荒野の天使ども

悪党のはびこるアメリカ西部を舞台に、少女ミリアム・トッドのダグラス・グリーン、カード、ジョエルとの出会いや活躍を軽快に描く。

正式名称
荒野の天使ども
作者
ジャンル
その他歴史・時代
レーベル
花とゆめCOMICS(白泉社) / 白泉社文庫(白泉社)
巻数
全3巻
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概要・あらすじ

駅馬車強盗をきっかけに出会った、8歳の少女ミリアム・トッドと3人の17歳の少年、ダグラス・グリーンカード・ローマンジョエル・タッカー。ダグラスたちはウェルズタウンで騒ぎを起こし、ケガをしたカードが元気になるまでミリアムの暮らすハワード牧場に身を潜めることにした。だが、町の有力者サド・ハレンバーグハワード牧場の27歳の女牧場主グレース・ハワードを我が物にしようとしていた。

さらに、ハレンバーグのバックで大強盗団の大ボスMr.ブルーが、ウェルズタウンにやってきたお尋ね者のシルバーキングを仲間に加え、大規模な列車強盗を計画していた。ハレンバーグやシルバーキングとの接点から、ミリアムとダグラスたちも事件に巻き込まれていく。

登場人物・キャラクター

ミリアム・トッド (みりあむとっど)

お転婆で正義感と責任感の強い8歳の少女。そばかすがあり、赤毛を2本の三つ編みお下げにしている。2年前に一緒に放浪していた賭博師の父を亡くし、グレース・ハワードに引き取られた。8歳とは思えないほど度胸が据わっていて、知恵も回る。行動力も抜群で、大人たちを翻弄する。ダグラス・グリーンたちとは駅馬車強盗撃退に利用したことで知り合う。 ブライアン・マーフィーと騒ぎを起こし、ケガをしたカード・ローマンをハワード牧場で匿うことになり、ダグラスたちをグレースを狙うサド・ハレンバーグに立ち向かう仲間にする。単身ハレンバーグの館に潜入し、拉致されてきたグレースを解放するなどの活躍を経て、凶悪犯Mr.ブルーの列車強盗阻止にも協力する。 マーフィーがダグラスを撃ち殺したと聞いて大ショックを受けたが、生還したダグラスの姿にグレースも見たことがないほどの号泣をした。人を見る目に自信があり、初対面で的確に人物を評価する。ダグラスたちの甘いところを見抜いてハワード牧場に誘い、ヒュー・カーステアが味方になると判断するなど、実績は十分。

ダグラス・グリーン (だぐらすぐりーん)

17歳の青年。腕っぷしが強く、銃の達人だが、心根は優しい。黒髪に緑の瞳。カード・ローマンとジョエル・タッカーとの3人組の流れ者としてウェルズタウンに向かう途中で、ミリアム・トッドに駅馬車強盗撃退に利用されて知り合う。前の町で小競り合いを起こしたブライアン・マーフィーとウェルズタウンで遭遇し、追われているところをミリアムに助けられ、ハワード牧場に匿われた。 カードが負傷したこともあり、牧童として働くことになった。もともとは道端に捨てられていたところを牛泥棒の一味に拾われ、下僕として使われてきた。牛泥棒がカウボーイの報復に遭って全滅し、放浪生活を開始。 銃は独学で鍛えた。山師の老人と知り合い、その穏やかな人柄に心が動かされた。出会って3日めに喜ばせようと思って酒を手に入れたが、戻ると老衰で死んでいた。このとき手もとに残された懐中時計を大切にしている。この懐中時計を時計屋に修理に出したため、受け取りに向かってマーフィーと遭い、さらにMr. ブルーとも接触してしまう。 Mr.ブルーに気に入られ、命も貞操も危うくなった。保安官ヒュー・カーステアの協力も得て、Mr.ブルーの列車強盗計画の阻止に動きだす。マーフィーの凶弾に倒れるが、弾丸は懐中時計に当たり、軽傷で済んだ。

カード・ローマン (かーどろーまん)

17歳の青年。ポーカーの天才。青い瞳で茶色いくせっ毛のショートカット。ダグラス・グリーンとジョエル・タッカーとの3人組の流れ者としてウェルズタウンに向かう途中で、ミリアム・トッドに駅馬車強盗撃退に利用されて知り合う。前の町で小競り合いを起こしたブライアン・マーフィーとウェルズタウンで遭遇し、追われているところをミリアムに助けられ、ハワード牧場に匿われた。 マーフィーに撃たれた傷の治療のためもあるが、ミリアムに人質扱いされている。孤児院育ちで里子に出されたが、扱いが悪いため脱走した。タロット占いをするが、本式のものではない。3人組の中ではもっとも常識的な人物。

ジョエル・タッカー (じょえるたっかー)

17歳の青年。やや線が細く茶色の瞳で、ストレートの金髪を肩まで伸ばしている。言動、物腰が女っぽい。ダグラス・グリーンとカード・ローマンとの3人組の流れ者としてウェルズタウンに向かう途中で、ミリアム・トッドに駅馬車強盗撃退に利用されて知り合う。前の町で小競り合いを起こしたブライアン・マーフィーとウェルズタウンで遭遇し、追われているところをミリアムに助けられ、ハワード牧場に匿われた。 カードが負傷したこともあり牧童として働くことになった。孤児院育ちで里子に出されたが、扱いが悪いため脱走した。きれいなもの、かわいいものが大好き。女装にも抵抗がない。

グレース・ハワード (ぐれーすはわーど)

ミリアム・トッドを引き取って育てている牧場主。黒髪の美女。27歳で、父母の遺した牧場を女手一つで経営している。おっとりした性格で、やや天然気味。14年前によそに引っ越していった幼馴染のヒュー・カーステアを想い続けている。

ヒュー・カーステア (ひゅーかーすてあ)

額から左頬にかけて大きな傷痕がある長い銀髪の男。目付きが鋭く鼻筋が通っていて、威圧感があるものの、瞳の奥に優しさがある。29歳の連邦保安官だが、冷酷な殺し屋シルバーキングと特徴が似ているうえ、出回っている人相書きはヒューのほうにそっくり。そのためシルバーキングと人違いされるが、それを潜入捜査に利用することもある。 ウェルズタウンに到着後小さないざこざで見せた銃の腕を見込まれ、シルバーキングとして大強盗団のボスMr.ブルーに雇われた。グレース・ハワードとの再会では、一度は正体を伏せたものの、二度目の再会でヒューへの恋心が語られたのを受けて正体を明かした。事件の解決後、ウェルズタウンの保安官に着任。 グレースと付き合うようになる。

フォレスト・ベギンズ (ふぉれすとべぎんず)

ウェルズタウンの教会の牧師。温厚で優しい中年紳士に見えるが、実は大強盗団の大ボス。けっこう華奢だが、カード・ローマンを軽々と抱え上げる腕力の持ち主。元騎兵隊の軍曹で、軍用金強奪事件で殉職したことになっていたが、死体は黒焦げで身代わりだったらしい。強盗団は目撃者を皆殺しにしてきたため、大ボスの人相風体は不明だった。 連邦の追及が厳しくなったため、2年ほど活動を休止していたが、60万ドル相当の金塊を標的にした列車強盗での活動再開を準備中。男色の気があり、ダグラスを狙っている。

ブライアン・マーフィー (ぶらいあんまーふぃー)

ダグラス・グリーンたちがウェルズタウンに来る前に訪れた町で、カード・ローマンとポーカーの勝負をして敗れたが、掛け金を払うどころか銃で脅した小悪党。小太りではげた中年男。横に広がった体格が見事で、ひらめも懐いてくるとダグラスが評したことから、彼らの間ではひらめの呼び名が定着。 旧知の仲であるサド・ハレンバーグが仕切っているウェルズタウンに、腰を落ち着けようとやってきた。ダグラスたちを見つけて発砲、カードに的中して負傷させた。その後も執拗に3人を追い回す。挑発にのりやすいためダグラスたちに手玉にとられることも多い。単独行動中のダグラスをライフルで狙撃し、心臓に命中したと思い込んだが、このときの銃弾は懐中時計に遮られていた。 ハレンバーグにMr.ブルーとの仲介を頼んでいたが実らず、ヒュー・カーステア保安官に逮捕された。

サド・ハレンバーグ (さどはれんばーぐ)

口髭をはやし、しぐさにいちいちカッコをつける、ナルシスト気味の中年紳士。ウェルズタウンの実力者で、大きな牧場のほか酒場や銀行も持っている。2年前からMr.ブルーに協力し、仲間を町に潜ませる代わりに競争相手を倒してもらい、力を蓄えた。グレース・ハワードとハワード牧場を狙っていて、牧童頭をやめさせて誰も働かせないように工作して窮地に追い込み、甘い言葉で誘惑する計画を進めていた。 そこにMr.ブルーのお気に入りのダグラスが逗留したことで計画は変更。Mr.ブルーである牧師が3人を連れ出した隙に、グレースを拉致した。だがミリアムとヒュー・カーステアの乱入でグレースを取り逃がしてしまう。 その後、子飼いにしていたシェリフからシルバーキングがヒュー・カーステアだと知らされ、ウェルズタウンから逃亡を図る。だがグレースに未練があったため、ハワード牧場を訪れてカードたちに捕まってしまう。小心者のため、恐ろしいMr.ブルーとは直接会ったことがなく、ジェド・クラウンを通して連絡を取り合っていた。

ジェド・クラウン (じぇどくらうん)

四角い顎に細い口髭、くせっ毛の長髪のガンマン。Mr.ブルーの手下でサド・ハレンバーグとの連絡係をしている。強盗団の別動隊を指揮する、腹心の部下だったらしい。

シェリフ

ウェルズタウンの保安官。目付きが悪く、早撃ちが自慢だが発揮する場面はなく、あまり強くはない。しかし、たいへんな饒舌で、ハレンバーグの威光を笠に着たしゃべりで相手の気力を削ぐことができる。サド・ハレンバーグに保安官にしてもらったため、たいへん忠実に働く。

ウィリー

大きな目のマンガチックな容貌の子ブタ。10日ほど前に迷い込んでミリアム・トッドの相棒となった。感情豊かで人語を解する。

場所

ハワード牧場 (はわーどぼくじょう)

グレース・ハワードが独りで経営している。早世した両親が開いた牧場で、800エーカーの土地で馬と牛と鶏を飼い、畑もある。2年前にミリアム・トッドが賭博師の父とともにやってきて、その父はイカサマ賭博が露顕して殺されたため、そのままグレースが引き取った。以前は両親がいたころから働いていた牧童がいたが、現在はサド・ハレンバーグの妨害で牧童はいない。

ウェルズタウン

平和な町だったが、近くに大きな牧場を買ったサド・ハレンバーグがやってきて、町に店を出すようになってから、急激に治安が悪化。以前からの住人たちは不安がっている。

書誌情報

荒野の天使ども 全3巻 〈花とゆめCOMICS〉 完結

第1巻

(1983年12月発行、 978-4592115410)

第2巻

(1984年4月発行、 978-4592115427)

第3巻

(1984年11月発行、 978-4592115434)

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