あらすじ
魔法の首輪の誕生
ある日、異世界ルフドレア国の王女であるパイェ王女が、王族に恨みを抱く元王宮専任魔術師パーターピンにより誘拐されてしまう。パイェ王女は、魔法の首輪をかけられ、パーターピンに凌辱されそうになっていたが、魔術師のウェイデンによってかろうじて救出される。怒りに震えるパイェ王女は、時空の歪みを発生させて移動する脱出用遷移房に乗り込んだパーターピンを追跡。彼の姿を見つけて襲い掛かるが、その時、脱出用遷移房が壊れ、パイェ王女とパーターピンは現代の日本に転送されてしまう。
薬袋ヒロとパイェ王女の出会い
薬袋ヒロは医師になることを辞めるとヒロの父に伝えるため、出身地である外殻島に向かう漁船へ乗り込んでいた。船中、突然大きな揺れと雹のようなものが降って来たことに驚いたヒロが外を見ると、空から裸のパイェ王女が落ちて来るのを目撃。ヒロは海に沈んで行ったパイェ王女を助け、そのまま外殻島へ連れて帰る。ヒロが港に着くと、幼なじみで海女の千尋が、海に潜った際に見つけたという魔法の首輪を見せる。ヒロにかけて欲しいと願い出た千尋はそのまま発情し、ヒロと肉体関係を持ってしまう。状況がよく分からないヒロであったが、魔法の首輪には不思議な力が宿っているのではと警戒する。そのまま魔法の首輪はヒロの手元に残ることとなった。
パーターピンとの死闘
パイェ王女が薬袋ヒロによって外殻島へ連れて来られたのと同じ頃、パーターピンも外殻島へと漂流していた。そしてパイェ王女を見つけたパーターピンは、再びパイェ王女に魔法の首輪をかけようと襲いかかる。2人が戦う中、ヒロはパイェ王女から「魔法の首輪を捨ててほしい」と依頼され、1人その場を後にする。千尋の協力を得て、ヒロは魔法の首輪を重石とともに海中に投げ、処分することに成功。その際、パーターピンは魔法の首輪を追って海に潜り、サメに襲われて行方不明となるのだった。こうして魔法の首輪を巡る騒動は終息したかに思われたが、ある時、廻航中の美人艦長が偶然魔法の首輪を拾い上げる。そしてその背後には、いやらしい表情を浮かべたパーターピンが立っていた。
登場人物・キャラクター
薬袋 ヒロ (やない ひろ)
外殻島出身の青年。千尋以外の外殻島の住民からは「ヒロ坊」と呼ばれている。実家は代々島で開業医を営んでいるため、薬袋ヒロも医師になるため、現在は島を出て東京の予備校に通っている。しかし、他の医師志望者たちの勉強レベルの高さや自らの熱意の足りなさから、医師になることを諦めたいと父親に訴えるため、外殻島に一時帰郷した。 島に向かう漁船に乗っていたところ、海に沈んでいくパイェ王女を見つけ、彼女を助けたことで魔法の首輪を巡る騒動に巻き込まれることとなる。
パイェ王女 (ぱいぇおうじょ)
異世界ルフドレア国の王族であり、ラヨトラヨ女王の娘。若かりし頃のラヨトラヨ女王にそっくりな、気高く美しい容姿をしている。気が強く、パーターピンに誘拐をされた後も気丈に振る舞っていたが、パーターピンに魔法の首輪をかけられたことで発情し、身体を好きなように触られてしまう。あと一歩で凌辱されてしまうところをウェイデンに助けられ、難を逃れた。 無事に解放されたが怒りが収まらず、時空の歪みを発生させる脱出用遷移房に乗り込んだパーターピンを追い、パーターピンともども異世界から現代日本に転送されてしまう。日本にやって来た際に海に落ち、薬袋ヒロに助けられたことから外殻島に行き、そのまま滞在することとなる。テレパシーのような能力を持ち、ヒロの脳内を利用して日本語の翻訳ツールのようなものを作り上げて自身に搭載し、日本語を話せるようになった。
パーターピン
異世界ルフドレア国に住む年老いた魔術師の男性。30年前までは王宮専任魔術師としてラヨトラヨ女王ら王族に仕えていたが、女癖など素行の悪さからリストラされ、代わりにウェイデンがパーターピンのポジションに入ることとなった。そのことを逆恨みし、ラヨトラヨ女王の娘であるパイェ王女を誘拐し、魔法の首輪をかけて凌辱しようと計画するが、ウェイデンによって阻止される。 時空の歪みを発生させる脱出用遷移房に乗り込んで逃げようとしたところ、逆上したパイェ王女に襲われ、パイェ王女とともに異世界から現代日本に飛ばされてしまう。
ウェイデン
異世界ルフドレア国に住む年老いた魔術師の男性。現役の王宮専任魔術師であり、ラヨトラヨ女王やパイェ王女ら王族に仕えている。パーターピンによってパイェ王女が誘拐された際には魔術を使い、無事救出している。
ラヨトラヨ女王 (らよとらよじょおう)
異世界ルフドレア国の女王であり、パイェ王女の実母。娘のパイェ王女は若い頃のラヨトラヨ女王にそっくりである。パーターピンの女癖や素行の悪さを見かね、王宮専任魔術師の職を解くことにした。
ヒロの父 (ひろのちち)
外殻島で医師として働いている男性で薬袋ヒロの実父。大変厳格な性格であり、曲がったことが大嫌い。代々外殻島の医師として働いてきた家系であることにプライドを持っており、ヒロにも何が何でも医師になって欲しいと小さい頃からスパルタ教育をしてきた。
美里 (みさと)
外殻島でヒロの父の助手として働いている看護師の若い女性。スタイル抜群の美人だが非常に気の強い性格である。薬袋ヒロのことは昔から知っており、かわいがっている。実は人一倍性欲旺盛であり、ヒロとも身体の関係を持とうとちょっかいを出してくる。
千尋 (ちひろ)
外殻島で海女をしている小麦色の肌をした元気な少女。薬袋ヒロとは幼い頃からの知り合いである。海にもぐっていたところ偶然にも魔法の首輪を拾う。好奇心から外殻島に帰郷していたヒロに魔法の首輪をかけてもらうことで発情し、ヒロを誘惑してしまう。そのままヒロと身体の関係を持ったが千尋本人は自分から誘惑した記憶はなく、ヒロに無理矢理襲われたと勘違いしている。 ヒロと身体の関係を持つまでは処女であった。
場所
外殻島 (たからじま)
薬袋ヒロの故郷である島。世都内海の離れ小島で2日に一度の定期船が通うだけであり、そのほか緊急の際は漁船を使う。住民もほとんどが老人であり、島に残った若い女性である千尋も職がないため、海女として生計を立てている。現代に転送されて来たパイェ王女が暮らすこととなる。
その他キーワード
魔法の首輪 (まほうのくびわ)
魔術師パーターピンが生み出した首輪で、かけられた者はかけた者に無条件に好意を抱いてしまう効果がある。同時に性的な興奮も高めるため、かけた者に対して発情することとなる。パーターピンとパイェ王女が現代に転送されて来た際、魔法の首輪も現代にやって来ている。なお、魔法の首輪を用いて発情し性行に及んだ際は、2人の姿は周りからは見えなくなる。