あらすじ
第1巻
マルティージョ・ファミリーの構成員であるフィーロ・プロシェンツォは、マルティージョ・ファミリーの縄張りで勝手に賭場を開いているグループの調査を命じられた。あくまで調査が仕事だったのだが、つい荒事になりそうになってしまい、結局その場はマルティージョ・ファミリーの幹部マイザー・アヴァーロにより収められる事となった。またその頃、同じニューヨークで、ドナテロという神父姿の連続殺人犯が事件を起こしていた。旧友であるガンドール・ファミリーの関係者までもが事件に巻き込まれた事で、フィーロもこの事件に首を突っ込むようになるが、同じく旧友でありガンドール・ファミリーから正式の依頼を受けた殺し屋クレアがドナテロを撃退。その後、ドナテロはその背後にいた錬金術師のセラード・クォーツによって始末される。
第2巻
錬金術師のセラード・クォーツは、長年の研究の成果である「完成品」の不老不死の酒をニューヨークのとある場所の倉庫に隠していたが、ほんの偶然からの失火により、その不老不死の酒は二瓶のみを残してすべて灰燼に帰してしまう。そのうえ、その二瓶の「完成品」もふとした手違いからマルティージョ・ファミリーの手に渡ってしまう。そして、フィーロ・プロシェンツォ、アイザック、ミリア、ガンドール三兄弟、そのほかのマルティージョ・ファミリーの幹部達、さらには不老不死の酒の存在を知っていたマイザー・アヴァーロすらもそうと気づかないままにそれを飲んで、不死者となってしまう。一方、ちょっとしたトラブルからセラードの組織に拉致され、「不完全な不死者」となったダラスは、その能力を使ってガンドール・ファミリーを襲撃し、多くの死傷者を出す。
第3巻
セラード・クォーツに命じられ、ダラスを追うエニスは、その中でちょっとした縁からアイザック、ミリアとのあいだに友情を芽生えさせるようになる。それは、セラードに従う事だけが人生のすべてであったエニスにとって初めて生まれた感情であった。一方、独自に「完成品」の不老不死の酒を追っていたセラードは、マルティージョ・ファミリーを襲撃するが、マルティージョ・ファミリーの構成員達がすでに不老不死の酒を飲んで不死者になっていた事を知らず、一瞬の油断からフィーロ・プロシェンツォに「喰われて」しまう。
登場人物・キャラクター
フィーロ・プロシェンツォ (ふぃーろぷろしぇんつぉ)
マルティージョ・ファミリーに属する構成員の若者で、のちに幹部に昇格する。幹部に昇格した祝いの時、誰も気づかないうちに宴席に紛れ込んでいたセラード・クォーツ特製の「完成品」の不老不死の酒を飲んでしまい、不死者となる。エニスと出会い、恋愛感情を抱くようになる。
エニス
セラード・クォーツによって作り出されたホムンクルス。外見上は若い女性の姿をしており、また人間の女性の細胞をベースとして作られてはいるが、人間ではなくまた不死者とも異なる。ただし、不死者と同様に不死者を喰う能力を持っている。セラードの忠実な部下だったが、アイザック、ミリアとの出会いによって人生の転機を得る。
セラード・クォーツ (せらーどくぉーつ)
200年ほど生きている不死者の錬金術師の男性。マイザー・アヴァーロの持つ不老不死の酒の製法の知識を長年付け狙っていたが、それとは別途に、自らの長い研究の末に自作の不老不死の酒を完成させた。不老不死を利用し無限に知識を得る事を目的として生きている。
マイザー・アヴァーロ (まいざーあゔぁーろ)
マルティージョ・ファミリーの青年幹部で、出納係(コンタユオーロ)の肩書を持つ。実際に組織の経理関係を取り仕切っている身だが、ナイフ術など戦闘の腕も立つ。青年の姿をしているが実はセラード・クォーツとほぼ同時期に不死者となった身で、200年ほど生きており、かつては錬金術師だった。
アイザック
世界をまたにかけて盗人をして回っている能天気な青年。ミリアとは恋人同士。特に何か秀でた能力があるわけでもないのだが、しょっちゅう大きな事件を引き起こしたり巻き込まれたりしており、間違って何も知らずに不老不死の酒を飲んでしまい、不死者となる。非常にお人好しな性格。
ミリア
世界をまたにかけて盗人をして回っている能天気な少女。アイザックとは恋人同士。アイザックと同様、つねに大きな事件にかかわっていて、間違って何も知らずに不老不死の酒を飲んでしまい、不死者となる。非常にお人好しな性格。
クレア
フィーロ・プロシェンツォの幼なじみの若い殺し屋の男性。人間離れした運動能力と類稀な才能を持っている。ガンドール・ファミリーのボスが連続殺人犯ドナテロによって殺害された際、その遺児であるガンドール三兄弟の依頼を受け、ドナテロを襲撃した。
ダラス
ガンドール・ファミリーの縄張りで暴れているチンピラ達のリーダーを務めている。もともと大金持ちの家の御曹司だったのだが、実家とは絶縁状態にある。ガンドール・ファミリーに入りたいのだが入れてもらえず、トラブルの末に襲撃事件を起こす。セラード・クォーツによって「不完全な不死者」にされてしまう。
ドナテロ
ニューヨークに現れた連続殺人犯。若い男性で、神父の扮装をしている。精神に異常をきたしており、理解不能な論理によってターゲットを選び、悪人を誅すると主張して犯行を繰り返す。その正体は、セラード・クォーツが作った「出来損ない」を飲んだ「不完全な不死者」の一人である。
集団・組織
マルティージョ・ファミリー (まるてぃーじょふぁみりー)
ニューヨークに縄張りを持つ弱小組織で、フィーロ・プロシェンツォらが所属している。よくマフィアと間違えられるが、彼ら自身は「カモッラ」であると自称している。頭領(カーポ・ソチエタ)のモルサ・マルティージョを筆頭に、数人の幹部ほか構成員が所属している。
ガンドール・ファミリー (がんどーるふぁみりー)
ニューヨークにマルティージョ・ファミリーと隣接する縄張りを持つ、弱小のマフィア組織。組織を率いているのは、フィーロ・プロシェンツォの幼なじみで、先代のボスの息子達であるキース・ガンドールらガンドール三兄弟。マルティージョ・ファミリーとの関係は良好。
その他キーワード
不死者
不老不死の酒の力で、年を取る事も死ぬ事もなくなった人々。どれほどの外傷を負ってもすぐ治り、病気になる事もない。しかし、不死者同士で「喰いたい」という意思をもって相手の頭を摑むと、相手を「喰い」、存在を消滅させ、かつその記憶と知識を奪い取る事ができる。またセラード・クォーツが作った「出来損ない」を飲む事で生まれる「不完全な不死者」は、「喰われる」性質は持っているがオリジナルの不死者を「喰う」事はできず、老衰によってのみ死ぬという特徴がある。
不老不死の酒
200年ほど昔、錬金術師達が呼びだした「悪魔」と呼ばれる存在がその製法を伝えた、飲むと不死者になれる酒。セラード・クォーツが作り出したものもあり、これには不死になるものの老衰による寿命からは逃れられない「不完全な不死者」になる「出来損ない」と、オリジナルと同じ効力を持つ「完成品」の二種類がある。
クレジット
- 原作
- キャラクターデザイン
-
エナミ カツミ