概要・あらすじ
2010年。日本初、純国産有人ロケット獅子号が打ち上げられるが、唯ヶ浜へ墜落し多くの犠牲者を出してしまう。この町に住む鴨川アスミは事故に巻き込まれ、母も瀕死の重傷を負うのだった。数年後、母を亡くしたアスミの前に、幽霊のライオンさんが現れる。宇宙への憧れを語って聞かせる彼のために、アスミは幼いながらも宇宙飛行士になることを決意する。
そして中学卒業後、国立東京宇宙学校へ進学。そこで同じ志を持つ仲間と出会い、共に夢の実現を目指して厳しい訓練に励むのだった。
登場人物・キャラクター
鴨川 アスミ (かもがわ あすみ)
身長は143センチと小柄。獅子号墜落事故により、母を亡くしており、父友朗と二人暮らし。幼い頃から宇宙飛行士になることを夢見ており、日々体力づくりや勉強に励んでいた。その甲斐あって無事国立東京宇宙学校の宇宙飛行士養成コースに合格する。小柄でおとなしい性格のため、侮られがちだが、幼少時より続けてきた訓練の成果で、身体能力はクラスでもトップクラス。
ライオンさん
アスミにしか見えない幽霊。Tシャツにジーンズ、宇宙飛行士用の手袋とブーツ、ライオンの着ぐるみの頭部だけを身に着けた姿をしている。アスミが宇宙飛行士を志すきっかけを作った人物で、それからは訓練を手助けするようになる。獅子号に所縁のあった人物らしい。
府中野 新之介 (ふちゅうや しんのすけ)
鴨川アスミの幼馴染でクラスメイト。アスミに対して素っ気ない態度を取っているが、影では色々と気に掛けている。アスミに内緒で追いかけるように同じ国立東京宇宙学校を受験するが、彼なりの考えがあっての行動のようだ。
近江 圭 (おうみ けい)
アスミのクラスメイトで、入学試験で同室になって以来の付き合い。明るい性格の持ち主で、ムードメーカー的存在。おせっかい焼き、すぐ感情移入するという一面もある。写真を撮ることが趣味。
宇喜多 万里香 (うきた まりか)
アスミのクラスメイト。極端に人との交流を避け、自身の目標達成のために他人を全く顧みない冷たい性格だったが、アスミや近江圭たちと(半ば強引に)交流するうちに、その性格に少しずつ変化が現れる。父親は国立東京宇宙学校にも多額の寄付をしている財閥の人間だが、ある理由から仲違いしている。 また、度々する吐血、服用している大量の薬等、秘密も多い。
鈴木 亜紀 (すずき しゅう)
アスミのクラスメイト。政治家の息子だが、、反抗心から家を出て一人暮らしをしている。また同じ理由から、眉毛を剃っている。飄々としているが、教科、実技共にトップクラスの成績を誇る。
鴨川 友朗 (かもがわ ともろう)
鴨川アスミの父。かつては獅子号の開発チームの一員だったが、獅子号の墜落事故、そしてその事故で妻を亡くすという悲しい出来事が立て続けに起こったため、宇宙開発の道を退く。現在は工事現場での肉体労働で生活費を稼ぎアスミを育てている。
佐野 貴仁 (さの たかひと)
アスミたちの通う国立東京宇宙学校の教官で、宇宙物理学を教えている。かつて獅子号の開発チームに所属していたが、設計プランを巡る争いと、その後の墜落事故が元で鴨川友朗に憎しみを持つようになる。そしてそれは、彼の娘であるアスミにも向けられるのだった。
教官 (きょうかん)
宇宙飛行士養成コースの実技を担当する教官。短髪で口髭を生やした、体育会系のキャラクター。課題は厳しいものばかりだが、それを審査する目は真剣。思ったことをすぐ口にしてしまう近江圭は彼に目を付けられている。
塩見 (しおみ)
国立東京宇宙学校の教官。宇宙飛行士養成コースの受験時にアスミの面接も担当した。その時感じたアスミの宇宙への情熱に、以前の自分を思い出し、以来何かと気に掛けるようになる。
坂下 リンゴ (さかした りんご)
国立東京宇宙学校医学コースの3年生。入学後アスミが引っ越してきたかもめ寮の寮長代理。突然訪れた者にも快く対応する面倒見のいい人物。
集団・組織
国立東京宇宙学校 (とうきょううちゅうがっこう)
2014年に政府が立ち上げた宇宙開発推進計画と並行して設立された、宇宙専門の技術者を養成するための高等専門学校。アスミたちはここに新設された宇宙飛行士養成コースに受験し合格する。
場所
唯ヶ浜 (ゆいがはま)
鴨川アスミ、府中野新之介等が育った海と山に挟まれた町。休みの時などには帰省している。獅子号が墜落した場所でもあり、アスミの母はこの事故で大けがを負い、その後亡くなっている。
その他キーワード
獅子号 (ししごう)
『ふたつのスピカ』に登場するロケットの名前。2010年に打ち上げられた、日本初、純国産(という触れ込み)の有人宇宙探査ロケット。しかし、打ち上げから数十秒後、液体燃料ブースターが炎上。アスミたちの住んでいた唯ヶ浜の市街地へ墜落し、多くの犠牲者を出してしまう。ライオンのマスコットキャラクターがおり、ライオンさんが被っているのはこの着ぐるみの頭部。
アニメ
書誌情報
ふたつのスピカ 16巻 KADOKAWA〈MFコミックス フラッパーシリーズ〉
第1巻
(2002-01-23発行、 978-4840104289)
第2巻
(2002-04-23発行、 978-4840104401)
第3巻
(2002-11-20発行、 978-4840104685)
第4巻
(2003-05-23発行、 978-4840104906)
第5巻
(2003-10-23発行、 978-4840109062)
第6巻
(2004-04-23発行、 978-4840109444)
第7巻
(2004-12-22発行、 978-4840109840)
第8巻
(2005-05-23発行、 978-4840113076)
第9巻
(2005-12-22発行、 978-4840113496)
第10巻
(2006-03-23発行、 978-4840113779)
第11巻
(2006-11-22発行、 978-4840116350)
第12巻
(2007-03-23発行、 978-4840116879)
第13巻
(2007-12-22発行、 978-4840119849)
第14巻
(2008-03-22発行、 978-4840122054)
第15巻
(2009-06-23発行、 978-4840125765)
第16巻
(2009-10-23発行、 978-4840129237)