DIVER -組対潜入班-

DIVER -組対潜入班-

潜入捜査官の黒沢兵悟が、犯罪組織に深く入り込むために自らも悪に染まりながら、苛烈な正義感で犯罪者に裁きを下していく姿を描いたバイオレンスアクション。「グランドジャンプPREMIUM」2014年11月号から2015年3月号にかけて掲載され、「GRAND JUMP WEB」で2015年10月7日から2016年2月17日にかけて配信されたのち、「グランドジャンプ」2020年9号から15号にかけて掲載された作品。2020年TVドラマ化。

正式名称
DIVER -組対潜入班-
ふりがな
だいばー そたいせんにゅうはん
作者
ジャンル
警察官・刑事・検察官
 
犯罪
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あらすじ

第一部 Aチーム編

警視庁が新設した「組織犯罪対策部」の中でも潜入捜査を専門に扱う組対D班は、警察が把握している中で最大の特殊詐欺グループ「Aチーム」を追っていた。そんな組対D班の中でも「最悪の悪党だからこそどんな犯罪組織にでも簡単に潜入できる」と評されている黒沢兵悟は、Aチームの下請けである闇金業者との接触を経て、順調にAチームへの潜入に成功する。しかし、Aチームのリーダーであるはずの柏田義之が、誰か別の人物から指示を受けているのを目撃した兵悟は、真のリーダーを突き止めるために奔走していた。だがそこに上層部から、残り一日ですべての証拠をそろえろという理不尽な指示が下される。

第二部 カルト教団編

麻薬密売組織の潜入捜査の終了直後、黒沢兵悟佐根村将は、新興宗教団体の御再臨の印への潜入任務を受ける。本来、新興宗教を担当する公安部の職員が潜入していたが、その職員からの連絡が途絶えたため、救助する任務が下ったのだ。御再臨の印が主催するセミナーに参加した兵悟と将は、そこで強制嘔吐をうながす洗脳を受けることになる。必死に正気を保とうとする兵悟とは対照的に、将は本当に洗脳されたような不安定な様子を見せたため、兵悟は御再臨の印の施設に無事潜入を果たしたあとは、自分一人で任務を続行すべきではないかと悩み始める。

第三部 ボム・アタッカー編

F国籍の外国人男性数人がテロを企てている可能性があるとの情報が組対D班に入り、黒沢兵悟が単独での潜入捜査を行うことになる。ターゲットと目される人物の近くで、日本の社会に対するやり場のない怒りを吐露する演技を見せた兵悟は、無事にターゲットに接触を果たす。そして、犯人たちが爆弾テロを企んでいることや、特に子供を中心に大量殺戮しようとしていることを知った兵悟は、強い怒りをあらわにする。犯人たちからの身体検査もくぐり抜けた兵悟だったが、犯人たちと爆破テロを起こす場所の下見に出掛ける当日、組対D班との連絡を完全に絶って姿をくらませてしまう。

第四部 神の殺し屋(シカリオ・デ・ディオス)編

メキシコの麻薬組織「アポストル・カルテル」の幹部であるガルシアが、日本に密航したとの情報が入る。ガルシアがこれまで麻薬取り引きを行っていた中堅暴力団を壊滅させたことをきっかけに、警視庁は組対D班にとどまらず、すべての潜入捜査官を投入してアポストル・カルテルを捜査すると決定する。一人で管轄外を捜査していた黒沢兵悟は、そこでガルシアの息子で殺し屋のルイと出会う。麻薬の売人を装ってルイに近づいた兵悟はガルシアとの接触にも成功し、警視庁ではその情報を基に特殊部隊の投入が決定された。しかし、アポストル・カルテル一斉確保の直前に、警察の異様な動きを察知したガルシアたちは、兵悟に疑惑の目を向ける。

メディアミックス

TVドラマ

2020年10月から、本作『DIVER -組対潜入班-』を原作としたTVドラマ『DIVER -特殊潜入班-』がフジテレビ、関西テレビほかで放送された。全5話。第1話のみ、原作漫画版の第一部 Aチーム編に準拠した内容だが、それ以外はTVドラマ版のオリジナルシナリオとなっている。キャストは、黒沢兵悟を福士蒼汰、佐根村将を野村周平、伊達直哉を安藤政信が演じている。

登場人物・キャラクター

黒沢 兵悟 (くろさわ ひょうご)

警視庁の組対D班に所属する潜入捜査官の男性で、北海道警から出向している。年齢は27歳。黒髪で後ろ髪がやや長く、鋭い目つきをしている。かつて両親が詐欺師にだまされた経験から、「他人をだます人間をだます」ことを信条としており、刑事となって一年目で、北海道のロシアンマフィアを一人で壊滅させたという噂もある。潜入捜査官として非常に優秀で、追い詰められた状況においても冷静な判断で、機転をきかせて乗り切ることができる。任務のためなら平然とウソをつき、演技力も高い。伊達直哉からは「最悪の悪党」だと評されているが、どんな犯罪組織にも簡単に潜入できるために信頼されている。ただし犯罪者に対して容赦がなく、法の隙間を縫うような独自の捜査方法を取ることから、警視庁の内部監査でマークされ続けている。

佐根村 将 (さねむら しょう)

警視庁の組対D班に所属する潜入捜査官の男性で、大阪府警から出向している。年齢は24歳。金髪をオールバックにしてツーブロックヘアにしている。胃腸が弱く、飲酒後はひどい二日酔いになることが多い。新興宗教団体「御再臨の印」に潜入中、洗脳過程で嘔吐させられた際に苦しそうな様子を見せており、黒沢兵悟からは本当に洗脳されるのではないかと心配されていた。

伊達 直哉 (だて なおや)

警視庁の組対D班で班長を務める中年男性。ウエーブがかった黒髪を真ん中で分け、無精髭を生やしている。黒沢兵悟を潜入捜査官に抜擢した人物であり、兵悟の能力を誰よりも高く評価している。また、命懸けで証拠をつかんでくるメンバーのことを心から大切に思っており、メンバーが軽んじられる発言に対しては怒りをあらわにする。

海藤 明 (かいどう あきら)

闇金業者を経営している壮年男性。後ろ髪が長めの黒髪をオールバックにしている。幼少期はギャンブル狂の父親のせいで、極貧生活を強いられていた。そのため、多額の借金を踏み倒した債務者に対しては冷酷だが、極貧生活に陥った人間に対しては優しさを見せる一面もある。潜入中の黒沢兵悟を「根っからの悪党」だと評し、上位組織であるAチームに推薦した。

柏田 義之 (かしわだ よしゆき)

特殊詐欺グループ「Aチーム」のリーダーを務める男性。年齢は38歳。短い黒髪で、一見するとやり手のビジネスマンに見える。チームメンバーや海藤明からは「社長」と呼ばれており、メンバーには朝のあいさつなど、社長らしい振る舞いを見せている。しかし黒沢兵悟は、柏田義之が誰かから指示の電話を受けている姿を目撃しており、真のリーダーは別にいるのではないかと考えている。

御主様 (おんぬしさま)

新興宗教団体「御再臨の印」の教主を務める若い男性。ウエーブがかった長髪で、洗脳技術に長けている。また観察眼に優れており、相手がウソをついているかどうかをすぐに見抜くことができる。教団施設には幹部だけが立ち入りを許可されている地下室があり、そこに大量の銃火器をそろえている。黒沢兵悟によって、その銃火器が燃やされた際には怒りをあらわにし、信者たちを困惑させた。

金本 大樹 (かなもと だいき)

警視庁の公安部に所属している警察官。短髪で、たれ目とつり眉が特徴。新興宗教団体「御再臨の印」に潜入していたが、連絡が取れなくなっている。御再臨の印の信者たちと御主様によって浄化の儀式である破邪の標的にされ、腹部に大量の刺し傷があり、すべてが化膿している。

ガルシア

メキシコの麻薬組織「アポストル・カルテル」の幹部の壮年男性。黒髪で長めの前髪を真ん中分けにしており、バイカラーのポロシャツを身につけている。ルイの父親で、ルイのことを「神の子」「最高の殺し屋」と称賛し、ルイがいれば叶わない野望はないと豪語している。国際刑事警察機構の犯罪者リストに記載されているため、来日の際には船を使って密航した。

ルイ

メキシコの麻薬組織「アポストル・カルテル」の殺し屋の男性。ガルシアの息子で、日本人とのハーフ。前髪の長い黒髪で、鋭い目つきをしており、一見すると黒沢兵悟によく似ている。殺しのテクニックに秀でており、音も立てずにターゲットを殺害することができる。

集団・組織

組対D班 (そたいでぃーはん)

警視庁が新設した「組織犯罪対策部」の中で、潜入捜査を専門に扱う部署。正式名称は「組織犯罪対策部潜入捜査課D班」。潜入捜査課の中でも切り札として扱われており、伊達直哉が班長を務め、黒沢兵悟らが日々命懸けの潜入捜査を行っている。

Aチーム (えーちーむ)

警察が把握している中で最大の特殊詐欺グループ。20代後半から30代の一流大学の卒業生たちばかりで構成されている知的詐欺師集団で、六本木の高級レンタルオフィスを拠点に活動している。柏田義之が社長を務めており、海藤明が経営する闇金業者を下請けとして雇っている。闇金業者で見いだされた有能な債務者はAチームに紹介され、駒として働かされる。その際、債務者は借金を返済するまでは稼ぎの80パーセントを海藤に支払っている。

御再臨の印 (ごさいりんのしるし)

新興宗教団体。教祖である御主様は自分を神の生まれ変わりだと称しており、たった一年で数千人の信者を獲得した。週に一度、公共施設を借りて「無添加パンを作りながら健康を考える会」などのセミナーを開催し、誰でも気やすく参加できるように仕向けている。しかし、その会場で暗示にかかりやすい人間が選別されており、選ばれた人々は洗脳を受けている。本来は公安部が担当する事件だが、御再臨の印に潜入していた公安職員との連絡が途絶えたために急きょ、組対D班に救助任務を兼ねた潜入捜査の命が下される。信者を「北」と称される国に送り込み、軍事訓練を受けさせているという噂がある。また、浄化の儀式「破邪」を行うことで汚らわしいものや邪なものを滅し、汚らわしいとされた相手にとっても、邪な存在として生きるよりも死んで清らかな存在になるのが幸せだと説いている。

アポストル・カルテル

メキシコの麻薬組織で、日本の暴力団組織と取り引きをしていた。しかし、直接日本で売買を行うため、幹部であるガルシアが部下を引き連れて密航してきた。また、売買の邪魔者を抹殺するために、殺し屋のルイも日本に呼び寄せた。純度の高い麻薬を持ち込むとともに大量の銃火器をバイヤーから購入しており、その銃火器を使用して取り引き先だった中堅暴力団を壊滅させたことから警視庁にマークされるようになる。

その他キーワード

破邪 (はじゃ)

新興宗教団体「御再臨の印」で行われている浄化の儀式。深い「返し」の付いた銛(もり)で汚らわしい相手を刺すことで、邪なものを追い出し、清らかな存在に生まれ変わらせることができると信じられている。また、銛の先端部にはストッパーが付けられており、刺さる長さは御主様によって決められる。

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