概要・あらすじ
ティートはある日、橋の下に住み着いた同年代の人物から「ミルクを分けてくれ」と声をかけられる。それが男装の少女であるジータ・ロンベルティとの出会いだった。両親を殺されて自分も追われているというジータは、ティートに1つの懐中時計を託す。その一方で町には、廃屋に怪しい人物が出没したり、墓荒らしが出たりと、不穏な空気が漂い始めるのだった。
登場人物・キャラクター
ティート
5年前に父親を戦争で亡くした少年。仕立屋をしている母親と二人暮らしで、3年前に町を出て行った姉がいる。小説が好きで、クラスメイトには「実際に冒険をするよりも冒険小説を読んでいる方がいい」と語るものの、本当は勇気ある人間になりたいと考えている。
ジータ・ロンベルティ (じーたろんべるてぃ)
男装をして町から町へと旅を続けている12歳ほどの少女。両親は、30年以上前に滅んだ「人間を生き返らせることができる民族」についての研究をしていたが、2年前に事故を装って殺された。両親から「逃げろ」と言われた際に託された懐中時計を、追跡者から守るためティートに預ける。
モルト・カジェロ (もるとかじぇろ)
ジータ・ロンベルティの持つ懐中時計を狙っている男性。ジータの両親を殺し、研究資料や報告書類を盗んだ張本人。非情な人物で、子供に銃を向けることも躊躇しない。表の顔は検察庁所轄の特別執行官だが、裏では墓荒らしや怪しげな儀式を執り行っている。