概要・あらすじ
貧しい境遇で育ったメイ・サーは、あることがきっかけで勇者となる。幾多の戦いを乗り越え、魔王城に乗り込んだメイは、いよいよ魔王ブルー・ゲイセントと対峙した。ブルーはメイの蛮勇に敬意を評し、チャンスを与えようという。それは「自分の配下になれば世界の半分をやる」というものだった。するとメイはそれをあっさり承諾した。予想外の答えに戸惑うブルーだったが、数百年続く魔族と人間の戦争の平和的停戦も悪くないと考え、メイに世界の半分を与えることにする。するとそこへ、税天使ゼオス・メルが突然姿を現した。ゼオスによると、世界の半分は膨大な資産だから、贈与税が55%かかるという。「銭ゲバ」の二つ名を持つメイは、納税を断固拒否。共有財産なら税金がかからないと聞いたメイは、ブルーとの結婚を強引に決める。こうして夫婦となったメイとブルーだったが、ゼオスもかんたんには引き下がらない。「ゼイムチョウサ」を行い、二人に超高額な追徴課税を課す。なんとか納税を回避するため、メイとブルーは、幻の職種「ゼイリシ」の生き残りを探しに出かけた。
登場人物・キャラクター
メイ・サー
貧しい境遇で育った勇者。赤いロングヘアーが特徴の若い女性。パーティーを組まず、一人で高難易度のダンジョンや強力な魔族を攻略してきた強者。光鱗の鎧、青玉の盾などのレアアイテムを獲得し、勇者のみが使いこなせる光の剣を、250年ぶりに継承した。生まれ育った環境のせいか「銭ゲバ」の二つ名を持つほどの倹約家。魔王ブルー・ゲイセントを退治するため、魔王城に乗り込むが、「自分の配下になれば世界の半分をやる」というブルーの申し出をあっさり承諾。その後現れた、税天使ゼオス・メルに「世界の半分」に贈与税がかかると聞くと、税金から逃れるため、強引にブルーと結婚を決める。
ブルー・ゲイセント
世界を支配する魔王。ドクロの仮面と羊の角が特徴の男性。ゲイセント一世から続いた直系の血族が七世で途絶えた際、熾烈な後継者争いを避けるために選ばれた、魔王族傍流の三男坊。見た目に反して性格はお人よし。魔王城に乗り込んできたメイ・サーに「自分の配下になれば世界の半分をやる」というお決まりのセリフを吐く。すると、メイがあっさり承諾したため、人間族との戦いを停戦することになる。さらに、「世界の半分」にかかる贈与税から逃れるため、一方的にメイから婚姻を告げられる。
ゼオス・メル
絶対神アストライザーに仕える税天使。銀色の髪と一対の翼が特徴の女性。世界の根幹を司る「税」制度が正しく行われるかどうかを監視する。冷静沈着で一切の私情を挟まない。経理関係の真実を一瞬にして暴く「審判の光」という力を用いて「ゼイムチョウサ」や「サシオサエ」を行う。
クゥ・ジョ
幻の職種「ゼイリシ」の少女。メイ・サーの顧問ゼイリシとなる。ボブカットとカチューシャが特徴。ゼイリシの不正をきっかけに起こった弾圧で、絶滅寸前となった一族最後の生き残り。隠れ里に住み、代々伝えられた「ゼイホウ」を守っていたところ、メイの訪問を受ける。ゼイリシとしては優秀で、たった3日でメイの追徴課税を半分に下げる。
クレジット
- 原作
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SOW
- キャラクター原案
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三弥 カズトモ
書誌情報
剣と魔法の税金対策@comic 3巻 小学館〈サンデーうぇぶりコミックス〉
第1巻
(2021-10-12発行、 978-4098507726)
第2巻
(2022-02-10発行、 978-4098510054)
第3巻
(2022-07-12発行、 978-4098511815)