LOST+BRAIN

今の世界の在り方と人間の低能さに辟易していた高校生が、催眠の力で人間の内面を生まれ変わらせて世界を変えようとするサスペンス漫画。「週刊少年サンデー」の2008年第2・3合併号から第31号で連載された。

正式名称
LOST+BRAIN
ふりがな
ろすと ぶれいん
原作者
藪野 続久
作画
ジャンル
サスペンス
レーベル
少年サンデーコミックス(小学館)
巻数
全3巻完結
関連商品
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概要・あらすじ

あらゆる面で優秀な成績を修める氷山漣は、周囲の人間の低レベルとそんな人間が生きる今の世界に辟易し、目標もないまま生きていた。1学期の終業日に冤罪で大多数の人間から責められた永山は、自分以外の人間の低能さを再確認し、世界を壊して低能な人間がいない理想郷を創造することを決意する。創造するためには人間の思考、行動を変革させる必要があり、氷山はその手法に悩んでいたが、高木由香の提案で行った久遠寺一樹の催眠ショーを見て催眠を利用することを決める。

独学で催眠を勉強し、1年間学校の人間を使って催眠のテストを繰り返していた氷山は、政治家の冴木にインタビューの約束を取り付け、理想郷創造の計画を本格的に始動させるのだった。

登場人物・キャラクター

氷山 漣 (ひやま れん)

聖森高校に通う男子生徒。1年の頃から生徒会の会長を務めている。勉強、芸術、スポーツと何をやっても優秀で、さらにルックスもいい。冷静沈着な性格で、他人とは一定の距離をおいている。女子生徒からはクールな人物として人気があるが、一部の男子生徒からは「何でもできて女にもモテるいけ好かないヤツ」と評されている。氷山漣は周囲の人間を低レベルな底の知れたクズと思っており、そんなクズが住む世界で生きる目標を見つけられずにいる。 1学期の終業日に冤罪で男子生徒から追及されたことをきっかけに、クズのいない理想郷の創造を決意する。久遠寺一樹の催眠ショーを見て、催眠の力で理想郷を創造しようと考え、1年間独学で催眠を学ぶ。その間、さまざまな部活や委員会に入って、他人と協調しているように見せかけて、催眠の実験を繰り返してきた。 新聞部の活動の一環で政治家の冴木へのインタビューの約束を取り付け、催眠によって嫉妬や憎悪といった人間の弱さを取り除いたうえで、強い自己を植え付けた人間だけが生きる、理想郷の創造を目指した計画を、本格的に始動させる。インタビューで計画の第一段階を成功させた後は、催眠状態にした人間や新しく仲間に加えた設楽晴秀と園山瑞希を指示しながら計画を進め、同時に計画遂行の最大の壁となる久遠寺の排除にも動く。

久遠寺 一樹 (くおんじ いつき)

高木由香の叔父。まだ若いながらも催眠研究の世界的権威で、催眠カウンセリングも行なっている。催眠技術も、右に出る者がいないといわれるほど。その技術で犯人特定の重要な情報を得るなど、事件解決への貢献度も高い。警察官ではないが、場合によっては捜査の指揮権も与えられている。由香から文化祭の生徒会主催イベントの話を聞いて、催眠ショーをやることを承諾。 その予行練習として、氷山漣や大沢など10数人の前で催眠ショーを行う。氷山の計画によって大沢が自爆テロをすると、予行練習の催眠ショーでの大沢の状態を思い出して、即座に大沢を操った真犯人「第三の人間」の存在に気付く。捜査の陣頭指揮を執って「第三の人間」の特定に勤しむ。

高木 由香 (たかぎ ゆか)

聖森高校に通う女子生徒。1年の頃から生徒会の副会長を務める。他学年まで評判が届くほど可愛い容姿で、氷山漣に好意を寄せている。文化祭の生徒会主催イベントで、催眠研究では世界的権威で、叔父の久遠寺一樹による催眠ショーを提案。氷山が催眠と出会うきっかけを作った。久遠寺の事務所でアルバイトもしていて、久遠寺を排除したい氷山から催眠をかけられて利用される。

設楽 晴秀 (したら はるひで)

聖森高校に通う男子生徒。成績は優秀だが、常に氷山漣に次いで2位に甘んじている。自分より成績の悪い人間を見下しており、同じ考えの氷山を尊敬していた。しかし氷山が部活のマネージャーなどをして、見下している人間たちと協調していることに失望する。氷山から、催眠によって嫉妬や憎悪といった人間の弱さを取り除いたうえで、強い自己を植え付けた人間だけが生きる理想郷の創造を目指した計画に誘われ、催眠の力と氷山の確固たる意思を見て協力を約束する。

大沢 (おおさわ)

聖森高校に通う男子生徒。新聞部に所属している。気弱な性格で、氷山漣を妬んだ先輩によって氷山追及の1人にさせられる。その後、氷山に謝りに行くものの自己保身の言い訳を繰り返す。久遠寺一樹による催眠ショーの予行練習に参加し、氷山の命令通りに催眠に抵抗しようとするものの、あっけなくかかってしまった。氷山が催眠の実験体として最初に選んだ人物でもあり、氷山から「催眠体001」というコードネームが付けられている。 氷山の催眠によって明るい性格に代えられ、部活も新聞部と軽音部を掛け持ちするようになる。新聞部の活動として政治家の冴木とのインタビューに臨み、座ったタイミングで催眠状態となって自爆テロを起こして死亡した。

冴木 (さえき)

民生自由党、通称「民自党」に所属する男性政治家。内閣官房長官を務める。裏金や企業との癒着が取りざたされ、権力を使って私腹を肥やし、弱者を虐げてきた。氷山漣にとっては「人間の弱さが生み出した悪の象徴」だったため、氷山の催眠によって、嫉妬や憎悪といった人間の弱さを取り除いたうえで、強い自己を植え付けた人間だけが生きる理想郷の創造を目指した計画の、第一段階での粛清対象となる。 聖森高校新聞部のインタビューを受けた時に、大沢の自爆テロに巻き込まれて死亡する。

奥田 (おくだ)

警視庁捜査一課で課長を務める男性。催眠研究の世界的権威で、催眠カウンセラーでもある久遠寺一樹とは顔見知りで、久遠寺の催眠技術に絶対の信頼を置いている。大沢による自爆テロが起こった時も、久遠寺の指示で捜査をし、久遠寺の関与を示す物証が出てきてもギリギリまで信頼していた。しかし久遠寺の催眠カウンセリングを受けていた11人がほぼ同時に自殺し、その直前に、久遠寺と携帯電話で話していたため、久遠寺を重要参考人として任意同行する。

堀田 健治 (ほった けんじ)

聖森高校に通う男子生徒。新聞部の部長を務めている。氷山漣から催眠をかけられており、「催眠体012」のコードネームが付いている。警察が、大沢の自爆テロの捜査を指揮する久遠寺一樹を疑うようにするため、久遠寺を告発した遺書を握って藤川勇気と一緒に飛び降り自殺する。

藤川 勇気 (ふじかわ ゆうき)

聖森高校に通う男子生徒。軽音部の部長を務めている。氷山漣から催眠をかけられており、「催眠体016」のコードネームが付いている。警察が、大沢の自爆テロの捜査を指揮する久遠寺一樹を疑うようにするため、久遠寺を告発した遺書を堀田健治と書き、遺書を握った堀田と一緒に飛び降り自殺する。

河至場 敬悟 (かわしば けいご)

久遠寺一樹の催眠カウンセリングを受けている男性。職業は作家で、年齢は52歳。警察が、大沢の自爆テロの捜査を指揮する久遠寺一樹を疑うようにするため、氷山漣によって「久遠寺から電話を受けると、線路の中に入って電車に轢かれるまで立ち止まる」、という催眠をかけられる。その後、久遠寺からの電話を受けて、催眠通りに行動して死亡する。

園山 瑞希 (そのやま みずき)

明櫻高校に通う女子生徒。設楽晴秀と同じ予備校に通っている。小さい頃に受けたイジメがトラウマとなって人との付き合いが苦手となり、それが次のイジメを生む負の連鎖に陥る。予備校でもイジメにあっていたが設楽に助けてもらい、その際に簡単な催眠を受ける。翌日、設楽の落し物を届けに聖森高校まで来た際に氷山漣と出会い、自分の弱さを捨てて根本的に変わりたいと願って氷山の催眠を受ける。 そして氷山から、催眠によって嫉妬や憎悪といった人間の弱さを取り除いたうえで、強い自己を植え付けた人間だけが生きる理想郷の創造を目指した計画を聞かされて、協力することを決める。氷山から催眠を受ける前は、オドオドした弱気な性格でメガネをかけていた。催眠を受けた後は、強い意志を持った凜とした性格になり、メガネをコンタクトにして髪型も変えた。

小野田 (おのだ)

聖森高校に勤める新任の女性教師。仕事にやりがいを感じられず、現状に不満を持っている。そのことを氷山漣につけこまれて、催眠をかけられてしまう。そして催眠の通りに、聖森高校の全生徒に催眠をかけられる状況を作る。

神原 隼人 (かんばら はやと)

元心理療法士の男性。名誉欲が強く、流れされやすくて自信過剰な性格をしている。番組ディレクターから誘われて心理療法士を辞め、今はタレントとして、深夜のテレビ番組でアイドルに催眠をかける、胡散臭い催眠ショーを行っている。しかし視聴率低迷で番組打ち切りを宣告され、借金もあって困窮していたところ、氷山漣の指示を受けた設楽晴秀に声をかけられる。 設楽からの「英雄になれる」という言葉を信じて催眠にかかり、失踪した聖森高校の生徒に向けて、催眠を解く解催眠をテレビ番組内で行う。

威ノ瀬 (いのせ)

警視庁捜査一課に所属する男性。階級は警部補で、奥田の部下。重要参考人として任意同行で連れて来た久遠寺一樹に、厳しい口調で取り調べを行う。警察と決別する決意をした久遠寺の催眠にかかり、久遠寺の逃走の手伝いをしてしまう。

白崎 (しろさき)

警視庁鑑識課に所属する男性心理分析官。重要参考人の久遠寺一樹が取り調べの最中に逃走したため、取り調べのVTRを分析する場に呼ばれる。VTRを見て久遠寺が、威ノ瀬に催眠をかけていることを指摘。それと同時に久遠寺の催眠技術の高さに驚愕する。

拝嶋 (はいじま)

心理療法士の男性。米国臨床心理研究所で催眠心理学の教授をしていた時に、10歳を少し越えた久遠寺一樹を教えていた人物でもある。警察から逃亡して独りで一連の事件の真犯人を探す久遠寺を匿う。

安河内 (やすこうち)

厚生労働省事務次官の男性。神原隼人がテレビ番組で行った健忘催眠による大規模な記憶喪失に対応する「催眠被害対策本部」の本部長を務める。記憶喪失を治す手段がなく困惑していたところ、園山瑞希から情報提供を受けて氷山漣と会う。

横川 (よこかわ)

厚生労働省に勤める、安河内の部下の男性。神原隼人がテレビ番組で行った健忘催眠により、自分の名前や生い立ちなど、今までの生活に関わる記憶を失っている。園山瑞希から情報提供を受けた安河内によって、氷山漣の前まで連れてこられ、氷山の催眠によって記憶を取り戻す。

美樹 (みき)

神原隼人がテレビ番組で行った健忘催眠にかかった女性。自分の名前や生い立ちなど、今までの生活に関わる記憶を失っている。その後、氷山漣によってさらなる催眠にかかり、氷山の命令に従って国会議事堂の占拠に参加する。

クレジット

原作

藪野 続久

書誌情報

LOST+BRAIN 全3巻 小学館〈少年サンデーコミックス〉 完結

第1巻

(2008年5月16日発行、 978-4091213952)

第2巻

(2008年7月18日発行、 978-4091214379)

第3巻

(2008年8月11日発行、 978-4091214577)

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