概要・あらすじ
ファッションブランド「フロッケン」の敏腕マネージャー、ミューズ・エディは、自社の専属モデルとしてモデルクラブ「コクトウ・エージェンシー」のマーメイドとサー・ブルー・ホイットマンを獲得するため、必死で2人の説得にあたっていた。説得を続けるうちに、ミューズはマーメイドのゴージャスな美貌に心を奪われてしまう。
こうして、ひねくれ者であるマーメイドの毒のある言動に振り回される、ミューズの受難の日々が始まるのだった。
登場人物・キャラクター
マーメイド
モデルクラブ「コクトウ・エージェンシー」に所属する世界的なトップメンズモデル。本名は不明で、年齢不詳。美しいロングヘアが特徴的な美男子だが、バイセクシャルでSっ気のある曲者で、モデルクラブの社長も「顔は一流だが性格は外道」と評している。自分を好きにならない女性はこの世に存在しないと思っている自信家だが、1年に一度、病的な自己嫌悪に陥る。
ミューズ・エディ (みゅーずえでぃ)
ファッションブランド「フロッケン」の30代のやり手女性マネージャー。美しいモデルが作り出す世界観をこよなく愛しており、モデル選びには妥協しない主義。マーメイドの圧倒的な美しさに惹かれるが、彼の悪童ぶりに困らされている。恋愛には奥手で純情。
サー・ブルー・ホイットマン (さーぶるーほいっとまん)
モデルクラブ「コクトウ・エージェンシー」に所属するトップメンズモデル。クールな遊び人で、マーメイドとはお互いの性格の悪さを競い合っているような悪友同志。マーメイドの性格を知り尽くしており、ミューズ・エディとマーメイドの関係には興味深々。
ナタリー
ヨーロッパを騒がせている爆弾テロ組織「蒼い狼」のリーダー。ボブカットのファッショナブルな若いイタリア女性。「無抵抗の男が好きなの」と縛られたマーメイドに抱きつくS気質だが、「ブス」と罵られ唖然とする。
ドーラ
S国の王女で18歳。来年結婚が決まっており、残り少ない独身時代をアメリカで過ごしたいと訪米。王室での生活が長いため、かなりの世間知らず。雑誌を見て一目惚れしたマーメイドに偶然出会い、「初めての恋」だと想いを打ち明ける。
レザック
NY市警の若い男性刑事。モデル切り裂き魔事件を担当した際、容疑者の部屋に写真があったマーメイドの警護にあたり、彼の美しさと破天荒な行動、毒々しい性格に魅了されてしまう。
JP (じぇいぴー)
モデルクラブ「コクトウ・エージェンシー」の社長の息子。おかっぱ風のテクノヘアにメガネをかけている。自分のフィアンセを毎回マーメイドに寝取られている、不遇な人物。お坊ちゃま気質で気が弱く、マーメイドがからかって遊ぶ恰好のターゲットとなっている。
コニーラップ・ゴールデンリバー (こにーらっぷごーるでんりばー)
カフェで出会ったマーメイドについてきた小さい女の子。マーメイドを「ダディ」と呼び、顔も似ているため、マーメイドの子供ではないかと周りをざわつかせる。マーメイドと同様に口が悪く、「ブス」「ババア」などの暴言を連発する。
社長 (しゃちょう)
モデルクラブ「コクトウ・エージェンシー」で社長を務める女性で、JPの母親。カーリーヘアが特徴で気が強い。自分が発掘したマーメイドとサー・ブルー・ホイットマンの顔と体に絶対の自信を持っており、マーメイドの直系の子供を望んでいる。
ラシャ・キャンソン (らしゃきゃんそん)
ミューズ・エディのハイスクール時代からの女友達。いい男を見ると無性に「ぶっ殺したい気持ち」になってしまうという物騒な気質。妊娠したかもしれないと悩むミューズの相談に乗り、その相手であるマーメイドをひっぱたいてやろうと会いに行くほど気の強い女性。
ルイーズ
ファッションブランド「フロッケン」に勤める若い女性で、ミューズ・エディの後輩。メガネをかけ、まじめな性格。東京におけるマーメイドの世話係としてミューズの代わりに来日するが、マーメイドの悪童ぶりに振り回され疲れ果ててしまう。
和史 冬実 (わし ふゆみ)
24歳の女流エッセイスト。美しい男性の顔とスタイルを見るだけで、幸せになれる。マーメイドのファンで日本で最初にマーメイドを好きになったと自負している。どことなくミューズ・エディと似ているので、マーメイドに関心を持たれる。酒癖が悪く、飲んだ席で酔っ払いマーメイドを襲ってしまう。
健戸 (けんと)
和史冬実の担当を務める出版社の若手男性社員。来日したマーメイドとサー・ブルー・ホイットマンとの対談をエサに冬実に仕事をさせるやり手。面食いは身を亡ぼすと冬実を心配し、酔い潰れた彼女の世話を焼くなど優しいところがある。美しい男性は頭がカラッポだというのが持論。
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