Magnolia

Magnolia

アヤトゴドウィンは男でも女でもない体を持つ人物。恋をする相手によって性別が変わるアヤトの恋を描く、ドタバタラブファンタジー。「ARIA」2010年9月号から2014年1月号にかけて掲載された作品。

正式名称
Magnolia
ふりがな
まぐのりあ
作者
ジャンル
恋愛
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概要・あらすじ

アネスタチア王国第一王子であるアヤトゴドウィンは、男でも女でもない体を持っていた。ある日アヤトは、父親のアルベルト13世から、未分化の体は男に恋をすると女になり、女に恋をすると男になるということを告げられる。アヤトは男になることを望み、女に恋をしようと考えるが、そんななか、学園で出会った美青年のユーゴヴォルフに無理やりキスされてしまう。

ユーゴとのことが忘れらないアヤトに、アルベルト13世は、1か月以内に結婚したいと思える相手を連れて来なければ、無理矢理にでも婚約者の選定をすることを告げる。政略結婚に反発するアヤトは、結婚したいと思える相手を探すが、同時期にアヤトの体に変化が訪れ、男女を惹きつけるマグノリアの香りを放つようになる。

ユーゴだけでなく、弟であるスイゴドウィンナギオリヴィエなど、身近な男女を無差別に魅了していくアヤトは、マグノリアを巡る恋の争いに巻き込まれていく。

登場人物・キャラクター

アヤト ゴドウィン

アネスタチア王国第一皇太子で、アネスタチア学園高等部に通っている。男でも女でもない体を持つという特殊な体質がコンプレックスであり、伊達メガネとゆるい制服で美しい素顔と体格を隠している。16歳になると体が徐々に変化し、恋をした相手の性別に応じて自分の性別が変わる。より良い個体を多くの男女の中から選ぶために、マグノリアの甘い香りを放ち、男女を問わず、見るものに美しいと感じさせてしまう、無差別な誘引力を持つ。 アヤトゴドウィン本人は男になりたいと思っているが、同性のユーゴヴォルフに惹かれていく。

ユーゴ ヴォルフ

アネスタチア王国国防省将軍を務めるギルマンヴォルフの息子。アネスタチア学園高等部への転入生で、初めて学校に来た日にアヤトゴドウィンと出会う。アヤトの自宅であるアネスタチア王国王城で開かれたパーティーで、無理矢理アヤトの唇を奪った。誰に対しても強引で乱暴な振る舞いをすることが多いが、アヤトには体調を気遣うなど、さりげない優しさを見せることもある。

スイ ゴドウィン

アネスタチア王国第二王子で、アヤトゴドウィンの弟。弟だが年齢は同じで、アネスタチア学園では、アヤトやリリエイミーとクラスメイトでもある。甘いフェイスとは裏腹に、男らしくがっしりとした体格をしている。兄であるアヤトには何かと世話を焼き、ひ弱なアヤトを常に心配して周囲に目を光らせている。アヤト以外の者に対しては、冷酷な表情を浮かべることもある。

ナギ オリヴィエ

アヤトゴドウィンの専属護衛官の男性。幼い頃にアヤトの護衛役として任命されてから、ずっとアヤトと生活をともにしてきた。職務に忠実で、真面目な性格をしている。しかし、アヤトからマグノリアの香りがするようになると、アヤトに対する恋愛感情が抑えられなくなり、理性と本能の狭間で苦しむようになる。

リリ エイミー

アネスタチア王国王妃であるアンジェラの妹の娘。アヤトゴドウィンとスイゴドヴィンとはいとこの関係。同じアネスタチア学園高等部に通っている。実の母親は体が弱く床に伏せっているため、アルベルト13世の計らいで、幼い頃からアネスタチア王国の王宮で暮らしている。類稀なる美少女だが、学生の本分は勉強であるとして、恋をしたことがない。 のちにサイガオルウェイに想いを寄せるようになり、アヤトの婚約者となる話を断る。

アレクサンドラ ブラック

ロベールブラックの姉。アネスタチア王国の隣国にあたるイデオストリア王国の外交官一族の1人。アネスタチア学園高等部に通っている。外交のために女として育てられたが、その正体は男である。各国の首脳陣の子息や令嬢しか招待しないパーティー「ブラック家のお茶会」を開いて、情報交換や交渉を行っている。この「ブラック家のお茶会」では、国が動くと言われるほどの権力を持っている。 隙のない完璧な美女を演じているが、アヤトゴドウィンに惹かれたことをきっかけに、男に戻りたいと思うようになる。

ロベール ブラック

アレクサンドラブラックの弟。アネスタチア王国の隣国にあたるイデオストリア王国の外交官一族1人。アネスタチア学園高等部に通っている。ブラック家のお茶会という各国の首脳陣の子息や令嬢しか招待しないパーティーを開いて、情報交換や交渉を行う。ブラック家のお茶会では、国が動くと言われるほどの力を持っている。アレクサンドラと違い、気弱な性格。 スイゴドウィンに惚れてしまったために、ブラック家の力を使ってスイの役に立とうとする。

オリエ クライヴ

アネスタチア学園に通うメガネをかけた女の子。アヤトゴドウィンがユーゴヴォルフに襲われそうになった際に救い出すなど、陰ながらアヤトを護衛している。アヤトを助けて以来、友人のような関係になる。妄想癖があり、アヤトと他人との恋を妄想しては、よく鼻血を吹き出す。

ヴィンセント ゴドウィン

アネスタチア王国国王であるアルベルト13世の弟。アヤトゴドウィンやスイゴドウィンの叔父。アネスタチア王国では外交官という役割を与えられているが、実質は国外追放を受けた身である。かつて、アヤトの母親であるアンジェラ王妃に想いを寄せていた。ユーゴヴォルフの父親であるギルマンヴォルフと親しく、ユーゴを使って何かを企てている。

アルベルト13世 (あるべるとじゅうさんせい)

アネスタチア王国現国王。アヤトゴドウィンやスイゴドウィンの父親。男として生きると決めたアヤトには厳しくあたるが、アヤトが女の格好をすると態度が豹変し、娘として溺愛する。アヤトに1か月以内に結婚相手を決めることを言い渡し、心の中ではアヤトが男として生きることを望んでいる。

アンジェラ

アネスタチア王国の王妃。アヤトゴドウィンやスイゴドウィンの母親。かつてはアヤトと同じマグノリアを持っており、男でも女でもない体だったが、アルベルト13世に恋をしたことで女の体となった。体が弱く、アヤトにマグノリアの体質のことを教える前にこの世を去った。マグノリアのことに関する、アヤトに宛てた手紙を遺している。

ギルマン ヴォルフ

アネスタチア王国の国防省将軍。ユーゴヴォルフの実の父親。11年前に起きたアヤトゴドウィン誘拐事件の際に、救出作戦の指揮を執ってアヤトを救出。その間に、病気だった妻を亡くした過去がある。

サイガ オルウェイ

アーサーオルウェイの兄。アネスタチア王国の隣国にあたるセントガイア王国出身。アネスタチア学園に数学の新任教師としてやって来た。若いながらも数学の博士号を持つ。アネスタチア王国王宮のパーティーで出会ったリリエイミーに心奪われ、キスを交わした。のちにリリと学園で再開して、彼女が生徒だったことを知り、リリのことを忘れようとする。

アーサー オルウェイ

サイガオルウェイの弟。アネスタチア王国の隣国にあたるセントガイア王国出身。心臓が弱く、体を心配した両親が、生徒のサポートが充実しているアネスタチア学園に入学させた。リリエイミーに想いを寄せており、リリと親しそうな様子を見たアヤトゴドウィンから、嫉妬の対象として冷たくあしらわれる。

場所

アネスタチア学園 (あねすたちあがくえん)

アネスタチア王国に存在する学園。幼稚舎から大学院まで、すべて同じ敷地内にあるマンモス学校。アルベルト13世が、皇太子であるアヤトゴドヴィンの誕生を機に建てた学校。鉄壁の警備体制を誇っている。そのため、世界各国の要人が子供をこぞって入学させたがっている。

その他キーワード

マグノリア

白くて大きな花の咲く木蓮。美しい蜜と甘い香りを持ち、男女を問わず、見るものに美しいと感じさせる、誰も抗えない誘引力を持つ。男でも女でもない体を持つアヤトゴドウィンは、マグノリアの甘い香りを漂わせており、性別が確立されるまでは、この香りを放ちける。

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