概要・あらすじ
優しくて、欲しい物はなんでも買い与えてくれる夫・坂口良介に喰い足らなさを感じている若き専業主婦の坂口悦子。彼女は暇つぶしに通っている文化サークルで知り合った地味な太田小百合を家に招待して、自分の魅力を夫に再認識させようとしたり、新聞配達の若い男の子に気があるそぶりを見せて、夫の嫉妬心をあおろうとするがいずれも空振りに終わる。
登場人物・キャラクター
坂口 悦子 (さかぐち えつこ)
『見晴らしガ丘にて』の第十一話「野守は見ずや」の主人公のひとり。暇つぶしに文化サークルに通っている。優しくて、欲しい物はなんでも買い与えてくれる夫・坂口良介に喰い足らなさを感じており、新聞配達の若い男の子に気があるそぶりを見せて、夫の嫉妬心をあおろうとするが空振りに終わる。
坂口 良介 (さかぐち りょうすけ)
『見晴らしガ丘にて』の第十一話「野守は見ずや」の主人公のひとり。坂口悦子の夫。30歳。まじめな一流商社マン。いつも笑顔で捉え所がない。悦子にはなんでも買ってやる。
太田 小百合 (おおた さゆり)
坂口悦子が文化サークルで知り合った未婚で地味な女性。
新聞配達員 (しんぶんはいたつにん)
姓名不明。短パンで走り廻る元気な青年。坂口悦子が良介にヤキモチを焼かせるために誘惑する。
場所
見晴らしガ丘 (みはらしがおか)
東京都下の新興住宅地。旧地名は野川村。1960年代後半には農家が多かったが、作品に描かれる1985年前後には団地、マンション、分譲住宅が立ち並ぶ住宅地に変貌している。かつて存在した林や池もなくなっている。