概要・あらすじ
他人には見えない「火」を感じることができるという特殊な能力を持った大関みちるは、幼い頃から自分の周辺で火事が多く起こることに何の違和感も感じてはいなかった。しかし、いじめを受け、恨みを抱いた相手の家が火事になった時、初めて自分自身の特殊な能力に恐怖を感じることになる。それからというもの、極力他人との関わり合いを持たずに生きてきたみちるは、事故現場で天野と黒須に出会い、ピザ屋の名を借りた超能力集団「超能力労働隊WILD COM.」への勧誘を受ける。
自分自身の持つ能力から目を背けて逃げてきたみちるは、最初こそ彼らに反感を覚えていたものの、その活動を目の前で見ていくうちに、次第に気持ちの変化を感じることとなる。
登場人物・キャラクター
大関 みちる (おおぜき みちる)
絵を描くことが好きな女子学生。単独行動が多く、暗い印象で、学校では浮いた存在。他人には見えない火を見ることができ、常に火の存在を身近に感じている。幼い頃の経験から、自分の持つ特異な能力に対して嫌悪感を持っており、この能力によって他人に被害を与えないように、極力人と深い関わりを持たないように心がけている。
天野 (あまの)
ピザチェーン「PiPiPiピザ」で働く青年。超能力集団「超能力労働隊WILD COM.」の一員で、水を自由自在に操る力を持っている。自信家で声が大きく、思ったことはなんでも口に出す。その性格が災いしてか、大関みちるとは犬猿の仲。
黒須 (くろす)
ピザチェーン「PiPiPiピザ」で働く青年。眼鏡にロングヘアがトレードマーク。いつも天野と行動をともにしている。超能力集団「超能力労働隊WILD COM.」の一員で、人の持つ特殊能力を増幅させる「増幅器」としての役割を担っている。人当たりが良く、路上で大関みちるの持つ能力に気づき、声をかける。
店長 (てんちょう)
ピザチェーン「PiPiPiピザ」の店長であり、超能力集団「超能力労働隊WILD COM.」の所長を務める女性。特殊能力を持つ者がスプーンを曲げたり、能力者同士が戦うことには意義を感じておらず、能力者を集めてその力を有効に活用するために活動している。
サーモちゃん
超能力集団「超能力労働隊WILD COM.」の一員。帽子とそばかすがトレードマークの青年で、熱を探知する能力を持つ「人間サーモグラフィー」として活躍している。
怪力ちゃん (かいりきちゃん)
ピザチェーン「PiPiPiピザ」で働く青年。超能力集団「超能力労働隊WILD COM.」の一員で、怪力を発揮する「怪力男」として活躍している。ピザを焼くのが上手い。
蛇島 (じゃじま)
救助活動に参加している消防士の男性。超能力集団「超能力労働隊WILD COM.」の存在を認知しており、彼らが特殊な能力を持っていることも知っている。「超能力労働隊WILD COM.」に対して取り立てて好意は持っていないものの、理解はしている唯一の存在。
集団・組織
超能力労働隊WILD COM. (すーぱーなちゅらるぱわーずわいるどこむ)
特殊な能力を持つ者たちによって構成されている超能力集団。ピザチェーン「PiPiPiピザ」を拠点として秘密裏に活動している。非公式ではあるが、災害や事故の現場に派遣され、その能力を活かして消防隊などとともに救助活動に参加している。