鳥籠ノ番

鳥籠ノ番

実写映画化された『遺書、公開。』で知られる陽東太郎の初連載作品。舞台は現代日本の山奥にある、数年前に閉園した鳥ノ森遊園地のランドマーク「鳥籠城」。行方不明になったクラスメートの白鷺雲を捜すため、黒辺銀を含む六人の男女が鳥ノ森遊園地を訪れる。鎖で繋がれた鉄の首輪を装着した状態でペアを組んだ彼らが、「青い梟」と名乗る人物からデスゲームを強制されるパニックサスペンス。スクウェア・エニックス「ガンガンONLINE」で2012年8月から2014年4月まで連載。

正式名称
鳥籠ノ番
ふりがな
とりかごのつがい
作者
ジャンル
恋愛
 
デスゲーム
レーベル
ガンガンコミックスONLINE(スクウェア・エニックス)
巻数
既刊4巻
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鳥籠城に隠された秘密

舞台となる鳥ノ森遊園地のアトラクションの一つ、「鳥籠城」は5年前の閉園以来、「二人で入って出てくると永遠に結ばれる」という噂が囁かれている。白鷺雲が行方不明になる直前に「行きたい」と語っていたという証言もあり、黒辺銀たちはその証言を頼りに鳥ノ森遊園地を訪れ、探検気分で鳥籠城へと足を踏み入れる。しかし、この噂にはいくつかの不可解な点があり、インターネット上ではまったく話題に上がっておらず、地元でも限られた人しか知らないという指摘がある。また、入園した人々が全員戻ってきていないという話も存在している。

デスゲームの残酷なルール

鳥籠城に閉じ込められた銀たち六人が巻き込まれたデスゲームのルールは、「二人一組で行動すること」と「選んだ道は戻れない」という二つの条件から成り立っている。戻った者は装着された首輪が作動し、命を落とすことになる。また、首輪から伸びる鎖が生存者の鎖と接続されていない場合も、同様に死亡する運命にある。さらに、首謀者である「青い梟」を見つけ出した者だけが、無事に鳥籠城から脱出できると宣言されている。このような厳しいルールに従い、黒辺銀たちは否応なくデスゲームに参加せざるを得なくなった。

生存者たちが探る「青い梟」の正体

白鷺雲の捜索に訪れた銀たちのほかにも、鳥籠城には数名の生存者がいる。銀たちと同様に雲を探しにきた雲の姉である雪や、携帯電話のメールに誘われてやってきた郭公晴も含まれている。公晴は、噂があまり広まっていないことから、デスゲームに巻き込まれたのは偶然ではなく、誰かに意図的に誘い出されたのではないかと考えている。さらに、デスゲーム中に朗読された文章が雲の最も好きな本からの引用であることを知った彼らは、雲が「青い梟」ではないかという疑念を抱くようになる。

登場人物・キャラクター

黒辺 銀 (くろべ ぎん)

高校1年生の男子で、白鷺雲の彼氏。ボサボサの長髪で、つねに目を見開いている。思慮深い性格だが、優柔不断な一面もある。母親の死後、些細なことにも慎重に考え込む癖がつき、いつもブツブツと独り言を呟いているため、クラスでは浮いた存在になっている。雲と付き合い始めた翌日から彼女が行方不明になり、考えられる場所をくまなく捜索した。ふだんから考え込むことが多いため、推理力があると思われがちだが、実際には考えられる選択肢をすべて吟味してから意思決定をしたいだけで、推理をしているわけではない。

白鷺 雪 (しらさぎ ゆき)

白鷺雲の姉。ミディアム丈の白い髪にシャギーが入っている。両親を事故で失ったため、雲の唯一の肉親だが、なんらかの事情で雲とは別々に暮らしている。そのため、雲が行方不明になったことを知ったのは事件発覚の2日後であり、そのことを深く悔いている。手がかりを探すために鳥ノ森遊園地を訪れ、黒辺銀たちを追って鳥籠城に足を踏み入れた。考えすぎると無難な答えしか導き出せないため、即断即決を信条としている。他人任せで自分の意思がないように振る舞う郭公晴を嫌っているが、その頭のよさは評価している。以前、雲には翼の形をした髪飾りをプレゼントしていた。

書誌情報

鳥籠ノ番 4巻 スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックスONLINE〉

第1巻

(2013-02-22発行、978-4757538795)

第2巻

(2013-08-22発行、978-4757540385)

第3巻

(2014-06-21発行、978-4757542808)

第4巻

(2014-06-21発行、978-4757542815)

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