概要・あらすじ
授乳を介してエネルギー源である聖乳(ソーマ)を得て元素を操る錬金士クェイサーの一人であるアレクサンドル=ニコラエビッチ=ヘルは、正教会(オーソドクス)の命を受け、学園に隠されているという聖像(イコン)「サルイ・スーの生神女」を守るため、アデプトに所属する異端のクェイサーと戦う。
登場人物・キャラクター
アレクサンドル=ニコラエビッチ=ヘル
元素を操る錬金士クェイサー。アデプトの異端のクェイサーから聖像(イコン)を守る為、正教会(オーソドクス)から派遣されたクェイサーで銀髪の少年。鉄の元素を操って戦い、分子の振動を止めることで低音を生み出したり、逆に赤熱させるなど巧みに能力を操る。ロシア育ちで度々ロシア語を発し、織部まふゆ達のクラスに飛び級生として転入してくる。 壮絶な過去があり、一匹狼の様な性格で最初は周囲に打ち解けなかったが、徐々に心を開くようになる。
織部 まふゆ (おりべ まふゆ)
山辺燈の父に拾われた孤児で、彼女とは幼い頃から共に過ごす。山辺燈の父の失踪後は山辺燈と共に辻堂美由梨らのいじめを受けていた。料理上手で彼女の作るボルシチはロシア出身のアレクサンドル=ニコラエビッチ=ヘルも認めるほど。彼に聖乳(ソーマ)を吸われるようになってから胸のサイズが大きくなっている。 責任感が強く実直な性格で当初はアレクサンドル=ニコラエビッチ=ヘルとは犬猿の仲だったが次第に惹かれあっていくようになる。
山辺 燈 (やまのべ とも)
織部まふゆの通う学園の前理事長の娘で織部まふゆとは幼馴染。父の失踪後は邸宅を借金のカタにとられ、辻堂美由梨たちからいじめを受けるなど悲惨な目に遭っている。おっとりした性格の優しい女性で少し天然ボケが入っている。巨乳。姉と雰囲気が似ているため、他者を寄せ付けない性格のアレクサンドル=ニコラエビッチ=ヘルも当初から山辺燈にはなついていた。 アレクサンドル=ニコラエビッチ=ヘルの姉の敵によって生命エネルギーを吸われ続けている。
テレサ=ベリア
織部まふゆ達が通う学園の付設聖堂のシスターで、アレクサンドル=ニコラエビッチ=ヘルの生女神。戦闘の前に彼にエネルギー源として聖乳(ソーマ)を与える。クロアチア共和国出身のセルビア人で、クロアチア紛争に巻き込まれ民族浄化の惨状を目の当たりにしたトラウマがある。 その為、当初は全く笑わないなど感情表現の乏しい人物だった。
桂木 華 (かつらぎ はな)
織部まふゆ達のクラスメイトの一人で、辻堂美由梨と共に彼女らをいじめていた少女。レズビアンで少女趣味のマゾヒストであり、学園にやってきたエカテリーナ=クラエに一目惚れし、そのまま手籠めにされている。その後はエカテリーナ=クラエのエネルギー源である生神女として彼女に奴隷として仕えている。
エカテリーナ=クラエ
アレクサンドル=ニコラエビッチ=ヘルに続いて正教会(オーソドクス)から派遣された錬金士クェイサー。銅でできた人間大の人形をママと呼んで使役し、銅を操って戦う。普段は外見通りの幼く可愛らしい美少女として振る舞っているが、内面はかなりのサディストで生神女である桂木華を含め、多くの女性を籠絡している。
辻堂 美由梨 (つじどう みゆり)
織部まふゆや山辺燈のクラスメイトで学園の現理事長の娘。前理事長である山辺燈の父が失踪してから織部まふゆ達をいじめるようになった。お嬢様気質な性格。
御手洗 史伽 (みたらい ふみか)
織部まふゆと同じクラスの委員長。過去に辻堂美由梨にいじめられていた経験がある。前理事長である山辺燈の父が失踪していじめの対象が織部まふゆや山辺燈に移った後は再びいじめを受けることを恐れて見て見ぬふりをしていた。アデプトのクェイサーに殺されかけた際にアレクサンドル=ニコラエビッチ=ヘルに助けられてからはいじめを黙認していたことを織部まふゆ達に謝罪する。
生神女 (しょうしんじょ)
『聖痕のクェイサー』に登場する特定の女性たちの呼称。授乳を介してクェイサー達にエネルギー源である聖乳(ソーマ)を与える。ストーリーの途中からは単なるエネルギータンクとしてだけではなく、彼女たち自身も戦ったり、クェイサーの戦いのサポートをしたりする。
クェイサー
『聖痕のクェイサー』に登場する異能者の呼称。聖乳(ソーマ)をエネルギー源とし、各々が特定の元素を操る能力を持っている。元素の分子振動や分子結合、電子状態を操る錬金士で正教会(オーソドクス)が密かに守り、育て続けてきた存在。
集団・組織
正教会 (おーそどくす)
『聖痕のクェイサー』に登場する組織。アレクサンドル=ニコラエビッチ=ヘルなどのクェイサー達が所属している教会で、カトリックやプロテスタントを分派と呼び、二千年にわたりキリストの正当なる教えを受け継いできたと主張する。他の宗派には伝わっていない数々の奇跡を知っている。
アデプト
『聖痕のクェイサー』に登場する組織。正教会(オーソドクス)にとっては異端にあたる組織で、正教会(オーソドクス)などを異教と呼んでいる。聖像(イコン)であるサルイ・スーの生神女に、死後の復活を含むキリストが起こした数々の奇跡の秘密が隠されていると信じており、その手がかりとして織部まふゆ達のいる学園に刺客のクェイサー達を送り込む。
その他キーワード
サルイ・スーの生神女 (さるい・すーのしょうしんじょ)
『聖痕のクェイサー』に登場する聖像(イコン)の名称。最初の聖像(イコン)とも言われ、授乳をするマリアが描かれているという。「サルイ・スー」とは黄色い水の意でロシアのスターリングラードの古い呼称であるツァリーツィンと呼ばれた街を指す。キリスト教二千年の謎が秘められているとされ、アデプトに狙われている。
聖乳 (そーま)
『聖痕のクェイサー』に登場するエネルギー源。クェイサーたちがその能力を行使して戦う為の生命エネルギーであり、女性の乳房から授乳を通して得られる。聖乳(ソーマ)を吸われた女性は体力を消耗してしまう。また、聖乳(ソーマ)のエネルギー源としての質は、授乳をする女性の感情や感覚に大きく依存する。
クレジット
- 原作