夢幻紳士 怪奇編

夢幻紳士 怪奇編

不思議な力を持つ黒衣の青年が奇怪な事件に遭遇する猟奇ホラー短編集。

概要・あらすじ

不思議な特殊能力を持つ青年・夢幻魔実也が、様々な猟奇的な事件や奇怪な怪物などと遭遇する退廃的な世界観で描かれるホラー短編集。名前も語られない人物についての物語が多い。2008年に高橋葉介自身の手による完全リメイク版である『夢幻紳士 回帰編』が発表された。

登場人物・キャラクター

夢幻 魔実也 (むげん まみや)

酒と煙草をたしなむ二十歳前後の長身・クールな青年で、常に黒衣とつば広の黒い帽子の姿。霊を見たり、他人に強い暗示を与えるなどの特殊能力がある。女性経験も豊富で誘いは拒まない主義らしい。同名の主人公が同じ『夢幻紳士』の「漫画少年版」や「冒険活劇編」などにも登場するが別人。滅多に講義に出席しない不良大学生で、横溝教授は恩師。 持ち前の不思議な力を使って探偵らしきこともしている。

横溝 (よこみぞ)

垂れ下がるほどの福耳で髪と顎鬚は白く長いにこやかな表情の老人。大学教授。夢幻摩実也の恩師で、摩実也が事件に巻き込まれて入院したときには見舞いに来た。

三島 那由子 (みしま なゆこ)

ポニーテールの少女。事故を起こしたトラックの荷台から、箱に詰められた状態で発見される。人形のようにまったく外からの呼びかけに無反応だった。和夫、良一、幸子の弟妹と病気がちな母との5人家族。不景気のために勤めていた工場からクビにされ、久月家の使用人として住み込みで働いていた。 久月雛子の暗示によって人形のようになり、外国に売り飛ばされる途中の事故で事件が発覚。夢幻摩実也による処置でリハビリ中。現在は百貨店でマネキンをしている。高橋葉介による『腸詰工場の少女』の主人公・那由子と同じキャラクターで、不幸になる宿命にある。『人形地獄』に登場。

サトリ

人の心を読み、未来のことを知る娘。山里の村の近くの一軒家で暮らしている。かつてはその予知能力が村人たちに喜ばれ、神様として崇められていた。だが、先のことは読めるが願いはかなえられないため恨まれるようになった。村人たちが自分を殺しに来ることは分かっていたが、彼らが雪崩に会うことも分かっていた。 一人だけ生き残って自分を殺しにくると知っていた重吉が好きで、予知していた二度目の雪崩で一緒に死んだ。道に迷って彼女の家にたどりついた夢幻摩実也よりも強い能力があり、その素性や能力を読んだ。『サトリ』に登場。

さやか

12歳の少女。父は生物学者で昆虫採集のために旅行がち。母を早くに亡くし、郊外の大邸宅で婆やと暮らしていた。父は新しい母親を連れてきて、執筆業に専念すると言ったが、翌日姿を消す。婆やも新しい母に暇を出され、二人きりで暮らし始めた。新しい母のことは大好きで、充実した毎日を暮らしたが、邸内をうろつく人間よりも巨大な蜘蛛を発見。 母に入らないように言われていた地下室で、母の顔をした巨大な蜘蛛に襲われた。以前から母を人外の者と警戒していた夢幻摩実也が駆けつけ、蜘蛛を処分。今も邸宅でだれかがやってくるのを待っているらしい。『蜘蛛』に登場。

書誌情報

夢幻紳士 全3巻 徳間書店〈アニメージュ コミックススペシャル〉 完結

第1巻

(1989年6月発行、 978-4197766123)

第2巻

(1989年6月発行、 978-4197775910)

第3巻

(1989年6月発行、 978-4197795314)

夢幻紳士 全1巻 早川書房〈ハヤカワコミック文庫〉 完結

第1巻

(2007年5月発行、 978-4150308896)

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