概要・あらすじ
マフィアによって、両腕を奪われた日本人・壇タクヤ。彼はESP能力の研究者・マッキントッシュの助けで、PK(念力)を身につけ、それによって自由に操れる義手を手渡される。再び、腕を取り戻した壇タクヤは、日本へ進出したマフィアを追って帰国するが、やがて、自分が寝ている間に義手が勝手に部屋を抜け出していることに気づく。
そのころ、両腕をもぎ取られて死んでいるマフィアのボディガードと前足をもがれて死んでいる番犬が見つかる。自分の深層心理によって行動する義手に戸惑いながらも、マフィアの御曹司エディを追い詰めていく壇タクヤだったが、一味の銃弾が彼を狙っていた。
登場人物・キャラクター
壇 タクヤ (だん たくや)
壇亜里沙の兄。マフィアによる殺人の目撃証人になったことから、妹が結婚したエディが属するマフィア、アルバーニ家に両腕を奪われる。エディへの復讐を誓い、ESP能力研究者・マッキントッシュに指導されてPK(念力)能力を身につける。
壇 亜里沙 (だん ありさ)
マフィア、アルバーニ家の跡取りであるエディと結婚。夫らアルバーニ家の人間が自分の兄の両腕を奪ったことを知らず結婚生活を送る。
エドワード・アルバーニ2世 (えどわーどあるばーににせい)
壇亜里沙の夫。父はマフィアであるアルバーニ家のボス。
マッキントッシュ
人間のESP能力を研究する学者。カリフォルニア大学超心理学研究所勤務。ユダヤ人であり、ナチスにユダヤ人ゲットーに入れられ、その極限状態の中、ESP能力の存在を確信する。マフィアに両腕を奪われた壇タクヤのPK(念力)能力を目覚めさせ、PKによって動く義手を与える。
バーディ
ベトナム戦争で足を負傷した黒人。ESP研究者・マッキントッシュによってPK(念力)能力を身につける。両腕をなくした壇タクヤをマッキントッシュにひきあわせる。
ファルコ
マフィア、アルバーニ家の御曹司エディの叔父として組織を仕切る。壇タクヤの義手に両腕を引きちぎられて死ぬ。
井潟 (いがた)
警視庁特捜課刑事。アルバーニ家の人間がつぎつぎに襲われる事件を担当。
集団・組織
マルボウ商事 (まるぼうしょうじ)
『鉄の旋律』に登場する企業。ギャンブルや麻薬売買から実業に乗り出したアルバーニ家と合弁会社アルバーニ・マルボウ商事を設立。社長にはアルバーニ家の御曹司エディが就任。
アルバーニ家 (あるばーにけ)
『鉄の旋律』に登場する一族。ニューヨークに巨大な組織を持つイタリア系マフィア。ボスの息子はエドワード・アルバーニ2世だが、その親戚たちによる親族会議よって動かされている。同じくマフィアのマゼリーノ一家と兄弟の杯をかわし、そのマゼリーノの犯罪の証人となった壇タクヤに制裁を加える。
イベント・出来事
オーラ
『鉄の旋律』で扱われる現象。ESP能力を研究するマッキントッシュによれば、人間を含め動物や植物などから発するもの。ESP能力者はオーラの力を増幅することで念力(PK)やテレパシーを持つ。
その他キーワード
義手 (ぎしゅ)
『鉄の旋律』に登場する装具。ESP能力を研究するマッキントッシュが壇タクヤに与えた鉄製の義手。中身には何の仕掛けもないがらんどうであるが、マッキントッシュが壇タクヤに教えたESP能力によって思いのままに動く。やがて、壇タクヤ本人が寝ている間に、その深層心理によってかってに動きだし殺人を重ねていく。