花咲くいろは

花咲くいろは

金沢の老舗旅館喜翆荘で、仲居として働くことになった松前緒花。東京から来ていきなり働くことになり、何もわからず失敗ばかり繰り返す。だが、周囲の人々が一生懸命に働く姿を見て、自らもがんばろうと決意。友人関係や、恋愛問題などにもまれながら、一人前の仲居へと成長していくストーリー。同名タイトルのアニメーションのメディアミックス作品。

正式名称
花咲くいろは
ふりがな
はなさくいろは
作画
原作
ジャンル
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概要・あらすじ

金沢の湯乃鷺温泉にある、老舗旅館の喜翆荘。その女将四十万スイ(しじますい)の孫で、東京育ちの松前緒花は、母親の夜逃げがきっかけで、喜翆荘にやってきた。初めて出会う祖母だったが、スイの態度は冷たく、ここにいたければ働けといわれ、緒花は仕方なく仲居見習いとして働き始める。最初は、現状を恨んだり、仕事に失敗してばかりの緒花だったが、同年代の仕事仲間や、旅館で働く人たちの懸命さから、仕事に対する姿勢が変わってくる。

そして、喜翆荘を誇り思うようになり、一人前の仲居になることを目標に、日々仕事に打ち込んでいく。

登場人物・キャラクター

松前 緒花 (まつまえ おはな)

金沢の湯乃鷺温泉にある、老舗旅館喜翆荘の仲居見習い。左右の髪に花形の髪飾りをつけた少女。もともとは東京育ちの女子高生。16歳。ポジティブなものの考え方を持ち、落ち込んでいてもすぐに立ち直る明るい少女。母子家庭で、母の松前皐月(まつまえさつき)は仕事ばかりだったので、代わりに家事全般をこなしていた。 その母が、彼氏とともに夜逃げすることになり、彼女は母の実家の旅館喜翆荘へ行くことになった。だが、喜翆荘の女将で、緒花の祖母にあたる四十万スイ(しじますい)は、仲居として働くことを強要。行くところがない緒花は、仕方なく仲居見習いとして働き始める。ただ、その旅館には、同年代の仲居の押水菜子、板前見習いの鶴来民子(つるぎみんこ)がいて、しだいに仕事に対する考え方が変わっていく。 民子から、「サンナクチ」(散々わめいて馴れ馴れしくて口だけ一人前のチビな奴)と呼ばれるが、その意味を知っても強引に曲解し、「酸素のようになくてはならないくりくりおめめのちっちゃカワイイ緒花ちゃん」にして、自分のあだ名とした。

四十万 スイ (しじま すい)

金沢の湯乃鷺温泉にある、老舗旅館喜翆荘の女将。白髪交じりで和服を着こなした老女。松前緒花の祖母。松前皐月(まつまえさつき)、四十万縁(しじまえにし)の母。旅館は、彼女が夫が40年前に始めたもので、もとは仲居だった。一度来たお客のことはノートに記しており、好みの食事や嫌いなものなど、こと細かいことまで記し覚えている。 突然現れた孫娘の緒花に対し、仲居見習いとして働くよう、なかば強制した。最初は失敗ばかりの緒花だったが、彼女から叱られたり、周りから支えられてしだいに仕事を覚えていくと、認めていくようになる。そして、お客様第一の精神を緒花に教えていく。喫煙者で、煙管を愛用している。

押水 菜子 (おしみず なこ)

金沢の湯乃鷺温泉にある、老舗旅館喜翆荘の仲居。ショートヘアの巨乳の娘で16歳。松前緒花の教育係であり、親友。いつもおどおどしていて、自分の気持ちがはっきりいえない、おとなしい少女。元気でものおじしない緒花に対して、憧れのようなものがあり、自分も彼女のように変わりたいと考えている。 そして、旅館に泊まっていた作家の次郎丸太郎が崖から落ちたとき、自ら崖から海へ飛び込み、彼を救出している。両親と、幼い弟と妹が3人いて、計6人暮らし。同じ旅館で働く同年代の板前見習いの鶴来民子(つるぎみんこ)とは仲が良く、「みんち」と呼んでいる。また、緒花からは「なこち」と呼ばれている。

鶴来 民子 (つるぎ みんこ)

金沢の湯乃鷺温泉にある、老舗旅館喜翆荘の板前見習い。腰まである黒髪の美少女。16歳の女子高生で、松前緒花のクラスメート。旅館には住み込みで働いていて、緒花と同室。緒花が旅館に来たとき、知らずに民子が育てていた「のびる(ユリ科ネギ属の多年草)」を引き抜いてしまったことから、民子から「死ね」といわれて嫌われる。 それ以降、しばらくの間は緒花が話しかけても無視していた。だが、彼女の明るさにしだいにほだされていき、緒花と行動を共にするようになる。板前修業中なので、夜は遅く、朝は5時頃から起きて桂剥きの練習をする。板前の教育係の宮岸徹に対し、強い恋心を持っている。 学校のクラスでは、男子から民子姫と呼ばれ、同じクラスの和倉結奈と人気を二分している。

宮岸 徹 (みやぎし とおる)

金沢の湯乃鷺温泉にある、老舗旅館喜翆荘の板前。バイクを乗りこなす、長身のイケメンで、松前緒花のクラスの女子からも騒がれている。だが、ほとんど仕事一筋で恋人はいない。板前見習いの鶴来民子(つるぎみんこ)の教育係でもあり、かなりきつく叱ることがあるが、民子はそれを彼からの優しさと感じ、徹に強く惹かれている。 緒花が旅館で働き始めた頃は、徹と衝突することが多かったが、緒花の何事にも前向きなところに、心を動かされつつある。また、板前としては腕がよく、お客からも評判がいい。

和倉 結奈 (わくら ゆいな)

松前緒花のクラスメートで、「結奈さま」と呼ばれて男子からは鶴来民子(つるぎみんこ)と人気を二分する美少女。金沢の湯乃鷺温泉にある、大きな旅館福屋の女将の孫娘。旅館で生まれながら、まったく稼業を手伝ったことがないお嬢様。だが、修学旅行で緒花や、押水菜子、鶴来民子(つるぎみんこ)と行動をともにするうち、仕事を手伝うことに興味を持ち、旅館のぞうきんがけなどをするようになる。

松前 皐月 (まつまえさつき)

松前緒花の母で、四十万スイ(しじますい)の娘。四十万縁(しじまえにし)の姉。破天荒な性格で、娘の緒花はいつも振り回されている存在。緒花が金沢の喜翆荘へ行くことになったのも、皐月の彼氏の借金がもとで、家族が夜逃げしたため。自分は彼と2人で逃げ、娘は実家の旅館に預けた。 仕事は、旅行雑誌のライター。母のスイとは仲違いしており、実家とは疎遠になっていた。だが、スイは彼女に旅館を継いでもらいたいと願っている。

種村 孝一 (たねむら こういち)

松前緒花が東京にいた頃の幼馴染。緒花が金沢の喜翆荘へ行く直前、胸のうちを告白した。だが、遠距離だったためすれ違いが多く、一度彼女を想って金沢へ行くが、一瞬見かけただけで東京へ戻ってきた。シュンタ堂書店でアルバイトをしている。

四十万 縁 (しじま えにし)

金沢の湯乃鷺温泉にある、老舗旅館喜翆荘の若旦那。眼鏡をかけた前髪の長い男。旅館の女将の四十万スイの長男で、松前皐月の弟。松前緒花の叔父。旅館の跡取りという意識をもって、喜翆荘を立て直そうとするが、経営に関してはまったくの素人。経営コンサルタントの崇子に、旅館再建を依頼するが、お客第一には考えなかったので、緒花などの従業員の反発を招き、失敗した。 のちに崇子と結婚し、式を喜翆荘で行っている。

崇子 (たかこ)

経営コンサルタントの女性。金沢の湯乃鷺温泉にある、老舗旅館喜翆荘の経営が苦しいと、若旦那の四十万縁(しじまえにし)に依頼されて、経営の建て直しをはかった。だが、客へのサービスに格差をつけようとしたことから、松前緒花などの従業員たちから反発を受け、失敗する。のちに、四十万縁と結婚する。

蓮二 (れんじ)

金沢の湯乃鷺温泉にある、老舗旅館喜翆荘)の板長。無口な男だが、プレッシャーに弱い一面がある。料理の腕は最高クラス。

次郎丸 太郎 (じろうまる たろう)

金沢の湯乃鷺温泉にある老舗旅館喜翆荘の泊まり客。書けない作家の男。松前緒花が室内を掃除したので、それをきっかけに難癖をつけて宿賃をタダにしてもらおうとした。だが、結局は成功せず、旅館で働きながら小説を書くことになった。また、誤って崖から海へ落ちたときには、押水菜子に助けられている。

(ともえ)

金沢の湯乃鷺温泉にある老舗旅館喜翆荘の仲居。押水菜子の教育係だった女性。まだ若く、松前緒花に、学校の教師にイケメンがいたら旅館に連れてきてとお願いするほど、結婚願望が強い。また、恋愛トークが好きだが、彼氏持ちには冷たく突き放すところがある。

電六 (でんろく)

金沢の湯乃鷺温泉にある老舗旅館喜翆荘の従業員。老人で、女将の四十万スイ(しじますい)とも長いつきあい。40年間、旅館の歴史ともいえる業務日誌をずっと書き続けてきた人物でもある。

場所

喜翆荘 (きっすいそう)

金沢の湯乃鷺温泉にある老舗旅館。露天風呂とプールがある。年代物で高級そうな調度品で館内が彩られた、木造建築の旅館。女将は四十万スイ(しじますい)。若旦那は四十万縁(しじまえにし)。板長は蓮二。板前は宮岸徹、鶴来民子(つるぎみんこ)。仲居は、巴、押水菜子、松前緒花。 その他の従業員は、電六、次郎丸太郎など。40年前に女将のスイと、夫が始めた旅館。

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