作品の概要
基本情報
『花にけだもの ~ヰタセクスアリス~』に次ぐ、杉山美和子の連載作品。
要旨と舞台設定
男女とは別に、α(アルファ)、β(ベータ)、Ω(オメガ)という3種の性が存在する近未来の日本が舞台。絶滅危惧の性であるΩの女性、豆崎のえるを中心に、αの蘇芳信長、青丹秀吉、浅葱幸村との関係が描かれる。
ストーリー展開
生まれつき容姿・頭脳に優れるαの中でも特別な存在である信長と、Ωであることを隠して生きているのえる。ある日出会ってしまった二人は強烈に惹かれ合う。のえるを運命の相手だと認めた信長により、のえるは彼の「従者(サーヴァント)」として安土桃山学院に通うことになる。
ジャンル的特徴と位置づけ
本作はオメガバースの設定を少女マンガとして展開した、近未来エロティカファンタジー。α、β、Ωの他、社会的階級制度といった要素が設定されている点が特徴的である。
世界観の構築と設定
本作の舞台は、男女の他にα、β、Ωという性が存在することが判明してから1世紀が経過した未来のTOKYO。安土桃山学院を牛耳る「ナンバーズ」と呼ばれる特権階級の存在や、一人のαに対して三人がつくことが原則である「従者(サーヴァント)」など、本作独自の設定が特徴である。
連載状況
小学館「&FLOWER」2018年39号から2023年1号まで不定期連載。
メディアミックス情報
ノベライズ
『Bite Maker ~俺たちの秘密~』2020年12月発売。
あらすじ
近未来のTOKYO。男女の性別の他にα、β、Ωという性が存在する事が判明してから1世紀が経っていた。10万人に一人という稀有な存在、αである蘇芳信長は、頭脳明晰・容姿端麗。新宿特区の国立安土桃山学院に所属する高校生であった。絶対王者である信長の前では、一般人であるβたちは、そのフェロモンにあてられ、正気ではなくなってしまう。しかし、信長はβの女性など、全く相手にしない。彼が求めるのは、ただひとりの番(つがい)である運命の女であった。それはΩという、繁殖に特化した性を持つ、絶滅危惧の女性だった。一方、豆崎のえるは、ごく普通の都立高校に通う女子高生。今日もまた、幼なじみの伊代の恋の相談に乗っていた。伊代は街角で見かけた男性に一目惚れしたため、一緒に会いに行ってほしいという。そんなわけで、のえると伊代は、伊代が一目惚れした男子がいる国立安土桃山学院へと乗り込む。なんと、伊代の相手はαの性を持つ信長だった。彼にあった途端、のえるはへたり込み、発情してしまう。そして信長も、のえるが出す強烈なフェロモンにむせ返るような欲情を催す。のえるはΩだったのだ。やっと運命の女に出会えたと喜ぶ信長だったが、のえるはカッターを取り出し、自殺しようとする。慌てて止める信長。のえるの体は信長を強烈に求めているが、彼女の心は違っていた。のえるは幼なじみのヒロが好きだったのだ。こうして出会ったαとΩ。究極の2種類の性を持つ男女のラブストーリーが動き始めた。
続編
Bite Maker AK (ばいと めいかー えーけー)
杉山美和子の代表作『Bite Maker ~王様のΩ~』の続編で、「オメガバース」をテーマにした作品。男女以外の性別が存在する未来の日本の独立地区、金沢を舞台にしている。希少で絶滅危惧種とされる「Ω」... 関連ページ:Bite Maker AK
書誌情報
Bite Maker ~王様のΩ~ 11巻 小学館〈フラワーコミックス〉
第1巻
(2019-01-25発行、978-4098703326)
第2巻
(2019-06-26発行、978-4098704453)
第3巻
(2019-10-25発行、978-4098705320)
第4巻
(2020-02-26発行、978-4098707553)
第5巻
(2020-07-27発行、978-4098710584)
第6巻
(2020-12-10発行、978-4098711529)
第7巻
(2021-04-26発行、978-4098713011)
第8巻
(2021-09-24発行、978-4098713974)
第9巻
(2022-02-25発行、978-4098715688)
第10巻
(2022-08-26発行、978-4098717026)
第11巻
(2023-03-24発行、978-4098718702)
Bite Maker ~王様のΩ~ 特装版 11巻 小学館〈フラワーコミックス〉
第11巻
(2023-03-24発行、978-4099431235)







