概要・あらすじ
サイサンド硝子に勤める31歳の平凡なサラリーマン・蟬丸は、ある日目を覚ますとなぜか突然巨大なセミの姿となっていた。自分がいつ死んでもおかしくない体になったと思った蟬丸は、悔いのない最期を迎えられるよう、自分のパソコンのハードディスクを整理したり、会社の同僚たちに対してちょっとした名言を遺せないかと考えてみたりなど、自意識過剰な努力を続けていく。
登場人物・キャラクター
蟬丸 (せみまる)
サイサンド硝子に勤める会社員で、31歳男性。ある日目覚めるとなぜか突然巨大なセミになっていた。仕方がないのでセミの姿のままスーツを着て会社に通っている。セミなので自分がいつ死んでもおかしくないと思っており、名言を遺そうとしたりするなどカッコいい最期の在り方を模索するが、なかなか死ぬ兆候は現れない。 口が口吻になってしまっているのでハチミツをよく飲んでいるが、ラーメンなども特殊なやり方で食べることができる。
兜 宗次郎 (かぶと そうじろう)
サイサンド硝子に勤める会社員で、蟬丸の後輩である24歳男性。蟬丸の隣のデスクを使っているので蟬丸とよく話しているが、虫が苦手であるため転職も考えている。
蜂須賀 百花 (はちすか ももか)
サイサンド硝子に勤める会社員で、蟬丸の上司である26歳の女性会社員。蟬丸をはじめ年上の部下が多いことで接し方に悩んでおり、少しキツすぎる態度になってしまっていることを気にしている。ゴキブリが苦手。
臼羽 景夫 (うすば かげお)
サイサンド硝子に勤める会社員で、31歳の男性。前にいた会社がかなりのブラック企業だったためにハードワークをしてしまう癖が抜けず、頬は痩せこけ、目の下にはいつも寝不足でクマを作っている。蟬丸のことは、同年齢だが自分よりはるかに余裕のある「大人」だと思って尊敬している。