4P田中くん（漫画）- マンガペディア

概要・あらすじ

青森出身の少年・田中球児は野球をしたことがない素人だが、配達の手違いから彼と同姓同名で名の知られた野球少年の代わりに野球の名門校・栄興学園に推薦入学をする。監督の八十島は球児のヘラヘラしたところを見て、彼のせいで野球部が腐らないように自主的に辞めさせようとしてシゴクが、球児は持ち前の体力と根性で乗り越えてしまう。

八十島監督は次に恥をかかせれば球児も辞めていくのではと考え、練習試合で彼が失敗するようにお膳立てをするも、逆に球児はチームメイトのアドバイスを聞いてホームランを打った上に勝利投手の権利を得るという活躍をする。その後も成長を続ける球児は栄興学園の投手かつ4番打者として、甲子園優勝を目指して活躍していくのだった。

登場人物・キャラクター

田中球児 (たなかきゅうじ)

手違いから同姓同名の野球少年の代わりに名門・栄興学園野球部に入部してしまった少年。出身は青森であり、訛りはかなり強い。野球に関しては完全な素人だったが、カエル取りで培ったコントロールは非常に正確。根性や体力、体の丈夫さは人並み外れたところがあり、人一倍練習を積む努力家。また、野球についての知識が無い分クセがなく、教えられたことを素直に吸収していくために成長速度も速く、投手かつ4番打者として活躍していく。また、手が小さくボールを手のひらいっぱいに握って投球をするため、速度は出ないものの飛距離を稼がれにくい重い球を投げることが出来る。観察眼にも優れており、チームメイトに授けるアドバイスも非常に正確。思ったことをすぐに口に出してしまうクセがあり、作戦などをうっかり相手チームにバラしてしまうところが玉に瑕。かなりの鈍足であることが弱点であったが、後に努力で50m走のタイムを縮めている。決め球は、速球と変わらない速度で投げられる上下左右にブレる球・ブレ球や、速球と同じ軌道を描くように飛ぶチェンジアップなど。

佐竹進一 (さたけしんいち)

栄興学園野球部の一年生で田中球児の同期。新入生の中で一番の期待の星であり、一年生ながら球児と共に先発を任されるほどの実力を有す。しかし、まだ精神的に未熟なところがあり、一度崩されると立て直しが効かないところがネック。球児のことは最初こそいい印象を持っていなかったが、彼の根が真面目で努力家であることを認めると、アドバイスを施すようになる。

八十島監督 (やそじまかんとく)

栄興学園野球部の監督を務める男性。かつて栄興学園を甲子園優勝まで導いたことがある名監督であり、部員たちへの指示は非常に的確。自分の字が汚かったせいで手違いを起こし、田中球児を栄興学園に入学させてしまう。その後は球児のことを腐ったりんごと例え、彼を辞めさせようと様々な策を取るものの、逆に彼を成長させるきっかけを作ってしまう。やがて試合で活躍する球児を見て考えを改め、彼に期待をかけるようになる。

八十島美樹 (やそじまみき)

八十島監督の娘。栄興学園に通っており、田中球児のクラスメイトでもある。球児とは仲が良く、練習試合にも彼の応援に訪れるほど。球児に思いを寄せている。

方波見 (かたばみ)

栄興学園野球部のレギュラーメンバーで、ポジションはレフト。肩の強さはチーム内でも随一であり、速い送球でチームのピンチを救う。

神内 (じんない)

栄興学園野球部のレギュラーメンバーで、ポジションはキャッチャー。当初は田中球児のことを生意気と思い、特に球児のせいで栄興学園のエース・東山が怪我をしたと考えており、彼を快く思っていなかった。しかし、努力の末に成長する球児を見て考えを改め、認めていくようになる。

東山 (ひがしやま)

栄興学園野球部の三年。田中球児が来る前までは4番でピッチャーかつ4番打者を務めていたエース。しかし、肩を痛めており、田中球児相手に投球をした際に肩を壊してしまう。当初はエースとしてのプライドから球児のことを強く敵視していたが、彼の努力をする姿に思うところがあり、最初の練習試合でアドバイスを授け、球児が飛躍するきっかけを作る。

一色清 (いっしききよし)

強豪・三宝寺高校野球部で一年生ながら4番打者を任されている選手。栄興学園の佐竹進一とは中学時代のライバル。元々ピッチャーで名を知られていたが、自分の適性がバッター向きであることに気がつくと、バッティングに集中するために打者に転向した。常に冷静であり、相手を自分のペースに持ち込むことを得意としている。当初は田中球児のことを馬鹿にしていたものの、次第にライバルとして認めていく。

巽球児 (たつみきゅうじ)

旧姓田中。八十島監督が推薦状を送ろうとした田中球児本人。中学時代は東北にその人ありと言われた名選手であり、「10年に一度の逸材」とも評される。困難の末に習得した、アンダースローから放つ浮き上がる球・ライズボールを決め球として使う。

集団・組織

栄興学園 (えいこうがくえん)

『4P田中くん』の舞台となる学校。田中球児が入学した高校。かつて甲子園を優勝したこともある野球の名門校。毎年全国から選りすぐりの10人を特待生として入学させている。打線の強さに定評がある。

その他キーワード

ブレ球 (ぶれだま)

『4P田中くん』に登場する技。田中球児が投げる変化球の一つ。速球と変わらぬ速度にも関わらず、上下左右に激しくブレながら飛ぶ一種の魔球。打者に取って非常に打ちづらいが、キャッチャーとしても取りづらいことが弱点。ボールを軽く握って投げることがポイント。練習で疲れ果て、握力の弱くなった球児が偶然にも開発した。

クレジット

原作: 七三太朗

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EC

4P田中くん