HIGH SCORE

HIGH SCORE

津山ちなみのデビュー作。首引高校を舞台に繰り広げられるギャグ漫画で、一癖も二癖もあるキャラクターたちが繰り広げる日常を面白おかしく描いている。「りぼん」1995年4月号から連載中の作品で、2016年現在「りぼん」では最長の連載作品となっている。

正式名称
HIGH SCORE
ふりがな
はいすこあ
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
レーベル
りぼんマスコットコミックス(集英社)
巻数
既刊23巻
関連商品
Amazon 楽天

世界観

藤原愛実を取り巻く人間模様と個性豊かなキャラクターたちの日常を描いており、一部を除く登場人物は、現実にいそうでいない絶妙なラインで描かれている。また、基本は現実的な表現が多いが、一部非現実的な要素も取り入れられている。登場人物の流血や半裸などのエログロ表現が見受けられるものの、「りぼん」の読者層である少女に引かれない程度に抑えられている。

作品が描かれた背景

作者の津山ちなみが、「りぼん」で行われていた漫画賞に賞金目的で応募を決意。当時、描きやすそうだということでギャグマンガを研究し、本作『HIGH SCORE』が誕生した。中学校の受験を控えた津山ちなみが、授業中に描いていた漫画が元ネタとなっている。

あらすじ

藤原愛実は、首引高校の三大美女に数えられるほどの美人で、イケている女子高生。しかし、性格は最悪で、自由奔放で高飛車。世の中に存在する男性は、すべて自分が利用するだけ利用して、飽きたら捨てる程度にしか考えていなかった。そんななか、同じ学校に通う友人の松本笑華の兄である松本政宗と出会い、その当日からいきなり付き合うことになる。こうして、上級生である3年生をも巻き込んだ、愛実の滅茶苦茶な日常が始まりを告げるのだった。

メディアミックス

TVアニメ

2011年11月から2012年1月までキッズステーションにて、栗山ハジメ監督によるTVアニメが放送された。キャラクターデザインは金井裕子、音楽はSLF!!が担当している。また、2012年3月2日から3月23日にかけては、TwellVにて2話連続放送で放送された。

登場人物・キャラクター

藤原 愛実 (ふじわら めぐみ)

首引高校の女子生徒。三大美少女の一人に数えられる。容姿とスタイルは良いが性格は悪く、自由奔放、かつわがままで高飛車。当初は男癖が悪く、短期間で何人もの男を好きになり告白を繰り返していたが、松本政宗と恋人関係になってからは比較的落ち着いている。学力が低く、日常生活でも、第三者から見れば馬鹿みたいな行動をとることが多いが、本人にはそういった自覚はない。 苦手なものは魔除けやお祓いで、それは自らが邪悪な存在であるため。

立花 香織 (たちばな かおり)

首引高校の女子生徒。藤原愛実の昔からの幼なじみ。とても小柄な少女で、胸の小ささがコンプレックス。愛実のいとこである羽柴嵐士に好意を寄せており、積極的にアプローチをかけている。しかし、嵐士のすべてを受け入れているわけではない。彼の少女趣味など、自分の理想とそぐわない性質を目の当たりにしたときは、泣いて退散することもある。 また、手先が非常に不器用で料理も苦手。

松本 笑華 (まつもと えみか)

首引高校の女子生徒。藤原愛実の友人で、増田京介の彼女。Fカップの巨乳を持つスタイルの良い美人。京介の浮気性に手を焼いている。しかし、別れるほど嫌いではないので、鉄拳制裁を加えながらも、なんだかんだ付き合い続けている。好きな男性のタイプは「頭蓋骨骨折しても死なない人」という特異なもの。断崖絶壁から飛び降りても死なない京介のことを、その条件をクリアしている人物と捉えている。 また、男気もあり、男性はもちろん、同性からの人気も高い。そのため、バレンタインデーになると、男子を差し置いて校内で一番チョコレートを貰う。

憂木 沙夜 (ゆうき さよ)

藤原愛実の友人。首引高校の女子生徒。三大美少女の一人に数えられる。血を見て「キレイ」と喜んだり、日向大輔にプレゼントと称して釘の刺さった呪いの藁人形を送ったりと、その可愛らしい容姿からは想像がつかないほど猟奇的な性格。好きなタイプは「プラナリアみたいな人」だったが、温泉旅行でたまたま出会った藤原麗二に、「守護霊が強そう」という理由で一目惚れしている。

増田 京介 (ますだ きょうすけ)

首引高校の男子生徒。弓道部に所属する松本笑華の彼氏。非常に浮気性な性格で、笑華と付き合っているのにも関わらず、校内で他の女性とイチャイチャしたり、海に行ったりしている。本人はそれを隠すことが苦手で、ことあるごとに自分から口を滑らせたり、挙動から勘付かれたりして、笑華に鉄拳制裁を受けている。しかし、その体力と回復力は人間離れしたものがある。 笑華からの激しい暴力行為に耐えることはもちろん、普通の人間なら即死してもおかしくないほどの断崖絶壁から落ちても、生還する生命力を備えている。

羽柴 嵐士 (はしば あらし)

首引高校の男子生徒。三大美男子の一人に数えられる。藤原愛実のいとこ。高身長にスタイル抜群、恵まれた容姿に加えて学業優秀。一見非の打ちどころのない好青年だが、レース付きのハンカチを所持していたり、自分の長髪にリボンを付けて登校するなど、少女趣味な面がある。一方で応援部に所属しており、部活の際には普段とは違った凶暴な一面を覗かせる。 携帯電話の待ち受け画面を、双子の弟の羽柴泉水にするほど溺愛しているが、泉水からは煙たがられている。

羽柴 泉水 (はしば いずみ)

首引高校の男子生徒。羽柴嵐士の双子の弟で、藤原愛実のいとこ。男性ながらかわいらしい女性のような顔だちをしている。その容姿から女性のみならず男性から好意を寄せられることも多い。また、双子の兄である嵐士からの寵愛を受けているが、それを快く思っておらず、苦言を呈することもある。しかし、学力をはじめとした基本的な能力では、あと一歩嵐士に及ばず、いつまでたっても兄を超えられないということに対して劣等感を抱いている。

喜多川 幹彦 (きたがわ みきひこ)

首引高校の男子生徒。少女漫画「オヤジ女子高生☆」の作者。学校では「ミッキー」と呼ばれている。元々、賞金目当てで少女漫画の賞に応募したことがきっかけで、そのまま成り行きでデビューして今に至る。ペンネームは「マドモアゼルゆみこ」。今でこそ高い画力を持つが、初投稿時の絵は子供の落書きのようなものであった。

北条 莉華 (ほうじょう りか)

首引高校の女子生徒。三大美少女の一人に数えられる。雑誌モデルを務めている。優れた容姿に加え、品行方正で学業優秀なため、教師陣からの信頼も厚い。松本政宗のことが好きで、本人がいなくても、彼のことを少し考えただけで大量の鼻血を吹き出してしまう。

鹿島 名々 (かしま なな)

首引高校に転校してきた女子生徒。部活は前の学校でも入っていた演劇部に所属した。ニックネームを付けるのが趣味。部長の常磐津次郎に「まつ毛もじゃお先輩」というニックネームを付け、普段はまったく動じない次郎を一時停止させた。また、自分が付けたニックネームに文句を言われると、2時間は我を忘れて暴れるという凶暴な面もある。

松本 政宗 (まつもと まさむね)

首引高校の男子生徒。三大美男子の一人に数えられる。松本笑華の兄で藤原愛実の彼氏。自分の顔に絶対の自信を持つナルシストで、鏡を見たら数十分その場を離れなくなってしまうこともある。中学時代には「狂犬」と呼ばれたほどの暴れん坊だった。現在も空手部の部長を務めており、格闘技全般で優れた腕前を有している。 その名前は近隣に知られ、他校の男子生徒から恐れられている。

常盤津 次郎 (ときわづ じろう)

首引高校の男子生徒。演劇部の部長を務める。松本政宗の親友。制服をアレンジして着こなす服装違反の常習者で、その違反回数は80回を超えている。現在は笑顔の絶えない朗らかな印象の好青年だが、中学時代は荒れており、「デビル」や「ナイトメア」などの通り名で呼ばれていた。

憂木 尚弥 (ゆうき なおや)

首引高校の男子生徒。憂木沙夜の兄。沙夜のことが誰よりも好きなシスコンで、妹の言うことはなんでも聞く。沙夜が好きなタイプの芸能人が「サイ・ババ」ということを聞いて、強烈なアフロヘアーにしてしまうほど。悩みも専ら沙夜のことで、彼女が藤原麗二に恋心を抱いていることを知っており、今までプラナリアや黒魔術といったものにしか興味を抱かなかった妹の、初めて見せる一面に驚きを隠せないでいる。

日向 大介 (ひゅうが だいすけ)

首引高校の男子生徒。サッカー部に所属している。好きな異性を見るような目で羽柴泉水のことを見ている。女子更衣室で藤原愛実たちの着替えを目撃した際には気にも留めない。ところが、男子更衣室で泉水の着替えを目撃した時は、顔を赤らめて動揺した。愛実の性格もよく知っており、その容姿に騙されて告白しようとする男子生徒に、「もっと自分を大切にしろ」と注意をすることもある。

多摩 薫 (だま かおる)

首引高校の音楽担当の男性教諭。曇りガラスの眼鏡に高い頬骨、顔面の半分を占めている青髭と、インパクトの強い顔をしているが、眼鏡を外すと意外と美形になる。特技は乗馬、ピアノ、テニスと、お坊ちゃんが嗜むイメージのもの。それを聞いた藤原愛実からは嘘つき呼ばわりされた。

柴田 秋良 (しばた あきら)

首引高校の生物担当の男性教諭。23歳。自分の生徒である藤原愛実に対し、密かに想いを寄せている。しかし、当の愛実からは「先生」としか呼ばれず、顔すら覚えているかあやふやな状態で、ほとんど認識されていない。愛実と何とかして接触を持ちたいという理由で、授業内容を急遽フナの解剖に変更するなど、妙な行動力を発揮することがある。

竜崎 大門 (りゅうざき だいもん)

首引高校の養護教諭を務める男性。生徒たちからは「ボス」と呼ばれており、見た目がとても怖い。仕事はしっかりするタイプで、保健室での仕事のみならず生徒指導にも力を入れている。「大門カード」というカードを発行している。その点数が溜まると校長室に呼び出されたり、保健室で三点倒立をするという罰が与えられる。恐いもの知らずの藤原愛実が、校内で唯一恐れている存在でもある。

有野 好古 (ありの こうこ)

首引高校の女性の保険教諭。竜崎大門が出張などで不在の時に代理を務める。美男子が何よりも好き。学校内でも男子生徒からの評判が良く、彼女が保健室にいる時は男子生徒の入室が絶えない。しかし、男子生徒には甘く、女子生徒には厳しい裏表の激しい性格なので、女子生徒からは嫌われている。羽柴嵐士が好みだが、なかなか保健室に来ないので、いつか大怪我をすればいいと思っている。

岡山 始 (おかやま はじめ)

首引高校の若手の男性教諭。国語を担当している。席替えをして松本笑華と離れ離れになったせいで授業に集中できない増田京介のために、黒板に笑華の写真を貼ることを許可するなど、柔軟な思考の持ち主。藤原景織子の大ファンで、三者面談の際には藤原愛実に彼女を連れてくるよう懇願するほど。

倉敷 吾郎 (くらしき ごろう)

首引高校の若手の男性教諭。日本史を担当している。藤原景織子の大ファンで、藤原愛実に懇願して、三者面談に連れてきてもらっていた。その見返りとして、成績不良の愛実に対して補習授業を行ったが、愛実が希望する「成績の改ざん」は教師として認めなかった。

藤原 麗二 (ふじわら れいじ)

藤原愛実の父親。若い頃は抜群の人気を誇るスーパーモデルだった。家族写真を撮る際にも、モデルばりのポージングをする癖が抜けていない。しかし、生まれながらにして霊を引き寄せる体質で、CDを録れば霊の声が入り、写真を撮れば心霊写真が撮れてしまうためモデルを廃業。現在は実家の寺で住職をしている。

藤原 景織子 (ふじわら きょうこ)

藤原愛実の母親。職業は女優で、誰もが羨む美貌の持ち主。子供の頃から異性からはモテていた。愛実が5歳の時に「5人の男の子から好きだと言われて困っている」と相談した際には、「私はもっとモテていた」と言い放つ。その高飛車でわがままな性格と優れた容姿は、娘の愛実に引き継がれている。しかし、学力に関しては劣等生の愛実とは正反対で、学生時代は成績優秀で生徒会の役員も務めていた。

司馬 綺壱 (しば きいち)

藤原愛実の祖父で、藤原麗二の父親。派手好きな元モデルの麗二と違って厳格な性格で、酒も飲まない真面目で誠実な人物。しかし、孫娘である愛実に対しては非常に甘く、その点では麗二と酷似している。藤原景織子から好意を抱かれているが、当の本人は死んだ奥さん一筋。

羽柴 千歳 (はしば ちとせ)

羽柴嵐士と羽柴泉水の母親で、藤原景織子の妹。手芸と可愛いものが好き。藤原愛実が家に遊びに来た時には、うさぎの着ぐるみを着せて撮影した。ぼけっとした性格をしているが実は元ヤンで、嵐士と泉水の幼稚園への送迎には改造単車を使っていた。酔うと一人称が「あたい」になるなど、現在も元ヤンの片鱗が見える時がある。

立花 章吾 (たちばな しょうご)

立花香織の父親。職業は画家。香織を溺愛しており、彼女が家に男性を連れて来ようものなら、ショックで卒倒する恐れがあると周囲に考えられている。描く絵は抽象画で、一般的な感性では理解のできないものばかり。個展を開くこともあり、画家としては社会的にそこそこ認められている。羽柴泉水は立花章吾のファンで、彼を刺激しないよう、女装をして香織の家に行ったことがある。

松本 政純 (まつもと まさずみ)

松本笑華の父親。職業は小説家。家にずっといながら笑華とはほとんど顔を合わせることもなく、部屋にこもって執筆活動に勤しんでいる。常に仕事のことを考えており、「銀行を襲うとしたらストッキングか目出し帽のどちらを被るか」という話を笑華に投げかけたり、松本政宗から「アルバイトがしたい」と相談された時には、頭のなかでする。 物語仕立てのストーリーを妄想していた。

松本笑華の母親 (まつもとえみかのははおや)

松本笑華の母親。松本政宗と共によく家に遊びに来る藤原愛実の外面に騙されており、愛実のことを「明るくて、かわいくて、礼儀正しい」と認識している。普段は笑顔を頻繁に振りまく穏やかな人物だが、ひとたび怒ると、政宗でさえも頭が上がらなくなるほどの恐ろしさを持ち合わせている。

松本笑華の妹 (まつもとえみかのいもうと)

松本笑華と松本政宗の妹。その姿は確認できないが、政宗に相当可愛がられており、いつも兄妹喧嘩をしている笑華とは違う扱いを受けている。性格は藤原愛実から毒気を抜いたような感じで、天真爛漫で無邪気。

増田 福光 (ますだ ふくみつ)

増田家の当主。大企業の会長を務める大富豪。いつも多忙で家にいることが少ないため、息子たちの様子は使用人を通じて確認することが多い。フランクな性格で、使用人に対してもフレンドリーなので付き合いやすいと評判。時々増田佼介と増田凌介の寝顔の写真を送って欲しい、などの無茶振りを発揮することもある。かなりの女好きで、いつも愛人を数人連れている。

増田 佼介 (ますだ こうすけ)

増田家の長男。年齢は32歳。職業は警察官で、犯罪者を追い詰めるために警察官になった。しかし、その理由は正義感からではなく、病的なまでのサディスティックな自分の欲求を満たすためで、犯罪者を追い詰め狩り立て、責めたてることを楽しんでいる。弟の増田京介からは「危険人物」とされている。

増田 凌介 (ますだ りょうすけ)

増田家の次男。年齢は27歳。職業は監察医で、死体を解剖するために監査医になった。合法的に死体を切り刻めることを楽しんでいる。「生きている女に興味はない」と言い、女性に対してだらしない増田家のなかでは唯一女性に関する噂がない。

メグミLOVE-2004 (めぐみらぶにせんよん)

柴田秋良が作成したロボット。藤原愛実をモデルにしている。柴田の仕草を理解して自律的に行動できる人工知能を搭載した非常に高性能なもので、自在歩行や簡単な会話などができる。ちなみに名称に付いている「2004」は西暦のことではなく、柴田が愛実を模して作った人形の数を表している。現在は増田家に引き取られ、メイドとして活躍している。

憂木沙夜の父親 (ゆうきさよのちちおや)

憂木沙夜と憂木尚弥の父親。職業は外科医で、その就業年数は既に20年を超えている。沙夜がグロテスクな描写のあるテレビを見ていてもまったく動じることなく、刺された箇所から臓器が飛び出る可能性について笑顔で語るなど、娘と同じ猟奇的な面を持つ。

雪城 (ゆきしろ)

増田家の使用人を務めている男性。増田家では増田佼介が一番恐ろしく、増田凌介が一番付き合いにくく、増田福光が一番気軽に接することができるという認識を持っている。増田京介に対しても、父親の福光ほどではないが、気軽に付き合えると認識している。

北条 美華 (ほうじょう みか)

北条莉華の姉。22歳。職業はモデルで、とても人気がある。「男は顔だけで選ぶ」という極度の面食い。顔だけ松本政宗に変身した状態の白鳥鞠男にもときめいていた。性格は藤原愛実にも匹敵するほどわがままで、普段から妹の莉華をパシリのように扱っている。

常磐津 一美 (ときわづ ひとみ)

常磐津次郎の姉。19歳。弟の次郎とは違って、どこにでもいるごく平凡な女子大生。名字から次郎の姉であることがバレてしまい、当時暴れまわっていた次郎の姉という理由で、恋愛が上手くいかなかったことがある。癖の強い弟を持っているせいか、友人にも次郎の話をすることが多い。現在の次郎については「昔と比べてエレガントになった」と評価している。

ユキ

常磐津一美の友人の女性。一美のことは何でも知っている仲で、一美から弟の常磐津次郎の話もよく聞かされている。一美に対する専門のツッコミ役で、一美が次郎絡みのエピソードを話したところにタイミング良くツッコミを入れている。高校生の時の部活はテニス部に所属していた。

清水 美亜 (しみず みあ)

首引高校の高校1年生の女子生徒。今まで恋愛とは無縁だったが、常磐津次郎が好むゴツイ見た目をしているおかげで、次郎に猛アタックを仕掛けられている。しかし、兄の清水猛が、ヤンチャだった次郎にボコボコにされたことを知っているので、次郎の好意に応えていいものか悩んでいる。趣味と特技はお菓子作りで、その腕は松本政宗も認めるほど。

清水 猛 (しみず たける)

首引高校の3年生で、清水美亜の兄。松本政宗の友人でもあり、最近は妹の美亜が常盤津次郎とメールなどをして様子がおかしいと心配し、政宗に相談を持ち掛けている。妹の美亜のことは「見た目はゴツイけど、優しいし女らしい性格で、人から結構好かれやすい」と評価している。

白鳥 鞠生 (しらとり まりお)

羽柴泉水の守護霊。略してゴンちゃん。ちゃぶ台に顔とリアルな人間の手足が付いた気持ちの悪い見た目をしている。泉水のことが好きでたまらないらしく、悪霊や痴漢たちから泉水を守るために日夜活動している自称「愛の戦士」。

吉田 由起子 (よしだ ゆきこ)

喜多川幹彦の新しい担当編集者。新卒入社の23歳の女性。趣味は格闘技観戦、好きな男性のタイプは「モリモリしている人」という、根っからのマッチョ好き。それが高じて、打ち合わせの際には何かと殴り合いをするシーンや、筋骨隆々な男性を使うように提案する。元々、格闘技系の雑誌を担当したかったから入社したのではないか、という噂がある。

三浦 (みうら)

喜多川幹彦の前任担当編集者。30代の男性。デビュー前からの付き合いなので、担当が吉田由起子に変わる際には幹彦に寂しがられていた。趣味はレース編みとお菓子作り。幹彦のペンネームである「マドモアゼルゆみこ」の名付け親で、とても女性らしい感性の持ち主。

メグミ

常磐津次郎が中学生の時に付き合っていた年上の彼女。現在の年齢は22歳。わがままで贅沢好きで遊び好きの藤原愛実と、名前も同じで性格も酷似しているが、容姿はお世辞にも褒められたものではない。また、浮気性で男を平気で裏切るなど節操がなく、当時は小悪魔的な魅力で次郎のことを手玉に取っていた。

紙袋戦士 (かみぶくろせんし)

買い物をするとついてくる紙袋を被って変装した藤原愛実のこと。いつも愛実から酷い被害を受けている北条リカが、心の底から信用している相手。実際の愛実との関係とは異なり、かなり親密な関係で一緒に遊んだりしている。また、リカは紙袋戦士が愛実だとは夢にも思っておらず、そのスタイルの良さから、中の人は憂木沙夜ではないかと考えている。

竜崎 竜子 (りゅうざき たつこ)

竜崎大門の母親。年齢は58歳。大阪在住の強烈なキャラクターで、まだ独身の大門を心配し、お見合い写真持参で急に家に押しかけた。しかし、自分で紹介しておきながら、お見合い相手候補の女性に次々と難癖をつけ、結局すべて失敗に終わった。また、外見もかなり大門似で、たまたま出会った松本政宗が大門と見間違えたほど。

神様 (かみさま)

全知全能の神。天地創造もしたことがあるという。知らないことがなく、どんな人物のデータもその頭の中に入っている。人間のお気に入りは藤原愛実で、持ち前の美貌と魔性で、これからも幾人もの男の人生を狂わせることを知っているが、可愛いので特になにもせずに許している。

笠岡 (かさおか)

首引高校の男子生徒。藤原愛実が初期の頃に好意を寄せていた男子の一人。「マリィ」という謎の生物を飼っている。これは、モジャモジャした毛がそこら中についている、人間サイズ程の生物。また、センスも独特で、傘を忘れて困っている愛実に、人の顔などが描いてある悪趣味な柄の傘を渡していた。

森田 (もりた)

首引高校の男子生徒。初期の頃に藤原愛実と付き合っていた彼氏の一人。剣道部の主将を務めているスポーツマン。愛実いわく「とても男らしい人」だが、愛実のサイズをメジャーで測り、密かに手編みのセーターをプレゼントしようとするなど、女性らしい一面もある。

吉井 (よしい)

首引高校の男子生徒。初期の頃に藤原愛実と付き合っていた彼氏の一人。かなりの美形で何をするにもカッコいいため、愛実は何でも許せると評していた。ところが、不良に絡まれたときに見せた「つるの舞」という護身術が、あまりにも不格好だったため、愛実の怒りを買う。

吉田 (よしだ)

首引高校の男子生徒。藤原愛実が好意を寄せていた男子の一人。愛実に「どんなことがあっても好き?」と言われて「もちろん」と答えるほど、愛実のことを好きでいた。だが、15年前の三輪車事故の犯人が愛実だったことを本人から知らされ、「ヒレツだ」と悪態をつく。

吉村 (よしむら)

首引高校の男子生徒。立花香織の友人。香織によればかわいい顔をしている。文化祭で「夕鶴」の女役・鶴に扮することを香織に話した際に、鶴の想像をした香織からは「けっこーいける」と言われた。しかし、その衣装は鶴とは思えないほど奇抜なもので、香織から「騙されている」と忠告される。

湯原 (ゆはら)

首引高校の男子生徒。将来は日弁連を目指す勉強家の優等生。しかし、藤原愛実に、日弁連を「日本便器販売員連盟」か「日本便所保安連合軍」のどちらかと勘違いされ、「そんな怪しげなものを目指している人とは付き合えない」と、距離を置かれた。

安田 (やすだ)

首引高校の男子生徒。藤原愛実が好意を寄せていた男子の一人。愛実と一緒に下校していた時、飛んできた野球ボールから安田を守るため愛実が背中を押して突き飛ばした結果、壁へ激突してしまい大けがを負う。

橋本 (はしもと)

首引高校の弓道部の男子部員。憂木沙夜に想いを寄せ、同じ弓道部所属の松本笑華に協力をあおぎ、沙夜の好きなタイプを聞き出した。猟奇的な面がある沙夜が相手では望みがない、として笑華から諦めるよう勧められるも、直接告白する。

松坂 (まつざか)

首引高校の男子生徒。憂木沙夜に密かに想いを寄せている。立花香織がそれに勘付いて、沙夜に松坂のことをどう思うか聞いたところ、「大殿筋のセクシーさでは学校一」という評価を貰った。また、前頭筋と胸鎖乳突筋の形も褒められ、そのことを聞いて喜んでいた。

中野 (なかの)

首引高校の男子生徒。憂木沙夜に想いを寄せていた人物。さほど親しくない状態で沙夜に告白し、沙夜を困惑させた。その後、沙夜から「もっと知りたい」と言われたので期待を持った。しかし、その理由が人体の解剖をしたいがためということを知り、自ら沙夜のもとを離れて行った。

岡田 光司 (おかだ こうじ)

首引高校の男子生徒。松本政宗のクラスメイト。政宗とは中学時代からの付き合いで、当時荒れ狂っていた常磐津次郎とも面識があり、未だに次郎のことを恐れている。しかし、政宗とは現在も仲が良く、「まっつん」というあだ名で呼ぶほどフレンドリーな関係。

盛山 肉男 (もりやま にくお)

アイドルボディビルダーの男性。全国ビューティーマッスル選手権1位の実力者。吉田由起子が中学の時から追っかけをしている。少女漫画誌の表紙を飾ったら売り上げがアップすると信じて疑わない由起子が、喜多川幹彦の描く単行本の表紙に、盛山肉男の写真を試用することを提案していた。

トオル

首引高校の男子生徒。日向大介の友人。大介が羽柴和泉にただならぬ感情を抱いているので、「頭がおかしい」と思っている。「アンナ」という彼女がいるが、お世辞にも可愛いとは言えない容姿で、ゲテモノ趣味の傾向がある。

熊山 熊吉 (くまやま くまきち)

首引高校の3年生の男子生徒。羽柴嵐士にラブレターらしき手紙を渡して会おうとしたが、嵐士は怖がって、その手紙を熊山熊吉に返すよう藤原愛実に頼んでいた。愛実が狙っていた男子生徒の一人であり、その事実に愛実はショックを受けていた。

玉木 厳 (たまき げん)

増田家に仕える新人の男性。増田佼介の担当で、佼介の気まぐれで銃を発砲されたりして、常に気苦労の絶えない生活をしている。心身共に疲れ切って限界を迎えていたが、メイドのロボット・メグミLOVE-2004を本気で好きになってしまい、おかげで仕事のモチベーションが上がっている。趣味は映画鑑賞で、特技は水泳。

樫沢 (かしざわ)

増田家に仕える男性。増田佼介の担当。玉木厳直属の先輩。彼に仕えているだけで命の危険を伴う、と玉木に教えている。代々、佼助の担当者は流れ弾に当たらないとされているため、「最高に運がいい男たち」と捉えるなど、物事をポジティブに考える性格。

セーラちゃん

憂木沙夜が地下で飼育しているペット。その全容は謎に包まれている。しかし、不審者を追い払うほどの戦闘力を持ち、いくつもの触手が存在し、脱皮をすることなどはわかっている。種類的には「強いて言えば雑種」と沙夜が語っている。

ベロンガ将軍 (べろんがしょうぐん)

着ぐるみの怪人。羽柴嵐士が、遊園地の着ぐるみのアルバイトで着ることになった。元々嵐士はうさぎの着ぐるみを着たかったが、身長に合わなかったため、この怪人の着ぐるみを着ることになった。キャラクターの設定は、悪魔族の生き残りで性格は強欲で凶暴、世界征服を企んでいるなど、絵に描いたような悪役となっている。

イボイボゴリラ

着ぐるみの怪人。松本笑華が、遊園地の着ぐるみのバイトで着ることになった。その名の通り、額にイボが付いたごついゴリラのキャラクター。子供からはベロンガ将軍と共に嫌われている。笑華はこのキャラクターになりきっていたため、実生活でも姿勢や言動がゴリラのようになってしまった。それを見た増田京介が本気で心配した。

三つ首幼虫 (みつくびようちゅう)

着ぐるみの妖怪。羽柴和泉が、遊園地の着ぐるみのバイトで着ることになった。見た目は芋虫のよう。地べたを這いつくばる無理な体勢を長時間続けるため、身体的な負担が大きい。また、キャラクター自体の人気は皆無で、園内に出てもまったく人が寄り付かない。

星の宮 モモコ (ほしのみや ももこ)

性別は女性だが、全体的に丸いフォルムに髭面と、見た目が完全におじさん。しかし、何故か何人もの男性から猛アプローチを受けている。「王道の清純ヒロイン」として、なかなかの人気を誇っており、首引高校の男子生徒の間でも流行っている。

集団・組織

演劇部 (えんげきぶ)

首引高校の部活動。立花香織と鹿島名々が所属する。部長は常磐津次郎が務めている。香織が藤原愛実と仲がいいので、よく愛実を借りてきて演劇部の演劇に巻き込むことがある。「かえると20匹のどじょう」という、演劇部全員がやりたいと憧れている、次郎のオリジナル演目が存在する。

空手部 (からてぶ)

首引高校の部活動。松本政宗が部長を務める。藤原愛実がさまざまなコスプレをして部員を勧誘しており、その魅力に見入られて入部をする者が後を絶たない。実際は愛実は部員ではなく、のちに性格の悪さも露呈するので、入部者からは「詐欺だ」と不満が出る。しかし、退部は禁止されている。

応援部 (おうえんぶ)

首引高校の部活動。羽柴嵐士が副部長を務める。普段から物腰の柔らかい嵐士が入部希望の新入生の案内をするため、最初は受けがいい。しかし、活動場所である屋上に上がった途端に豹変するので全員に驚かれる。また、部長と副部長は、毎年殴り合いの喧嘩で勝ち上がった1位と2位の者が、務める決まりとなっている。

場所

首引高校 (くびびきこうこう)

藤原愛実が通う共学の高校。女子の制服はセーラー服。校則は結構厳しく、服装検査や頭髪検査が定期的にある。文化祭の前には、首引高校の三大美女と三大美男子を、投票によって選出するイベントが行われる。その投票には生徒だけでなく教師陣も参加する。ちなみに三大美男子の一人である織田については、コミックス2巻で少しだけ触れられている。

歓楽寺 (かんらくじ)

藤原麗二の実家で麗二が住職を務める寺。麗二が住職になってからは「歓楽寺」と書かれた案内板にバツマークが付けられて「麗二様を崇拝する会」と改められている。境内はとても広く、昔は藤原愛実と羽柴嵐士と羽柴泉水の3人の遊び場になっていた。

増田家

増田京介が暮らす家。使用人が多数存在し、身の回りの世話はもちろん、おやつを頼めばおかかえシェフがプロの腕をふるう。家の中も非常に広く、すべてがビッグスケール。クリスマスシーズンに飾られるクリスマスツリーは4メートルを超え、京介の寝室にあるベッドは6畳ほどの大きさ。

イベント・出来事

ビーチクイーンコンテスト

海で開催されるコンテスト。藤原愛実が出場した。スローガンは「強さこそ美」で、容姿やスタイルの良し悪しで勝敗をつけるのではなく、戦って生き残った者が勝者となるバトル方式をとる。愛実は参加した第8回大会で優勝し、記念大会となる第10回大会、歴代の優勝者を集めた真の女王決定戦に招待された。

その他キーワード

シュクダイハカドール

ペットボトルに入ったドリンク。憂木沙夜が夏休み期間中に開発した。飲むと1日で全教科の夏休みの宿題を片づけることができるとされる。無色透明だが、味は砂糖醤油味になっている。教師の岡山始に飲ませたところ、吐き出してしまった。沙夜が言っていたような効果が実際にあるかどうかは不明。

イウコトキカセール

憂木沙夜が作ろうとしたドリンク。飲むと素直に何でも言うことを聞いてしまうというもの。まったく言うことを聞かない藤原愛実に飲ませるためだった。味は焼き肉のタレ味となっている。作ることに対して愛実は反対しなかったが、味には不満があったようで、いちご味にするように希望していた。

真実の大口 (しんじつのおおぐち)

憂木沙夜が開発した口の形をした装置。ローマの「真実の口」を真似ている。口の中に鋭い歯がついており、人間の頭が入るほど大きな口を開けているのが特徴。嘘発見器のような機能があり、人間の頭を口の中にセットして使う。嘘をついた者は、その鋭い歯で首を食いちぎられてしまう。

心の友ノート (こころのとものーと)

松本政宗と常磐津次郎との交換日記。血を見ないと落ち着かなかった次郎が、カウンセラーの勧めで日記をつけるように言われたことがきっかけで始まった。当時の政宗がそれに付き合うと申し出て、現在も続いている。

アニメ

HIGH SCORE

首引高校三大美少女の一人とされる藤原愛実。わがままで傍若無人な彼女が、様々な奇行で周囲を惑わせる。さらに藤原愛実の彼氏でナルシストの松本政宗や他の三大美少女など個性的な高校生達も登場し、ギャグあり恋愛... 関連ページ:HIGH SCORE

書誌情報

HIGH SCORE 23巻 集英社〈りぼんマスコットコミックス〉

第21巻

(2022-07-25発行、 978-4088676753)

第22巻

(2023-07-25発行、 978-4088677231)

第23巻

(2024-07-25発行、 978-4088677644)

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