龍の花わずらい

龍の花わずらい

龍の一族の少女、シャクヤが想いを寄せている許婚・クワンと、突如として現れたもう1人の許婚・ルシンのどちらを選ぶかで翻弄される様を描いた少女漫画。

正式名称
龍の花わずらい
ふりがな
りゅうのはなわずらい
作者
ジャンル
ファンタジー
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概要・あらすじ

昔、人間と恋をした1頭の龍が、砂漠の只中にオアシスを作り、その地は龍の一族が総べる土地となった。そんな龍の一族の次期当主であるシャクヤにはクワンという警察局勤めの許婚が居り、2人の関係は順調に深まっていた。そんな折、5年前に行方不明となっていたもう1人の許婚、ルシンが現れ、許婚が2人になってしまう。

シャクヤの母・イトキは、シャクヤの両腕にある感情に呼応して育つ刺青の花と、その花に対応している2人の許婚の腕にある刺青の花、1年後により多く花が咲いていた方を婿にすると告げる。こうして、3人の恋の駆け引きが始まるのだった。

登場人物・キャラクター

シャクヤ

龍のオアシスを総べる龍の一族の次期当主。年齢は15歳。素直で元気な性格で、龍の宮を抜け出して街に繰り出す事もしばしば。水を操る能力と、龍に変身する能力を持つ。許婚が2人おり、それぞれに対応した、右手に薔薇、左手に竜胆の刺青がある。この刺青は自身が相手に寄せている想いの大きさに呼応して花を増やすので、それを恥ずかしがり、普段は黒い手袋を着用している事が多い。 名前は、植物の芍薬からとられている。

ルシン・ラッカ (るしんらっか)

シャクヤの最初の許婚だった人物。年齢は16歳。5年前に何者かに襲われ大怪我を負い、行方不明になっていたが、突如として龍のオアシスに舞い戻ってきた。昔はおとなしく頼りない性格だったが、命の恩人であり、剣の師匠であるスウェに鍛えられ、たくましい青年へと育った。しかし、性格が軟派に成長してしまい、同じ許婚であるクールなクワンとは馬が合わない。 右手に薔薇の刺青がある。

クワン・キリ (くわんきり)

シャクヤの2番目の許婚。年齢は26歳。滅びた街、古の龍のオアシス出身。警察局に勤める役人であり、剣の達人としても遠方に名前が響き渡っている。クールな性格で、敵対した相手に対しては若干冷酷過ぎる時もある。特に同じ許婚であるルシンに対しては、調子に乗らないよう度々釘を刺している。 左手に竜胆の刺青がある。

ルピナ・ポー (るぴなぽー)

シャクヤに仕える侍女。10年前に侍女に志願し、その際、龍に変身したシャクヤに踊り食いにされるも、舌を引っ張って変身を解き、その手際の良さを買われて採用された。強かな性格で、シャクヤと共に龍の宮を抜け出して街に繰り出すこともしばしば。龍のオアシスに来た流しの露天商、キコクの事が気になる様子。 名前は花のルピナスからとられている。

ルー

砂漠を無事に通行出来るようになった商人がお礼として龍の宮に献上した虎の子供達。動物としての勘が鋭く、龍やクワン等の強い気を持つ人物が近づくと恐怖して震え上がる。いたずら盛りで、シャクヤ達が街を出る時も荷物に潜り込んで知らぬ間に付いてきている。

スウェ

剣舞の踊り子をしている女性。大怪我を負っていたルシンを助け、5年間剣の指導をしたり面倒をみていた。口が利けず、筆談で意思疎通をする。5年前に龍の宮を追放されたシャクヤの父、ハクライの浮気相手だったと疑惑を持たれている。

ハクライ

5年前に浮気をした疑いで龍の宮を追放されたシャクヤの父。眼鏡を掛けた優しい人物で性格も見たままだが、厳しい面も持つ。剣の腕前に優れている。龍の宮を追放されるきっかけとなった、スウェとの浮気関係が本当だったのかは謎に包まれている。龍の力を引き出す龍の宝珠の存在について知っている様子である。

キコク

5年前に行方不明となったルシンの事件に関与している、ツリ目が特徴的な男性。龍のオアシスを訪れている流しの露天商で、自身が作った小間物を売っている。荒事になれており、有事の際は小振りのナイフで戦い、クワンと打ち合えるほどの実力を発揮する。

アマランス

滅びた街、古の龍のオアシスの巫女。シャクヤには遠く及ばないが、水を操る能力を持つ。同郷の出であるクワンと深い関係を持っている。名前は花のアマランサスからとられている。

キントラ

クワンの直属の部下。平時や緑陰のオアシスへの公務の際にはクワンの命令を忠実にこなす。敵対している相手からモブ顔と煽られてしまう程地味な雰囲気を纏っているが、戦闘能力は高く、多勢に無勢でも怯まない。

ギンガ

クワンの直属の部下。クワンよりも年上だが文句の1つも言わずに、平時や緑陰のオアシスへの公務の際にはクワンの命令を忠実にこなす。戦闘能力は高く、多勢に無勢でも怯まない。

インジェイ・アンジール (いんじぇいあんじーる)

西方の都市、クルクマの領主。だが、街や人々に想い入れは無い様子で、老婆にぶつかっても知らん振りを決め込んだり、初対面のシャクヤに対して唾を吐きかける等、無礼で冷酷な人物である。砂を操る能力を持っており、その影響で時折顔が変形し化け物のようになる事がある。

場所

龍のオアシス (りゅうのおあしす)

『龍の花わずらい』に登場する街。シャクヤの母・イトキが治める、砂漠のど真ん中に位置する街。地下水脈の通り道がいくつも重なっており、オアシスの規模や水量が他のオアシスよりも抜きんでて多い豊かな土地。

緑陰のオアシス (りょくいんのおあしす)

『龍の花わずらい』に登場する街。シャクヤ達が、流れ込む水の量を調整する公務で訪れる事になる街。龍のオアシスを通る地下水脈の通り道の1つに位置する小さな街で、ぶどうの栽培が盛んな美しい土地である。昨今砂嵐が多く、砂で泉が埋まってしまうのではないかと懸念されている。

古の龍のオアシス (いにしえのりゅうのおあしす)

『龍の花わずらい』に登場する街。龍のオアシスが出来る以前に栄えていたオアシス。傷ついた龍を救った人間達が、龍の恩返しを得て繁栄していた街。だが砂嵐により次第に街は廃れていってしまった。地下にはかつてこの地を治めていた、石化した龍が眠っている。

龍の宝珠 (りゅうのほうじゅ)

『龍の花わずらい』に登場する街。純粋な龍が生まれ持つ、生命エネルギーの結晶。不老不死とされる龍の逸話を真実にする物。その力を使えば、肌や髪は美しく保たれ、致命傷足り得る傷も、傷痕を残すことなく完治させることが出来る。また、シャクヤは近づくだけでも力に呼応し、体が龍に変身する。

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