あらすじ
第1巻
どこにでもいるようなふつうの女子高校生の苗木こまるは、「人類史上最大最悪の絶望的事件」から1年半が経ったあとも、家族と離されて監禁生活を強いられていた。いくつかの事件が解決したあと、黒幕は倒され、世界は正常に戻っていく予定だった。しかし事件はまだ終わったわけではなく、塔和シティーを中心とした新たな絶望と何者かによる陰謀が、人々を襲うようになっていた。多くの友人を失い、家族とも離れたままのこまるは、希望を捨ててすっかり監禁生活を受け入れようとしていたある日、突如モノクマによる襲撃を受ける。容赦なく襲ってくるモノクマから必死に逃げながら、1年半ぶりに外に出たこまるは、無数のモノクマたちにオトナたちが狩られて次々と死んでいく、絶望的な光景を目の当たりにする。テレビでは希望の戦士によって「オトナを全員殺してコドモだけの世界を作る」という、所信表明が放送されていた。未来機関を名乗る十神白夜から「拡声器型ハッキング銃」を受け取っていたこまるは必死に身を守りながら逃げ惑う中で、「超高校級の文学少女」の異名を持つ腐川冬子と出会う。冬子は殺人鬼「ジェノサイダー翔」の人格を秘めた恐るべき多重人格者だが、こまるを助けるためにやって来たと言う。こうしてこまると冬子は荒れ果てた街を舞台に、互いに協力しながら新たな絶望と世界の異変に立ち向かっていく。
第2巻
希望の戦士のデモンズハンティングに巻き込まれた苗木こまるは、腐川冬子と協力して危険な塔和シティーから逃げ出そうと橋に向かう。こまるたちはその道中で、同じく外に逃げようとしていた朝日奈悠太と共に行動することになるが、外に出るための唯一の橋がモノクマキッズに破壊されてしまう。モノクマから逃げるだけで必死だったこまるたちは外に出る手段を失い、結局街に引き返す羽目になってしまう。そんな中、悠太は橋の向こう岸まで泳いで渡って助けを呼びに行くと言い出し、最初は反対していたこまるたちも彼に希望を託すことになる。だが、悠太が橋の向こうを目指して泳ぐ途中、水上で謎の爆発が起こり、悠太も消えてしまう。悠太を止めなかったことを後悔しながら、こまるは絶望のままに気力を失うが、冬子はそんなこまるに励ましの言葉を掛け、元気付けられた彼女は地下鉄から街の外を目指すことになる。こまるたちが地下鉄への階段を下りていくと、その先の地下コロシアムのような場所で大門大が待ち構えていた。こまるは説得を試みるものの、大の心は彼自身の生死を顧みないほどに狂気に陥っていた。大が繰り出した勇者ロボット「マークガイバー」に対抗するため、冬子はジェノサイダー翔に人格交代して立ち向かう。しかし、巨大ロボット相手では翔の攻撃はきかず、見かねたこまるは拡声器型ハッキング銃でマークガイバーを壊そうとする。
第3巻
苗木こまると腐川冬子は、助けを呼ぶために未来機関第四十支部との通信をつなげることに成功する。画面に現れたのはこまるの兄、苗木誠だった。兄との久々の再会を喜びながら、こまるは誠と冬子が希望峰学園の同級生であり、さまざまな事件を共に乗り越えた仲間同士であったことを知る。そんなこまるたちの会話を聞いた冬子は、十神百夜が敵にとらわれている限り、未来機関には頼れないと言い張る。そのまま誠との通信は途切れてしまい、こまるは冬子への不信感や不安を抱えたままシロクマのもとへ戻り、レジスタンスの秘密基地で塔和灰慈と再会。灰慈とのやり取りの中でこまるは冬子とケンカするが、そこへ大量のモノクマが侵入して基地を襲撃する。基地が襲撃された原因にこまると冬子が関係していると疑った灰慈は二人を拘束し、別々の場所に幽閉する。一人になったこまるは自分を責めながら自信を喪失するが、そこへ空木言子が侵入してこまるをさらう。言子に襲われたこまるが助けを求めようとした瞬間にジェノサイダー翔が現れ、彼女に服を切り裂かれた言子は戦意喪失する。そこへ新月渚が現れるが、彼の目的はこまるたちとの戦いではなく、二人を塔和シティーの外へ逃がすことだった。渚はこまるの腕輪を外して外への道に案内しながら、自分たちの過去や目的を語り出す。
登場人物・キャラクター
苗木 こまる (なえぎ こまる)
苗木誠の妹で、女子高校生。ボブカットの頭頂部にアホ毛が生えている。「超高校級の幸運」と呼ばれる兄の誠とは異なり、特別な才能を持たない平凡な少女で、人類史上最大最悪の絶望的事件をきっかけに家族と離れ離れになり、何者かに連れ去られて塔和シティーのマンションで1年半の監禁生活を強いられていた。希望を捨てて諦観していたところでモノクマに襲われて外の世界に出るが、希望の戦士のデモンズハンティングに巻き込まれ、命を狙われ続けている。腐川冬子、ジェノサイダー翔と協力しながら、希望の戦士や世界の異変に立ち向かっていく。冬子からは「おまる」、翔からは「デコマル」と呼ばれている。ふだんは明るく屈託のない性格ながら、極限状態に陥ると他人に甘えてしまうなど逆境に弱いところがある。何度も挫けそうになっては冬子に励まされながら、困難を乗り越えて成長を重ねていく。戦闘力は低く、基本的に流されやすいところがあるが、兄ゆずりの前向きな精神を生かして希望の戦士に怯えるオトナたちを元気づけるなど、勇敢な一面も見せる。また、クイズ勝負を挑まれたときはふだんより強気になる。おまるに座るとなぜか落ち着くなど、「ふつうの女の子」を自称する割には奇妙な癖や嗜好を持つ。武器は十神白夜から受け取った拡声器型ハッキング銃で、ロボットなども壊せる。兄とは仲がよくないと言い張っているが、冬子からはブラコン扱いされることがある。
腐川 冬子 (ふかわ とうこ)
「超高校級の文学少女」と呼ばれる女子高校生。眼鏡をかけ、裾が裂けたボロボロのセーラー服を着ている。若手小説家としても有名。以前は黒髪の三つ編みだったが、現在は下ろしている。ネガティブで疑り深い性格だが、実はジェノサイダー翔の人格を持つ多重人格者。十神白夜には並々ならぬ好意を抱き、彼に関する妄想が絶えない。かつて苗木誠たちと共に人類史上最大最悪の絶望的事件を乗り越えた高校生の一人だが、未来機関の正式隊員にはなれず、研究生として活動している。このため、未来機関の制服は着ていないが、翔の人格をコントロールできるようになれば、未来機関の正式な隊員になれると白夜に言われている。モノクマに襲われていた苗木こまると出会い、白夜に気に入られたいという私的な事情も兼ねて彼女に協力し、行動を共にするようになる。かつてはくしゃみや気絶をきっかけに翔と人格交代していたが、スタンガンで自分を気絶させることで、任意に交代することも可能になった。さらにスタンガンの電力の強さに応じて交代する時間を制御でき、時間切れになると元に戻るようになっている。ただし、翔と記憶を共有することはできず、急に解除されると混乱に陥ることもある。こまるに対してはツンデレな態度を取ることもあるが、前向きな言葉で励ますなど、彼女をたびたび元気づけている。白夜への片思いや妄想癖は以前より悪化しており、唐突に乙女チックな妄想に走ることが多い。
ジェノサイダー 翔 (じぇのさいだー しょう)
腐川冬子のもう一つの人格であり、「超高校級の殺人鬼」と呼ばれる女子高校生。両手に持ったハサミで相手を切り裂いて攻撃する。苗木こまるのことは「デコマル」と呼んでいる。複雑な生い立ちやストレスによって、鬱屈や闇を抱えるようになった冬子の感情から生み出された。冬子よりもかなり凶暴で狂気的な性格で、人格交代するとハイテンションな口調と攻撃的な言動に変化する。一方で、冬子よりもはるかに高い戦闘力を持つため、敵に襲われたときなどはスタンガンによって意図的に呼び出され、戦闘を担当することが多い。また、スタンガンの電力の強さに応じた時間だけ人格交代できる一方、電力が不足していると活動時間が減り、すぐに冬子に戻ってしまうという弱点もある。冬子とは記憶が共有できないものの感情は共有しているため、彼女と同様、十神白夜に対して並々ならぬ好意を抱いている。人類史上最大最悪の絶望的事件以前からニュースなどで話題になっていた有名な殺人鬼だが、白夜と約束を交わしてからは人を殺さないようにしているため、こまるのことも基本的には襲わない。
大門 大 (だいもん まさる)
希望の戦士のリーダーを務める少年で、「勇者」を担当する。顔に絆創膏を貼り、頭にはヘッドホンをつけている。運動全般が得意で、かつては「超小学生級の体育の時間」と呼ばれていた。一人称は「オレっち」で、「~だい」が口癖。リーダーであることを誇りに思っており、たびたび強調しているが、実はじゃんけんに勝ってリーダーに決まっただけで、ほかのメンバーからは軽くあしらわれたりからかわれたりしている。やんちゃな性格で、いつもご機嫌な明るい目立ちたがり屋。武器は両腕がドリルになった勇者ロボット「マークガイバー」。地下コロシアムでの戦いで苗木こまるにマークガイバーを壊されて敗れたが、何者かに連れ去られて行方不明となった。希望の戦士たちのあいだでは死んだことになっている。
煙 蛇太郎 (けむり じゃたろう)
希望の戦士の一員で、「僧侶」を担当する少年。一人称は「ぼくちん」。工作やメカいじりが得意で、かつては「超小学生級の図工の時間」と呼ばれていた。工具の入ったエプロンを着用し、ツギハギだらけの覆面で顔を隠し、顔を他人に晒すのはもちろん自分で見るのも嫌っている。自他共に認める嫌われ者で、「嫌われ星人」を自称している。また、煙蛇太郎自身の容姿や性格を気持ち悪いと思っているため、他人にとことん嫌われることを望み、少しでも好かれると不安になる。根暗および卑屈な性格で自虐的な発言が多く、会話の最中に唐突に関係ない話を織り交ぜることが多い。このため、ほかのメンバーからは遠巻きにされがちで、不遇な扱いを受けることもある。武器は爆弾やミサイルなどで攻撃できる僧侶ロボット「ドクトルボンゲロ」。
空木 言子 (うつぎ ことこ)
希望の戦士の一員で、「戦士」を担当するツインテールの少女。元は天才子役で「超小学生級の学芸会の時間」と呼ばれ、周囲からちやほやされていた。個人的に気に入った対象を「キャワイイもの」と称して愛でている。テンションが高く明るい性格でつねに敬語で話すが、時折小学生とは思えない性的な発言をすることもある。天才子役であったことから現在でも演技が得意で、怒りや悲嘆をあらわにしては相手を欺くのも得意。武器は巨大斧を持つ戦士ロボット「ハイランダー・ザ・グレート」。過去のトラウマから誰かに優しくされることを嫌うようになり、優しくされると怯えてしまう。好きなものは剝いてある栗で、嫌いなものは剝いていない栗。
新月 渚 (しんげつ なぎさ)
希望の戦士の副リーダーを務める少年で、「賢者」を担当する。チェック柄の上品なスーツにスカーフを巻いている。体育以外の成績が優秀で将来的に社会のエリートになることを期待されていたため、「超小学生級の社会の時間」と呼ばれていた。きまじめな性格で、希望の戦士の中では大人びた言動や行動が多い。オトナを毛嫌いして虐殺も止めないものの、メンバーの中で唯一、デモンズハンティングに反対し、ゲームよりもコドモの楽園を作る革命を最優先している。ほかのメンバーと同様にモナカにはなかなか逆らえないが、彼女のことを異性として気にしている。武器はスナイパーライフルを持つ賢者ロボット「ハンニバルX」。
モナカ
希望の戦士の一員で、「魔法使い」を担当する車椅子に乗った少女。オトナをも超える高い学力を持ち、人を立派にまとめ上げる才能を持つことから、「超小学生級の学活の時間」と呼ばれていた。仲間と意見を交換し合う学活の時間が大好き。いつもニコニコしている明るいムードメーカー的な存在だが、突然癇癪を起こしては泣き喚きながら駄々をこねることがあり、この状態になると希望の戦士でも敵わない。このためほかのメンバーは、モナカをなだめたりご機嫌取りをしたりすることが多い。一見、無邪気で天真爛漫に見えるが、その笑顔の裏には狡猾さや狂気じみた性格が見え隠れしている。リーダーではないものの希望の戦士の中で最も発言力が強く、希望の戦士を取り仕切る立場にあるため、ほかのメンバーがなかなか逆らえない存在となっている。ハッキングによる操作などをまとめて「魔法」と称し、巧みにあやつる。武器は希望の戦士のすべてのロボットの機能を持つ魔法使いロボット「ブラックサスペリアン」。
モノクマキッズ
モノクマに似た機械を頭にかぶった子供たち。男女ともに同じ学校の制服を着ている。モノクマと共に塔和シティーを徘徊し、街中でオトナを殺し回ったり、死体を荒らして遊んだりしている。モノクマキッズ同士でしか会話せず、いつも不気味に笑っている。
苗木 誠 (なえぎ まこと)
苗木こまるの兄で、「超高校級の幸運」と呼ばれる高校生。未来機関の一員で、「未来」のバッジがついたスーツを着ている。かつて希望峰学園での「コロシアイ学園生活」で生き残り、人類史上最大最悪の絶望的事件を解決して黒幕を打ち負かしてからは、「超高校級の希望」と呼ばれる伝説的な存在となった。腐川冬子とは、希望峰学園でさまざまな困難を共に乗り越えたクラスメートでもある。
朝日奈 悠太 (あさひな ゆうた)
褐色肌の健康的な少年で、塔和シティーでデモンズハンティングのターゲットになり、逃げ惑っていた際に苗木こまると出会う。天真爛漫で明るい性格をしている。好きなものはヨウカンで、特技は陸上競技。実は「超高校級のスイマー」と呼ばれる女子高校生、朝日奈葵の弟。こまるたちと共に橋から街の外へ出ようとしていたが、破壊されて逃げる手段を失う。自ら川を泳いで橋の向こうまで渡ろうとするものの、腕輪が爆発して死亡する。
塔和 灰慈 (とうわ はいじ)
希望の戦士やデモンズハンティングに反発する「レジスタンス」のリーダーを務める男性。全身にケガを負い、左腕にはギプスをしている。人類史上最大最悪の絶望的事件で打撃を受けた世界の再建に貢献し、塔和シティーを作った大企業「塔和グループ」の御曹司でもある。地下に作った秘密基地でオトナたちと結束しながら身を潜めているが、塔和グループ会長である父親も行方不明で、御曹司としての権限などもすべて希望の戦士に奪われている。レジスタンスの秘密基地を訪れた苗木こまるたちと出会うが、未来機関を信用していないため、腐川が未来機関の関係者であると知った途端に警戒し、一度は彼女たちと離れる。その後、秘密基地を襲撃された際にこまるや腐川の関与を疑って拘束するが、のちにオトナたちを守ろうとするこまるを見て、信用するようになった。実はモナカの異母兄であり、彼女に対しては昔から複雑な感情を抱いている。
葉隠 浩子 (はがくれ ひろこ)
地下の秘密基地でほかのオトナたちと共に身を潜めている避難民の女性。バツイチで現在は独身。いつもタバコをくわえており、少々冷めたような言動が多く、サバサバした性格をしている。
不二咲 太市 (ふじさき たいち)
地下の秘密基地でほかのオトナたちと共に身を潜めている避難民の男性。昔はセキュリティ関係の仕事をしていたため、コンピューター関係に強い。塔和タワーを目指す苗木こまるたちを手伝い、エレベーターを動かそうとするが、モノクマに襲われて命を落とした。実は「超高校級のプログラマー」不二咲千尋の父親で、娘との写真をいつも持ち歩いていた。家族思いで、おだやかで優しい性格をしている。
シロクマ
苗木こまるたちやオトナたちの味方を自称する、謎の白いモノクマ。右半身が淡い灰色、左半身が真っ白で、目や足に包帯を巻いている。ほかのモノクマとは異なってAIが搭載され、流暢に言葉を話すこともできる。塔和灰慈が率いる「レジスタンス」に協力し、オトナたちをモノクマから守りつつ、保護活動や物資運搬などをこなしている。こまるたちと大門大の戦いをひそかに見守り、彼女たちを保護するためにこっそりあとをつけていた。のちにこまるたちに接触し、レジスタンスの秘密基地へ案内する。オトナたちを希望の戦士から解放することを目的に行動している。同じくAIを持つクロクマとは、兄弟のような関係。
クロクマ
希望の戦士の相談役を務める、ギャングの親分のような格好をした黒いモノクマ。ほかのモノクマと違って普通に会話する事が可能で、希望の戦士のメンバーは、困った時はクロクマに助言をしてもらっている。ただし、口を開けばマシンガントークで騒音をまき散らすため、普段はしゃべらないようにモナカの手でマナーモードに設定されている。
十神 白夜 (とがみ びゃくや)
未来機関に所属する眼鏡をかけた少年。「超高校級の御曹司」の肩書きを持つ。監禁された苗木こまるたちを助けるため塔和シティーを訪れたが、絶望の残党の罠にかかり囚われの身になってしまう。以降、腐川冬子は十神白夜を助けるため希望の戦士たちとの戦いに身を投じて行く事となった。
集団・組織
希望の戦士 (きぼうのせんし)
少年少女のみで構成された五人グループ。塔和シティーを舞台とするデモンズハンティングによって、「コドモ革命」と称してオトナたちを虐殺している。全員がかつて希望峰学園付属小学校に通っていた小学生で、「超小学生級の」から始まる特別な肩書きと特技を持っている。また、オトナでも扱えない特別な才能を持っていたことから「問題児クラス」に隔離されていたため、メンバーはクラスメート同士でもある。塔和シティーを徘徊するモノクマたちをあやつり、ハッキングなどを用いて街のシステムなども掌握し、実質的な塔和シティーの支配者となっている。見た目はふつうの小学生だが、それぞれが持つ大型ロボットを自在にあやつれるため、戦闘もできる。毛嫌いしているオトナのことを「魔物」と称してゲーム感覚ですべて殺し、コドモだけの楽園を作ろうとしている。表向きは大門大が希望の戦士のリーダーを務めているが、実際はモナカが最も強い発言力を持っている。のちにモナカの指名で、新月渚が新たなリーダーとなった。いずれのメンバーも、オトナに対してなんらかのトラウマを抱えたり、過去の出来事からオトナを憎んだりしている。
未来機関 (みらいきかん)
「人類史上最大最悪の絶望的事件」のあと、「絶望」たちに対抗するため作り出された組織。世界を再建する事を目的としており、苗木誠、十神白夜、腐川冬子ら希望ヶ峰学園の生徒たちが多数所属している。塔和シティーに希望ヶ峰学園生徒の関係者が囚われている事を匿名のメッセージで知り、十神白夜らを中心としたチームが、救出に向かう事となった。
場所
塔和シティー (とうわしてぃー)
希望の戦士の虐殺ゲームの舞台となった町。塔和グループによって島に作られた町で、唯一の出入り口である橋は希望の戦士たちによって真っ先に破壊され、ジャミングによって連絡も取れないため、現在は外部からの出入りができない孤島となっている。内部には巨大な工場が存在し、大人たちを襲っているモノクマはこの工場で量産された。
その他キーワード
人類史上最大最悪の絶望的事件 (じんるいしじょうさいだいさいあくのぜつぼうてきじけん)
江ノ島盾子が首謀者となって引き起こした事件。江ノ島の思想に感化・洗脳された多くの人々が破壊活動を行い、世界中で混乱を引き起こした。これによって社会秩序は完全に崩壊し、世界は荒廃の一途をたどる事になった。江ノ島の死亡を機に、混乱は少しずつ沈静化の兆しを見せ始めているが、江ノ島の意志を継いだ希望の戦士によって、新たな混乱が引き起こされる事となった。
デモンズハンティング
希望の戦士を中心に繰り広げられる、塔和シティーを舞台とした虐殺ゲーム。「魔物」と称した複数のターゲットを街に放ち、希望の戦士のうち誰が最初にそれを狩るかを競う。ターゲットの腕にはリング状の特注腕輪が付けられており、無理やり外そうとしたり勝手に街の外に出ようとしたりすると、全身を巻き込んで爆発するようになっている。ターゲットとして街に放り出された者は、つねにモノクマやモノクマキッズからも命を狙われている。
モノクマ
白と黒のモノトーンカラーのクマ型ロボット。人間大の大きさで希望の戦士たちの尖兵として大人たちを虐殺した。マスコットキャラクター然とした見た目に反して身軽ですばやく動く事ができ、両手に付けた鉤爪で攻撃をする。基本的に命令に従って動くだけのロボットで会話はできないが、シロクマやクロクマのように会話ができる特別な個体も存在する。 また建物を破壊するほど巨大なタイプも作られている。元は塔和シティーの工場で介護目的で開発されていた無害なロボットだったが、開発責任者だったモナカが本来の仕様を大幅に変え、工場を乗っ取って殺人ロボットとして量産した。
拡声器型ハッキング銃 (かくせいきがたはっきんぐじゅう)
苗木こまるが武器として使用している、十神白夜から受け取った拡声器。電波でプログラムを飛ばすことで、強制的なハッキングが可能。拡声器型ハッキング銃のスイッチを押すことでプログラムの弾を放ってハッキングし、施錠された扉などを強制的に開けたり、セキュリティを解除したりするのに使われている。また、敵が投げた爆弾や武器を強制的に爆発させることで、攻撃や危険を回避するといった使い方もできる。
クレジット
- 原作
-
スパイク・チュンソフト
関連
絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode ジェノサイダーモード (ぜったいぜつぼうしょうじょ だんがんろんぱ あなざーえぴそーど じぇのさいだーもーど)
TVゲーム『絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode』のコミカライズ作品。荒廃した近未来の町で行われるコロシアイゲームをゲーム版主人公の相棒・腐川冬子の視点から描いている。「電撃マ... 関連ページ:絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode ジェノサイダーモード
書誌情報
絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode 全3巻 KADOKAWA〈ファミ通クリアコミックス〉
第1巻
(2015-10-15発行、 978-4047306813)
第2巻
(2016-09-15発行、 978-4047342927)
第3巻
(2017-10-13発行、 978-4047347366)