ゼロ戦レッド

ゼロ戦レッド

太平洋戦争の激戦区である南太平洋で、人知れずアメリカ軍の戦闘機を撃墜し続ける、謎の赤いゼロ戦に乗る青年達の活躍を描いたフィクション戦記。「冒険王」で連載された。

正式名称
ゼロ戦レッド
ふりがな
ぜろせんれっど
作者
ジャンル
第二次世界大戦
レーベル
サンデーコミックス(秋田書店)
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あらすじ

第1巻

太平洋戦争の激戦区となった南太平洋。日本軍とアメリカ軍の血で血を洗う戦いが続く中、機体を赤く塗った謎のゼロ戦部隊が、アメリカ軍の戦闘機を撃墜し続けるという不可解な事態が頻発していた。日本軍が築いたラバウル航空隊カンダ前進基地のパイロットである死神少尉秋田は、戦闘中に噂のゼロ戦部隊と遭遇し、実際にその強さを目の当たりにして驚愕する。謎のゼロ戦部隊の正体は、リーダーの赤木を筆頭に、元特攻隊の日本兵で構成されたゼロ戦レッド隊で、彼らはジャングルに秘密基地を作り、赤いゼロ戦でアメリカ軍を相手にゲリラ戦を展開していた。そんな折、アメリカ軍の攻撃を受け続けるカンダ前進基地を救うために、敵の本拠地を攻め落とす事を決めた赤木は、カンダ前進基地からゼロ戦を拝借し、隊員を引き連れてアメリカ軍が築いた前進基地へと潜入。基地に損害を与えたうえ、食料を奪う事に成功する。奪った食料をカンダ前進基地に投下した一行は、それまでの秘密基地を捨て、以前に潜んでいたアババ島を新たな拠点に定める。そこでゼロ戦レッド隊は、アメリカ軍に襲われているという日本軍の空母の無線をキャッチし、沈みゆく空母から菊水中将を救出。さらに、アメリカ軍に痛撃を与えたうえで、菊水中将を日本本土へと無事に連れ帰る事に成功する。千葉県の館山海軍基地へと入った一行は、日本軍上層部からゼロ戦レッド隊として自由な活動を保障されるが、赤木はその優秀さを買われ、霞ヶ浦航空隊の教官に任じられ、隊を離れる事になってしまう。一足先に南太平洋の小島へと戻っていた、赤木を除く一行は意気消沈する。そこでアメリカ軍と戦闘になり、大苦戦を強いられるが、本土での教官を辞した赤木が再び隊に舞い戻り、力を合わせてアメリカ軍を撃退する。

第2巻

アメリカ軍が開発した風船型の新型兵器「風船爆雷」に手を焼くゼロ戦レッド隊と共にアメリカ軍の前進基地へと潜入した赤木は、風船爆雷の工場に爆弾を仕掛けたうえで、戦闘機の燃料に角砂糖を混ぜ込み、基地を脱出。爆弾工場を破壊し、戦闘機の多くを墜落させるという大戦果を上げる。この大失態で、ゼロ戦レッド隊への対策に本腰を入れたアメリカ軍は、各戦場から凄腕のエースパイロットを呼び集め、「米軍十勇士」を結成。ゼロ戦レッド隊の殲滅作戦を敢行したうえで、ゼロ戦レッド隊の基地があるアババ島に対し、総攻撃を開始する。ゼロ戦レッド隊は戦いを優位に進め、激闘の末、「米軍十勇士」を八人まで撃墜する事に成功。残るアール・カポネピーターとの戦いに挑んだ赤木は、空中で敵機の操縦席に乗り込むという常識外れの接近戦を挑み、カポネを生け捕りにする事に成功。その勢いのまま、マリアナ海域へ出撃した一行は、最後に残ったピーターと対決。赤木の策略でピーターを秘密基地へと誘い込んで打ち倒し、「米軍十勇士」を全滅させるのだった。その後、養老渓谷に秘密基地を移した一行は、兄の復讐を誓ったカポネの弟が乗るタイガー・ムスタングにつけ狙われてしまう。カポネの弟とアメリカ軍が襲撃していた国籍不明の潜水艦を助けるため、現場へと急行した赤木は、海上で漂流していた同盟国であるドイツ軍の将兵を救出。その後、赤木はドイツ将兵を助けに来たUボートのドイツ兵から、日本とドイツが共同で開発しているという、強大な秘密兵器の隠し場所の地図が入った小箱を受け取る。戦局を大きく左右するという秘密兵器の場所を知らせるため、小箱を持って日本への帰還を試みた赤木は、追撃してきたカポネの弟に勝利するが、自らも機体の片翼を失って海に墜落する。アメリカ軍に捕らわれ、小箱の行方を追うアメリカ軍の過酷な拷問にも口を割らなかった赤木は、守りのスキをついて基地を脱出し、無事に秘密基地へと帰還を果たすのだった。

登場人物・キャラクター

赤木 (あかぎ)

日本人の青年。もともとは特攻隊の一員だったが、命令に背いて逃亡し、数名の逃亡兵を率いて、赤いゼロ戦がトレードマークとなるゼロ戦レッド隊を作った。判断力と実行力に長けた優れたリーダーで、物量で遥かに勝るアメリカ軍を相手にゲリラ戦を挑み、多大な戦果を上げていた。パイロットとしての技量も一流で、過酷な戦いの中でアメリカ軍のエースを次々と倒していく。 ルックスは青年というより少年で、隊員からは親しみを込めて「隊長」と呼ばれている。

(むらさき)

日本人の青年。ゼロ戦レッド隊の一員で、元特攻隊の日本兵。人情味あふれる熱血漢で、特に度胸に関しては人一倍ある。直情的な性格が災いして、ピンチを招く事もある。赤木の親友で、互いに尊敬し合っている。ほかの隊員からは「紫少尉」と呼ばれているが、実際の階級が少尉であったかどうかは不明。

黒木 (くろき)

日本人の青年。ゼロ戦レッド隊の一員。思い切りのいい性格で、男らしく貫禄がある顔をしている。少々気が短く、かんしゃくを起こしやすいのが欠点。アメリカ軍の通信を受け取って激高し、海に飛び込んで頭を冷やす事もあった。ほかの隊員からは「黒木飛曹長」と呼ばれている。

緑原 (みどりはら)

日本人の青年。ゼロ戦レッド隊の一員。恰幅のいい体格をしており、趣味は食べる事と寝る事。気のいい性格をした呑気者で、ほかの隊員からは「緑原一飛曹」と呼ばれている。

黄丘 (きおか)

日本人の青年。ゼロ戦レッド隊の一員。本来は気弱な性格だが、一人一人の責任が重いゼロ戦レッド隊で過ごした事により大きく成長し、時おり手柄を立てていた。ほかの隊員からは「黄丘一飛曹」と呼ばれている。

チビタン

日本人の少年。ゼロ戦レッド隊の一員で、明るく愉快なマスコット的存在。本名は不祥で、背が低いため、この愛称で呼ばれている。まだ年端もいかない少年だが、パイロットとして高い資質を持ち、赤木もその天才性を認めていた。

秋田 (あきた)

日本兵の男性。階級は一飛曹。ラバウル航空隊カンダ前進基地に所属するパイロットで、髭が印象的な強面な人物。ゼロ戦レッド隊の正体を見極めようとしていたが、アメリカ軍に撃墜された際に赤木に助けられ、計らずもゼロ戦レッド隊の内情を知る事になる。

死神少尉 (しにがみしょうい)

日本兵の男性。階級は少尉で、本名は不祥。ラバウル航空隊カンダ前進基地に所属するパイロットで、高い腕前を誇るパイロット。秋田のよき上官として、無鉄砲な彼を諫める役割を担っていたが、アメリカ軍との戦闘で命を落とす。

菊水 (きくすい)

日本軍の将校。階級は中将。航空空母の艦長を務める男性。アメリカ軍との戦闘で敗北した際に、沈む空母と運命を共にしようとしていたが、赤木によって救出され、ゼロ戦レッド隊の働きで無事に日本本土への帰還を果たす。パイロットとしての赤木の優れた才能を認め、彼を航空隊の教官に任命する。

アール・カポネ (あーるかぽね)

アメリカ軍の男性パイロット。階級は中尉。ゼロ戦レッド隊を倒すために結成された「米軍十勇士」の一員で、世界一の撃墜王を自負するなど、アメリカ軍でもトップクラスの実力を誇る。搭乗機は「タイガー・ムスタング」。赤木との対決で操縦席に乗り込まれ、敗北を喫する。

ピーター

アメリカ軍の男性パイロット。階級は中尉。ゼロ戦レッド隊を倒すために結成された「米軍十勇士」の一員で、アール・カポネに匹敵する技量の持ち主。搭乗機は「ドクロ・ウォア・ホーク」。赤木との対決で策略に引っ掛かり、秘密基地に機体ごと引きずり込まれて敗北する。

カポネの弟 (かぽねのおとうと)

アメリカ軍の男性パイロット。顔に包帯をぐるぐる巻きにした異様な姿をしている。アール・カポネの弟を名乗っており、兄を倒したゼロ戦レッド隊に報復をするために戦う。アメリカ軍に対しては「タイガー・ムスタング二世」を自称していた。

集団・組織

ゼロ戦レッド隊 (ぜろせんれっどたい)

元特攻隊の日本兵で構成された航空隊。隊長は赤木が務めている。機体を赤く塗ったゼロ戦で出撃し、ゲリラ的にアメリカ軍を急襲する事で、大きな戦果を上げていた。正規軍ではないため、日本軍からも攻撃の対象となっていたが、菊水を日本本土へ送り届けた功績により、正規軍としての地位を獲得する。略称は「レッド隊」。

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