主人公の妹探しと高校生活の始まり
イチルは、幼い頃からウソに満ちた環境で育ったため、本音で人と接することができなくなっていた。中学生の頃に不登校となり学校を辞めたあと、事業を立ち上げたものの失敗。3000万円もの借金を抱えて引きこもり、先の見えない日々を送っていた。そんな彼の前に父親の真紀が現れ、借金を肩代わりすることを条件に、腹違いの妹を探してほしいと依頼する。イチルは背に腹は代えられず、その依頼を引き受けることにした。そして妹を見つけるため、真紀がカウンセラーを務める高校に入学することになった。
個性豊かな妹候補たち
イチルの妹候補には、個性豊かで一筋縄ではいかない女子たちがそろっている。学校では品行方正な委員長を務めながらも、禁止されているアルバイトに励む藤堂飛鳥。人気アニメの舞台劇で主役を務め、多くの校内ファンを持つ水城真魚。天真爛漫(らんまん)な一方で、目的のためには周囲を危険にさらすこともいとわない冷徹な立花彪。イチルはそんな彼女たちに手を焼きつつも、少しずつ信頼関係を築いていく。その過程は、妹探しの進展だけでなく、イチル自身の性格や環境の変化にもつながっていくのだった。
イチルの心理学と交渉術による妹探し
イチルは、プロのカウンセラーである父親と、複数の事業を手がける母親の影響を受け、幼い頃から優れた分析力を培ってきた。さらに、引きこもりの時期に学んだ心理学の知識を活かし、交渉術に長(た)けている。この交渉力は妹探しの際にも大いに役立っており、妹候補たちが事件に巻き込まれそうになるたびに、イチルは持ち前の度胸と巧みな話術で大人たちと渡り合い、自分の条件を通したり、相手の悪事を暴いたりといった活躍を随所で見せている。なお、巻末のおまけページでは、作中でイチルが実際に行った交渉をもとに、心理的な駆け引きのテクニックが紹介されている。
登場人物・キャラクター
神埼 イチル (かんざき いちる)
父親の真紀がカウンセラーを務める高校に通う1年生の男子。真紀からは「チルくん」、従姉妹の神埼廻からは「チルチル」と呼ばれている。両親は離婚しており、現在は母方の姓である「神埼」を名乗っている。一人暮らしをしているが、両親との交流は続いており、必要な時には助けを求めることもある。本来は心優しい性格だが、幼少期のトラウマから本音を隠し、周囲の目を過剰に気にしてしまう。そのため、中学校は不登校のまま退学している。現在は面倒くさがりで皮肉屋を装い、両親や妹候補の少女たちに対しても素直になれないでいる。しかし、人の心理の微妙な動きには敏感で、大人相手でも臆せず交渉したり、相手の隠し事を見抜くのが非常に得意である。
新堂 真紀 (しんどう まき)
イチルの父親で、イチルの母親とは離婚している。かつては医師として働いていたが、現在はイチルの通う高校でカウンセラーを務めている。温和かつ飄々(ひょうひょう)とした性格で、家族に対する情は深い。イチルに腹違いの妹探しを依頼したのも、彼女やその家族が幸せなのか確かめるためであり、たとえ見つかっても、相手が困っていなければ父親だと名乗り出るつもりはない。イチルに対しても朗らかに接するが、彼以上に交渉上手で、イチルをうまく手玉に取ることも多いため、若干苦手意識を持たれている。
書誌情報
Doubt! 4巻 KADOKAWA〈電撃コミックス〉
第1巻
(2012-11-27発行、978-4048911917)
第2巻
(2013-04-27発行、978-4048916158)
第3巻
(2013-09-27発行、978-4048919401)
第4巻
(2014-02-27発行、978-4048662949)







