作品構成
元々は刊行間隔の長い季刊誌に連載されていたこともあり、前のストーリーを忘れてしまってもいいようにという配慮から、1話完結方式の連作短編という形で物語が描かれている。月刊誌へと移った後も、そうした連載形式が続いた。高校時代から日本でのプロ入り、海外移籍後など、異なる時間軸でのストーリーが入り乱れる形で配置され、安藤ソラがプロを引退するまで、彼が辿ってきた道筋が少しずつ明かされていくという独特な形でストーリーが進行していく。
あらすじ
修学院高校時代
安藤ソラは自分の才能に見切りをつけ、サッカー選手になるという夢を諦めようとしていた。そんな時、彼は自分がプロを目指すきっかけとなる一言をくれた幼なじみである若宮四季との再会を果たす。そして、サッカーは一人で挑むものではなく、11人の仲間が一丸となってプレイするものだということに気づく。再度、プロサッカー選手を目指すことを決めたソラは、手始めにサッカー部のない修学院高校で部を作ることから始めようと決心する。
横浜プロ一部時代
修学院高校を卒業後、安藤ソラは足達拓実からスカウトされていた横浜のプロ一部に加入する。そこでセカンドゴールキーパーである神崎真臣や、ポジション争いをすることになる青柳大貴と出会い、ソラは人間としてそしてサッカー選手として、さらに高みへと到達する。この時代ではソラ自身よりも周囲の人たちの成長がメインに語られている。
フィラデルフィア・ユナイテッド時代
横浜のプロ一部で実力を認められた安藤ソラは、北米にあるフィラデルフィア・ユナイテッドへと移籍する。しかしアメリカのサッカーとソラの目指すサッカーのスタイルはあまりにもかけ離れており、なかなかチームに馴染むことができなかった。それでも持ち前の明るさと、若宮四季から11人でプレイする大切さを学び、ソラは少しずつチームを良い方向へと導いていく。だがそんななか、ソラは膝の故障で長期離脱、初年の出場は絶望的と告げられる。それでも自分は諦めるわけにはいかないのだと、ソラは必死に練習に取り組む。
ロンドン・ランベス時代
ワールドカップでの安藤ソラの活躍を見たジェイコブ・クレスウェルが、フィラデルフィア・ユナイテッドから引き抜く形で、彼がオーナーを務めるロンドン・ランベスにソラを移籍させる。そのチームは全世界の有名選手が集うドリームチームだった。しかし選手の実力のわりに、ロンドン・ランベスのチーム成績はかんばしくない。ソラは敗北の理由が「新しい選手が加入してばかりで、チームワークがまったく育まれていないからだ」とクレスウェルに指摘する。しかしチームの方針に口を出してしまったことで、ソラはクレスウェルに目をつけられ、万年ベンチ入りを宣言されてしまうのだった。
作風
1話完結のオムニバス形式のストーリーの中で、安藤ソラを含めそれぞれの登場人物同士が出会い、自分の想いを打ち明けることで成長していく。なかにはストーリーの展開上サッカーが一切登場しない話数もあり、汗臭い青春物語や恋愛模様が優先的に描かれている。また、プロ入り後に高校時代のストーリーが唐突に入ってくるなど、物語は必ずしも時間軸通りに進まない。
ヒロイン像
本作『1/11 じゅういちぶんのいち』のヒロインである若宮四季は、可愛らしいだけの少女というわけではなく、まるで少年のように描かれる。彼女と他の人々との関わりは、恋愛の対象というよりも、互いを高めあうライバルのような関係を持つことが多い。主人公である安藤ソラもまた、四季に対して恋愛感情だけではなく、強い友情を感じている。
外伝
作者である中村尚儁本人の手により、「小説版 1/11 じゅういちぶんのいち 行く春」のタイトルで「JUMP j BOOKS」より刊行されている小説版がある。本作『1/11 じゅういちぶんのいち』に登場しない小説版オリジナルのキャラクターである嶺岸さくらのエピソードや、安藤ソラの修学院高校時代のチームメイトとのエピソードなど、短編4本が収録されている。
メディアミックス
登場人物・キャラクター
安藤 ソラ (あんどう そら)
修学院高校サッカー部の男子高校生。小学校の頃からサッカーが好きで、ドリブルを得意とし、当時は周囲に敵う選手はいなかった。しかし中学のサッカー部に入部した頃から伸び悩み始め、必死に練習したものの、中学3年の最後の大会では日本代表選手のいるチームに惨敗してしまう。この敗戦によって挫折し、一時はサッカーを諦める。しかし幼なじみの若宮四季と再会した際に大切なことを教えて貰い、サッカー選手として再び花開くことになる。明朗快活な性格で、他人の人生を大きく好転させる、一種のカリスマ性を持つ。しかし、その真っ直ぐな性格がトラブルを巻き起こしてしまうことも少なくない。 修学院高校卒業後、横浜のプロ一部に加入する。その後、横浜での活躍が認められ、横浜から北米にある「フィラデルフィア・ユナイテッド」へ移籍。そこでワールドカップの活躍が認められ、今度はイングランドのチーム「ロンドン・ランベス」からスカウトされる。最後に「ロンドン・ランベス」から元々所属していたチームである横浜のプロ一部へと戻ってくる。
若宮 四季 (わかみや しき)
中学生にして女子サッカーの日本代表に選出され、周囲から「天才」と脚光を浴びる。本人は無表情で口数も少なく感情表現が苦手だが、サッカーをしている間だけは楽しそうに笑っている。幼い頃から安藤ソラのサッカー仲間で、ソラに憧れてサッカーを始めた。はじめはヘタクソだったが、努力を積み重ねて着実にその才能を開花させる。ソラにサッカーは一人でやるのではなく、11人でプレイするものだということを教えるために、かつて生まれ育った町へと戻ってくる。 腹違いの妹が一人いる。
篠森 仁菜 (しのもり にな)
修学院高校に通う女子高生で、修学院高校サッカー部時代の安藤ソラのチームメイト。年の離れた兄の影響により小さな頃からサッカー好きで、中学生の頃にはサッカー部のマネージャーをしていた。部活動は中学までだと父親に止められていたが、ソラに憧れ、父親に隠れながらソラの設立したサッカー部のマネージャーを務める。優しい性格でチームメンバーの誰に対しても分け隔てなく笑顔で接する。
越川 凜哉 (こしかわ りんや)
修学院高校に通う男子高校生で、修学院高校サッカー部時代の安藤ソラのチームメイト。中学時代は野球部に入部していたが、努力の甲斐なく万年補欠だった。同じ中学に通っていた皇千夜子がひたむきにカメラ撮影に向かう姿に惚れ、自分が出場することになっていた引退試合に招待する。だが試合は雨でコールドゲームとなり、越川凛哉の出番がないまま終了する。 そのことに屈辱を感じた凛哉は雨の中、素振りに励み、高校では生まれ変わって部活に励むことを決心する。しかし引退後は身長も伸び、ニキビも消えて、周囲の態度は一変してちやほやされるようになる。それが理由で高校では部活を辞め、代わり映えしない日々を送っていた。そんな2年のある日、入学してきたソラが校門でサッカー部の入部希望者を勧誘しており、そこには彼をカメラに収める千夜子の姿があった。 凛哉の友人たちは彼らを嘲笑するが、ソラと千夜子によって凛哉の日常は一変する。ダサいからという理由で隠しているが実は熱血系であり、その熱さが試合や周囲の人間のムードをがらりと変えることがある。才能はないと自他ともに認めているが、それでも諦めずに走り続けることでカバーする。
野村 瞬 (のむら しゅん)
修学院高校に通う男子高校生で、修学院高校サッカー部時代の安藤ソラのチームメイト。小学生時代はサッカーに熱中していたが、コーチに「才能がない」と言われたことで挫折。高校に入ってからは、演劇部で才能はないながらも努力を重ねて活躍していたものの、サッカーへの未練を小田麻綾に見抜かれ、演劇部をクビになってしまう。 自己主張が苦手な内向的な性格をしているが、演劇部での経験のなかで少しずつ自分を表現していく方法を学んでいく。
真壁 慎一郎 (まかべ しんいちろう)
修学院高校に通う男子高校生で、修学院高校サッカー部時代の安藤ソラのチームメイト。ソラとは中学が同じで、サッカー部の先輩と後輩の関係だった。しかし、当時入部したての後輩だったソラと試合をし、実力の差を見せつけられたことで部活を辞めてしまう。その頃のソラはワンマンプレイをしていたため、真壁慎一郎はソラを仲間のことを信用していない嫌なやつだと思い込んでいた。 高校では草サッカー同好会の部長を務めており、入学してきたソラに対しては敵対的な態度をとっていた。プライドが高いものの、性格が悪いわけではなく、同好会の友人たちに対しては問題なく接している。
紺野 兼続 (こんの かねつぐ)
修学院高校に通う男子高校生で、修学院高校サッカー部時代の安藤ソラのチームメイト。ソラに誘われ修学院高校サッカー部に入部した。ポジションはセンターバック。頭脳プレイが得意でオフサイドトラップなどを果敢に試みる。歴史とサッカーをこよなく愛するオタクでもあり、そうした経緯から同級生の女子からオフサイドとは何かとしつこく聞かれ付きまとわられる。 紺野兼続にとって、彼女は苦手なタイプだったが、練習に招待してルールを教えるなど、律儀な性格。
加瀬 博樹 (かせ ひろき)
修学院高校に通う男子高校生で、修学院高校サッカー部時代の安藤ソラのチームメイト。子供の頃、命にかかわる病気を患い、その病気を伯父が治してくれたという経験から医者を目指すようになった。しかし偏差値という明確な基準を見せつけられたことで挫折。そんななか、ソラに誘われてサッカー部に入部した。ソラもまた自分と同じく夢を砕かれ、挫折を味わった人間だと考えていたが、ソラが本気でプロになるつもりだと知って驚く。
吉岡 航 (よしおか わたる)
修学院高校に通う男子高校生で、修学院高校サッカー部時代の安藤ソラのチームメイト。高校逆デビューしてしまい、友人ができずに休憩時間はいつも寝たフリをして過ごしていた。祖父の影響で茶道の心得があり、定期的に祖父のもとを訪れている。しかし本人は茶道に興味はなく、目当ては帰り際に祖父から貰える500円だった。 友達欲しさにソラに話しかけ、サッカー部の練習を見学すると約束する。その後、正式に修学院高校サッカー部に入部した。
椎名 千聖 (しいな ちさと)
修学院高校に通う男子高校生であり、自ら修学院高校サッカー部に入部した。安藤ソラのチームメイト。サッカーの名門中学出身ということもあって能力はピカイチ。しかしワンマンプレイに走りがちで、チームメイトを気づかうことができない。そうした経緯もあり、中学時代は能力があるのに交代させられることが多く、結局チームプレイの意味を理解できずに途中退部してしまう。 修学院高校のサッカー部レベルなら自分に意見する者はいないだろうと入部する。何かと熱血を持ち出すわりにはプレイが未熟な越川凜哉とは犬猿の仲。
水野 由花 (みずの ゆか)
修学院高校に通う女子高生。安藤ソラの1年生の時のクラスメイトで、席が隣で帰路も同じだった。先輩に告白するがフラれて憂鬱になっていた時、先輩が好きだった曲が合唱コンクールで歌う曲に決まってしまう。嫌なことを思い出してしまうから歌いたくないという理由から指揮者に立候補するものの、どうしても練習に身が入らない。ソラに励まされ、サッカーの練習風景を見学することで過去を振り切り、自分も頑張ってみようと決意する。
皇 千夜子 (すめらぎ ちやこ)
安藤ソラの通っている修学院高校に通う女子高生。キラキラしている一瞬を永遠に切り取りたいという理由で、カメラ撮影にこだわっている。本人がキラキラとしていると見なしたものであれば、花や雲、人物や動物など被写体は選ばない。中学時代のスポーツに打ち込む越川凛哉をキラキラしていたと気に入っており、高校に入学してから一変した彼に対し、「貴方のようなイケメンは知らない」と言い放つ。
小田 麻綾 (おだ まあや)
安藤ソラの通っている修学院高校に通う女子高生。演劇部の部長で、重度の演劇オタクでもある。あだ名は「オタマヤ」。元サッカー部の野村瞬が演劇部に入部してくれたことで演劇の幅が広がったと喜んでいたが、瞬がサッカーをプレイしている様子を見て、瞬はサッカーをやるべきだと考えを改める。演劇に関連することに対しては性格が変化する変人で、周囲からは敬遠されている。
藪田 冬汰 (やぶた とうや)
漫画を描くのが趣味の男子高校生。同級生の大神秋次にいじめられている。ある日、公園でデッサンをしているとサッカーの練習をしていた秋次の妹、大神遥夏と出会う。遥夏にプロの漫画家になって欲しいと言われるが、小学生の頃に同級生にからかわれた時のトラウマから、反射的に自分がプロになるなんて無理だと返事をしてしまう。
大神 遥夏 (おおかみ はるか)
サッカーの女子日本プロリーグに所属している女の子。若宮四季の再来とも呼ばれている。公園でデッサンを行っていた藪田冬汰の被写体になるという形で、藪田と出会う。将来の夢はセリエAで得点王になること。兄の大神秋次はボクシングをやっている。初めて会う藪田にも屈託ない笑顔を見せるなど、人見知りしない性格で、人懐っこい。 落ち込んでいる藪田を慰めるなど優しい一面もある。
神崎 真臣 (かんざき まさおみ)
29歳のプロサッカー選手で、「横浜」時代の安藤ソラのチームメイト。「横浜」のプロ一部チームのセカンドゴールキーパーを担う。毎晩遅くまでソラと練習に励むほど練習熱心。大学4年の時にプロのスカウトの目に留まるが、本人は断るつもりだった。しかし妻の理颯に背中を押され、入団を決意する。入団当初はプロとの力の差に愕然とするが、腐ることなく練習に励み、正キーパーまであと一歩というところまで上りつめる。 だが、丁度そのタイミングでチームが有望な新人を獲得したため、セカンドゴールキーパーの地位に止まっている。
青柳 大貴 (あおやなぎ だいき)
プロ入り5年目の22歳のサッカー選手で、「横浜」時代の安藤ソラのチームメイト。「横浜」のプロ一部チームに所属し、ポジションはセンターバック。元はフォワードの選手だったが、ソラにポジションを奪われる形で転向した。しかし小さな頃からフォワード一筋であったため、プレイにも精彩を欠き、チーム内の居場所を失ってしまう。 プライドの高い性格で、青柳大貴自身もまた、自分のプライドの高さに振り回されてしまうことが多い。
狭川 遼馬 (さがわ りょうま)
プロ入り2年目の若手の男性。安藤ソラが「ロンドン・ランベス」から「横浜」へと戻って来た時代のチームメイトで、「横浜」のプロ一部に所属しているフォワード。ソラに憧れてサッカーの練習を重ね、ついに同じチームに入団することができた。しかしプロとして結果を残せていないソラの姿を見て落胆し、その苛立ちから自分も思うようにプレイできなくなってしまう。 淡々とプレイをこなす仕事人のようなタイプ。
堂本 誠治 (どうもと せいじ)
安藤ソラが「横浜」に所属していた時代の「横浜」プロ一部のチームスカウト部長の男性。選手の評価においては、プレイだけではなくベンチでの振舞いも重視する。就職が決まっていた足立拓実をスカウトし、プロ入りさせたが彼は活躍できずに解雇される。足立の人生を狂わせたのではないかと責任を感じていた堂本誠治は足立をスカウトとして転身させた。 ソラのスカウトに対しては、ソラが足立に似ていることから、過去の自分の過ちを再び繰り返すのではないかという懸念からかあまり乗り気ではない。
足立 拓実 (あだち たくみ)
安藤ソラが「横浜」に所属していた時代の「横浜」プロ一部のチームの新人スカウトである男性。ソラを発見してスカウトした張本人。足立拓実も元はプロ選手として堂本誠治にスカウトされたが、試合ではまったく活躍できずに解雇されている。その後、再び堂本に誘われる形でスカウトとして活動を始めた。ソラに似た性格で、明るく陽気で仲間想いである。
ジェイコブ・クレスウェル (じぇいこぶくれすうぇる)
安藤ソラが「フィラデルフィア・ユナイテッド」から移籍したイングランドのチーム「ロンドン・ランベス」のオーナー。イングランドでも有数の富豪であり、財産を注ぎ込み有能な選手を買収している。自分の方針に口を出す者は敵として認識する。ソラはジェイコブ・クレスウェルの方針に口出しをしてしまったため、目をつけられる。
山中 寛太 (やまなか かんた)
9歳の小学生男子。地元のサッカーチームでフォワードとして試合に出ている。チームメイトの小田繭に気があり、彼女を笑顔にしてあげたいという理由から修学院高校時代の安藤ソラに必殺技を学びにいく。しかしソラからは小学生には危険だという理由からヘディングシュートを教えられる。
沢渡 真名 (さわたり まな)
横浜に住む女子中学生。学校の終わりに友人とプロサッカーリーグに所属する「横浜」の練習グラウンドへ向かうのが日課。「横浜」入団後、安藤ソラが無名のルーキーだった時代の初めてのファンで、練習後にサインを貰っている。海外リーグへの進出が決まったソラに一日だけデートして欲しいと懇願する。
御手洗 恭輔 (みたらい きょうすけ)
25歳のスポーツライターの男性で、安藤ソラとは「フィラデルフィア・ユナイテッド」時代から付き合いがある。同じことを繰り返す毎日にうんざりし、3年勤めてきた会社を退社。サッカーが好きだからという理由でサッカーのライターを目指し、ソラの取材を行うためにアメリカを訪れた。現地で自分のことを助けてくれた日本人にアメリカでサッカーをやる人間なんて変人だと愚痴っていると、その日本人がソラ当人だったというライターとしては最悪のスタートを切った。
安藤 悠 (あんどう ゆう)
安藤ソラの息子。幼少期からソラのプレイを間近で見ていたこともあってか、彼もまたサッカーが好きな子供になっていた。地元のサッカーチームはレベルが低いからと、横浜の下部組織に入団する。しかしそこでは逆にソラの息子という肩書きがプレッシャーとなり、思うようなプレイができなくなってしまう。さらに父親であるソラがプロを引退するということも重なって、何を目標にしてプレイすれば良いのか分からなくなる。
集団・組織
修学院高校サッカー部 (しゅうがくいんこうこうさっかーぶ)
安藤ソラが修学院高校に設立したサッカー部。メンバーは一部を除いて全員が素人だが、ソラの活躍もあり、県大会のベスト8まで上りつめる。
横浜 (よこはま)
安藤ソラがプロ入り後に加入したチーム。神崎真臣、青柳大貴などが所属している。チームカラーはトリコロール。攻撃陣の選手層が厚いが、その分、守備陣の選手層は手薄。ソラが入団したその年にリーグ戦で3位を記録し、チャンピオンズリーグへの出場を決めた。
フィラデルフィア・ユナイテッド (ふぃらでるふぃあゆないてっど)
アメリカに存在するチームで、安藤ソラが初めて海外移籍したチームでもある。御手洗恭輔に言わせると、目の前にあるボールを蹴るだけの肉体に頼った原始的なチーム。同一のオーナーが所属するチームであるフィラデルフィア・ユナイテッドレディースには若宮四季が移籍する予定だった。
ロンドン・ランベス (ろんどんらんべす)
ジェイコブ・クレスウェルがオーナーを務めるチーム。ワールドカップで活躍した安藤ソラをクレスウェルが気に入り、「フィラデルフィア・ユナイテッド」から獲得した。クレスウェルが資金力に物を言わせて大量の選手を獲得したため選手層は厚い。しかしメンバー間の仲間意識が薄いため、連携がとれないという問題が発生している。
場所
修学院高校 (しゅうがくいんこうこう)
安藤ソラが通っていた高校。部活動は盛んではなく、ソラが入学する前はサッカー部も存在しなかった。進学校ではあるものの偏差値的には平均的で、偏差値の高い大学への進学者は少ない。