蛍三七子

蛍三七子

大資本の介入により、急速に失われていく美しい自然。そんな変わりゆく時代の流れを蛍のいる風景に込め、情感深く描いた短編作品。「週刊少年マガジン」1972年9月3日号に掲載された。

正式名称
蛍三七子
ふりがな
ほたるみなこ
作者
ジャンル
その他
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

は、以前飲んだ芋焼酎の美味しさや自然の美しさに導かれて日吉瀬を訪れる。彼は汽車の中で三七子という勝ち気な少女と出会う。彼女は製紙工場の建設によって破壊されようとしていた日吉瀬の自然や蛍を守るため1人戦っていた。いつしか彼女と恋に落ちた浩は、夏祭りの夜に衝撃的な光景を目の当たりにする。

登場人物・キャラクター

(ひろし)

子供の頃、父親に連れられて一度だけ日吉瀬に来た時のことが忘れられず、東京から村を再訪した旅行者の青年。酒好きで大らかな性格をしている。汽車の中で知り合った三七子と共に蛍の養殖に勤しむうちに、いつしか心を通じ合わせていく。

三七子 (みなこ)

日吉瀬に住む勝ち気な少女。自分を助けるために命を落とした兄の墓と、そこに集まる蛍を守ろうとしている。町の有力者で、製紙工場の御曹司である戸樫に見初められ許嫁にされているが、蛍の集まる水辺を汚す彼のことを嫌っている。対して浩には亡き兄の面影を感じ、恋に落ちていった。

戸樫 (とがし)

日吉瀬の製紙工場の御曹司。長髪にサングラスをつけたキザな優男。自分にまったくなびく素振りもない三七子に苛立っており、浩を手下たちに襲撃させたり彼女が大切に守ってきた蛍の養殖場に農薬をまくなどの嫌がらせを繰り返している。

場所

日吉瀬 (ひよせ)

三七子の故郷。かつては蛍の集まる自然豊かな村だったが、製紙工場の建設と共にその自然は汚れ、いつしか住民の心までもが金や資本の力の前に荒んでいってしまった。

SHARE
EC
Amazon
logo