概要・あらすじ
怪奇作家梅木の妻が生んだのは、カエルのような姿をした不気味な赤ん坊だった。公害、環境破壊が生物、人間社会に及ぼす影響を描いたホラー短編。
登場人物・キャラクター
梅木 (うめき)
怪奇小説作家。妻が生んだ不気味な赤ん坊を、殺すように説得するが、妻の必死の反対に、諦めざるを得なくなる。事実を世間には隠し、嫌悪と恐怖のまなざしで家族との日々を過ごす。同時期、社会では公害や、環境破壊の深刻化が連日報道されていた。そしてある日、他の国でも同じような不気味な赤ん坊が生まれているというニュースが流れ、この境遇が自分だけではないことを知る。
梅木の妻
カエルに似た不気味な赤ん坊を生む。夫の説得にも耳を貸さず、我が子を普通の赤ん坊のように育て始める。
梅木の子供
『胎児異変 わたしの赤ちゃん』に登場するキャラクター。梅木とその妻の間に生まれた赤ん坊。その姿は巨大なカエルのようで、人間を思わせるような特徴はまったくない。最初こそ母乳を飲んでいたが、成長するにしたがって、生肉、生きた動物と、人間離れしたものを好んで食すようになっていく。
産婦人科医
梅木夫婦を担当した産婦人科医。梅木の妻が生んだ不気味な赤ん坊を、一種の先祖返りではないかと予想する。そして、この赤ん坊は人間ではないので、殺しても殺人罪にはならないと梅木に申し出る。