概要・あらすじ
組合闘争の盛んな工業地帯を舞台に、見合いで結婚したばかりの若い夫婦の生活をスケッチ風に描いた作品。
登場人物・キャラクター
塚田 サナエ (つかだ さなえ)
20代の女性で、見合いを経て塚田ノブオと結婚したばかり。結婚してからはノブオの勤める工場の近くにあるアパートに入居し、平凡に暮らしている専業主婦。自宅が組合の集会場に選ばれたことを誇らしく思っている。休日には商店街の人混みに行くよりも、野山にピクニックに出かけることの方を好む。
塚田 ノブオ
塚田サナエの夫で、工場に勤めている。両親を亡くして叔父のもとで暮らしていたが、サナエと結婚したことを期に独立し、現在のアパートに入居する。生真面目な性格で、頼み事をされると断れないタイプ。自宅を組合の集会場にされ、それらを様々な雑務を与えられるが、黙々とこなしている。
井手 (いで)
塚田サナエたちの右隣に住む男性。塚田ノブオと同じ工場に勤めており、同年齢だがすでに子どもが2人いる。組合の集会では積極的に発言している。田中の夫婦げんかを冷やかすようサナエに持ちかけるが、それを断られたことで腹を立てたのか、ノブオたちに無理難題をふっかける。
田中 (たなか)
塚田サナエたちの部屋の上の階に住んでいる男性。三ヶ月に一度の割合で夫婦げんかを始め、窓から何かを下に投げ捨ててしまう。そのことを下の階に住む井手からは面白がられている。