人類蝕

人類蝕

『生者の行進 Revenge』で原作・作画のタッグを組んだ二人による連載作品。舞台は現代の日本。ミイラ化した遺体が次々と見つかる不可解な事件が発生する中、未知の存在の侵略に立ち向かう人々を描いたスリラー・サスペンス。集英社「少年ジャンプ+」にて2023年2月28日から2024年12月31日まで連載。

正式名称
人類蝕
ふりがな
じんるいしょく
原作者
みつちよ丸
作画
ジャンル
異星人・宇宙人
 
サスペンス
レーベル
ジャンプコミックス(集英社)
巻数
既刊5巻
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ミイラ化した遺体「マミリーさん」

いつの頃からか、ミイラ化した遺体が次々と発見される不可解な事件が発生する。その遺体はミイラ化してからも数日間は、普通の人間のように活動していることから、「MUMMY」と「FAMILY」をあわせて、「マミリーさん」と呼ばれていた。ある日、小学5年生の立花星太が、親友の藤原隼人の家を訪ねると、隼人の母はマミリーさんになっていた。マミリーさんは人間を操る力を持っているが、星太は特別な家系の生まれで、暗示にはかからない。正体を知られたマミリーさんは、星太を包丁で刺し、左目を取り出して隼人に与えた。瀕死の重傷を負った星太だが、自分の目を依代(よりしろ)にして隼人に憑依(ひょうい)することに成功。額に星太の目が出現したことで、母親の真の姿を知った隼人は、マミリーさんの支配を逃れた。やがてマミリーさんが死に、事件は解決したかに思えたが、マミリーさんの中にいた何者かは、星太の体に移り病院で手当を受けていた。

人類の敵と戦う霊能者たち

マミリーさんの事件を調べるため、警部補と一緒に隼人の家にやってきたのは、怪しい雰囲気の少年、犬飼さとし。保護観察中ながら、不思議な力をもっているため捜査に協力しているという。ちなみに犬飼は、前作『生者の行進 Revenge』の登場人物で、本作と前作・前々作(『生者の行進』)は繋がりがある。また、星太は幽霊が視(み)える体質の少年で、某県で「神降ろし」として有名な卜部家の生まれ。強大な霊能力を持つ双子の妹、卜部月子がいたため、遠縁の立花家に養子に出されて育った。物語の途中からは、月子も星太と合流。星太、隼人、月子らが力を合わせ、人類を狙う強大な敵と戦うことになる。

ミイラ化事件の黒幕

ミイラ化した人物と対峙した月子は、敵の中枢と接触することに成功。ミイラ化事件の黒幕が異星人であることが判明する。彼らは数十億年前、高度な文明を築き、科学を極めていたが、超新星爆発に巻き込まれ、故郷の星を失うことになる。そこで肉体を手放し、魂をデータ化して保存。魂だけの状態で宇宙で待ち続け、ついに地球を見つけた。地球人類があまりにも未成熟であることに怒りを覚えた異星人は、自分たちが人類と置き換わり、管理することを決めた。彼らは、少しずつじわじわと人間と入れ替わっていく計画「人類蝕」を実行。具体的には、第1段階で生身の人間に憑依。第2段階で、負荷に耐えきれずにミイラ化する肉体を捨て、新たな肉体に乗り換えている。こうして異星人と入れ替わった人間が、すでに大勢存在しており、星太たちに襲いかかってくる。

登場人物・キャラクター

立花 星太 (たちばな せいた)

小学5年生、11歳の少年。銀髪のおかっぱ頭が特徴。明るく社交的な性格でサッカーが得意で、隼人の親友。「神降ろし」で有名な卜部家の末裔(まつえい)で、幼い頃から幽霊が視える体質である。双子の妹の月子が強大な霊能力を持つため、星太は親戚の家に預けられている。ミイラ化した隼人の母に巣食っていた異星人の魂に肉体を乗っ取られ、一時は左目だけになり、隼人に寄生していた。その後、隼人や警察の協力で肉体の奪還に成功した。

藤原 隼人 (ふじわら はやと)

小学5年生、11歳の少年。ボサボサの黒い髪が特徴。地味で控えめな性格で星太の親友。一度怒り出すと止まらず暴力を振るう母親と二人で暮らしている。いつの間にか母がミイラ化していたが、暗示により気づかず、母に操られていた。助けにきた星太はミイラに肉体を乗っ取られるが、彼の左目を身に宿す。星太が肉体を奪還するまでは、彼の意識とともに過ごしていた。

クレジット

書誌情報

人類蝕 5巻 集英社〈ジャンプコミックス〉

第1巻

(2023-06-02発行、978-4088835266)

第2巻

(2023-10-04発行、978-4088836775)

第3巻

(2024-02-02発行、978-4088838670)

第4巻

(2024-08-02発行、978-4088840680)

第5巻

(2025-02-04発行、978-4088843742)

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