黒子のバスケ

黒子のバスケ

高校生バスケットボールを主題にしたスポーツマンガ。開校2年目の新設校である誠凛高校にて、影の薄さを生かした独特なプレイスタイルでチームを支える黒子テツヤが、バスケットボールにおいて天賦の才を持つ火神大我をはじめとするチームメイトともに日本一を目指す。続編である『黒子のバスケ EXTRA GAME』では、2年生に進級した黒子テツヤのインターハイ後が描かれており、キセキの世代と火神大我がチームとなりアメリカのストリートバスケチームと対戦するストーリーになっている。

正式名称
黒子のバスケ
ふりがな
くろこのばすけ
作者
ジャンル
バスケットボール
レーベル
ジャンプコミックス(集英社)
巻数
既刊30巻
関連商品
Amazon 楽天

世界観

現代日本の、黒子テツヤが所属する私立誠凛高校が置かれている東京都が主な舞台となっている。登場する学校等は架空のものだが、全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会(ウィンターカップ)が行われる東京体育館など実在の施設が登場する。

週刊少年ジャンプのバスケマンガといえば、井上雄彦の『SLAM DUNK』という金字塔が存在したために比較されることが多かった。差別化のために取り入れたのが必殺技や過度の演出という手法だったという。ただし、これらの技に物理法則に反するものは存在せず、「頑張れば100回に1回くらいは成功することを、100%成功させる」ことでキャラクターの特異性を生み出している。ファンタジーに寄せながらも、「分身しているような演出はアリだが、実際に分身するのはナシ」など、現実にありえないことはさせないようにしているという。必殺技の名称や演出について作者の藤巻忠俊は、デビュー前に描いていたファンタジー作品が影響していると語っている。キセキの世代など一部キーマンは水色や赤、緑など奇抜な髪色をしているが、そのほか登場人物は黒、茶、金など現実的な色になっている。

作品が描かれた背景

作者の藤巻忠俊は、井上雄彦の『SLAM DUNK』に影響されてバスケットボール部に入部した過去を持つ。初投稿作品はファンタジー作品だったが芽が出ず、本人が切り札としていた趣味のゴルフを題材にジャンプ十二傑新人漫画賞の最終候補に残る。その後、連載作の元となる読み切り『黒子のバスケ』が「赤丸ジャンプ」に掲載されデビューとなった。もともと脇役のほうが好きだったという作者の「主人公の陰で頑張っている人物」にスポットをあてるという発想、そしてタップパスを主体とするプレイスタイルという考えから、極端に影の薄い主人公像が生まれた。

作品構成

春の部活勧誘から始まり、夏のインターハイ(全国高等学校バスケットボール選手権大会)、年末に行われるウィンターカップ(全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会)にて全国優勝を目指すバスケットボール部の1年が描かれる。試合の様子がメインではあるが、合間や試合中に選手間の因縁や絆を描いた回想が挿入される。ウィンターカップ決勝戦直前にはキセキの世代の中学生時代を描いた帝光中学編が長期にわたり連載された。

ストーリーはインターハイ予選をはじめとする公式戦を主軸に、日々の部活動や練習試合、合宿やストリートバスケといった校外での活動、そして学生の本分である勉学など日常の様子を織り交ぜながら展開されている。主人公の黒子テツヤが所属する誠凛高校の試合のみでなく、ライバル校同士の試合も描かれる。試合や選手の様子については、プレイ中の選手の主観のほか、第三者目線としてベンチの控え選手や観客席の他校の選手による解説が入ることも。

リアル志向のスポーツマンガとは一線を画した必殺技や派手な演出が特徴。あまりにも派手な技については、単行本のおまけマンガである「NG集」などで指摘されることもある。

各話数は「第○Q(クォーター)」で数えられ、各話タイトルは作中のセリフからとられている。

あらすじ

中学バスケットボールで無敗を誇る強豪校・帝光中学。そこに10年に1度の天才が5人揃った代があり、人々はその5人をキセキの世代と呼んだ。しかしキセキの世代には、公式記録のない「幻の6人目(シックスマン)」がいるという噂があった。キセキの世代がそれぞれ別の高校へと進学した年、2回目の新入生を迎えた新設校・私立誠凛高校バスケ部に、アメリカ帰りの火神大我、そして帝光中学出身の黒子テツヤという二大ルーキーが入部する。恵まれた体躯とバスケの才能を持った火神大我に対し、強豪・帝光中学で「試合に出ていた」という黒子テツヤのバスケセンスはお世辞にも凡人以下。自分はチームの「影」であるという彼のプレイスタイルは、自身の影の薄さを利用して相手の目を欺くボールの中継役だった。彼こそがキセキの世代「幻の6人目」だったのだ。キセキの世代に匹敵する潜在能力を持つ火神大我とともに、全国制覇と打倒・キセキを目指し奮闘する。

海常高校戦(第4~10Q)

1年生の本入部も済み、本格始動した誠凛高校バスケ部。監督である相田リコは、部活中にキセキの世代黄瀬涼太を獲得した海常高校との練習試合を取り付けたことを報告する。ざわめく体育館内に、部員以外のざわめきが混ざった。体育館にキセキの世代の1人であり、現役モデルである黄瀬涼太がやってきていたのだ。火神大我黄瀬涼太に1on1を申し込むも、目にした動きを即座に模倣できる黄瀬涼太の能力の前に敗北する。それを見た黄瀬涼太は、黒子テツヤを海常高校バスケ部へ勧誘する。

I・H都予選Aブロック(第13~35Q)

夏のインターハイ(I・H)東京都予選にて、誠凛高校はAブロックに配置される。同ブロックにはキセキの世代緑間真太郎を擁する東の王者・秀徳高校がおり、決勝戦で当たることになっていた。順調にトーナメントを勝ち上がっていくも、休憩時間に観戦した試合にて、フォームを崩されない限り確実に3Pシュートを決めるというキセキの世代No.1シューター・緑間真太郎の実力を見ることになる。

桐皇学園戦(I・H都予選決勝リーグ第1試合)(第38~52Q)

王者を下し、決勝リーグへと進んだ誠凛高校。決勝リーグ第1試合でぶつかるのは、キセキの世代のエース・青峰大輝と情報分析のスペシャリストである桃井さつきが進学した桐皇学園高校だった。決勝リーグ第1試合当日、遅刻のため青峰大輝不在の状態で試合開始となるが、火神大我の足の怪我、そして桃井さつきによって完璧に解析された誠凛高校は徐々に点差を広げられていく。第2Q終了間際、誠凛高校の10点ビハインドとなった場面で、とうとう青峰大輝が投入される。

新生誠凛高校バスケ部の始動(第53~62Q)

桐皇学園にダブルスコアで敗れ、決勝リーグ敗退となった誠凛高校バスケ部。圧倒的な力の前になすすべもなかった彼らに重い空気が漂う。年末のウィンターカップへ向けての練習が始まるも身の入らない面々に、相田リコは怪我で離脱していた背番号7番・木吉鉄平の復帰を告げる。

誠凛高校バスケ部は、夏休み中に個人能力の向上を目標とした2度の合宿を決める。海での合宿では、合宿先が秀徳高校と同じだったことから合同合宿が企画された。

特別編 - Tip off-

黄瀬涼太がバスケを始めた帝光中学二年生時代を描いた特別編。

桐皇学園VS海常高校(I・H準々決勝)(第63~73Q)

海での合宿を終えた誠凛高校の面々は、近くで行われているI・Hの観戦へと向かう。準々決勝のカードは桐皇学園VS海常高校。キセキの世代同志が初めてぶつかる試合だった。キセキの世代の技はコピーできない黄瀬涼太と、全力でぶつかれる数少ない相手として対戦を楽しみにする青峰大輝が激突する。

ストバス大会(第75~79Q)

夏休みの貴重な休日、誠凛高校バスケ部の1年生はストリートバスケの大会に参加していた。風邪をひいた河原浩一の代わりに木吉鉄平が入り、チーム誠凛として大会受付を済ませた黒子テツヤらの前に、火神大我にとってアメリカでの兄貴分であった氷室辰也が現れる。決勝戦で氷室辰也が属するチームとぶつかったチーム誠凛だったが、いざTip offというときに止めに入る人物があった。それはキセキの世代のセンターであった紫原敦氷室辰也とともに陽泉高校の中核を担う選手だった。

秀徳高校戦(ウィンターカップ決勝リーグ)(第86~93Q)

ウィンターカップ予選を勝ち上がり、決勝リーグも白星スタートを切った誠凛高校。第2戦では同じく1勝をあげた秀徳高校との対戦となった。I・Hの雪辱を目論む秀徳高校と、木吉鉄平を加え新たなチームの形を得た誠凛高校の対決は試合開始から白熱する。これまでの単独プレイを捨ててチーム戦略を行うようになった緑間真太郎と、黒子テツヤのミスディレクションの効力が弱まり苦戦する誠凛高校の間には、徐々に点差が開き始めた。

誠凛高校バスケットボール部成立秘話(第94~99Q)

ウィンターカップ決勝リーグ後半を控え、生活指導に向けて部室の掃除を始めた面々。すると、火神大我が部室でバスケ部結成時の写真を見つける。写真をきっかけに、火神大我は秀徳高校戦後の木吉鉄平の言葉の真意を日向順平に尋ねた。すると、日向順平は1年前のバスケ部創立に至る経緯、そして決勝リーグで当たる霧崎第一高校に属する無冠の五将花宮真との因縁について語り始めた。

霧崎第一戦(ウィンターカップ決勝リーグ)(第100~108Q)

対戦すると必ず負傷者が出ると噂される霧崎第一。昨年、誠凛高校では木吉鉄平がその餌食となっていた。日向順平の話を聞いて気力十分な黒子テツヤ火神大我を、花宮真率いる霧崎第一はラフプレーで迎え撃つ。

桐皇学園戦(ウィンターカップ第1試合)(第113~139Q)

ウィンターカップ初日、初戦は桐皇学園との対戦だった。秋合宿によってそれぞれの技術に磨きをかけた面々は、格上である桐皇学園と互角の試合を続ける。しかし第2Q終盤、黒子テツヤの新必殺技であったバニシング・ドライブが早々に青峰大輝に見破られてしまう。さらに後半戦、青峰大輝の真価である極限の集中状態・ゾーンが発揮される。

陽泉高校戦(ウィンターカップ第4試合)(第145~169Q)

トーナメントを勝ち上がり、第4戦の相手はキセキの世代センター・紫原敦のいる陽泉高校。大型選手の多いディフェンスに特化したチームで、第2、3試合では無失点の絶対防衛を誇っていた。紫原敦、そして火神大我の兄貴分である氷室辰也のダブルエースに、木吉鉄平火神大我が立ち向かう。

海常高校VS福田総合(ウィンターカップ第4試合)(第170~173Q)

誠凛高校と陽泉高校の試合後、黄瀬涼太属する海常高校と元・キセキの世代である灰崎祥吾のいる福田総合の試合が始まる。灰崎祥吾は帝光中学時代、暴力行為を繰り返したためにバスケ部を強制退部させられ、その代わりに黄瀬涼太がスタメンに起用された。相手の技を模倣するという同じプレイスタイルを持つ2人の、キセキの世代の名を懸けた戦いが始まる。

秀徳高校VS洛山高校(ウィンターカップ準決勝第1試合)(175~183Q)

海常高校が勝ち上がり、誠凛高校、秀徳高校、洛山高校と4強が出そろった。ウィンターカップ準決勝第1戦となるのは、キセキの世代・キャプテンの赤司征十郎率いる洛山高校と、キセキの世代・No.1シューターであり、副キャプテンを務めた緑間真太郎属する秀徳高校。より進化したチームプレイを見せる秀徳高校に対し、無冠の五将3人を統べる赤司征十郎の能力が立ちふさがる。

海常高校戦(ウィンターカップ準決勝第2試合)(第184~203Q)

準決勝第2試合、誠凛高校の相手は練習試合以来2回目となる海常高校。リベンジを誓う海常高校の面々に対し、真っ向から受けて立つ誠凛高校だったが、海常高校の奇襲にまんまと乗せられてしまう。ペースダウンを図るため、相田リコは1年生PG・降旗光樹を投入する。

帝光中学編(第204~228Q)

海常高校戦後、「赤司征十郎は2人いる」と緑間真太郎に告げられた火神大我は、その言葉の意味を黒子テツヤに尋ねる。すると黒子テツヤは、誠凛高校バスケ部のメンバーに帝光中学時代のキセキの世代について話したいと申し出る。

洛山高校戦(ウィンターカップ決勝戦)(第231~275Q)

3位決定戦を終え、ついにファイナル(決勝戦)を迎えたウィンターカップ。開始早々火神大我がゾーンに入り、誠凛高校が先行する形で試合が進む。しかし火神大我のマークに赤司征十郎が入った途端、試合は急展開を見せる。

メディアミックス

小説

キセキの世代の中学生時代のエピソードをメインに、現在の選手たちの学生生活に焦点を当てたストーリーなどを収録した短編集。2冊目より副題がつけられている。『黒子のバスケ Replace PLUS』として高橋一郎によりコミカライズされている。

TVアニメ

2012年7月よりスタートし、2クールずつ3期にわたりTOKYO MXなどにて放映。2nd SEASON(2期)は2014年1月、3rd SEASON は2015年4月より放映。パッケージ映像特典として、単行本収録のおまけマンガ「NG集」のアニメーション化がされている。劇場アニメ化も発表された。大江戸温泉物語や公益財団法人日本バスケットボール協会などとのコラボレーションも行われた。

主題歌には氷室辰也役の谷山紀章が所属するGRANRODEO、高尾和成役の鈴木達央が所属するOLDCODEXが複数回起用されている。担当声優ネタとして、高尾和成が作中でOLDCODEXの曲を口ずさむ場面がある。

ゲーム

バンダイナムコゲームスより3度ゲーム化されている。

『黒子のバスケ 奇跡の試合(ゲーム)』(プレイステーション・ポータブル スポーツ育成シミュレーション)

『黒子のバスケ 勝利へのキセキ(軌跡)』(ニンテンドー3DS バスケットゲーム)

『黒子のバスケ 未来へのキズナ』(ニンテンドー3DS バスケアクションゲーム)

社会に与えた影響

2012年のテレビアニメ化を機に、オリコン年間本ランキングコミック部門で『ONE PEACE』に次ぐ第2位を記録するなど爆発的な人気となる。しかし、その頃より作者・藤巻忠俊の母校である上智大学で不審物が見つかるなど、関連個所を対象とする脅迫事件が立て続けに起こるようになる。脅迫対象となったのは、藤巻忠俊の母校である上智大学、東京都立戸山高等学校、アニメを放送していた毎日放送、ラジオ番組を放送していた文化放送ほか、関連イベントが行われる予定だった会場や同人イベントの会場にまで派生した。2ちゃんねるには「喪服の死神」を名乗る者による犯行予告が書き込まれ、商業、同人を問わず多くのイベントが中止となった。翌年も脅迫事件は続き、コラボレーション菓子や1番くじなどを扱うコンビニ、パッケージ商品を扱うレンタルショップにも及んだ。2013年末、容疑者が大学や関係各社に対する威力妨害の容疑で逮捕された。被告人は裁判で、成功を収めた作者と自分の人生があまりにも違うことから「人生格差犯罪」と命名。失うものが何もない故に罪を犯すことに抵抗のない人間を「無敵の人」として、それらとどう向き合うべきか語ったという。

評価・受賞歴

第44回ジャンプ十二傑新人漫画賞(読み切り版)

このマンガがすごい!2012年 男性部門6位

第12回東京アニメアワードテレビ部門優秀作品賞(テレビアニメ)

登場人物・キャラクター

黒子 テツヤ (くろこ てつや)

誠凛高校一年生のバスケ部部員。ポジションは不明。背番号は11。身体能力は平凡だが、目の前にいても気づかれないほど存在感が薄く、その特徴を活かしたミスディレクションでチームメイトを助ける。バスケの強豪校帝光中学校では「幻の6人目」としてキセキの世代チームに貢献していた。 それぞれ別の高校に分かれたキセキの世代を打倒するため、誠凜高校で火神大我と共に全国大会優勝を目指す。

火神 大我 (かがみ たいが)

誠凛高校一年生のバスケ部部員。ポジションはパワーフォワード。背番号は10。アメリカでバスケに親しむも、帰国した日本のレベルの低さに絶望していた。しかし黒子と出会い、打倒キセキの世代という目標を得てバスケへの情熱を燃やす。高校入学時点で高い能力を持っていた上に、キセキの世代にも匹敵する潜在能力を徐々に開花させていく。

キセキの世代 (きせきのせだい)

『黒子のバスケ』に登場する、5人の天才バスケ選手の通称。いずれも同学年で、超強豪である帝光中でも別格の才能を発揮して全国三連覇を達成。しかし、各々の能力が高すぎる故にチームワークは崩壊していた。五人はそれぞれ別の高校に進学し、全国大会で競い合うことになる。

日向 順平 (ひゅうが じゅんぺい)

誠凛高校二年生のバスケ部主将。ポジションはシューティングガード。背番号は4。3ポイントシュートを得意とし、勝負所になるとシュート成功率が高まるが、毒舌家になる。

木吉 鉄平 (きよし てっぺい)

誠凛高校二年生のバスケ部部員にして部の創設者。背番号は7。中学時代は無冠の五将の一人「鉄心」と呼ばれ、全国的な知名度を持つ。大柄な身体を生かしたセンターと、チームの司令塔となるポイントガードを両立させている。右ひざの故障で長期入院しており、インターハイ後にチームへ復帰した。 しばしば天然ボケな発言をする。

伊月 俊 (いづき しゅん)

誠凛高校二年生のバスケ部部員。ポジションはポイントガード。背番号は5。視点の切り替えが可能な「鷲の目(イーグル・アイ)」という特技を持ち、コートの広範囲を立体的に把握してゲームをコントロールする。趣味はダジャレを言うこと。

相田 リコ (あいだ りこ)

誠凛高校二年生のバスケ部女子部員。トレーナーの能力に長けており、選手の体格を直に見れば身体能力や将来性まで見通すことができる。練習メニューの決定や相手チームの分析、作戦立案も担当し、実質的な部の指導者として「カントク」と呼ばれている。

テツヤ2号 (てつやにごう)

『黒子のバスケ』に登場する子犬。黒子が拾ってきて誠凛高校バスケ部で飼うことになった。黒子によく似ている。

黄瀬 涼太 (きせ りょうた)

海常高校一年生のバスケ部部員。ポジションはスモールフォワード。背番号は7。中学時代、キセキの世代と呼ばれた天才プレイヤーの一人。一度見た他人のプレーを瞬時に自分のものにできる。バスケは中学二年から始めたため、他のキセキの世代より未熟とされている。長身と容姿を活かし、モデルとしても活躍している。

緑間 真太郎 (みどりま しんたろう)

秀徳高校一年生のバスケ部部員。ポジションはシューティングガード。背番号は6。中学時代、キセキの世代と呼ばれた天才プレイヤーの一人。コートの全面をシュート範囲とする長距離3ポイントシュートにこだわりを持ち、モーションを崩されなければ絶対的な成功率を誇る。「人事を尽くして天命を待つ」をモットーに、常に努力した上で、ラッキーアイテムを持ち歩くなどジンクスを重視している。

高尾 和成 (たかお かずなり)

秀徳高校一年生のバスケ部部員。ポジションはポイントガード。背番号は10。気さくな性格で、他の部員から浮きがちな緑間と積極的に関わり、チームの緩衝材となっている。コート全域を同時に見渡せる鷹の目(ホーク・アイ)を持ち、黒子のミスディレクションにも惑わされない。

青峰 大輝 (あおみね だいき)

桐皇学園一年生のバスケ部部員。ポジションはパワーフォワード。背番号は5。中学時代、キセキの世代と呼ばれた天才プレイヤーの一人。卓越した敏捷性とどんな体勢からでも入れる「型のないシュート」で、キセキの世代でも随一の得点力を誇る。元は快活なバスケ好きの少年だったが、突出した才能ゆえ周囲との間に溝が生じ、傲慢な性格へ変容した。 自分の意思で極限の集中状態「ゾーン」に入ることができる。

桃井 さつき (ももい さつき)

セクシーな容姿を持つ、桐皇学園一年生のバスケ部マネージャー。情報収集に優れ、相手チーム全員の能力や性格を知るだけでなく、調査後の成長の仕方まで予測する。中学時代も帝光中バスケ部でキセキの世代をサポートした。中学時代に黒子に好意を抱き一方的にアタックを続けるが、高校進学では幼馴染の青峰を放っておけず桐皇学園に入った。

今吉 翔一 (いまよし しょういち)

桐皇学園三年生のバスケ部主将で、青峰の勝手な行動を容認し、全国から集められた新鋭チームをまとめている。ポジションはポイントガード。背番号は4。常に笑っているかのような細い目をしており、関西弁で気さくに話すが、本性は腹の探り合いに長けた策略家。その駆け引きは、無冠の五将・花宮をして勝負を敬遠させるほど。

花宮 真 (はなみや まこと)

霧崎第一高校二年生のバスケ部主将で、監督も兼任する。ポジションはポイントガード。背番号は4。中学時代は無冠の五将の一人「悪童」と呼ばれた名プレイヤーだが、一所懸命な選手が惨めに負ける姿を楽しみ、卑怯な作戦を用いる性格である。IQ160のチームメイトが「勝てる気がしねぇ」と言う程の頭脳で相手チームの攻撃パターンを読みきり、パスを100%奪える陣形を構築する。

無冠の五将 (むかんのごしょう)

『黒子のバスケ』に登場する、五人のバスケ選手の通称。中学時代、それぞれ別のチームながらキセキの世代とも渡り合うことができた逸材として知られている。キセキの世代の一学年上。

紫原 敦 (むらさきばら あつし)

陽泉高校一年生のバスケ部部員。ポジションはセンター。背番号は9。中学時代、キセキの世代と呼ばれた天才プレイヤーの一人。2mを越す巨体ながら高い反射神経で隙のない防御力を発揮する。恵まれた素質を持ちながら、やる気がなくとも勝ててしまうためバスケへの情熱がなく、才能がないのに必死に頑張る者を嫌う。 バスケ以外では気の抜けた緩い性格で、菓子を好む。

氷室 辰也 (ひむろ たつや)

アメリカから編入した陽泉高校のバスケ部員で、アメリカで火神にバスケを教えた兄貴分だった。ポジションはシューティングガード。背番号は12。物静かでバスケでは華麗なプレーを見せるが、勝敗にはこだわり火神との決着に強い執着を見せる。実力は高く、しばしばキセキの世代と同等、と評される。 得意技はブロックをすり抜けるように見える陽炎のシュート(ミラージュ・シュート)。

赤司征十郎 (あかしせいじゅうろう)

洛山高校一年生のバスケ部主将。ポジションはポイントガード。背番号は4。中学時代、キセキの世代と呼ばれた天才プレイヤーをまとめる主将を務めた。相手選手の状態を見抜く「天帝の眼(エンペラー・アイ)」によってあらゆる行動を先読みし、攻防とも絶対的な優位に立つ。頭脳、運動能力とも極めて優秀で、彼にとって「勝利は基礎代謝のようなもの」と評されるほどの勝利至上主義者。 中学時代は穏やかな面も見られたが、後に冷徹な性格に変容する。

実渕 玲央 (みぶち れお)

洛山高校二年生のバスケ部部員。ポジションはシューティングガード。背番号は6。中学時代は無冠の五将の一人「夜叉」と呼ばれた名シューターで、中学時代の日向がシュートの手本にしたほど効率の良いフォームを身に着けている。中性的な風貌の上に女言葉で話すいわゆるオネエキャラで、葉山からは「レオ姉」と呼ばれている。

根武谷 永吉 (ねぶや えいきち)

洛山高校二年生のバスケ部部員。背番号は10。中学時代は無冠の五将の一人「剛力」と呼ばれたパワーフォワードだったが、対戦した木吉に力だけでなく技術を磨くよう忠告を受けるも反発し、さらに筋力をつけてセンターに転向した。

葉山 小太郎 (はやま こたろう)

洛山高校二年生のバスケ部部員。ポジションはスモールフォワード。背番号は7。中学時代は無冠の五将の一人「雷獣」と呼ばれた敏捷なプレイヤーで、大きな音を響かせる高速ドリブルを得意する。

黛 千尋 (まゆずみ ちひろ)

洛山高校三年生のバスケ部部員。ポジションはパワーフォワード。背番号は5。強豪の洛山高校においては凡庸な選手だったが、赤司に黒子と同様の存在感の薄さを見出され、ミスディレクションを学び新たな「幻の6人目」となる。黒子と同じ特性を持ち、バスケ能力は黒子以上という能力で誠凜高校バスケ部を苦しめた。 趣味はライトノベルの読書。

アレクサンドラ・ガルシア

アメリカで火神と氷室にバスケを教えた、元プロバスケットボールプレイヤーの女性。現在は地元クラブチームのコーチをしている。弟子である火神と氷室の対決を見届けるため来日した。男女問わず気に入った相手にキスをする癖があり、火神たちに裸や下着姿を見られても平気でいる大胆な性格。

灰崎 祥吾 (はいざき しょうご)

福田総合学園高校一年生のバスケ部部員。ポジションはスモールフォワード。背番号は6。中学時代、キセキの世代と同じく帝光中バスケ部でレギュラーを務めていたが、黄瀬の一軍昇格後に赤司から退部を勧告された。他人の技を瞬時に模倣する能力を持つが、独自のリズムで再現するため模倣された相手がそれを見てリズムを崩し、結果的に「相手の技を奪う」と言われる能力となっている。 素行は極めて悪い。

白金 耕造 (しろがね こうぞう)

キセキの世代の帝光中時代の監督を務めた、中年の紳士。一見、物腰は穏やかだがキセキの世代が恐れる程の猛練習を笑顔のまま強いる。キセキの世代が未熟な精神のまま強すぎる才能を開花させた事を危惧し、入念な指導を決意したが、その矢先に病で倒れ退任した。

真田 直人 (さなだ なおと)

キセキの世代の帝光中時代の一軍コーチで、後に監督を務める。白金監督が病で不在の事が多いため、コーチ時代にも一部の部員に監督と勘違いされていた。退任した白金の意志を受け継ぎキセキの世代を正しく指導しようとするが、理事長の意向との板挟みとなり、結果的にキセキの世代の選手同士の溝を深めてしまう。

荻原 シゲヒロ (おぎわら しげひろ)

明洸中学バスケ部での背番号は7。黒子にバスケを教えた小学校時代の友人で、親の転居で離れる際、中学でもバスケを続けて対戦することを誓い合った。しかし黒子との直接対決は叶わず、黒子抜きのキセキの世代に弄ばれるような形で敗北した。その敗戦のショックで一時はバスケを辞めている。 この件は黒子にとってもトラウマとなり、彼とキセキの世代との溝を深めることになった。

集団・組織

誠凛高校 (せいりんこうこう)

東京都の共学校。バスケ部は創立2年目で、1年目はインターハイ都予選決勝リーグまで進出した。バスケ部監督は相田リコで、主将は日向順平。

その他キーワード

ミスディレクション

『黒子のバスケ』の登場人物・黒子テツヤが用いる技。元は、手品で観客の視線を誘導したり、推理小説で読者の注意を真相からそらしたりする技術を指す。黒子は生来の影の薄さに加えてこの技術を応用し、他のプレイヤーや観客から意識されずに行動することを可能にしている。

ゾーン

『黒子のバスケ』の登場人物に起こる状態。極限の精神集中によって選手の能力が最大限に引き出されるが、トップアスリートでも偶発的にしか発動しないとされている。青峰、火神などがこの状態に入るが、青峰は自分の意志で引き起こすことが可能。ゾーンに入ると他の選手がスローに見えるほど反応が高まり、圧倒的な能力を発揮するが、体力の消耗が激しいというデメリットもある。

関連

黒子のバスケ Replace PLUS (くろこのばすけ りぷれいす ぷらす)

藤巻忠俊の『黒子のバスケ』をもとにした平林佐和子の小説『黒子のバスケ-Replace-』のコミカライズ作品。『黒子のバスケ』の登場人物達の日常を、彼らの所属する学校ごとに描いているほか、「キセキの世代... 関連ページ:黒子のバスケ Replace PLUS

書誌情報

黒子のバスケ 30巻 集英社〈ジャンプコミックス〉

第1巻

(2009-04-03発行、 978-4088746944)

第2巻

(2009-07-03発行、 978-4088747040)

第3巻

(2009-09-04発行、 978-4088747316)

第4巻

(2009-11-04発行、 978-4088747545)

第5巻

(2010-01-04発行、 978-4088747897)

第6巻

(2010-04-02発行、 978-4088700243)

第7巻

(2010-06-04発行、 978-4088700502)

第8巻

(2010-08-04発行、 978-4088700892)

第9巻

(2010-10-04発行、 978-4088701158)

第10巻

(2010-12-03発行、 978-4088701516)

第11巻

(2011-03-04発行、 978-4088701929)

第12巻

(2011-05-02発行、 978-4088702223)

第13巻

(2011-07-04発行、 978-4088702582)

第14巻

(2011-10-04発行、 978-4088702957)

第15巻

(2011-12-02発行、 978-4088703176)

第16巻

(2012-03-02発行、 978-4088703725)

第17巻

(2012-04-04発行、 978-4088704043)

第18巻

(2012-07-04発行、 978-4088704302)

第19巻

(2012-09-04発行、 978-4088704999)

第20巻

(2012-12-04発行、 978-4088705354)

第21巻

(2013-02-04発行、 978-4088706184)

第22巻

(2013-05-02発行、 978-4088706498)

第23巻

(2013-08-02発行、 978-4088707853)

第24巻

(2013-10-04発行、 978-4088708195)

第25巻

(2013-12-04発行、 978-4088708515)

第26巻

(2014-03-04発行、 978-4088800257)

第27巻

(2014-05-02発行、 978-4088800578)

第28巻

(2014-07-04発行、 978-4088801360)

第29巻

(2014-10-03発行、 978-4088801742)

第30巻

(2014-12-04発行、 978-4088802114)

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