紫電改のタカ

紫電改のタカ

太平洋戦争末期、連合軍に苦戦していた日本。台湾・高雄基地帝国海軍第七○一飛行隊に配属された隊員滝城太郎の戦いを描く。戦局は厳しくなり、本土防衛戦用の迎撃戦闘機紫電改のテストパイロットとして配属された横須賀基地、四国・松山基地、硫黄島、そして本土決戦へと舞台は移っていく。作者ちばてつやにとって唯一の戦記物となる。

概要

太平洋戦争末期、台湾の高雄基地帝国海軍第七○一飛行隊へ配属になった滝城太郎は、そこで紺野一飛曹、久保一飛曹、米田一飛曹たちと出会う。飛行隊は4人を残し戦死。滝城太郎は紫電改のテストパイロットとして横須賀基地へ赴任。その後、四国・松山基地松山三四三航空隊、通称剣部隊への配属、秘密部隊の結成と戦いは続いていくが、日本本土へのアメリカ軍の攻撃に滝は苦悩していく。

終戦間際に下された命令は特攻命令だった。

登場人物・キャラクター

主人公

四国・松山出身。台湾・高雄基地帝国海軍第七○一飛行隊に一飛曹として新入隊。降下後上昇し敵を真下から攻撃する逆タカ戦法で敵を撃墜。松山三四三航空隊松山基地にて紫電改に搭乗し、呉での戦果が認められ兵曹長に... 関連ページ:滝 城太郎

紺野 一飛曹

北海道出身。台湾・高雄基地帝国海軍第701飛行隊班長。滝城太郎に対し、ライバル心を燃やし決闘をしていたが、次第に固い友情に結ばれる。沖縄南、琉球海溝へ特攻出撃、戦死。

久保吾作一飛曹

秋田県出身。台湾・高雄基地帝国海軍第七○一飛行隊隊員。その後、松山三四三航空隊通称剣部隊に所属。おっょこちょいな性格だが、ムードメイカーとして活躍。滝城太郎たちとともに特攻出撃し戦死。

米田二飛曹

台湾・高雄基地帝国海軍第七○一飛行隊隊員。その後、松山三四三航空隊剣部隊に所属する。医者の息子で、仲間の手当てを行う。秘密部隊作戦中に爆発に巻き込まれ、日本への帰路死亡。

米田次郎二飛曹

米田二飛曹の実弟。特攻出撃したが、兄にひと目会いたい一心から台湾の秘密基地近くをさまよっているところを偶然、滝城太郎たちに保護される。松山基地へ帰還。滝たちの特攻命令の人選からは外れ、生き延びた。

黒岩上飛曹

腕は確かだが冷酷な性格。捕虜として拘留中のアメリカ兵ジョージを射殺、その罪を見張をしていた滝城太郎にかぶせる。アメリカ軍の黒い戦闘機ウォーホークをジョージと見間違え錯乱、アメリカ軍トマスの体当たりで爆発、死亡。

花田上飛曹

スマトラでの戦いの生き残り部隊七人のサムライの隊長。松山基地に帰還後、第七兵舎隊長となった滝城太郎の部下となる。激しく対立するし、滝の抹殺を企てる。秘密基地より生還後、松山基地で滝の新戦法を掴むものの、アメリカ軍のモスキトンに敗れてしまう。 黒い紫電改を滝に渡すため血染めの遺書とともに帰還後絶命。

七人のサムライ

花田上飛曹を隊長とするスマトラ生き残り部隊。伴一飛曹、円城寺一飛曹、居断一飛曹、井関一飛曹、田村一飛曹、石松一飛曹からなる。井関、田村、石松は秘密基地からの帰還途中、アメリカ軍グラマン編隊と交戦、死亡。伴、円城寺、居断は、滝城太郎とともに特攻出撃、死亡。

白根少佐

台湾・高雄基地帝国海軍第七○一飛行隊隊長。滝城太郎の着任後、翌朝出撃し戦死。前日の滝と紺野の喧嘩の勝敗に、山本五十六から授かった軍刀を賭ける。その賭けには負け、軍刀は菅野大尉に譲られる。

菅野大尉

台湾・高雄基地帝国海軍第七○一飛行隊にて滝城太郎たちと出会う。その後、フィリピン・レイテ島から横須賀基地へ帰還。松山三四三航空隊、通称剣部隊飛行隊長となるが、戦死。実在の人物で太平洋戦争における撃墜王の菅野直がモデル。

佐賀県出身。階級は少尉。黒い紫電改を渡すために、松山基地へ。滝城太郎の編み出した新戦法に興味を持つ。しかし、その戦法が滝のからだを酷使することを見抜き、日本南アルプス山中の元海軍大佐に預ける。実在の人... 関連ページ:坂井 三郎

源田 実

広島県出身。階級は大佐。松山三四三航空隊通称剣部隊の指令。実在した人物、源田実がモデル。

信子

滝城太郎の幼馴染。松山で滝の母親を気遣っている。松山基地では、母親と信子は滝している。また、敗戦間際に、大分へ面会に行くも、その日は滝たちの特攻出撃した日だった。

ジョージ

アメリカ軍パイロット。黒いウォーホークに搭乗。滝城太郎との空戦中に会話をし、2度目に捕虜を救うために横須賀基地へ潜入するも、黒岩に撃ち殺されてしまう。

トマス

アメリカ軍パイロット。ジョージの兄で、松山基地で捕虜となる。弟のジョージが目の前で撃ち殺され、黒いウォーホークで出撃するも、黒岩に撃たれる。黒岩機に体当たりし、爆発。死亡。

アメリカ軍パイロット。日本軍の真珠湾攻撃で両親と6人の兄弟を殺され、復讐を誓う。虎縞模様のP51ムスタングに搭乗し戦う。私怨に満ちた戦いは友軍にも嫌われていた。雲の中に消え、すぐさま攻撃するという戦い... 関連ページ:タイガー・モスキトン

集団・組織

松山三四三航空隊

太平洋戦争での日本海軍戦闘機部隊。開戦後の通称初代隼隊、二代目が通称剣部隊。優秀な搭乗員と紫電改を中心に日本本土決戦の中、終戦まで戦った部隊。

その他キーワード

太平洋戦争

第二次世界大戦の一局面。大日本帝国などの枢軸国(日本、ドイツ、イタリアなど)と連合国(アメリカ、大英帝国、オランダなど)との戦争。

逆タカ戦法

滝の空中戦で使う戦法。敵の目前で急降下し、消えたと思わせ、急上昇して敵機の真下から攻撃を仕掛ける戦法。その後、新戦法を編み出すが、太陽に向かって急上昇し消えるというものだが、具体的にどういうものかは明らかにはされていない。

書誌情報

紫電改のタカ 全4巻 講談社〈講談社コミックス〉 完結

第1巻

(1990年8月発行、 978-4063133080)

第2巻

(1990年9月発行、 978-4063133097)

第3巻

(1990年10月発行、 978-4063133103)

第4巻

(1990年11月発行、 978-4063133110)

紫電改のタカ 全4巻 ホーム社〈ちばてつや全集〉 完結

第1巻

(1995年5月発行、 978-4834282269)

第2巻

(1995年5月発行、 978-4834282276)

第3巻

(1995年6月発行、 978-4834282283)

第4巻

(1995年7月発行、 978-4834282290)

紫電改のタカ 全4巻 中央公論新社〈中公文庫〉 完結

第1巻

(2006年4月発行、 978-4122046757)

第2巻

(2006年5月発行、 978-4122046955)

第3巻

(2006年6月発行、 978-4122047051)

第4巻

(2006年7月発行、 978-4122047198)

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