概要・あらすじ
森本木こかげは、伝説の読者モデルの透子を信奉している女子高生。かつては容姿に自信がなかったこかげだったが、ファッション誌で知った透子の美貌に憧れ、メイクやダイエットを始めた。そしてこかげは、友人や異性からも美人と呼ばれるようになり、充実した毎日を過ごしているのだった。ある日、透子が自分と同じ高校に通っている事を知ったこかげは、興奮して透子に話しかけるが、透子からは冷たくあしらわれてしまう。一方その頃、美しい少女がグロテスクな手口で殺害される「美人連続猟奇殺人事件」が世間を騒がせていた。事件はこかげのクラスでも話題になっており、複数存在する犯人はいずれも醜い女の姿をした「ブサメ」という化け物らしい、という噂が流れているのだった。そんな中、こかげは同級生のルミに呼び出され、体育館へ向かう。そこでルミは、自分が容姿へのコンプレックスのあまり化け物となった「ブサメ」であり、美人を殺害して回っている事をこかげに告白する。自分の体毛を自在に操る能力を持ち、こかげを殺害しようとするルミの前に、透子が立ちはだかる。周囲がうらやむ美貌の持ち主でありながら透子もまたブサメの能力を持っており、ルミを殺害する。ブサメたちの醜い容姿を「唯一無二の美しさ」と感じ、ブサメの死に際に無上の美を見出す、特異な価値観の持ち主だった透子は、ブサメを見つけては殺害していた。こかげがブサメたちに狙われやすい「作られた美人」である事を見抜いた透子は、その事件以降、こかげと行動をともにするようになる。
クレジット
- 原作
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武野 光