暴力教会のシスター・エダのCIA時代を描くスピンオフ
本編である広江礼威の『ブラック・ラグーン』は、小学館「月刊サンデージェネックス」2001年4月号掲載の読み切りを経て、2002年5月号より連載を開始。休載をはさみながら、20年以上の長期連載となり、テレビアニメやOVA、小説などに展開されている人気作である。その内容は、ロアナプラという、タイの架空の犯罪都市を舞台にしたハードボイルド・ガンアクション。エダはロアナプラのキリスト教会を隠れ蓑に、武器の売買を行う「暴力教会」の不良シスターである。本作は、CIA工作員という裏の顔を持つエダの、知られざるルーキー時代を描くスピンオフである。
問題児ルーキー×酔いどれ上司のバディストーリー
中米某国に初赴任したCIAのルーキー・エダは、現地のいざこざに巻き込まれ、赴任4日で本国に送還されてしまう。早くも問題児となったエダの、相棒兼お目付け役になったのが、停職から復帰直後で「ドランケン(酔いどれ)・アンバー」の異名を持つアンバー・ウィンベリーだった。エダは、戦闘技術や拷問耐性ほかで飛び抜けた成績を持つ優秀な工作員だが、感情的になりやすく、すぐに暴力に走る問題児。一方アンバーは、致命的に射撃が下手で、酔いつぶれて任務の時間に遅れるようなクソ上司である。本作は、そんな最悪な二人が、ケンカをしながらも、世界各地を飛び回り、任務を遂行する姿を描いたバディ物語である。
登場人物・キャラクター
エダ
金髪、長髪のポニーテールが特徴の若い女性。サングラスをしていることが多い。ハーバード大学を卒業後、CIAに就職。SADRAT(スパイ獲得)、戦闘技術、拷問耐性などいずれも飛び抜けた成績を誇る。ケースオフィサーとして中米に初赴任するも、問題を起こして4日間で送還される。その後、NR(国家リソース局)に配属され、停職から復帰直後のアンバー・ウィンベリーとコンビを組む。好戦的な性格で、銃撃戦での問題解決も厭(いと)わない。
アンバー・ウィンベリー
CIA職員の女性。黒髪のセミロングが特徴。黒いチョーカー、十字架のネックレスを身につけている。酒が好きで、「ドランケン(酔いどれ)・アンバー」とあだ名されている。停職していたが、復帰してエダの相棒となる。至近距離の標的にも当てられないほど銃が苦手だが、その代わり、手作りの非殺傷小型爆弾を多数用意している。離婚歴があり、元夫に引き取られている6歳の娘との面会を楽しみにしている。
クレジット
- 原作
関連
ブラック・ラグーン (ぶらっく らぐーん)
非合法の仕事も請け負う運び屋グループに入ることになった日本人、ロックを中心に、こだわりを感じさせる銃器描写と、激しくも派手なアクションで展開していくエンターテイメント作品。 関連ページ:ブラック・ラグーン
書誌情報
BLACK LAGOON エダ イニシャルステージ 5巻 小学館〈サンデーGXコミックス〉
第1巻
(2022-09-16発行、 978-4091576903)
第2巻
(2023-03-17発行、 978-4091577474)
第3巻
(2023-12-19発行、 978-4091577887)
第4巻
(2024-05-17発行、 978-4091578259)
第5巻
(2024-09-19発行、 978-4091578389)