蔵出しうめぼしの謎 完全版

蔵出しうめぼしの謎 完全版

通常の4コマ漫画以外にも、マルチエンディングだったりコマの形が三角形だったりと、実験的な試みの多いシュール系ナンセンスギャグ4コマ漫画。コマの外に落書きが多いのも特徴の一つである。もともとはエニックスから刊行されていたコミックスの復刻版であり、エニックス版の収録作品に加え、連載時の最終回や外伝、4コマ漫画大賞応募作なども収録されている。

正式名称
蔵出しうめぼしの謎 完全版
ふりがな
くらだしうめぼしのなぞ かんぜんばん
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

主人公のむささびや友人たちがさまざまなシチュエーションで織り成すナンセンスギャグ4コマ。主人公の他にも、奇妙な効果音を出しては雇い主に怒られる執事の召し使いKや、手錠をかけることが好きな刑事ゴロンボ、超能力が使えるエスパーさんなど個性的なキャラクターが大勢登場し、シュールなギャグを炸裂させる。

登場人物・キャラクター

むささび

特定の名前はないが、そのモデルとなった動物から「むささび」と呼ばれている。ボケやツッコミをまんべんなくこなし、時には哲学する。当初は無表情だったが、次第に多彩な表情を見せるようになっていく。

ヘンリー

むささびの相方として登場する。どちらかと言えばつっこみ寄りだが、時折しなやかなボケも見せる。ネタに合わせてさまざまな職業になる。その性格はリアリストな夢想家。その役割から「相棒」と呼ばれることもある。最終回に一度だけ「ヘンリー」と名乗ったが、基本的には名前のないキャラクターで、キャラクター人気コンテストの結果発表でも名前の記載はなく、イラストだけが描かれていた。

スーパーサブ的キャラクター (すーぱーさぶてききゃらくたー)

むささび、ヘンリーと同じく基本的に名前はない。中華系の服に四角い帽子を被った格好で描かれることが多い。そのジジむさい外見からかボケやツッコミよりも「諭す」役割が多い。

召し使いK (めしつかいけー)

謎の覆面執事。変な効果音や効果線でKの主人を驚かせることに喜びを感じている。頭から袋のようなものを被り、首元にロープで縛って留めている。豪華額縁いり4コマの時に素顔が特別公開されたが、覆面こそ取っていたものの、コマの後ろに隠れていたため顔は見えなかった。コーヒーを淹れた際、妙な効果音を出したにもかかわらずKの主人に平然と受け流され、悔し涙を流しながらその場から走り去った。

Kの主人 (けーのしゅじん)

召し使いKの雇い主で、むささびに似た姿で口ひげを生やし、ガウンを着用している。召し使いKが妙な効果音を出すたびに怒って彼を締め上げているが、稀に平然と受け流すこともある。小銭のチャリンという音が好きで、金持ちになっても小銭の貯金がやめられない。召し使いKの嫌がらせで、貯金箱に小銭を入れても音がしないように細工された時は怒りのあまり彼を殴り飛ばした。

エスパーさん

イカのような姿で、超能力を使える。しかし、屋根の上のボールを取るために家を壊したり、部屋を温めて欲しいと言われた時は室温ではなく温度計の目盛りだけを上げるなど、その能力はいつも的外れ。予知能力が鋭敏な時は、まだ書かれてもいない手紙の返事を送ることもある。

飯田 義弘 (いいだ よしひろ)

作者の三笠山出月の担当編集者。作中度々登場しては、殺人事件の被害者になったり、犯人にさせられたり、鉄ゲタをぶつけられたりしている。作者が敏腕編集者として紹介した際には、4コマ漫画のオチくらいはやってのけると評されていたが、本人は「できん」と返答している。

刑事ゴロンボ (けいじごろんぼ)

他人に手錠をかけるのが大好きな刑事。目の前に犯人がいない時は、傍にいた警官に手錠をかけるほど。関節を自由に外せるので、縄抜けはできるが、その後に関節をもとに戻すことはできないため、身動きが取れなくなってしまう。

保坂 (ほさか)

刑事ゴロンボに振り回される部下。ゴロンボが手錠を持たずに犯人を逮捕した際、ゴロンボの代わりに犯人に手錠をかけたが、その後、手錠がなくなってしまう。手錠を隠された時には、ネクタイで犯人を縛り上げたが、今度はネクタイがなくなってしまうという謎の事態に見舞われる。

新入り君 (しんいりくん)

自信満々に自らのネタを披露するが、基本的に内容はくだらないため、よくむささびに怒られている。他力本願で自堕落、向上心だけは強く持っているという難儀な性格。

正二 (しょーじ)

すぐに人を銃で撃ち殺す黒衣姿の殺し屋。なんでもするから許してくれと命乞いをする相手に向かって、アリを殺せと命じ、その通りに相手がアリを殺すと、地獄行き決定と言いながら撃ち殺す、冷酷な性格。

兄貴 (あにき)

男のガマン大会で温度を上げるために登場したマッチョな兄貴たち。それ以降、度々現れるようになる。サンドイッチマンとして街中に出没し、2人で通行人を挟み込むこともある。刑事ゴロンボに手錠をかけられた時は、腕力で手錠を引きちぎった。

ラバーマン

ゴム人間。体の一部を引っ張るとひたすら伸びるが、手を放した途端、反動で自分自身に戻ってきてダメージを受けてしまう。大岡裁きのネタで2人の親に引っ張られた際、腕をひっぱっていた親の片方に手を離された途端、反動でもう片方の親に激突し、流血して倒れてしまう。

主食戦隊おにぎり5 (しゅしょくせんたいおにぎりふぁいぶ)

怪人と戦うことはなく、すべて味で勝負する。怪人に殴られてバラバラになると、「主食大戦隊ごはんつぶ500&サケ&のり」になるが、素材がいいので、単品でも味で勝負ができる。

デビルさん

人の魂を抜き取る悪魔。人の願いを叶えることもあるが、その場合は願いをかなえた人物の魂を持っていってしまう。生きている人間だけでなく、死んだ人間の魂の願いを聞き、生き返らせることもできるが、生き返らせた途端に魂を持っていくのであまり意味がない。

電球 (でんきゅう)

むささびと同じ顔の電球。時折コマの隅に現れる。あくまで部屋の中であることを示すための記号であり、喋ることはない。それにもかかわらず存在感は圧倒的で、人気投票においては好きなキャラクター2位に輝いた。ちなみに怒ってキレると明かりも消えてしまう。

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