴力団員と、教師と不倫している女子高生、かつての仲間のメジャーデビューを悔しがる元バンドマンの会社員など、様々な境遇にある登場人物たちの日常を描いたドラマ。各話の登場人物が、ゆるやかにつながっていく構成が特徴。小学館「月刊サンデーGX」2002年9月号から2004年4月号まで不定期連載。なお単行本には、以下の読み切り作品が収録されている。『脱兎』(「月刊サンデーGX」2002年2月号掲載)、『ウイスキーボンボン』(描き下ろし)、『桜の季節』(既存作の改訂版、描き下ろし)、『それから』(「月刊サンデーGX」2008年8月号掲載)。
登場人物・キャラクター
戸川 ゆり子 (とがわ ゆりこ)
『脱兎さん』の主人公。小田急線沿線の築25年風呂なしのアパートに住む23歳の女性。「テポドン」と名付けたスッポンを飼っている。大学でバンドサークルに所属していたが、なぜかみんなに頼られまくる日常が嫌になり、後先考えずに大学を中退。特に目標もなく、バイト生活を送っている。あだ名は「トガさん」。
堀田 (ほった)
『脱兎さん』の登場人物。戸川ゆり子の大学の後輩の男性。半年ぶりに戸川と街で再会する。バンドサークル時代は、超長いモヒカン頭でプロを目指していたが、現在は短髪のメガネ男子に変身し、就職活動に勤(いそ)しんでいる。
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