あらすじ
闇の反逆軍団編1(第1巻~第2巻)
かつて四人の配下「四天王」と共に世界征服を狙った魔人ダーク・シュナイダーは、大神官ジオ・ノート・ソート達の活躍で封印された。だがダーク・シュナイダーは転生の秘法を使いルーシェ・レンレンという少年に転生する。それを察知したジオは娘のティア・ノート・ヨーコと共にルーシェを育てていた。ダーク・シュナイダーが封印されてから15年、かつてのダーク・シュナイダーの配下だった四天王は「闇の反逆軍団」を結成し、暗黒の破壊神アンスラサクスを復活させるために侵攻を開始する。四天王の一人ガラはメタ・リカーナ王国へと現れ、ヨーコを人質にアンスラサクスの封印を要求する。ダーク・シュナイダーはメタ・リカーナ王国の姫シーラと共にヨーコを救出するためにガラの待つ砦へと潜入する。ダーク・シュナイダーは死闘の末にガラを屈服させ、ヨーコの救出に成功するのだった。
闇の反逆軍団編2(第3巻~第5巻)
ガラが離反した事を受け、四天王の一人であるカル・スは、同じ四天王のアーシェス・ネイをダーク・シュナイダーの討伐に差し向ける。ネイは自身の配下である「鬼道三人衆」をダーク・シュナイダーに送り込むが、ことごとく敗北。もう一人の四天王であるアビゲイルは、ネイもガラと同じく離反するのではないかと疑い、彼女に服従の呪いをかける。この呪いを解くためにはダーク・シュナイダーを倒すしかない事を知らされたネイは、ダーク・シュナイダーに戦いを挑む。しかし、幼い頃にダーク・シュナイダーに拾われ、今なお深い愛情を抱いていたネイには、彼を倒す事はできなかった。そんな中、ダーク・シュナイダーはネイが呪いにかけられている事を知り、自らネイの剣にかかって昏倒する。
闇の反逆軍団編3(第5巻~第7巻)
アーシェス・ネイとの戦いで昏倒したダーク・シュナイダーは、闇の力の影響で復活を遂げた。その闇の力とは、「四天王」の一人であるアビゲイルが送り込んだ魔物のよるものだった。ダーク・シュナイダーはネイやガラと共にアビゲイル配下の魔物を退けるが、破壊神アンスラサクスの復活を狙ってアビゲイル自らがダーク・シュナイダーの前に姿を現す。応戦するダーク・シュナイダーに対してアビゲイルは、アンスラサクスの封印がメタ・リカーナ王国の姫シーラの体内にある事を語る。さらにアビゲイルは自身の持つ「三種の魔道器」の力によって巨大な姿へと変貌を遂げ、ダーク・シュナイダーを圧倒する。ダーク・シュナイダーは死闘の末にアビゲイルを退けるが、アビゲイルは大爆発を起こし戦場となったメタ・リカーナ王国は消滅、ダーク・シュナイダー達は行方不明となってしまう。
地獄の鎮魂歌編1(第8巻~第10巻)
アビゲイルが倒され、「闇の反逆軍団」はカル・ス率いる軍のみとなったが、カル・スは世界をまたたく間に制圧した。ダーク・シュナイダー達が行方不明となり2年後、カル・ス配下の魔戦将軍イングヴェイ・フォン・マルムスティーンは、カル・スによって滅ぼされた国の生き残りである「侍」達と遭遇し、彼らを率いるティア・ノート・ヨーコと出会う。ヨーコ達はダーク・シュナイダーの復活を信じて抵抗を続けていた。それを知ったカル・スは、魔戦将軍達に命じてヨーコ達の拠点を急襲させる。窮地に陥るヨーコ達だったが、そこに復活したダーク・シュナイダーが姿を現し、魔戦将軍を蹴散らすのだった。一方、カル・スは破壊神アンスラサクスの封印を持つシーラが空中都市「キング・クリムゾン・グローリー」にいる事を突き止め、「キング・クリムゾン・グローリー」を目指す。そして、ダーク・シュナイダー達もそれを阻止するために「キング・クリムゾン・グローリー」に現れる。
地獄の鎮魂歌編2(第11巻~第13巻)
空中都市「キング・クリムゾン・グローリー」でダーク・シュナイダーとカル・スは自身の魔力を尽くした激闘を展開するが、それはシーラの体内にある破壊神アンスラサクスの封印にも影響を及ぼす。カル・スは自身がアンスラサクスによってあやつられていた事に気づくが、時既に遅く封印は解かれアンスラサクスは復活してしまう。復活したアンスラサクスを前に、ダーク・シュナイダーは戦いを挑むがその圧倒的な力の前に苦戦を強いられる。だがそこへ行方不明になっていたガラやアーシェス・ネイ、アビゲイルらダーク・シュナイダーの仲間が集結。ダーク・シュナイダーは仲間と力を合わせてアンスラサクスと再び対峙するが、アンスラサクスの超魔力によって「キング・クリムゾン・グローリー」の奥深くまで転送されてしまう。
罪と罰編1(第13巻~第14巻)
「キング・クリムゾン・グローリー」の奥深くまで転送されながら、再び破壊神アンスラサクスの前に現れたダーク・シュナイダーは、自身の魔力を全開にしてアンスラサクスを圧倒する。しかし、とどめを刺す寸前にダーク・シュナイダーはアンスラサクスの反撃に遭って体を吹き飛ばされ、現世とは別の世界に封印されてしまう。アンスラサクスとは、光の使いである「天使」が地上に姿を現すために必要な「触媒」であった。地上に次々と現れた天使は、人間達が神の領域を侵す禁断の研究をしている事を罪と断じ、滅ぼそうとしている意図を伝える。その事実を知ったティア・ノート・ヨーコは、これまで信じて来た神が敵になるという事に衝撃を受けるが、アビゲイルからダーク・シュナイダーが復活するための方法を聞かされ、その言葉に希望を見出して天使への抵抗を試みる。
罪と罰編2(第15巻~第18巻)
天使達の攻撃によって別の世界へと封印されてしまったダーク・シュナイダーは、その世界が人間達が「地獄」と呼ぶ場所である事を知る。さらに、その地獄とは悪魔達が住む世界でもあった。ダーク・シュナイダーは地獄に落ちたあと、悪魔達を支配する悪魔の王サタンと出会う。サタンはダーク・シュナイダーを「暗黒のアダム」と呼び、自分達の仲間に加わるように要求する。だが、ダーク・シュナイダーはサタンのその呼びかけを拒否し、逆に地獄を含めた全宇宙を支配する事を宣言する。それでもサタンはダーク・シュナイダーへの説得を続け、天使に対抗するためにはダーク・シュナイダーが必要である事を力説する。しかしダーク・シュナイダーは、それには耳を貸さずあくまでもサタン率いる悪魔と戦う事を選択するのだった。
背徳の掟編1(第19巻~第23巻)
方舟「キング・クリムゾン・グローリー」が墜落し、ダーク・シュナイダー達が行方不明となってから4年が経った。そんな中、地上に現れた地獄の魔神コンロンは、人間達の前に姿を現して虐殺を開始する。だが、そこへ復活を果たしたダーク・シュナイダーが現れ、さらにウリエル達天使も出現する。ウリエルは天使の力を駆使してコンロンに攻撃を加えるが、ウリエルの攻撃はことごとくコンロンに防がれる。コンロンの体内にはウリエルの妹である天使アムラエルが融合されており、それによって天使の攻撃は無効化されていたのである。ダーク・シュナイダーはアムラエルの体ごとコンロンを倒すが、その状況を目の当たりにしたウリエルはダーク・シュナイダーと自分自身への憎悪をたぎらせ魔神へと堕落してしまう。そしてそれは、地獄の悪魔王・ベルゼバブの狙っていた策略でもあった。
背徳の掟編2(第24巻~第26巻)
自身の妹アムラエルを目の前で殺されたウリエルは「魔神」へと堕落し、巨大な姿へと変貌を遂げる。それを受けてダーク・シュナイダーもまた、人間達の「科学」によって作られた機神「竜戦士」と融合しウリエルに対抗する。その頃、かつてダーク・シュナイダーの仲間だったカル・ス達は再び合流を果たし、人間をはじめとする地上に住む種族達の連合を結成していた。地上におけるダーク・シュナイダーとウリエルとの戦いの影響で魔力が増大したカル・スは、自ら「預言者」としての使命に覚醒し、地上を救うための方法を探し始める。それを知らないウリエルとダーク・シュナイダーは、地上で激しい戦いを繰り広げる。死闘の末にダーク・シュナイダーに敗れたウリエルは、再生復活を果たしたアムラエルと再会するも、魔神へと堕落してしまった代償から消滅する。
魔力の刻印編(第27巻)
時は再び方舟「キング・クリムゾン・グローリー」での攻防と、地獄でのダーク・シュナイダーの戦いに遡る。ダーク・シュナイダーは地獄で悪魔王サタンと遭遇し、彼の誘いを断ったために地獄の大元帥であるポルノ・ディアノと戦う事になる。ダーク・シュナイダーは数々の魔法を駆使してポルノに戦いを挑むが、ポルノ自身は魔力の通じない性質を持っていた。さらに悪魔の軍勢がダーク・シュナイダーの命を狙って次々と現れる。
登場人物・キャラクター
ダーク・シュナイダー
名はしばしばD・Sと表記される。400年以上生きたとされる大魔法使い。かつて四天王や魔物を率いて世界を相手に戦いを挑んだが、敗れて赤子ルーシェ・レンレンの身へと転生した。傲岸不遜な自信家であり、戦いにおいては好戦的で残忍。また極めて好色で処女を好むが、ルーシェとしてティア・ノート・ヨーコに可愛がられて育った経験から、ヨーコには頭が上がらない。 爆発・炎・雷の攻撃魔法を得意とし、半面冷気・氷の魔法は苦手。魔法使いでありながら戦士顔負けの強靭な肉体を備え、加えて数々の魔法により超人的な不死身ぶりを発揮する。 名前のモチーフは、へヴィメタル・バンドのヴォーカリスト、ウド・ダークシュナイダーと思われる。
ルーシェ・レンレン
ダーク・シュナイダーをその身に封印している少年。童顔で純粋だが臆病な性格で、幼馴染のティア・ノート・ヨーコに庇われながら育った。特定の呪文と乙女の接吻によって封印が解かれ、D・Sとなる。何の能力も持たない普通の少年のはずだったが、D・Sの前に幻影として現れるなど謎も見られた。 その正体は、かつて神に反乱して地獄に封じられた堕天使ルシフェルであった。名前のモチーフは、LAメタル・バンド、RATTのベーシスト、フォアン・クルーシェと思われる。
ティア・ノート・ヨーコ
物語開始の時点では14歳の活発な少女。大神官の娘であり、成長した後は防御・治癒の魔法を使いこなす。幼馴染のルーシェ・レンレンには日頃から世話を焼く姉のような存在。ルーシェに接吻することで彼の封印を解き、ダーク・シュナイダーを復活させることができる。 邪悪で身勝手なD・Sもヨーコには比較的従順。
ジオ・ノート・ソート
メタ=リカーナの大神官を務める壮年の男性。ティア・ノート・ヨーコの父。かつてダーク・シュナイダーの軍勢に立ち向かった英雄の一人であり、ルーシェ・レンレンに転生したD・Sを見つけ、封印した。最上級の神聖魔法を使うほか素手の戦闘にも長けた修道僧(モンク)でもあり、「極鋼聖拳120段」とされる拳は、大抵の相手には怯まないD・Sが敬遠するほど。
シーラ・トェル・メタ=リカーナ
メタ=リカーナ王国の王女であり、物語開始の時点では17歳。気高く責任感の強い性格で、やや世間知らず。体内に破壊神アンスラサクスの封印を宿しているが、ダーク・シュナイダーとカル=スの戦いの影響で封印が解け、死亡したと見られた。後に生存が判明し、汎人類連合に人族代表として参加する。
カル=ス
かつてダーク・シュナイダーを補佐する四天王の筆頭格だった青年(ただし実年齢は100歳以上とされる)。冷却系の魔法を得意とし、かつてはD・Sの抑え役だった。他の四天王と共にアンスラサクス復活のためメタ=リカーナを含む四王国に侵攻する。 メタ=リカーナ崩壊後、人間も亜人類も統合した差別のない理想郷建設を掲げて魔戦将軍らを指揮したが、その時既にアンスラサクスに精神を支配されていた。D・Sとの戦いの中で自刃した後、正気に戻る。名前のモチーフは、ハード・ロック・バンド、Lionのヴォーカリスト、カル・スワンと思われる。
アビゲイル
かつてダーク・シュナイダーを補佐していた四天王の一人で、「冥界の預言者」と呼ばれる暗黒僧侶。アンスラサクスの封印を解く際に精神を支配され、他の四天王を利用しながらアンスラサクス復活を画策した。魔道器と合体した「合体魔道王Ω-アビゲール1世」となってD・Sと戦うが、敗れてメタ=リカーナを巻き込む大爆発を起こす。 しかしその際にアンスラサクスの支配が解け、変装してア=イアン=メイデ残党に加わっていた。その正体は、エウロペアの十賢者の一員であった。名前のモチーフはヘヴィメタル・バンド、King Diamondのアルバム、『アビゲイル』と思われる。
アーシェス・ネイ
かつてダーク・シュナイダーを補佐していた四天王の一人で、「雷帝」と呼ばれる魔法剣士の女性。人間とダークエルフの間に生まれたハーフエルフであり、ダークエルフの一族から棄てられたところをD・Sに拾われた。D・Sの愛人を自認しており、彼を「ダーシュ」と呼んで強く慕っている。 戦闘では雷撃の力を放つ剣を振るい、強力な雷系魔法を使うことから雷帝と呼ばれる。名前のモチーフは、ハード・ロック・バンド、EARTHSHAKERと思われる。
ガラ
かつてダーク・シュナイダーを補佐していた四天王の一人で、屈強な肉体を持つ忍者。多数の忍者を従えるニンジャマスターである。他の四天王とは違い魔法を使わないが、愛刀「ムラサメブレード」の機能により、通常の攻撃が通用しない存在にもダメージを与えることができる。 豪放な性格でD・Sにもしばしば悪態をつくが、互いに認め合っている様子が見られる。
シーン・ハリ
アーシェス・ネイに仕え、魔力を与えられた鬼道三人衆の一人。巨大な蜘蛛を生み出す呪符と色仕掛けを使い、ダーク・シュナイダー抹殺を目論んだ。しかし直前で看破され、D・Sに籠絡される。D・Sには名前を覚えてもらえず、もっぱら「処女」と呼ばれている。 名前のモチーフは、ヘヴィメタル・バンドDiamond Headのヴォーカリスト、シーン・ハリスと思われる。
カイ・ハーン
アーシェス・ネイに仕え、魔力を与えられた鬼道三人衆の一人で、正統剣法と言われる「破裏剣流剣法」と、主に石化の魔法を使う魔法剣士。女性だが女は棄てたと主張し、1人称を「オレ」とするなど男のように振る舞う。D・Sに敗れてからはやや態度を軟化させた。メタ=リカーナ崩壊後はア=イアン=メイデ残党に加わり、侍たちと共闘する。 名前のモチーフは、ジャーマン・メタル・バンド、Helloweenのギタリスト・ヴォーカリスト、カイ・ハンセンと思われる。
ダイ=アモン
アーシェス・ネイに仕えた鬼道三人衆の一人。ネイに仕える前から強大な魔力を持ち、後に自ら「真祖」と呼ばれる強力な吸血鬼となった男。顔にペイントを施したような模様がある大男で、裸の上半身をマントのみで覆っている。吸血鬼の限りなく不死に近い肉体をもってネイやカル=スをも凌ぐ存在となる野心を秘めていたが、D・Sに敗れ、彼に絶対服従の呪いをかけられる。 以後はD・Sに忠誠を誓い、カル=ス抹殺へ乗り出したが、返り討ちに会った。名前のモチーフは、ヘヴィメタル・バンド、King Diamondのヴォーカリスト、キング・ダイアモンドと思われる。
イフリート
俗に「炎の魔神」とも呼ばれる精霊で、剣に宿った状態でガラの砦地下に置かれていた。爆炎魔法を得意とするD・Sには相性の悪い敵となったが、自分の放った高熱を踏み台にしてさらなる高熱を作り出したD・Sに負けを認める。以後は剣に宿った状態でD・Sに所有され、しばしば彼を救う。
アンスラサクス
物語開始の時点から約400年前、それまでの文明を崩壊させたと言われる「破壊神」。突然現れた竜戦士に倒されたとされ、復活を阻む封印が施されていた。アビゲイルやカル=スの精神を操って復活を果たし、地上に破壊をもたらす。その正体はエウロペアの十賢者が作り出した兵器であり、天使が物質界に現れるための光体であった。 名前のモチーフは、スラッシュメタル・バンドのANTHRAXと思われる。
イングヴェイ・フォン・マルムスティーン
カル=スの配下である魔戦将軍の筆頭格。「光速の剣」と呼ばれるほどの速さをもつ剣技を誇る。カル=スに心酔し自分の身も顧みない忠誠を誓っている。名前のモチーフは、ミュージシャンのイングヴェイ・マルムスティーンと思われる。
シェラ・イー・リー
カル=スの配下である魔戦将軍の一人。女性だが、カル=スが女性を近づけないため男として振る舞っている。竪琴の音色で特殊な力を発揮する吟遊詩人(バード)であり、自然魔法(ドルイドマジック)で両手の爪を鋭い刃として戦うこともある。アンスラサクスに操られ苦しむカル=スを見てしまい、氷に閉じ込められるが、後に脱出してマカパイン・トーニ・シュトラウスらと行動を共にする。
マカパイン・トーニ・シュトラウス
カル=スの配下である魔戦将軍の一人。功を成すためなら手段を選ばない、野心的な青年。目に見えないほど細い鋼線を駆使して、敵を切断、または人形のように操ることができる。さらに魔力を無効化する剣をもってダーク・シュナイダーに挑むが、敗れて吹き飛ばされた。吹き飛ばされた先でガラと出会い、その後シェラ・イー・リーやバ・ソリーと同行。 アンスラサクス復活後は難民たちの護衛役になっているが、天使や悪魔の強大さを前に、常に絶望している。名前のモチーフは、ギタリストのトニー・マカパインと、作曲家のヨハン・シュトラウスからと思われる。
ラーズ・ウル・メタ=リカーナ
メタ=リカーナの王子であり、シーラ・トェル・メタ=リカーナの兄。かつてダーク・シュナイダーと戦った英雄の中心人物であり、D・Sと相討ちになったとされたが、実際は肉体が竜戦士に取り込まれ、精神はドラゴンの子供の姿になっていた。この子供のドラゴンの姿も「ラーズ」という名で、ガラに飼われていたが、ガラの砦でD・Sに会い、以後彼と同行する。 肉体が封じられた竜戦士は後にアンスラサクスに破壊され、そのため本来の姿に復活した。
ニルス・ショーン
かつてダーク・シュナイダーと戦った英雄の一人で、侍の総大将(ハイマスター)に与えられる「ミフネ」の称号を持つ。ア=イアン=メイデ国に属し、「老中」という重職に就いていた。名前のモチーフは、ギタリストのニール・ショーンと思われる。
ヨシュア・ベラヒア
ア=イアン=メイデ国の戦闘集団「侍」を束ねる、侍大将(サムライ・マスター)。長髪の美男子で普段は冷静だが、カイ・ハーンに片思いしているらしく、彼女に夜這いをかけたD・Sには刀を抜いて斬りかかるほどの怒りを見せた。
ミカエル
天使中で最高位である「熾天使」の一人。戦闘形態である「光体」(アウゴエイデス)は中位の天使を圧倒する巨人のような姿だが、その中にいる真の姿は人間とほぼ同サイズ。真の姿は、背に白い翼を持つ、褐色の肌の美しい女性。かつて上司だったルシフェルを敬愛しているが、ダーク・シュナイダーにルシフェルと似た物を感じ、戸惑っている。
ウリエル
天使中で最高位である「熾天使」の一人。逞しい青年の姿を持つ。強い正義感をもって悪魔を滅しようとするが、ベルゼバブの罠によって妹のアムラエルを殺害してしまい、罪の意識から「堕天」(フォールダウン)し、強大な悪魔と化してしまう。ダーク・シュナイダーと戦う中、そのD・Sによって再生されたアムラエルと再会し、悪魔から元の姿に戻る。 しかし堕天の代償として、永遠の暗黒の世界へ消えていった。
コンロン
「子爵級」と呼ばれる上位魔神であり、元天使。マカパインの攻撃を歯牙にもかけないなど、魔戦将軍レベルでは太刀打ちできない存在。ミカエルら「熾天使」には本来なら到底敵わないが、ウリエルの妹アムラエルを肉体に取り込んでおり、天使の攻撃を無効化できる。 ミカエルら四大天使を圧倒したが、ダーク・シュナイダーに敗れた。
サタン
すべての悪魔を束ねる、悪魔の王。地獄の奥底に封じられており、「封印空間」に落とされたダーク・シュナイダーを迎え入れ、懐柔しようとした。本来は天使の頂点であったルシフェルと同一の存在だが、何らかの理由で全く別の存在となっている。正体・目的など未だ謎に包まれている。
ベルゼバブ
サタンに次ぐ「七大悪魔王」のリーダー格。様々な奸計をめぐらせ、ウリエルを「堕天」に追い込み悪魔へと変えた。その目的は不明であり、ウリエルの「堕天」(フォールダウン)やダーク・シュナイダーとの戦いの成り行きを余裕の笑みで見守っていた。だが、D・Sがアムラエルを再生させウリエルを悪魔から元の姿に戻した時には激しい狼狽を見せたため、この再生は想定外だったと思われる。
集団・組織
ア=イアン=メイデ
『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』に登場する組織。メタ=リカーナと共にアンスラサクスの封印を守る王国だったが、アビゲイルの軍勢により崩壊する。王家に仕える戦闘集団「侍」を中心とした残党が、カル=スの軍勢に抵抗する。名前のモチーフは、ヘヴィメタル・バンド、IRON MAIDENと思われる。
エウロペアの十賢者 (えうろぺあのじゅっけんじゃ)
『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』に登場する組織。元はアンスラサクスや竜戦士を作り出した科学者たちであり、自分たちの肉体を人工的に進化させてエルフと化している。自分たちが作り出したアンスラサクスによってそれまでの文明が滅んだと知りつつも、より強大な力を求めて禁断の研究を繰り返してきた。
天使 (てんし)
『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』に登場する組織。宇宙や人類を含む世界を創造した「神」に仕える存在。「神」は現在、人間の罪に怒り、滅ぼす意志を持っているとされており、下位の「天使」「大天使」「権天使」らが地上に降りて破壊と殺戮を繰り広げる。上位の天使ほど物質界に現れるために強力な「光体」(アウゴエイデス)を必要とし、破壊神アンスラサクスも第4位である「主天使」の光体に過ぎない。 最高位である「熾天使」としてミカエルガブリエルウリエルラファエルが登場する。
悪魔 (あくま、でーもん)
『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』に登場する組織。元は「神」に仕える天使だったが、叛乱を起こして神の愛を失い、醜悪な姿になった者たち。上位の天使だった者は「魔神(デビル)」、下位だった者は「デーモン」とも呼ばれる。
汎人類連合 (はんじんるいれんごう)
『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』に登場する組織。天使と悪魔の戦いが全世界を巻き込み始めた事態に対し、人族(人間)のみならずエルフ、ドワーフなどの亜人類らが協力体制を持つことになった。その連合体の総称。人族からはシーラ・トェル・メタ=リカーナ、ジオ・ノート・ソートが参加している。
魔戦将軍 (ませんしょうぐん)
『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』に登場する組織。12人からなるカル=スの側近で、最高の知力、胆力、魔力、戦闘力を持つ者のみによって構成される。剣士、武闘家、学者など様々な職業(クラス)の者がおり、いずれも一人が1軍に匹敵すると言われている。
場所
メタ=リカーナ
ティア・ノート・ヨーコやルーシェ・レンレンらが住む王国。破壊神アンスラサクスの封印の一部を担っており、それを狙う軍勢から侵攻を受ける。ヨーコが封印を解いた魔法使いダーク・シュナイダーの活躍により侵攻は幾度も退けられるが、D・Sとアビゲイルの戦いで起きた大爆発により、崩壊する。 名前のモチーフは、ヘヴィメタル・バンドのMetallicaと思われる。
その他キーワード
爆霊地獄 (べのん)
『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』に登場する必殺技。ダーク・シュナイダーがしばしば使う、代表的な魔法。受けた者の全身をバラバラにして死に至らしめるが、身をかわして腕を失うだけにとどまったガラ、再生能で復活したカル=スという生き残りの例が存在する。名前のモチーフは、ヘヴィメタル・バンド、VENOMと思われる。
七鍵守護神 (はーろいーん)
『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』に登場する必殺技。アーシェス・ネイがメタ=リカーナに侵攻した時点ではダーク・シュナイダーにより研究中だった、新しいオリジナル魔法。D・Sが持つ魔法の中でも有数の破壊力を持ち、使用頻度は高い。アーシェス・ネイも使用できるが、月の位置により制限を受ける。 名前のモチーフは、ジャーマンメタル・バンド、Helloweenの楽曲およびアルバム名の守護神伝の歌詞からと思われる。