概要・あらすじ
昭和18年、太平洋戦争。海軍の重要拠点パゴス島のあかつき戦闘隊に、若い海軍中尉八雲剛一郎は隊長として赴任する。曲者揃いの隊員達とぶつかり合いながらも、敵軍と死闘を繰り広げる。
登場人物・キャラクター
八雲 剛一郎 (やくも ごういちろう)
東京・神田で旗本の子孫として生まれ、剣道・柔道の達人。海軍兵学校を出て間もなくパゴス島のあかつき戦闘隊に隊長として赴任する。階級は海軍中尉。経験の浅さゆえ飛行技術や射撃は稚拙で部下からも見下されがちだったが、一本気で並々ならぬ根性を見せ、戦闘能力も統率力も向上させていく。
今 三太郎 (こん さんたろう)
九州・小倉の生まれ。歯の出た顔で、口達者でお調子者。太平洋戦争中パゴス島を守る日本海軍のあかつき戦闘隊に所属する海軍二等飛曹。母親の写真を肌身離さず持っている。八雲剛一郎が隊長として赴任するまでの実績は出撃20回だが撃墜は0回。隊長として赴任した八雲剛一郎には何かというと喰ってかかる。
神 虎吉 (じん とらきち)
大阪・河内の生まれ。階級は一等飛曹。八雲剛一郎が隊長として赴任するまでの実績は出撃62回撃墜18。特技はとんぼがえり戦法。あかつき戦闘隊で随一の飛行経験の持ち主。関西弁を話し、粗野な性格。経験の浅い隊長八雲剛一郎を始め見下していたが、日が経つにつれて少しずつ認めだす。
棟方 八郎 (むなかた はちろう)
名古屋出身。予科練出身。落下傘部隊分隊長としてバレンバン攻撃に参加。八雲剛一郎が隊長として赴任するまでの実績は出撃32回。敵に落ちていくと油断させて背後に回る戦法を得意とする。寡黙で実直な性格。当初は八雲剛一郎に反発の態度を示していたが、隊長として立てるようになる。
竜 霧之介 (りゅう きりのすけ)
陸軍飛行伍長。元加藤隼戦闘隊。八雲剛一郎が隊長として赴任するまでの実績は出撃34回、撃墜18。特技はひねり戦法。山口・萩の武家の生まれ。加藤隼戦闘隊に所属していた時の経験で心に傷を持つ。カミソリの竜と呼ばれる攻撃力を持つ。
左近 平次 (さこん へいじ)
サングラスをかけ、酒を手放さない。京都の染物屋に生まれる。あかつき戦闘隊に所属する海軍二等海曹。K医大に通っていたが、医者が嫌いで飛行機乗りとなった。酒がたたって戦果はなし。戦闘の役には立たないが医学知識で仲間を助ける。
田熊 次郎兵衛 (たぐま じろべえ)
大柄で髭を生やし、東北弁を話す。秋田県生まれ。あかつき戦闘隊の整備班長。朴訥としていて正直者。整備兵の喜多三平と共にわずか二人になった整備班であかつき戦闘隊の背後の守りを固める。
喜多 三平 (きた さんぺい)
小柄で明るく、良く動き回る。あかつき戦闘隊の二等整備兵。整備の他、通信、炊事、洗濯もこなす何でも屋。母親を小さい時に亡くし、その顔を知らぬまま育ったため強い思慕の情がある。
玉村 (たまむら)
海軍ラバウル基地の医長で階級は大尉。規則に厳しく、負傷した兵士に対しても容赦ないが、義手を作るなど技術力がある。竜霧之介が加藤隼戦闘隊にいた頃の顛末を知る。
R・グラハム (あーる・ぐらはむ)
アメリカ第七空軍虎ザメ戦闘隊隊長。階級は少佐。狙われて逃げ切った者は誰もいないといわれる。正当な勝負を信条としている。
鬼武 (おにたけ)
坊主頭に髭を生やした男性。ラバウル基地の日本海軍司令をつとめる。階級は大佐。八雲剛一郎にあかつき戦闘隊の隊長を命じる。剛一郎を息子のように思い、目をかけている。
加藤 健夫 (かとう たけお)
かつて竜霧之介が所属した日本陸軍の戦闘隊隊長。階級は中佐。陸軍きっての名戦闘隊長といわれ、部下達からも信頼されていた。黒眼鏡をかけている。竜霧之介に隼を使っての戦術を忠告する。
山梨 (やまなし)
禿げあがった頭に白鬚の男性。登場時60歳。江戸っ子でしゃきしゃきとした性格。海軍潜水艦イ=400の艦長。八雲剛一郎とは旧知の仲で、「八雲のぼっちゃん」と呼ぶ。また八雲剛一郎は「じいさま」と呼ぶ。
ヒューストン
アメリカ海軍駆逐艦の艦長。右目がつぶれ、右手・右足が無い。執念深く、一度狙った潜水艦は必ず沈めると言われ通称ホワイトウルフ。大西洋で18隻のドイツ軍の潜水艦を沈めた実績を持つ。
クレジット
- 原作
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相良 俊輔