概要・あらすじ
20歳の青年浦島エイジは、ある連続殺人事件の実行犯を父親に持つ大学生。マスコミや被害者の親族から嫌がらせを受ける事もあったが、その事を気にしない女性雪村京花と付き合い始めて、幸せを感じていた。しかし、同時期からエイジは、自分の記憶が数日間飛んでしまう、という現象に悩まされるようになっていた。記憶から飛ぶ時間は次第に長くなり、さらに自分の部屋に見覚えのない札束や、血に塗れた金属バットなどが見つかり始める。
一方その頃、かつてエイジの父親が行ったものと似た手口で、女子大生の畑中葉子が殺害された事件が起こっていた。事件を調べる刑事桃井は、葉子の交際相手がエイジだった事を突き止め、エイジに聞き込み調査を行うが、エイジにはその記憶はまったくない。
しかし、その後エイジは、自分の服のポケットから、切断された葉子の耳を発見する。自分の中にあるもう一つの人格「B一」が、知らないところで犯罪を行っている事を確信したエイジは、独自にB一の行動を調べ始める。
実写ドラマ
2022年実写ドラマ化。10月5日よりフジテレビ系列にて放送。主人公の浦島エイジを山田涼介(Hey! Say! JUMP)が演じる。
登場人物・キャラクター
浦島 エイジ (うらしま えいじ)
20歳の男性。「人生楽しんだもん勝ち」がモットーの、ごく普通の大学生。同じ大学に通う、雪村京花と付き合い始めたころから、「夜寝て起きると数日間経っており、その間の行動をまったく覚えていない」という現象に悩まされるようになっている。その後の事件などから、自分の知らないところで、もう一つの人格「B一」が犯罪を行っている事を確信し、B一の残した手がかりから独自に真実を調べ始める。 実の父親は、かつて「LL事件」と呼ばれる女子大生連続殺人事件の犯人八野衣真だが、八野衣と母親の死後は、浦島家に引き取られている。
雪村 京花 (ゆきむら きょうか)
浦島エイジと同じ大学に通う女子大生。ミスキャンパスの候補にもなるほどの美人。ある出来事をきっかけにエイジと交際を始める。エイジの父親が殺人事件の犯人である事は知っているが、その事を気にせずエイジに接している。
真明寺 麗 (しんみょうじ れい)
浦島エイジと同じ大学に通う女子大生。おかっぱ頭で、いつも黒っぽい服を着ている。大学ではめったに他人といっしょにいる事はないが、初対面のはずのエイジのことをなぜか知っている様子を見せ、馴れ馴れしく話しかけてくる。その後、記憶が飛ぶ時間が長くなったエイジに、彼がもう一つの人格「B一」を持つ多重人格者である可能性を示唆した。
桃井 (ももい)
刑事の女性。階級は警部。畑中葉子の殺害事件を調査中、彼女の遺体が15年前の「LL事件」で行われた殺害事件と同じ手口で殺害されている事を知り、調査を開始。葉子と交際していた浦島エイジを第一容疑者と考え、実際に聞き込み調査という名目で接触しているが、エイジが殺人事件の犯人であるとは断定できずにいる。
八野衣 真 (はちのい まこと)
浦島エイジの実の父親。15年前に「LL事件」と呼ばれる連続殺人事件を行った犯人。4人の女子大生を拷問した後に殺害し、自身はその後焼身自殺している。自殺の直前、サイト上に「また殺す LL」というメッセージを書き残した事が、「LL事件」の通称の由来となっている。
畑中 葉子 (はたなか ようこ)
死体で発見された女子大生。「LL事件」と同じ手口で、拷問されたあとに惨殺されている。「SKALL」というギャングチームのもとで売春を行っていた。その一方でSKALLのメンバーから情報を集め、運び屋を誰かに襲わせて金を奪おうと計画していたと思われる。しかし、強奪事件が起こった直後行方不明となり、死体となって発見されている。
佐井 社 (さい やしろ)
「SKALL」というギャングチームのリーダーを務める男。残忍な性格で、拷問好き。組織的な売春を行っており、女性を商品のように扱っている。浦島エイジのもう一つの人格「B一」と、なんらかの事件を通して知り合ったらしく、エイジの事をかなり評価している様子を見せる。B一のふりをして接触を図ってきたエイジを、SKALLのメンバーに引き入れようとする。 畑中葉子の手引きで、SKALLの運び屋から金を強奪した人物がメンバーの中にいると考えており、犯人を探している。
クレジット
- 原作
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井 龍一
書誌情報
親愛なる僕へ殺意をこめて 11巻 講談社〈ヤンマガKCスペシャル〉
第1巻
(2018-09-06発行、 978-4065128077)
第2巻
(2018-12-06発行、 978-4065138458)
第3巻
(2019-02-06発行、 978-4065145586)
第4巻
(2019-05-07発行、 978-4065154687)
第5巻
(2019-08-06発行、 978-4065167298)
第6巻
(2019-10-04発行、 978-4065172933)
第7巻
(2020-01-08発行、 978-4065182192)
第8巻
(2020-03-11発行、 978-4065188385)
第9巻
(2020-06-10発行、 978-4065199909)
第10巻
(2020-09-09発行、 978-4065206874)
第11巻
(2020-11-11発行、 978-4065213780)