静かなるドン -もうひとつの最終章-

静かなるドン -もうひとつの最終章-

新田たつおの代表作『静かなるドン』の続編。前作で日本統一を成し遂げてから10年後の2023年を舞台に、新鮮組の三代目総長・近藤静也が新たな敵と対峙する姿を描いたドラマティックな極道アクション。集英社「グランドジャンプ」で2023年12号から連載。単行本は前作同様、実業之日本社より刊行されている。

正式名称
静かなるドン -もうひとつの最終章-
ふりがな
しずかなるどん もうひとつのさいしゅうしょう
作者
ジャンル
マフィア・ギャング・ヤクザ
レーベル
実業之日本社
巻数
既刊5巻
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10年の時を経て近藤静也の伝説が蘇る

新田たつおの大ヒット作品『静かなるドン』は、実業之日本社「週刊漫画サンデー」にて1988年11月15日号から2013年1月8日号まで連載された。全108巻のコミックスが刊行され、第42回「日本漫画家協会賞」大賞を受賞しただけでなく、OVAやテレビドラマ、実写映画、モバイルゲームなど、さまざまなメディアミックス作品が展開されるほどの人気を博した。本作はその続編として描かれており、前作に引き続き近藤静也が主人公を務めている。新鮮組の三代目総長を務めつつ、新たにゲーム開発会社「フレッシュボーイ」を設立するなど、さらなる活躍を見せる。

静かなるドンの新たな戦い

新鮮組三代目総長の静也は、長年にわたって敵対してきた極道組織「鬼州組」と五分の盃を交わし、日本統一を成し遂げた。それから10年後。静也は、かつて勤務していた下着メーカー「プリティ」を退職し、自ら設立した会社「フレッシュボーイ」でゲーム制作を指揮しつつ、半グレ集団を取り締まるために新鮮組を動かしていた。そんな中、過去に静也に懲らしめられた半グレ組織のリーダー・玉田金吾が、新鮮組の本家に襲撃を仕掛けてくる。その背後には、鬼州組の七代目総長代行であった山野穴太が新たに設立した組織「真・鬼州組」と、元新鮮組系鳴戸組の二代目組長である龍宝国光の実の父親・信虎の姿があった。

近藤静也にかかわった人々の人間ドラマ

表社会や裏社会を問わず、静也にかかわった人々は、10年の歳月を経て新たな人生を歩み始めている者が少なくない。かつて下着メーカー「プリティ」で静也の上司を務めていた川西は、愛する妻をがんで失ったものの、推し活を通じて第二の人生を謳歌していたが、ゲームメーカー「フレッシュボーイ」の代表取締役・白馬大志にスカウトされ、静也の部下として活躍することになる。また、警備会社に就職して要人のボディガードを務めていた国光は、憎むべき実父が新鮮組を陥れようとしていることを知り、会社を辞めて新鮮組に復帰する。このように、静也にかかわった人々の変化と、それに伴って展開される新たなドラマも、本作の大きな見どころの一つとなっている。

登場人物・キャラクター

近藤 静也 (こんどう しずや)

新鮮組三代目総長を務める男性。背が低く童顔で、10年経った今もその特徴は変わっていない。ヤクザの抗争に一般人が巻き込まれることを嫌い、かつては日本中の極道組織をまとめ上げる理想を抱いていた。現在も弱者を助け、強者を挫く義賊や自警団のような組織を目指している。以前は表の顔として下着メーカー「プリティ」で働いていたが、現在は退職し、ゲームメーカー「フレッシュボーイ」のスポンサーとして活動している。また、悪事を働く半グレ集団を壊滅させるなど、治安維持のために新鮮組の力を活用している。恋人の秋野明美とは、それぞれの道を歩むために別れたが、いつか再会できる日を願っている。

沖田 総士 (おきた そうし)

新鮮組傘下の極道組織「沖田組」の三代目組長を務める青年。初代組長・沖田寝多の実子であり、かつて鬼州組の陰謀によって目の前で父親を失ったことから、力を求めて極道の世界に足を踏み入れた経緯を持つ。外見は強そうには見えないため、新鮮組の突撃部隊長・猪首硬四郎からもその実力を疑問視されていた。しかし、実際には猪首を遙かに上回る喧嘩の腕前を誇り、近藤静也から直接ボディーガードを依頼されるほどの実力者。新鮮組に入る前はストリートファイトに明け暮れており、その技術はそこで磨かれた。父親を今も尊敬しており、彼を死に追いやった鬼州組に対しては良い感情を抱いていない。だが、日本の平和を維持するために新鮮組が鬼州組と五分の盃を交わしたことについては、正しい判断だと割り切っている。

前作

静かなるドン (しずかなるどん)

長期連載となった新田たつおの代表作。下着メーカー・プリティの平社員という昼の顔と、関東最大の暴力団・新鮮組の総長という夜の顔を持つ近藤静也が、昼に夜に様々な問題を解決していく姿を描く。実業之日本社「漫... 関連ページ:静かなるドン

書誌情報

静かなるドン ― もうひとつの最終章 ― 5巻 実業之日本社

第1巻

(2024-02-15発行、 978-4408641102)

第2巻

(2024-02-15発行、 978-4408641119)

第3巻

(2024-07-18発行、 978-4408641348)

第4巻

(2024-12-12発行、 978-4408641447)

第5巻

(2025-05-15発行、 978-4408641607)

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