概要・あらすじ
高校2年生の少年・響野カオルは、不安定な家計を支えるため、学校生活を送るかたわら漫画家としても働いていた。そんなある日、カオルは漫画原稿を提出した帰りに、空から降って来た指輪を誤飲してしまう。そこに指輪の持ち主であるチェリー・ルーランが現れ、自身が惑星チェルリァーナからやって来た宇宙人で、指輪がないともとの星に帰ることができないのだと告げる。
責任を感じたカオルは、ひとまずチェリーを自宅に招く。こうしてカオルの父親である響野香之介も交えた、3人の奇妙な同居生活が始まった。
登場人物・キャラクター
響野 カオル (ひびの かおる)
私立西城高校2年C組の男子。バスケットボール部に所属している。「ひびき香里」のペンネームで、K談社の漫画雑誌「少女トレンド」で漫画家としても活躍している。前髪を目の上で切ったショートカットの髪型で、心優しく面倒見のいい性格。ある日空から降って来たチェリー・ルーランの指輪を誤飲してしまったのがきっかけで、自宅でチェリーの面倒を見ることになる。 その後、指輪の回収に成功し、一度はチェリーをチェルリァーナに帰すが、改めて留学生として戻って来たチェリーの面倒を再び見ることになる。
チェリー・ルーラン (ちぇりーるーらん)
惑星チェルリァーナからやって来た宇宙人の少女。前髪を目の上で切り、ロングヘアを両サイドの高めの位置でお団子にしてまとめている。地球にいる際は「響野さくら」と名乗っている。明るく素直な性格で、響野カオルが大好き。チェルリァーナ人の特性として超能力があり、テレパシーや念動力などが使える。しかし、力をコントロールするための指輪を落とし、カオルが誤飲してしまったためチェルリァーナに帰れなくなってしまい、春野家で暮らすことになる。 その後、指輪を無事回収し、一度はチェルリァーナに戻るが、改めて留学生として地球を訪れ、再びカオルたちと暮らすことになる。特技は料理。
響野 香之介
響野カオルの父親。「響野生命天文学研究所」で宇宙生物学について研究している40歳の男性。前髪を目が隠れそうなほど伸ばしたぼさぼさの髪に、口ひげを生やし、眼鏡をかけている。大学講師として働くかたわら、地球外知的生命の研究を25年間続けており、ある日カオルが連れて来たチェリー・ルーランとの出会いにより、研究が正しかったと知って非常に喜んでいる。 そのためチェリーを歓迎しており、響野家に住まわせることにする。
萩原 作太郎
響野カオルの友人で、カオルの漫画アシスタントも務める少年。私立西城高校の1年生で、カオルと同じバスケットボール部に所属している。カオルとは中学時代からの先輩後輩の関係で、敬語で接する。前髪を目の上で切ったふんわりとしたショートカットの髪型をしている。おっとりとしたロマンチックな性格。響野家の人間以外で、唯一チェリー・ルーランがチェルリァーナからやってきた宇宙人であることを知る存在でもある。
本郷 皇一郎 (ほんごう こういちろう)
小説家として活動する23歳の男性。前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、肩につくほどまで伸ばしたウェーブヘアを後ろで一つに結んでいる。10代の女性を中心に絶大な人気を誇る少女小説家で、またプレイボーイとしても知られている。ある日K談社に訪れた際、チェリー・ルーランが超能力を使う現場を目撃する。以来チェリーに関心を持ち、何かとちょっかいをかけてくる。
高山手 (たかやまて)
私立西城高校に通う3年生。バスケットボール部のキャプテンを務める男子。前髪を左寄りの位置で分けて目の上で切った刈り上げヘアをしている。響野カオルと萩原作太郎とは先輩後輩の関係で親しい。おおらかでさわやかな性格。大阪府の高校に転校が決まっているが、藤野夕子から想いを寄せられていることには気づいていない。
藤野 夕子 (ふじの ゆうこ)
私立西城高校2年C組に所属する女子。響野カオルとチェリー・ルーランのクラスメイト。前髪を目の上で切り、胸まで伸ばしたストレートロングヘアをハーフアップにしてまとめている。高山手に憧れているが、告白する勇気が持てないでいる。自分とは対照的に、カオルにいつも正直に好意を伝えているチェリーを羨ましく思っている。 そのためチェリーを疎ましく思い、嫌がらせをするようになる。
レイラ・タカオ (れいらたかお)
宇宙連邦の連邦委員会で地球担当を務める、宇宙人の女性。地球人の年齢に直すと24歳程度。宇宙連邦からの命令で、地球に存続価値があるか判断するため、「高尾レイラ」と名乗って地球を訪れる。そのため素性を偽って、私立西城高校2年C組に臨時副担任として働くことになり、響野カオルとチェリー・ルーランと出会う。前髪を真ん中で分けて額を全開にし、腰まで伸ばしたストレートロングヘアをしている。 地球人を暴力的で攻撃的な存在だと捉えて嫌っているが、カオルと出会ったのがきっかけで、考えを改めるようになっていく。
集団・組織
宇宙連邦 (うちゅうれんぽう)
宇宙を統括し、守護することを目的とした組織。地球を、暴力と破壊に満ちた銀河一の危険分子と判断しており、宇宙の秩序と平和を守るために「地球抹消計画」を採択する。地球に存続価値があるか判断させるため、レイラ・タカオを地球に送り込む。
場所
チェルリァーナ
地球から98光年離れたα銀河系に存在する星。科学文明レベルは地球の2.5倍で、惑星間航行も可能にする技術を持っている。生物学的形体は地球人とほぼ同じだが、チェルリァーナ人には超能力があり、テレパシー、念動力などが使える。ただし、超能力のコントロールには、生まれたときからチェルリァーナ人全員が所持している指輪が必要で、指輪なしでは力が暴走してしまうことがある。 指輪は失くすと作り直すことができず、また、結婚する際にはお互いの指輪を交換するため、チェルリァーナ人にとっては命の次に大切なものとなっている。
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