花嫁Reスタート

幼なじみで家族ぐるみの付き合いをしていた、黒瀬グループの御曹司の黒瀬洸士郎に念願のプロポーズをされ、幸せの絶頂にいた18歳の蓮水美桜は、中学生の女の子をかばい、彼の目の前で車に轢かれて死んでしまう。美桜は生と死の狭間で、あの世の案内人を名乗る男から、記憶を持ったまま生まれ変わるチャンスを与えられる。条件は365日以内に姿かたちの違う別人になり、洸士郎と結婚すること。もちろん自分の正体が美桜だと明かすことはできない。失敗すれば洸士郎が持つ美桜の記憶はすべて消え、美桜もいままでの記憶をなくして別人格に生まれ変わる。美桜は洸士郎にもう一度会いたいと事故の5年後の現世に舞い戻った。顔も体も幼く、まったくの別人になっていた美桜。さっそく、洸士郎の父が経営する黒瀬ホテルへ向かった。洸士郎は黒瀬ホテルのマネージャーになっていて、すぐに会うことはできた。しかし別人になった美桜には気づかない。周りの従業員の話では、5年前から彼は人が変わったように冷酷になってしまったのだという。もともとは人懐っこい優しい性格の洸士郎。彼が変わってしまったのは自分のせいだと、美桜は思わず「あなたと結婚したいんです。絶対泣かせませんから」と洸士郎にプロポーズしてしまう。見知らぬ女に突然告白された洸士郎は、眉間にしわを寄せ、美桜を冷たく追い返す。洸士郎に近づくため、美桜は「水上さくら」と名乗り、黒瀬ホテルの清掃員の面接を受けにいくのだった。