路地裏しっぽ診療所

路地裏しっぽ診療所

動物が苦手な女子大学生が、ひょんなことから動物病院でアルバイトを始めた。彼女は、さまざまな事情を抱えた動物達との出会いを経て、人と動物の暮らしについて次第に理解を深めていく。動物病院を舞台に、ペットが置かれている現状に対して問題提起をする物語。「クッキー」2013年11月号から連載中の作品。

正式名称
路地裏しっぽ診療所
ふりがな
ろじうらしっぽしんりょうじょ
作者
ジャンル
動物・ペット
関連商品
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あらすじ

第1巻

動物が苦手な女子大学生、雨野なずなは、ある夜、急に飛び出して来た犬を自転車で轢いてしまい、近所の動物病院、七宝動物診療所に助けを求めた。幸い、犬の怪我は大したことがなかったが、迷い犬を保護した責任を果たすため、本当の飼い主を捜すことになる。なずなは、ポスターやチラシ配りに奔走し、犬の飼い主を見つけ出すことに成功。しかし、その飼い主が身勝手な理由で飼育放棄したのを知り、自分がこの犬を幸せにしてあげたいと考えるようになる。犬にみらいと名前を付け、飼おうと決断した。ところが、今はペット禁止のアパートに住んでいるため、犬を引き取れない。そこでなずなは、動物病院の獣医師、二丸に犬をしばらく預かってもらい、引っ越し費用が貯まったら犬を引き取りたいと願い出る。反対する二丸に対し、病院の動物看護士達は、なずなをアルバイトとして雇おうと提案。仕事をしながら犬の世話をしていくと決定する。

第2巻

七宝動物診療所でアルバイトを始めた雨野なずなは、さまざまなペット達と出会い、人と動物について理解を深めていた。ある時、友人から強引に誘われた合コンの席で、犬好きの男性、みっくんと知り合う。彼は自宅で飼っているチワワが妊娠していると明かし、自宅で出産させようとしていた。しかし、お産が始まったものの、苦しんでいるばかりで赤ちゃんが出てこないという危機に陥る。深夜のため、どこにも助けを求められない状況で、みっくんはなずなを頼って七宝動物診療所を訪れる。思いがけず犬の出産に立ち会ったなずなの心は大きく揺れていた。それは、みらいの避妊手術についてだった。病気の犬の死を経験したので、避妊手術を受けさせようと決めていたはずのなずなだったが、出産の素晴らしさを経験し、急きょ避妊手術をキャンセル。みらいの赤ちゃんも見てみたいと、ブリーディングにやる気を見せ始める。そんな折、保健所が主催する里親会に参加したなずなは、改めてペットの置かれている厳しい現状に直面する。

第3巻

獣医師の二丸は、雨野なずなの話から、みっくんの飼い犬、チワワのぽぽが産んだ子犬、ぴぴの異変に気づく。ぴぴが患っていたのは、チワワによくあると言われる遺伝病「水頭症」だった。なずなは、自分の無知によって、犬を危険にさらすことになると知り、犬種ごとに違う遺伝病について勉強を始める。また、事態を重く受け止めたみっくんの母親、億野は、ぴぴのこれからを心配するあまり引きこもりがちになり、日常生活もままならなくなっていく。一方、なずなは病院に長く入院している猫、クモワカの存在に気づく。クモワカは白血病のキャリアであり、リンパ腫を発症している事から、もう先が長くない状態となっていた。人好きで甘えん坊な性格であるにもかかわらず、クモワカが感染症のせいで孤独な日々を過ごさなければならないと知り、なずなはクモワカを自宅に引き取って面倒を見る決心をする。

第4巻

ある日、七宝動物診療所に持ち込まれたのは、「多頭飼育崩壊」によって衰弱し、保護されたたくさんの猫だった。保護ボランティアとして活動している三島マキは、自宅に世話が必要な保護猫をたくさん抱え、眠るのもままならない状態となっていた。病院と崩壊現場を往復する三島と話をするうちに、彼女の考えに共感した雨野なずなは、自分にも何か手伝えるはずだと、三島に協力を申し出る。そして三島と共に向かった崩壊現場で、なずなは、想像以上に悲惨な状況を目の当たりにする。

第5巻

ある日の散歩中、五藤の愛犬、クリスティーナが子猫を拾って来てしまう。保護猫を苦手とする五藤ではあったが、「犬の行動には飼い主が絶対的に責任を取る」を信条としていると、雨野なずな二丸から指摘され、しぶしぶ自宅で面倒を見ることになった。それ以降、穏やかで整っていたはずの日常が、ガラガラと音を立てて崩れ始める。そんなある日、五藤は、子猫のお腹が膨れているのに気づく。診察の結果、致死率の高い伝染病、「猫伝染性腹膜炎」の疑いが浮上。治る見込みのない状況を前に、「安楽死」という言葉を口にした五藤に、我慢の限界を迎えたなずなはついに怒りを爆発させる。

登場人物・キャラクター

雨野 なずな (あめの なずな)

19歳の女子大学生。何に対してもまっすぐ一生懸命で、感情移入しやすい性格。ふわふわのぬいぐるみなど、可愛いものが大好き。その反面、幼い頃の体験がトラウマとなり、犬や猫などのリアルな動物には苦手意識を持っている。ある夜、突然飛び出してきた犬を自転車で轢いてしまったことをきっかけに、七宝動物診療所でアルバイトをするようになった。 保護した犬にはみらいと名前を付けて飼うと決める。ところが、現状はペット禁止のアパートに住んでいるため、引っ越し費用が貯まるまでという約束で獣医師の二丸の自宅で預かってもらっている。本人の意に反して、なぜか動物にはよく懐かれる体質で、動物を落ち着かせることができる。その能力は動物病院のスタッフから羨望の的となり、「魔法の手」や「動物鎮静人間」と称賛されるほど。 アルバイトを始めて以降、動物に対しては苦手意識が薄れてきている。「なずな」=「ぺんぺん草」なので、病院スタッフからは「ぺんぺん」と呼ばれている。五藤からは、何度訂正しても、なずなと呼ばれ続けている。

二丸 (にまる)

七宝動物診療所で獣医を務める男性。子供っぽいうえに口が悪く、何でもはっきり言うタイプ。しかし肝心なことをいわないため、何かと誤解を受けやすいが、筋の通った人物。診療する立場にあるせいか、動物にはあまり好かれていない。自宅は大きな平屋の古民家で、動物シェルター仕様にリフォームされており、猫や犬などを、状況に応じて世話できるようになっている。 最初は雨野なずなを雇うことに反対し、認めようとしなかったが、時間を共に過ごすようになって、彼女の努力を認め始める。馬好きで、本当は競馬の騎手になりたかった。しかし、競走馬の医療事情を知り、また背が伸びすぎてしまったので、断念した過去を持つ。そのせいか、動物に名前を付ける際、競走馬からとることが多く、変わった名前が多い。

(はやし)

2丁目に住んでいる中年女性。みらいの元飼い主。流行している犬種を欲しがった娘のために「ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア」を購入した。しかし、排せつ時の失敗が多いので頭が悪いと蔑んでいる。汚れた体のまま動き回って家が汚れる、予想以上に体が大きくなった、毛の手入れが大変なうえお金がかかる、などを理由に、屋外の犬小屋につないだまま放置した。 そのせいで、近所からは鳴き声がうるさいと言われたため、4~5日前に犬が脱走してもそのままにしていた。自宅にはすでにペットショップで購入したばかりの子犬がおり、みらいを「もう要らない」と、悪びれる様子もなく言い捨てた。しかしその後、テレビで自分の犬の価値に気づき、お金を払うから犬を返してもらいたいと、七宝動物診療所をたびたび訪れる。

優子 (ゆうこ)

七宝動物診療所で動物看護士を務めるショートヘアの女性。病院スタッフをまとめるリーダー的な存在であり、院長の七宝ですら頭が上がらない。いつもエプロンを着用している。動物に対して鎮静効果を持つ雨野なずなを、「貴重な存在」とし、病院でアルバイトをさせようと提案した。

百谷 (ももたに)

七宝動物診療所で研修医を務めるセミロングヘアの女性獣医。先が長くないビンゴガルーの世話を、親身になってしている雨野なずなに対して、複雑な気持ちを抱えている。どんなに頑張っても救えず、亡くなってしまう命に向き合った経験があるので、医療従事者である自分達は、必要以上に手をかけず、ドライでいることによって精神状態を保っている。 そういった病院の人間の考え方と、何にでも全力で一生懸命ななずなとのあいだに、少なからず溝を感じている。しかし、事あるごとに自らなずなのフォローを申し出、いつもなずなの力になってくれる人物。

みっくん

犬好きの男子大学生。女の子のような可愛らしさを持っている。合コンの席で雨野なずなと知り合い、犬の話題で意気投合した。なずなと同じ大学の医学部生。自宅ではチワワのぽぽを飼っており、現在妊娠中。犬は簡単に出産できるという母親の言葉を信じ、どこの病院にも通わず、一度も診察を受けないまま自宅出産を計画していた。しかし、お産が始まったにもかかわらず、赤ちゃんが出てこない状況に陥り、深夜で動物病院も閉まっていたため、なずなを頼って七宝動物診療所に来院した。 ぽぽの一件以降、なずなと連絡を取り合うことが増え、自宅に招いていっしょに食事をする機会も多くなった。現状ではなずなとは友人関係だが、その先を望んでいる節も見受けられる。

七宝 (しっぽう)

七宝動物診療所の院長を務める男性獣医師。いつも午前中だけ勤務しており、そのほかの時間帯は寝ていることが多い。ぼさぼさのロングヘアを一つに束ねている。いつもにこにこ温和な性格をしている。常連の飼い主さん達からは、親愛をこめて「しっぽせんせい」と呼ばれている。

原田 美代

一人暮らしの年老いた女性。雨野なずなと同じアパートの1階に住んでいるでは、。アパートでは、本来はペット不可となっているが、内緒で猫の「おひげ」を飼っており、本当の子供のようにとても大事にしている。年齢により足腰が弱っており、段差に躓いて転んだ拍子に動けなくなって入院する。偶然通りかかったなずなが救急車を呼ぶなどし、家族の代わりを務めたため、自宅に取り残される形となったおひげの世話を、なずなにお願いした。 近所に住んでいる息子家族とは、一度は同居したものの、嫁と折り合いが合わず、別居する形になった。

原田兄弟 (はらだきょうだい)

小学生の兄弟で、兄の名は「栄太(えいた)」、弟の名は「光太(こうた)」。原田美代の息子の子供であり、孫にあたる。祖母が入院し、両親と共に祖母の飼い猫の「おひげ」を保健所に持ち込んで引き渡した。しかし翌日、猫のことが気になり、兄弟だけで再び保健所を訪ねた際に、二丸と知り合う。それ以降、二丸の自宅にいるおひげに会うため、足しげく通い始める。 猫のことを知るにつけ、おひげを飼いたいと考えるようになり、お母さんにおひげを引き取りたいと懇願する。

お母さん (おかあさん)

原田兄弟の母親で、原田美代の息子の嫁。戸建ての家を購入し、夫と共にローン返済のために仕事に忙しく、余裕のない日々を送っている。以前は義母の美代と同居していた。しかし、自分がバリバリ働くしっかり者のため、のんびり屋の義母とはそりが合わず、最終的に別居の形となった。義母の入院に際して彼女の部屋を訪れた時に、内緒で猫の「おひげ」を飼っていたことを知り、勝手に連れ出して保健所に引き渡した。 基本的に動物は苦手で、触ることができない。

五藤 (ごとう)

七宝動物診療所で、木曜日の午前中のみ担当している男性獣医師。大学病院では、腕がよく、やり手の獣医師として活躍している。一見優しそうでイケメンである反面、現実主義者。笑顔のまま残酷なこともさらっと言ってしまうため、飼い主を泣かすことでも有名。無神経な発言も多く、考え方の違いから、二丸とはウマが合わない。保護された犬猫は、出自がわからないため苦手。 愛犬はドーベルマンのクリスティーナ。愛車のオープンカーには「カレン」と名前を付けている。完璧主義の自信家。「犬の行動には飼い主が絶対的に責任を取る」が信条。雨野なずなをみずなと呼ぶ。

億野 (おくの)

みっくんの母親。明るく朗らかで、いつも笑顔の優しい人柄。息子が紹介した雨野なずなを、みっくんの彼女だと思い込んでいる。レポート提出後や、テスト明けなど、疲弊しきったなずなのために、いつも美味しい御馳走を用意してくれる。飼い犬であるぽぽとぴぴを溺愛しているが、ぴぴに遺伝病が発覚したことがショックで、引きこもるようになってしまう。

本城 広子 (ほんじょう ひろこ)

多頭飼育崩壊現場の家主の女性。自宅の2階に、拾って来た猫を閉じ込めて飼っている。避妊去勢手術を行わなかったせいで、あっという間に増えてしまった。主人が買ってきた猫や犬は、1階のリビングで生活を共にしているが、夫の世話も犬や猫の世話もすべて自分がやっている状態。始まりは、死にかけていた野良猫を拾って看病したことだったため、責任を感じている。

主人 (しゅじん)

多頭飼育崩壊現場の家主の男性。本城広子の夫。太った体型で、眼鏡をかけている。自宅の2階に、拾って来た猫を閉じ込めて飼っている。避妊去勢手術を行わなかったせいで、あっという間に増えてしまい、手に負えなくなった。自分が買って来た毛並みの良い猫や犬は、1階のリビングで生活を共にしているが、それらも含め、犬や猫の世話はすべて広子がやっている状態。 ただし、そもそもは死にかけていた野良猫を拾って来た広子に責任があると考えているため、この状態についても特に気にしてはいない。普段からなにもかも他人任せで、無責任。自宅が崩壊現場となったことについても、まるで他人事のような言いぐさを繰り返す。

三島 マキ (みしま まき)

保護ボランティアとして活動している女性。二丸とは同じ大学に通い、共に獣医を目指した仲だが、自分は獣医には向いていないと感じ、大学を中退した。多頭飼育崩壊の被害にあった猫を救出し、七宝動物診療所に運び込んだ。崩壊現場の本城広子、主人の家に毎日赴いては、掃除や餌の世話などを行っている。飼い主であり、崩壊の原因を作った主人と広子に対しては、はらわたが煮えくり返るほどの怒りを感じているが、現状は耐え、残った猫の保護に向けて準備している。 自宅には世話が必要な保護猫もおり、満足に睡眠もとれない状況が続いている。

東所夫妻 (ひがしどころふさい)

子供のいない夫婦。トイプードルの宝を拾って以来、本当の子供のように愛情を注ぎ、可愛がっている。犬を飼うのは初めてだったため、宝が患った病気についても勉強をし、甲斐甲斐しく世話をしてきた。七宝動物診療所では、よい飼い主で、理想的な優良オーナーと認識されている。ある日、病院に貼ってある、迷い犬を探すポスターを見て、宝のことなのではないかと疑念を持つ。

小橋 (こばし)

1年前から行方不明の愛犬を探している女性。一人暮らしで、在宅で仕事を行っている。保健所や警察、インターネットも活用して愛犬のモコ太を探しているが、見つからない状態が続いていた。ポスターを配り歩き、七宝動物診療所を訪れた際、東所夫妻の愛犬、宝がモコ太であると判明。返して欲しいと話をもちかける。

みらい

2歳の雌のウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア。最近テレビCMで人気の「くったり犬」の影響で、ブームになっている犬種。ある夜に茂みから突然飛び出し、雨野なずなが運転する自転車に轢かれたことがきっかけで、なずなに保護され、七宝動物診療所で世話になった。それまでは2丁目の林宅で飼われていたが、排せつの失敗などが原因で飼育放棄されていた。 そのため、保護時には、栄養失調や皮膚病を起こし、毛玉だらけになっていた。名前はなずなが付けたもので、二丸がなずなに言った「しあわせな未来にしてやれ」という言葉から付けられた。

ぷちゃ

7歳の雄猫。現状は二丸の飼い猫として生活しているが、1日8回流動食の強制給餌を必要としている。もともとは飼い主がペット不可のマンションで内緒で飼っていたが、大家に見つかり、退去勧告を受けた。しかし、引っ越し費用が捻出できないので、飼育放棄し、市の動物愛護センターに持ち込んだ。その直後に偶然訪れた二丸によって、命を救われたものの、心を閉ざしてしまい、一切食べなくなってしまっている。 名前は二丸が付ける予定だったが、名前がないと知った雨野なずなが、「ぷちゃいくだから」という理由で急遽付けた。

ぽぽ

雌のチワワ。みっくん、億野の自宅で飼われている。妊娠中で、自宅での出産を予定していたが、お産が始まっても赤ちゃんが出てこない状況に陥り、急きょ七宝動物診療所で帝王切開の手術を受けた。子犬は無事に3匹生まれたが、のちにそのうちの1匹であるぴぴだけに、チワワに多いとされる遺伝病「水頭症」が発覚する。

ぴぴ

生後2か月の雌のチワワで、ぽぽの子犬。みっくん、億野の自宅で飼われている。おっとりした性格で、震えたり、鳴きながら逃げたり、くるくる回ったりと個性的。里親は決まっていたが、特にチワワに多い遺伝病とされている「水頭症」が発覚し、みっくんの家に残ることになった。

ビンゴガルー

雌の大型犬。七宝動物診療所の前に置き去りにされたため、保護された。悪性の乳腺腫瘍を患っており、見つけられた時にはすでに動けない状態だった。なんとか手術は行われたものの、完治は難しく、先は長くない。それ以来ずっと二丸の自宅で寝たきりの生活を送っている。凶暴性はないものの、人にも動物にも何の反応も示さない。名前は、安楽死の危機から奇跡の生還を果たした優秀な競走馬から縁起を担いで、二丸が付けた。

クモワカ

2歳の雌猫。2年前、二丸が道端で拾った。その頃はまだ手のひらにのるほどの小さい子猫だった。懸命な治療の甲斐あって、元気になったものの、「白血病」であることが判明。里親探しは諦め、二丸の自宅で隔離されて過ごしていた。その後「リンパ腫」を発症し、七宝動物診療所に入院。点滴や輸血で生きながらえている状態が続いている。 もともと人が大好きな甘えん坊だが、感染症のため友達もいなかった。その中でも感染する心配のない犬のみらいとは仲がいい。状態を危惧した雨野なずなが二丸から譲渡される形で飼い主となり、なずなの自宅で過ごすようになる。

(たから)

2歳くらいの雄のトイプードル。特技は眼鏡をくわえて持ってくること。東所夫妻に拾われて以来、幸せに暮らしている。右後ろ脚膝蓋骨脱臼になってしまうが、七宝動物診療所で手術を受けてから、通院の甲斐あって順調に回復、1年が経過し、このたび完治となった。実は拾われる前は、小橋の飼い犬「モコ太」だったと判明。雷にパニックになり、家から脱走したまま行方不明となっていた。

場所

七宝動物診療所 (しっぽうどうぶつしんりょうじょ)

七宝が院長を務める動物病院。午後には、二丸が勤務し、毎週木曜日の午前中には五藤が大学からやって来て勤務している。ほかにも研修医や、動物看護師も多数在籍しているが、つねに人手は足りない状況となっている。保護動物の診療も行っており、何匹かは院内でも面倒を見ている。しかし、里親が見つかりそうにない問題を抱えた犬猫に関しては、二丸の自宅に7~8匹ほどおり、勤務時間中は病院スタッフが交代で様子を見に行くなどの世話をしている。

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