酎ハイれもん

酎ハイれもん

型破りな中年の刑事が遭遇する事件や、女子高生との恋の行方をめぐる人間ドラマを描いていく。1話完結形式で、各話のタイトルは1960年代のオールディーズと呼ばれる洋楽から取られている。物語のラストには曲の歌詞も引用される。古き良き流行歌と重ねあわせるように、ストーリーは人と人の繋がりや情愛を描いた人情話が中心となっている。

正式名称
酎ハイれもん
原作
作画
ジャンル
ヒューマンドラマ
レーベル
講談社漫画文庫(講談社)
巻数
全3巻完結
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概要・あらすじ

西新宿署に勤める辰巳は型破りで破天荒、腕っぷしと度胸はピカイチな30過ぎの名物刑事。そんな辰巳はあるきっかけで、女子高生のマキと出会う。辰巳の武骨な魅力や、事件に真摯に向かう姿に恋に落ちるマキ。そんな二人の恋の行方や、周囲で発生する事件をめぐる人間ドラマを、オールディーズの名曲たちに乗せて描いている。

登場人物・キャラクター

辰巳 (たつみ)

西新宿暑に勤める刑事。髪はポマードで固め、口ひげをたくわえ、もみあげも長い。むさ苦しいクマのような中年男だが、年齢はまだ30代。すさまじい筋肉と体力を誇る。大学時代はラグビー部で活躍し、その他ボクシングなども相当の腕前。本人は最近トシだと感じることもあるが、火事場のビルの10階から子供を救い出すなど、常人離れした体力は健在。 ポンコツのクラシックカーに乗り続け、スキーやスケートなど若者に人気のスポーツは未経験という古い感性の持ち主。時代錯誤だが正義を貫く破天荒な男で、盛り場や裏の世界にも名の通った人気者。結婚を約束した女性がいたが死別し、現在は一人暮らし。好物は焼酎を炭酸で割った「酎ハイ」にレモンを浮かべた酒。 自分の後ろをついて回る女子高生マキのことを金魚のフンになぞらえて「金魚」と呼ぶ。

マキ

女子校・白鳥女学院高等部に通う女子高生。16歳。ポニーテールがトレードマーク。暴走族とも遊び、酒も飲み、性体験も豊富な不良少女だった。辰巳と出会ったことで更生し、不良の世界からは足を洗った。武骨で不器用だが頼りがいのある辰巳に惚れ込み、彼の周りをつきまとう。 面と向かっては辰巳のことを「オジン」と呼ぶが、心の中ではベタ惚れであり、自分のことを一人前の女性として見てくれない辰巳をじれったく思っている。

白川 (しらかわ)

辰巳の同僚の刑事。童顔の青年。辰巳のことは「辰つぁん」と呼んでいる。見た目は今時のナンパな若者風だが、体を張った犯人逮捕を繰り広げるなど、辰巳ゆずりのガッツにあふれている。

由紀子 (ゆきこ)

女子高生マキの同級生。16歳。自動車整備工場で働く江田というメガネで小太りの男と付き合っている。江田の子供を妊娠してしまい、中絶するかどうか悩んでいる。

新子 (しんこ)

西新宿をテリトリーとしている売春婦。ロングの黒髪が特徴的で、寂しさをたたえた美貌の持ち主。地回りのヤクザに組へ加入し上納金を納めるよう脅されたが、拒否したために付け狙われ、事情を知った刑事辰巳のアパートへ匿われた。

高代 浩一 (たかしろ こういち)

刑事辰巳が「おやっさん」と呼んで慕っていた先輩刑事のひとり息子。小さいころから辰巳にラグビーを教わっていた、まだ少年だったある日、父である高代刑事と母を交通事故で同時に亡くした。養子として引き取られ、辰巳とは一時疎遠になった。高校生になりグレたこともあったが、辰巳と再会し更生した。 その後ラグビー名門の大学へ進み、将来を期待される選手へと成長した。

民枝 (たみえ)

女子高生マキの中学時代の同級生。彼氏の健二とは中学からずっと付き合っていて、周囲の羨望の的となっている。ある日、部活帰りに行きずりの男に強姦されてしまう。命に別状は無かったが、健二から冷たい仕打ちを受け、深く傷つく。刑事辰巳は強姦犯を捜すとともに、健二に対して男の道を説き、説教する。

良枝 (よしえ)

わかば幼稚園に勤める女性。誘拐された園児を救出した刑事辰巳とお互いに見初め合い、結婚を誓った。ちなみに辰巳がプロポーズした場所は、警察署の取調室の中。幸せな結婚生活を送るかと思われた矢先に、隣室に住むOLのガス自殺に巻き込まれ、良枝はこの世を去ってしまった。 突然の出会いと別れから2年以上が過ぎ去っても、辰巳の心の中に彼女は存在し続けている。

三枝 由利子 (さえぐさ ゆりこ)

若き女性弁護士。酒場でお互い酎ハイを呑んでいたことで刑事辰巳と意気投合し、1夜を共にした。その日限りの関係かと思われたが、意外な場所で再会することに。裁判所にて、検察側の証人の辰巳と敵対する立場である被告人側の弁護士として、辰巳の前に姿を現したのだ。

川合 武志 (かわい たけし)

17歳のプロボクサー。不良少年だったが、刑事辰巳と顔なじみのボクシングジムに入り、辰巳も折に触れ面倒を見てくれたので、更生し、ボクサーの道へ進んだ。年上の看護師・順子が生活を支えてくれるので練習に専念でき、新人王の決勝戦に至るまでの腕前となった。

五代 陽子 (ごだい ようこ)

独特の清潔感で今までにない魅力を持ち、大人気となっている女優。刑事辰巳は芸能界に興味が無いので彼女の存在を知らなかった。しかし、辰巳はプールにて事故に巻き込まれかけた女性を救出し、その後その女性と1夜を共にしたのだが、なんとその女性こそが女優の五代陽子だったのである。 その事実を後から知って驚愕した辰巳だったが、当然誰にも言えず仕舞い。さらにその後、五代陽子は辰巳の勤務する西新宿暑に「1日署長」として訪れた。

武本 (たけもと)

刑事辰巳とは大学時代にラグビー部でチームメイトであり、親友だった。妻の恵美とは大学時代に出会った。辰巳も恵美に惚れていたが、選ばれたのは武本の方だった。その後武本は恵美との間に子供をもうけ、会社勤めをしていたが、会社の業績が悪化し、金を得るために覚醒剤の売買に手を染めようとした。 夫が犯罪に加担していると知った恵美は、辰巳に助けを求める。

及川 和美 (おいかわ かずみ)

鋭い目つきの女子高生。父親と離別したので親は母のみ。その母は仕事が忙しく、金だけは与えているが、和美のことは放任している。その寂しさからか、恐喝など不良行動を繰り返し、補導された。打ち解けようと努力する刑事辰巳に対しても、爪でひっかいたり、出された食事のラーメンをぶっかけるなど、反抗の限りを尽くし、手を焼かせた。

日下部 (くさかべ)

刑事辰巳や相棒の白川、女子高生マキたちがよくたむろしている喫茶店「すなっく喫茶 DON」のマスター。将棋が得意。

書誌情報

酎ハイれもん 全3巻 講談社〈講談社漫画文庫〉 完結

第1巻

(2000年4月発行、 978-4062607506)

第2巻

(2000年4月発行、 978-4062607513)

第3巻

(2000年5月発行、 978-4062607599)

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