概要・あらすじ
勉強も運動も苦手な高校生の神戸ひとしは、唯一得意としているコンピュータープログラミングに没頭する日々を送っていた。ついに普通の女の子と同じように会話できる30番目の人工知能の開発に成功したものの、ひとしは相手が人工知能であり、現実の女の子ではないことを痛感する。そんななか、落雷をきっかけに、30番目の人工知能が「サーティ」という少女として現実世界に姿を現す。
さまざまな問題に直面しながらも、ひとしとサーティは次第に男女としての絆を深めていくのだった。
登場人物・キャラクター
神戸 ひとし (こうべ ひとし)
勉強も運動もからっきしだが、プログラミングに関しては天才的な能力を持つ少年。両親が残していったスーパーコンピューターを使って人間とほぼ変わらない人工知能を生み出し、ディスプレイ上での会話を楽しんでいた。事故でサーティが現実世界にやってきてからは、彼女が起こす問題に巻き込まれる日々を送っていく。コンピューターに関する事件が起きるようになると、パソコンに関する能力を活かして周囲からも頼られるようになる。 所属している部活は天文部だが、のちにサーティが所属するだけで部員は自身のみ。
サーティ
神戸ひとしが生み出した30番目の人工知能で、自己進化する能力を持っており人間の女の子と同じように会話ができる。落雷事故がきっかけで現実世界で肉体を持ち、ひとしと共同生活を始めるようになった。性格は優しく物腰も丁寧だが、現実世界の知識が皆無なため天然で数多くの騒動を起こしてしまう。オプションプログラムという特殊能力を駆使して、ひとしのことをサポートする。 「難波サーティ」という呼び名は、自己紹介した際に担任教師が「ナンバー・サーティ」を聞き間違えたことから使うようになったもの。
トゥエンティ
神戸ひとしが作った20番目の人工知能。あらゆる目的を最速かつ最強の力で実行可能な優秀な能力を持っていたが、麻生希美華をモデルにしたせいか性格面に問題があったため、ひとしの手に余ってしまい封印されていた。サーティと同様にパソコンに発生した事故がきっかけで、現実世界に現れる。ひとしのことが大好きだが、イケイケな性格でついつい振り回してしまう。 虫をプログラムのバグと勘違いし、苦手としている。
フォーティ
神戸ひとしによって作られた40番目の人工知能。サーティとトゥエンティがそれぞれ弟と妹を欲しがったため、男女両方の性質を持って生まれてきた。男のフォーティは真面目で優しい潔癖症、女のフォーティは少しエッチな遊び人となっている。男の時なら「女」、女の時なら「男」というように反対の性別を言葉に発することで、人格が切り替わる。 人格こそ男女が存在するが、肉体は12歳前後の少女のものに固定されている。サーティたちとは異なり実体化モジュールを安定して起動させることを目的に作られたため、彼女たちよりも高出力なプログラムを操ることが可能。のちに男フォーティが、「難波フォーティ」を名乗り学校に通うようになる。
シンシア・マクドゥガル (しんしあまくどぅがる)
ハリウッドでトップクラスの人気を誇る子役女優だが、父親のもとから逃げ出して日本へとやってきた。神戸ひとしにパソコンの購入やパソコンアレルギーの克服を手伝ってもらったことがきっかけで、彼に好意を寄せるようになる。父親はコンピューター会社「IBN」の社長を務めるアメリカ人、母親は日本人で既に逝去している。
神戸 弥生 (こうべ やよい)
神戸ひとしの妹だが、彼とは正反対で活発な性格の少女。ひとしに幼い頃から胸が小さいことをバカにされ続けた反動で、胸の大きな女性を見つける度にその胸を揉んでしまうようになった。プログラマーとしての才能は兄のひとしにも匹敵するほどで、父親が携わっている人工知能研究チーム「ゼロ・プロジェクト」にも参加している。
神戸 紀久子 (こうべ きくこ)
神戸ひとしのいとこにあたる少女で、父親が経営している青森の老舗旅館で働いている。小悪魔的な性格で、ひとしとサーティの仲に気付いて意地悪な行動を繰り返すが、実は自身も子供の頃からひとしのことを慕っていた。
まーくん
神戸弥生が開発した人工知能で、「ゼロ・プロジェクト」の研究成果でもある。実体化モジュールを使うことで、サーティたちのように人間になることも可能。人間になった際は容姿端麗で、冷静沈着な言動と相まってトゥエンティが思わず一目惚れしてしまうほど。
ビリー・G (びりーじー)
神戸ひとしにとってライバルといえるハッカーの少年。知的好奇心が先行するあまり、コンピューターウイルス「Peter4」を生み出したり、他者のデータやプログラムを破壊・改ざんすることに何のためらいもない愉快犯的な性格の持ち主。サーティやトゥエンティの実体化モジュールに対して興味を持ったことをきっかけに、ひとしと対立することになる。 なお「ビリー・G」という名前はハンドルネームで、本名は不明。
麻生 希美華 (あそう きみか)
神戸ひとしが想いを寄せる相手で、成績優秀かつ女子テニス部のエースでもある才女。しかしひとしに対する想いは一切なく、むしろバカにして楽しんでいた。トゥエンティのモデルになった人物でもある。
宮原 貴子 (みやはら たかこ)
新聞部に所属する少女で、サーティがオプションプログラムを実行する瞬間を目撃してしまい、神戸ひとしたちを追いかけて真相を突き止めることに情熱を燃やす。スクープをとるためなら手段を選ばないが、間の抜けた行動も目立つ。
竹本 美沙子 (たけもと みさこ)
フォーティが所属するクラスで担任を務めている女性教師。美人でスタイルも良く、生徒たちから絶大な人気を誇る。フォーティからも一目惚れされるが、同僚の体育教師である中村健一と結婚することになり、退職して福岡へ行ってしまう。
その他キーワード
オプションプログラム
サーティやトゥエンティが使える、特殊なプログラムを利用した能力のこと。自身の身体能力を向上させたり、電子機器を自在に操るなどさまざまな効果がある。実体化モジュールを含めると、大きく分けて10個の能力が存在している。またフォーティは、改良されたバージョンであるハイパーオプションプログラムを実行することが可能。
- SHARE
-
-
- EC
-
