概要・あらすじ
灼熱と硫酸の雨と地球の90倍の気圧という過酷な金星に、「ベアトリーチェ」と「ダンテ」と名づけられたふたつの大型コンピューターが採掘船として送り込まれた。一年後、突発的な溶岩の噴出で「ベアトリーチェ」が破壊される事故の後、「ダンテ」からの通信が途絶えた。原因調査のため、タキ技官とコーベット隊員が「ダンテ」に到着すると、監視員10人全員の悲惨な死体があった。
謎を解く間もなく、火山の爆発で溶岩が「ダンテ」を襲う。緊急浮上スイッチも作動せず、「ダンテ」はマグマのなかに埋没しようとしていた。タキ技官は、何故か女司令官の裸体の映像を送るように指示するのだった。
登場人物・キャラクター
タキ技官 (たきぎかん)
コーベット中尉と共に、通信の途絶えた採掘船「ダンテ」の調査に金星に向かう。女司令官とは体の関係をもっている。隻眼でまだ若い青年。冷静な判断力で、「ダンテ」の狂った原因を解明する。
コーベット中尉 (こーべっとちゅうい)
タキ技官と共に、通信の途絶えた採掘船「ダンテ」の調査に金星に向かう。金髪で骨太の体型。「ダンテ」の通信が途絶えた原因は、過酷な金星の条件下で監視員が集団発狂したのではないかと推測する。
女司令官 (おんなしれいかん)
金星の採掘計画の責任者。金髪でその姿は「ヴィーナス」のように美しい。タキ技官とは体の関係がある。「ベアトリーチェ」の事故、さらに「ダンテ」の通信が途絶えるという事態に、タキ技官を金星に向かわせ原因究明にあたる。
ダンテとベアトリーチェ
共にごく普通の大型コンピューターだったのだが、金星の採掘計画のために100気圧の高圧にも耐えられる耐圧球カプセル、500度の高温に耐えられる冷却システム、耐酸合金の外殻を備えた採掘機械工場船として生まれ変わった。
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