あらすじ
第1巻
女子高校生である佐倉千代は、ずっと思いを寄せていた同じ学年の男子、野崎梅太郎に告白したところ、梅太郎からサイン色紙をもらう事となった。実は梅太郎は男子高校生でありながら少女漫画家でもあり、千代を自分の描いている漫画のファンだと勘違いしてしまったのだ。それを知った千代は梅太郎との心の距離を近づけるために、彼のアシスタントとして仕事を手伝う事にする。しかし、仕事で恋愛漫画を描いているにもかかわらず、現実の恋に疎い梅太郎は、千代の気持ちに気づいていない。(第1号)
梅太郎は、かつて漫画のシチュエーションとして鉄板ネタだった「恋人との自転車二人乗り」が、道路交通法に引っ掛かるために描けない現状を嘆いていた。梅太郎はそのシチュエーションに代わるものがないかと模索し始め、バイクの二人乗りを思いつく。これが素敵な雰囲気につながるのかどうかを確かめるべく、梅太郎は千代を誘ってバイクに乗り込む。(第2号)
梅太郎は、千代にもう一人のアシスタントである御子柴実琴を紹介する。梅太郎は実琴の事を、健気で傷つきやすいデリケートな奴と言っていたが、予想していた人物と実際に紹介された実琴の人物像はまったく異なり、千代は少なからず衝撃を受ける事となった。しかし、実琴と接する機会が増える内に、千代は彼が梅太郎の言う通りの人物である事に気づく。さらに実琴は、梅太郎の描く漫画に登場するヒロインのモデルとなった人物でもある事が判明する。(第3号)
梅太郎は、漫画に新キャラクターを登場させるにあたり、モデルとなる人物を探そうと考えていた。梅太郎に、少女漫画に登場しそうな友人はいないかと尋ねられた千代は、うってつけの派手な人物として、クラスメイトの瀬尾結月を紹介する。(第4号)
結月をモデルとした新キャラクターが完成し、梅太郎の漫画に登場した。すると今度は、実琴の周囲に少女漫画に登場しそうな人物はいないのかという話になり、実琴は友人の鹿島遊を紹介する。実琴の説明によれば、遊は「学園の王子様」として知られる人物との事だったが、実は遊は女の子であった。(第5号)
千代は、梅太郎の漫画の背景作画を担当しているという人物が、実は女性なのではないかと疑いを持っていた。しかもその背景担当者はいつも夜遅くにやって来て作業をするらしく、梅太郎が夜中に女性と二人きりでいるのかも知れないと危惧した千代は、気が気ではなくなってしまう。だが梅太郎は、口止めされているからと、その背景担当者の人物像を明かそうとしない。ますます疑いが深まる中、千代は学校の演劇部で使う大道具の制作を手伝う事になり、演劇部部長の堀政行と知り合う。実は彼こそが、梅太郎の漫画で背景を担当している人物だった。(第6号)
梅太郎の家に彼の漫画を担当している編集者がやって来る事になった。それを知った途端、梅太郎は家を綺麗に掃除し始める。そんな梅太郎の様子を見た千代は編集者が女性なのではないかと疑い、編集者がどんな人物であるかを梅太郎に尋ねる。すると梅太郎はクールな大人だと編集者を評した。大人の女の人がタイプなのかと考える千代だったが、梅太郎の家にやって来たのは眼鏡をかけている太った男性の宮前剣であった。梅太郎は剣を編集者として尊敬しており、彼に対しては最大の敬意を払っているのだった。(第7号)
ある日、実琴が梅太郎の家に泊まりに訪れ、彼の家でギャルゲーを始めた。ギャルゲーには興味がない梅太郎だったが、実琴の薦めでプレイしてみる事になった。しかし、少女漫画家である梅太郎は女目線でギャルゲーをプレイしてしまうために、ギャルゲーの攻略に手こずってしまう。そんな中、ギャルゲーに登場するヒロインよりも友人キャラクターである友田に感情移入してしまった梅太郎と実琴の二人は、友田が幸せになれるような物語を作るべく彼を主人公とした漫画を描き始める。(第8号)
千代は少女漫画家である「都ゆかり」が新しい漫画を書き始めた事を知る。しかし、「都ゆかり」は担当編集の趣味によって、狸をモチーフとしたキャラクターを作品に登場させる事を強要されており、そのせいで実力があるにもかかわらず、話が台無しになってしまっていた。そんな彼女に同情する梅太郎と千代に対して、気さくに話し掛けてくる女性がいた。梅太郎と仲がいい様子であるその女性が何者か気になった千代に対して、女性は自己紹介を始める。実は彼女こそが少女漫画家である「都ゆかり」で、ゆかりは梅太郎と同じマンションに住んでいる住人だったのだ。(第9号)
千代が梅太郎の家に行くと、そこには背景担当の政行がいた。実は政行は梅太郎の漫画を手伝う代わりとして、彼に遊を主役とした演劇の脚本を書いてもらっていたのだ。しかし、梅太郎はスランプに陥ってしまい、脚本がうまく書けなくなっていた。そんなスランプを脱するべく梅太郎は政行と千代の二人に、書いた台本を実際に読んでみてほしいとお願いする。台本を読み始めた政行は、演劇部部長としての高い演技力を見せつけ、それを見た千代も政行に負けじと精いっぱいの演技をしてみせる。(第10号)
第2巻
野崎梅太郎は仕事である漫画原稿の作業を終わらせたあと、暇を持て余していた。そんな梅太郎の様子を見た佐倉千代は彼を遊びへと誘う。しかし、梅太郎は映画や食事に行っても、それらすべてを漫画の取材などに結びつけてしまい、なかなか仕事から離れられない。そんな中、梅太郎は描いている漫画のヒロインが似合いそうな服を店頭で見つけ、それを千代に着てもらったうえで、その写真を撮らせてほしいと頼む。恥ずかしさからそれを断る千代だったが、梅太郎はそれなら自分で着てみるからと、女物の服を持って試着室の中に消えていく。(第11号)
梅太郎は担当編集者である宮前剣に誘われ、漫画原稿の打ち合わせをするために外へと出掛けた。そこで浮かれた様子を見せていた梅太郎は、剣からまじめに仕事の話をしていないだろうと指摘されてしまう。実は梅太郎は、漫画に関しておかしな話を提案した際、剣が漫画編集者としてそれを止めてくれるかどうかを試していたのだ。しかし、そればかりに気を取られている内に梅太郎は、打ち合わせで使う原稿作りを忘れてきてしまった。結局、梅太郎は剣との打ち合わせで出した提案をすべて却下されてしまう。(第12号)
千代は梅太郎との仕事中に流すBGMとして、ヒーリング効果のありそうな音楽を持って来る。それを聞いた梅太郎は綺麗な声をしていると曲の歌手を褒めるが、その歌手が瀬尾結月である事を知った途端、梅太郎は彼女の普段の言動のせいで、彼女の歌う曲を素直に楽しめなくなってしまう。そんな中、梅太郎の後輩である若松博隆が梅太郎の仕事を手伝いにやって来る。その仕事の途中で梅太郎が結月の歌う曲を流した途端、博隆はその曲のヒーリング効果でぐっすりと眠ってしまった。不眠症で悩んでいた博隆は、その結月の曲がほしいと梅太郎にせがむ。それを渡していいものかどうか梅太郎は悩むが、その代わりに仕事の手伝いをすると博隆に言われた梅太郎は、あっさりと結月の曲を博隆に渡してしまうのだった。(第13号)
博隆は結月の歌う曲で一時的に不眠症が改善されたものの、結月の横暴な態度によってストレスを溜めてしまい、またも不眠症に悩まされてしまう。そんな博隆の悩みを聞いた梅太郎は結月に対してきちんと怒るべきだと提案する。しかし、博隆は元来の優しい性格がわざわいしてしまい、結月を怒るどころか彼女に気に入られるような行動に出てしまう。それが逆効果であると梅太郎に指摘された博隆は、新たな方法を模索するべく梅太郎の描いている少女漫画を参考にし始める。その結果、結月に送った果たし状は、まるでラブレターのようになってしまった。(第14号)
梅太郎は剣から、漫画で描いているキャラクターに対して、もっと感情移入すべきだと指摘されてしまう。それを反省した梅太郎は、その日一日を自分の描いている漫画のヒロインになった気持ちで過ごしてみる事に決めた。まず梅太郎はヒロインとしてお弁当を作って来て、その気持ちを考えてみる。そのお弁当を千代と結月に渡してみるが、予想していたような気持ちにはならなかった。漫画と現実はこうも違うものかと落胆する梅太郎は、次に友人である御子柴実琴にお弁当を渡し、その感想を求めた。(第15号)
演劇部に所属している鹿島遊は、その先輩である堀政行から最近構ってもらえなくなっている事を実琴に相談した。すると実琴はそれはアピール不足が原因だと説いた。そのアドバイスを聞いた遊は政行に自分をアピールするが、それを政行に煙たがられてしまう。そんな中、遊は政行の鞄から少女漫画を発見してしまう。それは梅太郎が描いている漫画で、政行は資料用にそれを持ち歩いていただけなのだが、それを知らない遊は政行が彼の持つイメージに似合わず、少女漫画を愛読していると勘違いしてしまう。(第16号)
雨天の放課後。帰宅しようとしていた千代だったが、傘を忘れてしまった事に気づく。困り果てた千代は梅太郎も傘を忘れた事を知り、二人でどうやって雨の中を帰ろうかと頭を悩ませる。結局、雨宿りをする中で暇を持て余した梅太郎は、漫画のアイディアを練り始める。その一環として格好いい傘の差し出し方を考えていた梅太郎は、結月の傘の差し出し方が思いのほか格好よかった事から、それを参考にして漫画を描くのだった。(第17号)
都ゆかりは担当編集者の前野蜜也の無茶振りに応えるべく、新たな漫画のアイディアを模索していた。そのあまりにも酷い現状を見かねた梅太郎は、蜜也に抗議すべきだとゆかりに提案する。その提案を聞き入れたゆかりは蜜也に電話で抗議してみるが、優しい性格がわざわいしてうまく抗議する事ができなかった。それならばと梅太郎は無茶振りに対して、過剰に応えてみせれば蜜也も冷静になるのではないかと提案する。(第18号)
実琴は美術部である千代から絵のモデルになってくれないかと頼まれる。親しい間柄である千代に対してはモデルの話を断った実琴だったが、ほかの美術部員にお願いされると、人見知りで見栄っ張りな悪癖がわざわいして、モデルの話を請ける羽目になってしまい、仕方なく実琴は絵のモデルについて勉強し始める。そんな中、自分の持っているフィギュアであれば恰好いいポーズの参考になるのではないかと考えた実琴は、早速自分の持っているフィギュアのポーズを真似てみる。しかし実琴の持っているのは、美少女フィギュアばかりで全然参考にはならなかった。(第19号)
ある日、梅太郎は風邪を引いて寝込んでしまう。漫画の原稿の締め切りが明日に迫っていた梅太郎は、体調が悪い中で漫画を描こうとするが、描いた絵はいつもの彼が描く綺麗で繊細な絵とは似ても似つかない落書きのようなものになってしまった。そんな梅太郎のお見舞いにやって来ていた千代、博隆、政行の3人は、風邪を引いた梅太郎の代わりに漫画の原稿を仕上げる事にする。しかし、残っている作業であるトーン貼りは、3人の誰もが経験した事のない作業だった。慣れない作業の中、3人は協力してトーン貼り作業に勤しむ。(第20号)
第3巻
ある日、女の子との合同コンパに誘われた御子柴実琴は、行きたくないにもかかわらず見栄を張り、それに参加する羽目になってしまう。そんな実琴の話を聞いた野崎梅太郎は、彼のために合同コンパの予行練習を提案する。佐倉千代も加わって3人で予行練習をし始めるが、誰もリアルな合同コンパを知らないせいか、予行演習はだんだんとおかしな方向へと進展してしまう。(第21号)
出版社の編集者として働いている宮前剣は仕事が終わったあと、高校の同窓会に参加するためにスーツを着て出勤する。しかし、剣は同僚でありながら高校の頃からの旧友である前野蜜也から、同窓会にスーツを着ていくのはおかしいと指摘される。その指摘を受けて私服で同窓会に行く事にした剣だったが、なぜか指摘したはずの蜜也は同窓会でスーツを着ており、しかもなぜ私服なのかと剣に聞いてくる。(第22号)
梅太郎は後輩である若松博隆と、知人である瀬尾結月をモデルとして漫画のキャラクターを創作していた。すると、そのキャラクター二人による恋物語が読者受けした事から、担当編集者に二人のデートを描いてはどうかと提案される。デートのストーリー展開に梅太郎が思い悩んでいる中、博隆は結月によって映画に誘われていた。その誘いに乗るべきかどうかを博隆が梅太郎に相談すると、その模様を漫画の参考にしたい梅太郎は絶対に行くべきだと提案する。それを聞いた博隆は気乗りしないながらも梅太郎のアドバイスを聞き入れ、結月と映画に出掛ける事にする。(第23号)
梅太郎の描いている漫画の背景を担当している堀政行は、梅太郎の雑な指示に頭を悩ませていた。梅太郎は背景を描くセンスに欠けており、彼がアシスタントに背景を頼む場合の指定方法はほぼ政行頼りだったのだ。そんな梅太郎に少しは背景の事を考えて漫画を描いてほしい政行は、彼に背景の描き方を教える。政行の教え通りに背景を描いてみる梅太郎だったが、それにはあまりにもおかしな点が多すぎた。(第24号)
ある日、声楽部での歌に影響された政行はミュージカルがやりたいと、演劇部の主役である鹿島遊に話を持ち掛ける。実は音痴である事がコンプレックスだった遊は、それでも政行の期待に応えるべく、声楽部に所属している結月に歌い方を教えてほしいとお願いする。それを面倒臭がった結月だったが、なんとか教えてもらえる事になった。しかし、遊のあまりの音痴さに、結月やその様子を見学していた千代、梅太郎は遊にあきらめるよう諭すのだった。(第25号)
少女漫画家の都ゆかりは現役の大学生でもあり、漫画家である事を学校のみんなには秘密にしていた。それは周囲から浮かないようにという判断であったが、担当編集者との電話において必死に頭を下げている様子を友人達に目撃されてしまう。それを見た友人達は、彼女には借金でもあるのかと勘違いしてしまい、その結果ゆかりは周囲からは余計に浮いてしまう。そんなある日、ゆかりは梅太郎に漫画の相談をするべくいっしょにお茶を飲んでいた。しかし、ゆかりの担当編集者である蜜也の無茶振りが厳しく、どうすればいいのかと二人で途方に暮れていた。そんな二人の重苦しい様子を大学の友人に目撃された事から彼氏との別れ話かと勘違いされ、友人達によるゆかりへの勘違いはさらに深まっていく事になる。(第26号)
不良のライバルキャラクターを模索していた梅太郎は、不良少年を研究するために自ら不良少年っぽい振る舞いをしていた。実琴もそんな梅太郎の行動に付き合っていたが、根が善人である二人は不良っぽい振る舞いをしても、どこか不良になりきれない。そんな二人は千代に不良少年のイメージを尋ねると、千代は学校を遅刻したり、授業をサボるのは不良っぽいと答えた。それを聞いた梅太郎と実琴はそれを超えるような不良の振る舞いを実践しようと試みる。(第27号)
千代は自宅の冷蔵庫の奥に見覚えのない食べ物を発見する。それは4か月前のバレンタインで梅太郎にあげるはずだったチョコレートで、その時渡せずにいたのをそのまま冷蔵庫に仕舞っていたのだ。それを聞いた友人達は千代を意気地なしだと罵る。だが千代はそれに対し、梅太郎はバレンタインの時期になると、みんなのバレンタインの模様を取材するために方々へと出掛けるために、会う事ができなかったのだと反論する。しかし、せっかく見つけたのだからと、千代は4か月の期間を経て、梅太郎にバレンタイン用のチョコを渡そうとする。(第28号)
最近になってから博隆は梅太郎の漫画を頻繁に手伝うようになっていた。博隆が担当しているのはトーン貼りと呼ばれる作業で、やがて専用のカッターナイフをほしがるようになる。しかし、友人達には、結月に対して復讐するためのカッターナイフを博隆がほしがっているのだと勘違いされてしまう。一方、博隆がカッターナイフをほしがっている事を知った結月は、彼のためにカッターナイフをプレゼントする。(第29号)
演劇部で役者の1人が骨折してしまった事から、普段は裏方である政行が役者として舞台に立つ事になった。政行の演技にあこがれていた遊はそれを喜ぶが、はしゃぐあまり、練習中に政行の演技をゆっくり見学しようと、自分の代役を梅太郎に頼んだり、演技中もつねに笑顔を浮かべてしまう始末。それを問題視された結果、遊には改めて代役が立てられる事になった。適した人物がいないか政行がみんなに尋ねると、みんなは実琴を代役として連れて来た。最初こそ無理だと代役を断ろうとする実琴だったが、みんなに煽(おだ)てられてすっかりその気になってしまう。(第30号)
第4巻
少女漫画家である野崎梅太郎は、日常的なシーンでドッキリできるような演出を漫画に盛り込みたいと考えていた。その翌日、漫画の参考にするべく佐倉千代に対してドッキリを仕掛ける事にする。一方、それを事前に聞かされていた千代は当初、驚く事はないだろうと高を括っていたが、梅太郎の仕掛ける数々のドッキリに対して何度も驚いてしまう。(第31号)
梅太郎は担当編集者である宮前剣から「シークレットデイズ」という乙女ゲームをもらう。乙女ゲームに興味がなかった梅太郎だったが、せっかくもらったゲームである事から堀政行、若松博隆の二人を誘っていっしょにプレイしてみる事にする。当初は乙女ゲームのシステムに戸惑っていた梅太郎達だったが、ゲームをプレイしていく内にその斬新なシナリオや演出などの魅力に嵌っていく。(第32号)
ある日、梅太郎の学校に彼の弟である野崎真由が迎えにやって来る。その際、梅太郎は真由を千代や御子柴実琴に紹介するが、真由は極端な面倒臭がりで、話し掛けられても会話すら面倒臭がるほどであった。そんな中、梅太郎が実家を離れて一人暮らししている事を親が許した理由について、真由から語られる。梅太郎はもともと実家から学校に通っていたが、少女漫画家を続けながらの学校通いは大変で、通勤時間の短縮や睡眠時間の確保のために、学校近くのマンションへと1人で引っ越したのだという。(第33号)
博隆は、声楽部に所属している「声楽部のローレライ」と呼ばれる女子に対し、会った事すらないにもかかわらず、恋心を抱いていた。「声楽部のローレライ」の正体が瀬尾結月である事を知っている梅太郎は、博隆がそれを知って傷つかないよう、片思いを止めるように忠告するが、博隆の気持ちは揺らがなかった。そんな恋煩いに悩む博隆は、結月からの誘いを、気分じゃないと断るようになる。すると結月は気分を害し、声楽部で歌わなくなってしまう。(第34号)
梅太郎は、携帯電話がなければ、少女漫画で主人公とヒロインが会うだけで一つのドラマを作れるのではないかと考えた。それを聞いた剣は、携帯電話が使えなくなった時の展開を考えてみてはどうかと提案する。こうして梅太郎は、大きな駅に千代や実琴を呼び出して、携帯電話なしに会えるかどうかの実験を行ってみる事にした。一方、梅太郎に実験の事を聞かされずに待ち合わせ場所にやって来た千代は、おしゃれに着飾って梅太郎が来るのを待ちわびていた。しかし、梅太郎から携帯電話なしに会えなければそのまま解散する事を伝えられ、大きな駅の中で、必死に梅太郎の事を探し始める。(第35号)
梅太郎の描いている漫画で背景を担当している政行は、ある日、担当作業が多くなってしまう事を梅太郎から伝えられ、作業量を軽減するために梅太郎にも背景を描かせる事にした。しかし、梅太郎は背景を描くセンスがなく、資料を用意してもうまく描く事ができない。結局、政行は徹夜で作業をする羽目になり、とうとう寝不足で倒れてしまう。(第36号)
実琴は学校帰りに梅太郎の家に寄る事にした。しかし、梅太郎は自宅にはおらず、弟の真由が梅太郎の帰りを家の外で待っていた。実琴はそんな真由を放ってはおけず、いっしょに梅太郎の帰りを待つ事にする。そんな中、同じマンションに住んでいる女性、都ゆかりが梅太郎が帰って来るまでのあいだ、実琴と真由を家に入れてくれた。ケーキまで出しておもてなしをしてくれたゆかりに恩を返すために、実琴は彼女が描いている少女漫画の作業を手伝う事にする。一方、実琴といっしょに少女漫画の作業を手伝おうとしていた真由は、途中で面倒臭くなり、絵のモデルになる事で恩を返そうと、着ていたシャツを脱ぎ始める。(第37号)
大雨が降る中、梅太郎の家で政行が漫画原稿の作業を手伝っていた。そんな中、実琴、博隆の二人が梅太郎の家に雨宿りにやって来た。しかし、政行は梅太郎の漫画を手伝っている事を周囲には秘密にしているため、作業ができなくなってしまう。結局、政行は作業を中断して実琴、博隆と泊まり掛けで遊ぶ事にするのだが、その様子を見ていた梅太郎はそれを少女漫画の参考にし始める。(第38号)
ある日、出版社の編集者である前野蜜也は、同僚の剣に何かを話そうとするが、その途中で会話を止めた。それを蜜也が違う部署に異動するものだと考えた剣は、最後だからと蜜也に優しくする事にした。しかし、話というのは漫画家の担当引き継ぎの事で、剣は面倒な漫画家を多く抱える事になった。そんな中、剣は梅太郎も蜜也からの担当引き継ぎであった事を思い出す。今でこそ梅太郎との心の距離を縮められた剣だが、出会った当初、梅太郎は剣に対して険悪な態度を示していたのだ。(第39号)
千代は友人である結月と鹿島遊、実琴を誘っていっしょにお祭りに出掛ける事になった。一方、梅太郎といっしょにお祭りに来ていた博隆は、お祭りに来ている結月を見つける。しかし、その際、結月といっしょにいる遊を彼氏であると勘違いしてしまい、結月と遊がデートしているものだと思い込む。そんな中、千代と梅太郎もお祭りの場で偶然出会っていた。(第40号)
第5巻
野崎梅太郎に片思いしている佐倉千代はある日の事、その仲が一向に進展していない事に焦っていた。それを友人に相談すると、友人から千代は恋の駆け引きができていないと言われてしまう。その結果、千代は小悪魔系女子を目指す事に決める。しかし、千代は小悪魔系女子というものがどんなものなのかがわからず、結果的に瀬尾結月のような女の子であると勘違いする。こうして、千代は結月のように振舞い始めるが、梅太郎はそんな千代に対し、どうかしてしまったのかと心配する。(第41号)
ある日、鹿島遊は風邪で喉をやられてしまい、保険医からしゃべる事を禁止されてしまう。それを知った御子柴実琴は、遊の代わりに指定された台詞をしゃべってあげる事にする。しかし、遊のキザな台詞回しに気恥ずかしさを感じてしまった実琴は、うまく音読する事ができない。そんな二人の様子を見た堀政行は実琴と役割を交代させる。政行は遊の台詞指示に対しても完璧に声の代わりを務め、遊との息ぴったりのコンビネーションを見せつける。(第42号)
野崎真由は普段は極端な面倒臭がりだが、柔道に関する事だけはやる気を漲らせる性格の持ち主だった。部員達が寝技の練習を嫌がる事をどうにか改善できないかと考えていた真由は、寝技の練習をイラストで説明できればいいのではないか、という友人のアドバイスを聞き、梅太郎の漫画を参考にして絵の練習を始めた。だが、部員達からイラストに色気がないと酷評されてしまう。しかし、真由はそれにめげる事なく、次は色気のある絵を描けるようになるために、改めて絵の特訓を開始する。(第43号)
実琴は若松博隆から「声楽部のローレライ」にあこがれているという話を聞いた。そこへ結月がやって来て、博隆と言い争いを始めてしまう。居心地の悪さを感じた実琴は、気を紛らわせるために千代とのメールを始めるが、それにより「声楽部のローレライ」の正体が結月である事を知ってしまう。博隆は「声楽部のローレライ」にあこがれていながらも、その正体である結月を苦手としていたのである。そんな複雑な事情を知った実琴は、さらに気まずさを感じてしまうのだった。(第44号)
梅太郎は描いている漫画のグッズを製作する事になった。担当編集者である宮前剣からは、二頭身キャラクターをグッズで描けないかと相談されるが、それが描けなかった梅太郎は別のグッズ案を考える。梅太郎は美術室で粘土を借り、その粘土を使ってマスコットキャラクターを創作し始める。その結果、梅太郎は剣が好きな鮭をモチーフとしたマスコットキャラクターを完成させる。(第45号)
博隆は、夏祭りの時にいっしょにいた遊と結月の関係をずっと気にしていた。博隆は遊の事をイケメンの男子だと勘違いしていたのだ。そんな中、博隆は結月と遊が同じ部屋で一泊旅行に行くと知る。それにより二人の関係における勘違いをますます深めていく博隆は、彼女達の関係を探る事にした。結月と遊が旅行用の水着を買いに行くと知った博隆は、水着売り場へこっそりとついて行くが、その途中で見つかってしまう。その結果、博隆は遊が女子であった事を知り、自分のしていた行動を後悔する事になる。(第46号)
梅太郎達は演劇部の旅行にいっしょについていく事になった。旅行先は海の近くで、さっそくみんなで海で遊ぶ事になる。そんな中、海での出来事を漫画の参考にしたがっていた梅太郎は、なんらかのハプニングが起きないかと考えていた。その事を千代を通して聞いた結月はハプニングを起こすために、海に入っている梅太郎、実琴、博隆の3人が履いている海水パンツのヒモを抜いてしまう。ヒモが抜かれた事で履いていた海水パンツが波に流されてしまった3人は、全裸の状態で海に取り残されてしまう。(第47号)
梅太郎は演劇部との旅行先の宿屋で、少女漫画のヒントを得ようと、みんなの恋話を聞こうとしていた。それを聞いた千代は遊達と恋話をしようと言い出す。しかし、遊達は枕投げをしたがっていたため、千代は遊達とは別れ、梅太郎と行動を共にする。色んな部屋で恋話を聞いて回った梅太郎は千代に対して、自分について来てよかったのかと尋ねる。好意を伝えるチャンスだと思った千代は、梅太郎といて楽しかったと口にするが、梅太郎には千代が根っからのゴシップ好きなのだと勘違いされてしまう。(第48号)
編集者である剣が勤めている出版社では、発行している少女漫画の表紙担当を毎回交代制としていた。今回の表紙担当は剣が務める事となり、表紙を描いてくれる漫画家にそのイメージを伝える。しかし、絵がへたな剣は描いてもらいたい表紙のイメージを絵で伝えようとする際、どうしてもうまく伝えられなかった。そんな中、同僚の前野蜜也から絵が駄目ならば文字で伝えればいいのではないかと提案される。その案を採用する事にした剣は、細かなイメージを文字にして伝えようとするが結局うまく伝わらず、落ち込んでしまう。(第49号)
千代は、梅太郎の漫画の手伝いを始める事になった。千代は入学式の日に梅太郎と初めて出会い、困っていたところを助けられて以来、彼に思いを寄せるようになっていた。その頃の気持ちを思い出した千代は、勢いのまま、梅太郎に告白しようと決意。しかし、その思いは梅太郎には正確に伝わらず、千代はなぜか彼のサイン色紙をもらう事になるのだった。(第50号)
第6巻
若松博隆はキザな台詞を普段から平然と言ってのける鹿島遊の精神力にあこがれていた。すると遊は、度胸をつけたいのであれば演劇を経験してみてはどうかと提案する。その機会をもらった博隆は、演劇部の練習に参加してみるが、あがり症であった事から舞台の上でぎこちない様子を見せてしまう。そんな博隆に対して遊は、これを付ければクールで自信にあふれた男になると言って眼帯を渡した。思い込みの激しい博隆であればそんな暗示も利くかも知れないと、駄目元で試した方法だったが、博隆への暗示は見事成功し、博隆は眼帯を付けてクールで自信にあふれた男のように振る舞い始めた。(第51号)
野崎梅太郎は担当編集者である宮前剣から掲載雑誌でホラー特集をするため、描いている漫画をホラー風にできないかと依頼された。しかし、梅太郎は根本的にホラーがどういうものかわかっておらず、それを知った御子柴実琴から、ホラーゲームを参考にしてみてはどうかと提案された。その提案を受け、梅太郎は、実琴と佐倉千代の3人でホラーゲームをプレイし始める。(第52号)
都ゆかりと同じ大学に通っている瀬尾遼介は、ゆかりがなんのアルバイトをしているのか気になり、本人に直接聞いてみた。周囲に少女漫画家である事を隠しているゆかりは笑って誤魔化すが、その結果、遼助はゆかりが人には言えないアルバイトをしているのではないかと勘違いしてしまう。さらに遼介は、ゆかりには浮気癖のある男子高校生の彼氏がいるという噂も耳にし、大いに驚くのだった。そんなある日の事、遼介のアルバイト先である喫茶店にゆかりと梅太郎が入店する。それを見た遼介は、梅太郎こそが噂されているゆかりの彼氏だと勘違いしてしまう。(第53号)
先日のホラーゲームでホラーのなんたるかを理解できなかった梅太郎は、遊と堀政行に付き合ってもらい、夜の校内で肝試しをし始めた。しかし梅太郎、遊、政行の3人は誰も怖がりでないため、怖がる役を事前に決める事にする。最初は怖がる役を遊が務める事になったが、あまりにもリアルな怖がり役を演じてみせたため、漫画の参考にはならなかった。そんな遊に代わり、次は梅太郎が怖がる役を務める。(第54号)
描いている漫画の原稿作業が一段落した梅太郎は、そのあいだに実家に帰省する事になった。それから6日が経ち、千代は梅太郎に会えない寂しさから落ち込んでしまう。そんな千代の様子を見ていた実琴は、彼女を元気づけるために梅太郎の家に千代を連れて行く事にした。しかし、梅太郎の実家に行く事となった千代は緊張のあまり、梅太郎の家で次々と暴走してしまう。(第55号)
梅太郎は部活漫画を描くための参考にするべく、バスケットボール部に見学にやって来た。梅太郎は中学の頃にバスケットボール部で活躍していた過去があり、そんな彼の姿にあこがれを抱いていた博隆は、再び梅太郎がバスケットボールに興味を持ってくれた事を喜ぶ。しかし、梅太郎は選手として参加するのではなく、漫画の登場人物である女子マネージャーの体験がしたいだけであった。そんな梅太郎の姿を見た瀬尾結月は、自分も女子マネージャーになったつもりで部員達を応援し始める。(第56号)
剣を家に招く事になった梅太郎は、自宅の掃除を始める。それを手伝っていた千代は、梅太郎が昔描いた漫画の没原稿などを発見。梅太郎にも下積みがあっての今があるのだと千代が感心する中、梅太郎はその時の事は思い出したくないと口にする。それを聞いた千代は、梅太郎が多くの挫折を経験したせいで、辛い思い出になっているのではないかと考える。(第57号)
ある日、実琴は他校の女子生徒から告白された。告白を断るために彼女がいると噓をついたものの、相手からその彼女を紹介してほしいと言われてしまう。そこで実琴は、彼女役を遊に務めてもらう事にするが、ボーイッシュな見た目と言動の遊では実琴の彼女っぽくない。次いで実琴は、結月に彼女役を務めてもらえるようにお願いする。(第58号)
梅太郎の弟である野崎真由は極度の面倒臭がりで、携帯電話でのメールですら友人の小林に代筆を頼む始末だった。そんな真由の将来を心配した小林は、真由の描いた絵を載せているブログ「まゆまゆのブログ」にファンメールをくれた「マミコさん」とのメールのやり取りを真由に薦めた。しかし、「マミコさん」の正体は真由の描いた絵と知らずに、そのファンになった実琴だった。実琴は「まゆまゆのブログ」を運営している運営者を女子中学生だと勘違いしており、相手を警戒させないために自分を女子高校生と偽ってファンメールを送っていたのだ。その結果、互いの正体を勘違いした真由と実琴によるメールのやり取りが始まってしまう。(第59号)
演劇部の遊は書かれている脚本の意図がわからず、その演技に苦労していた。脚本を書いた梅太郎は、片思いする側の気持ちが理解できないという遊に、相手を政行に変えて考えてみるよう提案する。しかし、それでも遊は片思いする気持ちが理解できない。それに対し、政行としばらく話せなくなれば、片思いの寂しさが理解できるかも知れないと考えた梅太郎は、遊に政行と会う事をしばらく禁止する。一方、それによって遊に避けられていると勘違いした政行は落ち込んでしまう。(第60号)
第7巻
ある日、少女漫画を読んでいた野崎梅太郎は、キャラクターの持っている携帯電話がスマートフォンに変わっている事に気づいて衝撃を受ける。漫画は長期連載になればなるほど、作中の年代と実際の年代にズレが生じてきてしまう。その結果、長期連載の漫画は携帯電話を作中の年代に合わせるか、それとも実際の年代に合わせるかを選択しなくてはならない。それに気づいた梅太郎は、自分の漫画でも携帯電話をスマートフォンに変えるべきかどうかで悩んでしまう。(第61号)
梅太郎は自分の漫画作業を手伝ってくれている後輩の若松博隆にトーン貼りをお願いする。すると、博隆は「尾瀬くん」のキャラクターに、トーン貼りをする作業はあるかと梅太郎に尋ねた。実は「尾瀬くん」は瀬尾結月をモデルとしたキャラクターで、そんな「尾瀬くん」を博隆が気に入っている事に梅太郎は衝撃を受ける。もともと博隆は、「尾瀬くん」はトーン貼りする作業箇所が多く、その苦労の結果、気に入っているだけだったが、梅太郎の指摘をきっかけに、博隆はキャラクターとしての「尾瀬くん」にだんだんと感情移入していく。(第62号)
少女漫画家でありながら現役大学生でもある都ゆかりは、普段は仕事の忙しさから参加していない大学の友人達との飲み会に、珍しく参加する事を決めた。だが大学の友人達はゆかりが水商売の仕事をしていると勘違いしており、今まで彼女が飲み会に参加しなかったのは、仕事が忙しいせいだと考えていた。お酒はあまり飲めないが参加してもいいかと尋ねるゆかりに、友人達は、ゆかりが休肝日を作らなければいけないのだろうと勘違いし、ゆかりにはいっさいお酒を呑ませないようにしようと決意を固める。(第63号)
佐倉千代は、友人の結月から太った事を指摘されてしまう。その事を千代から聞いた御子柴実琴もまた、自分も太ったのではないかと気にし始め、二人はいっしょにダイエットをする事を決意する。まずは楽して痩せられる手段がないかと、梅太郎の描いた漫画を参考にしたり、梅太郎の漫画作業を手伝っている最中に、どうにかして運動を取り入れられないかと工夫してみるが、どうにもうまくいかない。その結果、まじめに運動するしかないと思い至った千代と実琴は、運動部員である野崎真由に、痩せられるような運動を指導してほしいとお願いするのだった。(第64号)
ある日、堀政行は千代と鹿島遊の二人が「コックリさん」をしているところを見掛けた。しかし、千代と遊は「コックリさん」がどのようなものかよく知らず、曖昧な知識で行っていた。政行がそんないいかげんな「コックリさん」で、指を乗せたコインが本当に動くのかと千代と遊に尋ねると、二人はそれを肯定する。しかし、コインは明らかに千代と遊の二人が自分達の力だけで動かしていた。そんな中、梅太郎がやって来て自分も「コックリさん」に加えてくれとお願いする。梅太郎は「コックリさん」をする事に対して強いあこがれを抱いており、そんな梅太郎の夢を壊さないために、3人は協力するのだった。(第65号)
バスケ部で横暴な振る舞いをし続ける結月をどうにかしなければと、その対策ミーティングがバスケ部内で開かれる。するとそのミーティングで、結月に彼氏ができればおとなしくなるのではないか、という意見が出た。その結果、バスケ部では人柱を立て、そいつと結月を囃し立てて無理矢理恋人関係にしよう、という作戦を決行に移す。その人柱として選ばれてしまった博隆は、結月といっしょにいる際にバスケ部員によって囃し立てられる事になるが、その途端、結月がその場から逃げてしまう。実は結月は恋愛事で自分を囃し立てられるのが苦手だったのだ。(第66号)
ヒロインがほかのキャラクターから受ける嫌がらせのレパートリーを増やすべく、梅太郎は嫌がらせの方法について研究し始めた。まず梅太郎は友人の実琴に付き合ってもらい、彼に対して思いついた嫌がらせを試してみる。するとその事を知った千代が、自分も梅太郎から嫌がらせを受けたいと言い出した。そこで梅太郎は千代に思いついた嫌がらせを試してみるが、どうにもうまくいかない。そんな中、梅太郎は自分が嫌がらせに向いていないのではないかと考え、千代にその役目を代わってもらう事にする。(第67号)
演劇部が旅行に行った時の写真を見ていた政行は、写真に写っている脚の持ち主が誰であるかを気にし始めた。政行は脚フェチで、その脚を気に入ってしまったのだ。実琴はその脚の持ち主が誰であるかを探すのに協力する事となり、友人達に尋ねて回る。やがて脚の持ち主が遊である事が判明。その事を知った遊は喜び、政行に自分の脚をアピールするが、遊の顔が好きな政行は、遊の脚を意識から外してしまっていた。そんな政行に遊の脚の魅力をわからせるべく、周囲のみんなはさまざまな工夫を凝らす。(第68号)
出版社に勤めている漫画編集者の宮前剣は、漫画家の原稿が上がってくるのを待つために、会社に泊まり込む事となった。するとそれを聞いた同僚の前野蜜也が面白がり、剣といっしょに会社に泊まると言い出す。さらに原稿が上がってくるのを待つあいだ、剣が暇である事を知った蜜也は、自分の仕事を剣に押し付けるのだった。(第69号)
実琴は球技大会で卓球をやりたがっていたが、その抽選に漏れた結果、サッカーに出場する事になってしまう。一方、千代は卓球に出場する事が決まり、それを実琴に報告。実琴はそんな千代に嫉妬し、彼女を敵視するようになる。そんな中、卓球の出場選手に欠員が出る事となった。卓球に出場する事が叶った実琴は、その途端に手のひらを返し、千代に友好的な態度を示し始める。(第70号)
第8巻
少女漫画家の野崎梅太郎は、担当編集者である宮前剣から自由なテーマで読み切り漫画を描いてほしいと依頼されるが、何を描いていいか悩んでしまう。そんな梅太郎に剣は箱の中にお題を書いたカードを入れておき、そこから3枚のカードを引いて組み合わせたお題で話を作る「ランダムカード」を提案する。早速、梅太郎は友人達にも協力をお願いしつつ、ランダムカードによる話作りを試してみる事にした。(第71号)
ある日、御子柴実琴は漫画の手伝いをしている事が若松博隆にバレてしまう。実琴はそれをオタクっぽいから恥ずかしいと、周囲には秘密にしていたのだ。それを聞いて納得した博隆は、瀬尾結月にどんなアルバイトをしているのかと問われ、誤魔化そうとして思わず、恥ずかしい仕事をしているのだと答えてしまう。それが回りまわって梅太郎の耳にも入り、自分のやっている少女漫画家という仕事は恥ずかしい仕事なのかと、梅太郎は落ち込んでしまう。(第72号)
瀬尾遼介のアルバイト先である喫茶店は人手不足に悩まされていた。そんな中、遼介は妹の結月の友人である鹿島遊にアルバイトのお手伝いをお願いする。遊は接客も上手なうえに従業員達ともすぐになかよくなり、なんでもそつなくこなしていた。そんな遊の働きぶりに遼介が満足する中、遊の様子を見るために堀政行が喫茶店にやって来る。その途端、遊の様子が変わってしまう。(第73号)
遼介のアルバイト先に博隆がやって来た。博隆が妹の結月のお気に入りだと遊から聞かされた遼介は、博隆を結月の子分であると勘違いしていたが、遼介には博隆が結月の子分なんてやるような人物に見えなかった。さらに博隆がどういった人物なのかを尋ねたところ、遊は割と馬鹿な人物だと説明する。その遊の説明によりますます博隆の人物像がつかめなくなった遼介は直接、博隆と話してみる事にした。一方、遼介が結月の兄だと知った博隆は、彼に対して警戒心をあらわにしてしまう。(第74号)
図書室を舞台にした少女漫画を描きたいと考えていた梅太郎は、その取材の一環として学校の図書室に行く事にした。そんな中、少女漫画で頻出する「1冊の本を使って文通する男女」という展開を思いついた梅太郎は、それが現実でもうまくいくかどうかを実験するために、友人の実琴と1冊の本を使っての文通を始める。すると梅太郎と実琴が文通しているという噂を聞きつけた千代が、自分の書いた手紙を、文通の手紙として梅太郎に渡してほしいと、実琴にお願いする。(第75号)
実琴は友人から合同コンパに出てほしいと頼まれる。今度こそは逃げられそうにないと悟った実琴は、うまく合同コンパを乗り切れるように、自分のフォローを梅太郎に頼もうとする。しかし、梅太郎を合同コンパに連れて行く事に千代が反対し、代わりに野崎真由を連れて行ってはどうかと提案。こうして実琴は真由と共に合同コンパに参加する事になる。(第76号)
いつも博隆を遊びに誘っている結月だったが、自分が博隆にばかり構っていては、博隆が周囲から虐められるのではないかと考え、バスケットボール部員全員を平等に扱う事を決める。しかし、結月に世話をやかれて迷惑がった部員達は、「瀬尾先輩の愛情カード」なる物を作る。それはバスケ部員一人が結月から1日1回ずつしか構われないための自己防衛の仕組みであった。結月は仕方なくそれを受け入れる。(第77号)
ある日、実琴は梅太郎の描いている漫画には「描き下ろし」がない事に気づく。梅太郎は発行ペースが落ちる可能性を危惧し、描き下ろしを今まで描いていなかったのである。実琴にそれを指摘された事で、梅太郎は次の単行本発行の際は描き下ろしページを描こうかと思い立ち、アイディアを練り始める。しかし、今まで描き下ろしを描いた事がない梅太郎には、どんなものを描いていいかわからなかった。仕方なく梅太郎は担当編集者である剣にその事を相談する。(第78号)
とある日の事、遊が梅太郎に、千代とどうやってなかよくなったのかを尋ねたところ、彼はその理由は餌付けであると答えた。それを聞いた遊は政行との仲を良好にするために、梅太郎から聞いた方法を試そうとする。しかし、政行が料理下手な事は知れ渡っており、そのままでは食べてもらう事は難しい。そのため、遊は手作りしたお菓子を市販されている商品であるかのように偽装。こうして、遊は手作りのお菓子を政行に食べさせる事に成功する。だが、そのお菓子にはブランデーが使われていたため、政行は酔って様子がおかしくなってしまう。(第79号)
第9巻
少女漫画家の野崎梅太郎は、漫画の題材を得るため、カップルが頻繁に訪れるという喫茶店に来ていた。しかし、喫茶店に訪れるカップル達の会話は世間話ばかりで、少女漫画の参考になるような会話を聞く事はできなかった。そこで梅太郎は佐倉千代や御子柴実琴にお願いして、自分達で理想的なカップルの会話を再現しようと試みる。しかし、いざ会話を始めてみると中々うまくいかない。(第80号)
実琴はスポーツマンの若松博隆を、自分とは違う人種だと感じて警戒していたが、次第に彼に好感を抱き始めていた。そんな中、博隆は梅太郎の部屋に置いてある女性フィギュアを発見して、それが誰の物かを実琴に尋ねる。すると実琴はオタク趣味を隠したい一心で、それが梅太郎の弟である野崎真由の物だとウソをついてしまう。その最中、偶然にも真由が梅太郎の家に訪れる。そして、博隆が女性フィギュアの事を真由に尋ねてしまい、真由と実琴のあいだに気まずい空気が流れてしまう。(第81号)
お泊り会や女子会をした事がない鹿島遊のために、その友人である瀬尾結月の主催で女子会を開く事が決まった。しかし、そのメンバーである遊、結月、千代の3人はどんな事をすれば女子会らしくなるのかがわからないため、千代は電話で女子会の事を梅太郎に尋ねる。梅太郎は、各自個性あるポーズでくつろいているのが女子会のイメージだと答えるが、それを独自に解釈した千代達は女子会を再現しようと、あまりにも個性的すぎるポーズを各自で取り始めてしまう。(第82号)
梅太郎は自分の描く少女漫画の展開が、ワンパターンになってきている事を気にしており、非日常的な展開に関するアイディアを探していた。そんな中、梅太郎は演劇部が即興劇の練習を始めている事を知る。その即興劇が漫画のアイディアを思いつくのに使えると考えた梅太郎は、演劇部の練習に付き合う事を決める。(第83号)
ある日、鼻歌を口ずさんでいた結月は、眠っている博隆を発見する。博隆は結月の歌を耳にすると途端に眠ってしまうため、結月が鼻歌を口にしながら博隆に近づけば、それだけで博隆が眠ってしまうのだ。その事実を知らない結月は、そんな光景に3度も直面したところで、その事を疑問視してしまう。そしてそんな疑問を梅太郎や千代に尋ねた。一方、博隆が結月の歌で眠ってしまう事実を知っていた梅太郎だったが、博隆の事を思い、その事を結月には秘密にする。だが、結局政行からその事実を知ってしまった結月は、面白がって博隆の近くで何度も歌ってしまうのだった。(第84号)
出版社の漫画編集者をしている宮前剣は、ちょっと大人向けの少女漫画雑誌を作る話が、会社内で持ち上がっている事を耳にした。さらにその雑誌に掲載する少女漫画は、ほかの雑誌で掲載している漫画家にも執筆を依頼するかも知れないという。そんな中、梅太郎にも描いてもらってはどうかという話が持ち上がり、剣は梅太郎にアイディアを聞く。だが、梅太郎の考えた内容は、とてもリアリティのないものであった。(第85号)
美術部では重い物を運ぶために男手が必要となり、千代の友人である梅太郎も手伝いを依頼される事となった。それを聞いた梅太郎は、手伝う代わりに、報酬として美術部員達の恋愛話を聞かせてほしいと頼む。この取り引きは成立したものの、梅太郎の予想に反し、美術部員達の話す恋話は、どこか世間ずれしているものばかりだった。(第86号)
ある日、実琴は演劇部の遊に対し、意外性のある恰好をした役を演じた事があるかと尋ねた。基本的に王子などの主役を演じる事が多い遊にはそんな経験はなかったが、興味を持った遊は、意外性のある服だけでも着てみる事にした。こうして遊はお姫様の恰好をしてみるが、それを見た政行が遊のコーディネートなら自分にやらせろと強く主張。遊のボーイッシュな恰好よさを活かした服装に着替えさせ始める。(第87号)
千代は、結月の事を遠くから隠れて観察している博隆の存在に気づく。博隆は以前、倒れていたところを結月に助けられており、そのお礼をするために結月のほしいものなどを探っていたのだ。それを聞いた千代は結月の事が好きなのかと尋ねるが、博隆から返ってきたのは、結月ではなく「声楽部のローレライ」が好きだという答えだった。結月と「声楽部のローレライ」が同一人物である事を知っている千代は、博隆と結月がカップルになれるよう、二人の仲を応援し始める。そんな中、結月と博隆の恋の進展に対して否定的な梅太郎が、千代に二人の応援を止めるよう忠告する。(第88号)
登場人物・キャラクター
野崎 梅太郎 (のざき うめたろう)
浪漫学園に通う高校2年の男子生徒。帰宅部。背が高いが、顔は地味なので、女子にはモテない。学校では知られていないが、実はプロの少女漫画家で、ペンネームは夢野咲子。少女漫画誌月刊少女ロマンスで「恋しよっ♡」を連載する大人気作家。人物は描けるが、背景は描けない。つねにアシスタントになりそうな人物と、漫画のネタになりそうな人物や恋愛エピソードを探している。 仕事と学業を両立するため、学校の近所に一人暮らしをしている。料理は得意。何度か佐倉から告白されているが、自分の恋愛にはニブく、今のところ気づいていない。
佐倉 千代 (さくら ちよ)
浪漫学園に通う高校2年の女子生徒。美術部所属。小柄でセミロングの髪で両耳の上にリボンを付けている。同学年の野崎梅太郎に恋をし、告白するが、ファンと勘違いされスルーされてしまう。その後野崎に彼の家に連れて行かれ、腕を見込まれ、ベタ塗り専用のアシスタントにされてしまう。野崎のことが大好きで、何度か告白しているが、野崎がニブいために気づいてもらえていない。 友人に毎日野崎の話を聞かせるため、鬱陶しがられている。瀬尾結月と仲が良い。
御子柴 実琴 (みこしば みこと)
浪漫学園に通う高校2年の男子生徒。帰宅部。イケメンでキザなセリフを言うため、女子にモテるが、実は恥ずかしがり屋で萌え系オタク。人見知りで怖い話が苦手。演劇部の鹿島遊と仲が良い。野崎の人物観察の対象だったが、花や点描を描かせると上手いので専用アシスタントになった。周囲には、オタクであることを隠しているので、野崎のアシスタントをしていることも秘密にしている。 萌え系の漫画と美少女ゲームと美少女フィギュアの収集が趣味。野崎の描く少女漫画「恋しよっ♡」の主人公マミコのモデルでもある。
堀 政行 (ほり まさゆき)
浪漫学園に通う高校3年の男子生徒。演劇部所属。演技力も声も抜群に良いが、背が伸びなかったので、裏方へ転向。年下に見られないように前髪をワックスで上げている。鹿島遊の顔が気に入り、演劇部にスカウトした。野崎梅太郎に頼んで、鹿島が一番輝く「王子様が活躍する」台本を書いてもらっている。 手先が器用なので、背景を描くアシスタントをして、野崎に台本のお礼をしている。野崎のアシスタントをしていることは周囲には秘密にしている。演劇部の部活が優先なので、野崎の家には夜遅くにやってくる。部活をサボる鹿島をよく強制連行している。鹿島への鉄拳制裁には容赦がない。
鹿島 遊 (かしま ゆう)
浪漫学園に通う高校2年の女子生徒。演劇部所属。女子にしては背が高くスレンダーな体型で、端正な顔立ち。まわりの女子にチヤホヤされるのが好きなので、よく女子をナンパしている。キザなセリフを素で言ってのける鹿島の勇敢さを称える男子生徒たちから「学園の王子様」と呼ばれている。中学生の時に見た堀政行の演技に憧れて、浪漫学園に入学した。 堀をからかうのが大好き。地道な努力が嫌いで、演劇部の練習をよくサボるが、演技力は抜群。御子柴実琴と仲が良い。
瀬尾 結月 (せお ゆづき)
浪漫学園に通う高校2年の女子生徒。声楽部所属。セミロングの天然パーマの髪を緩く1つに束ねている。運動神経抜群だが、協調性はない。よくバスケ部の練習に紛れ込み、迷惑がられている。人をイラっとさせるのが得意。天使のような歌声をしているので、校内では声楽部のローレライと呼ばれ、正体を知らない男子生徒の憧れの対象になっている。 声楽部のメンバーは面白がって外部の人間に正体を隠している。バスケ部1年の若松博隆を気に入っている。
若松 博隆 (わかまつ ひろたか)
浪漫学園に通う高校1年の男子生徒。バスケ部所属。短髪で背が高い。野崎梅太郎の中学時代のバスケ部の後輩。バスケをしていた野崎に憧れていたため、野崎が少女漫画を描くことに批判的だったが、トーンを貼る技術に目覚め、野崎のアシスタントとして使われている。声楽部のローレライの歌声が大好きで、よく歌声の録音を聞いているが、すぐ眠ってしまう。 瀬尾結月にいつも乱暴に扱われてウンザリしているが、瀬尾がローレライ本人だとは気づいていない。
前野 蜜也 (まえの みつや)
月刊少女ロマンスの編集者で以前野崎梅太郎の担当をしていた。27歳でフワッとした髪型のイケメンだが、人をイラっとさせるのが得意。他人のアイディアをすぐ自分の手柄にしたがる。小動物のキャラが好きで、すぐ担当する漫画家の作品にタヌキのミニキャラを登場させたがる。いいかげんで軽い性格なので、野崎には嫌われていた。 現在は都ゆかりの担当。月刊少女ロマンス編集部のブログも担当しているが、自分大好き人間なので、自分の情報ばかり流している。
宮前 剣 (みやまえ けん)
月刊少女ロマンスの編集者で野崎梅太郎の「恋しよっ♡」を担当している。前野蜜也と同い年だが、大学受験で二浪しているので後輩。仕事の連絡が早く、まともな相談ができるので、野崎からは好かれている。担当の漫画家とのやりとりは、用件のみの簡潔なメールが基本。前野蜜也から受けるストレスで太っている。
都 ゆかり (みやこ ゆかり)
月刊少女ロマンスの漫画家で大学1年の女子学生。学園ラブコメ、時代物、異世界ファンタジーなど幅広いジャンルの作品を手がける。ペンネームは本名を使っている。現在前野蜜也が担当編集をしている。前野の無茶振りにもけなげに応え、すべての作品にタヌキのミニキャラを登場させている。大学の友人たちには少女漫画家であることを隠しているが、周囲からは水商売系のバイトをしていると誤解されている。 野崎と同じマンションの上の階に住んでいる。
野崎 真由 (のざき まゆ)
野崎梅太郎の弟。御崎第一中学3年生で柔道部の主将。黒髪のショートヘアで背が高く筋肉質だが、顔には覇気がない。極端な面倒くさがりで、会話もメールもほとんどしない。兄のことは慕っているが、兄の一人暮らしについては、面倒なので反対しなかった。部活動には熱心で実力もある。
瀬尾 遼介 (せお りょうすけ)
瀬尾結月の兄。都ゆかりと同じ大学に通うイケメン大学生。喫茶店でバイトをしている。都に好意を抱いているが、都と野崎梅太郎が恋人同士だと誤解している。また、都が水商売系のバイトをしていると勘違いしている。都からは口が軽そうだと思われている。
小林 (こばやし)
野崎真由の友人で部活仲間である短髪の少年。極度の面倒臭がりである真由の将来を心配しており、彼の代わりに携帯電話でのメールの代筆などを担当する事もある。一方で、真由からお願いされる代筆などは面白がっている節もあり、真由の描いた絵などを載せているブログ「まゆまゆのブログ」を更新する事が趣味。
場所
浪漫学園 (ろまんがくえん)
私立の高校で校則は緩いが、そこそこの進学校。生徒たちは、制服を自分なりにアレンジして着ている。バッグも自由だが、式典の時だけ指定の黒い革カバンを持ってくることになっている。野崎梅太郎は近所に部屋を借りているので徒歩通学だが、その他の主要メンバーは電車で通学している。
その他キーワード
月刊少女ロマンス (げっかんしょうじょろまんす)
『月刊少女野崎くん』に登場する少女漫画雑誌。野崎梅太郎や都ゆかりの作品を連載している。編集部には前野蜜也と宮前剣の他に女性編集者も何人かいる。現在月刊少女ロマンス編集部のブログは前野に私物化され、本日の前野情報で構成されている。
恋しよっ♡ (こいしよっ♡)
『月刊少女野崎くん』に登場する少女漫画のタイトル。月刊少女ロマンスで夢野咲子が連載している。夢野咲子の正体は野崎梅太郎。イケメンの鈴木と内気な少女マミコの学園ラブストーリー。主人公のマミコの性格のモデルは御子柴実琴。その他にも、野崎がまわりの友人を参考にしたキャラクターを登場させている。
アニメ
書誌情報
月刊少女野崎くん 16巻 スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックスONLINE〉
第1巻
(2012-04-20発行、 978-4757535664)
第2巻
(2012-11-22発行、 978-4757537774)
第3巻
(2013-06-22発行、 978-4757539853)
第4巻
(2014-01-22発行、 978-4757542037)
第5巻
(2014-07-22発行、 978-4757543539)
第6巻
(2015-02-21発行、 978-4757543782)
第7巻
(2015-12-22発行、 978-4757548305)
第8巻
(2016-08-22発行、 978-4757548701)
第9巻
(2017-08-22発行、 978-4757554429)
第10巻
(2018-07-21発行、 978-4757557826)
第11巻
(2019-08-22発行、 978-4757561502)
第12巻
(2020-08-11発行、 978-4757567979)
第13巻
(2021-08-11発行、 978-4757573956)
第14巻
(2022-08-10発行、 978-4757580787)
第15巻
(2023-08-10発行、 978-4757584280)
第16巻
(2024-08-09発行、 978-4757593527)