RPG伝説ヘポイ

RPG伝説ヘポイ

TVアニメ『RPG伝説ヘポイ』のコミカライズ作品。剣と魔法の世界を舞台に、人形の勇者と人間の王子による、世界を恐怖に陥れた悪の魔王を打倒するための旅路を描く。「コミックボンボン」で1991年から連載された作品。

正式名称
RPG伝説ヘポイ
ふりがな
ろーぷれでんせつへぽい
作者
ジャンル
アクション
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世界観

本作『RPG伝説ヘポイ』は、剣と魔法の世界における冒険が主題となっている。人間の他に、意思を持った人形や動物など、さまざまな種族が混在した、テレビゲームに近しい世界観が特徴。さらに、本作独自の要素として、キャッスルと呼ばれる城や建物をモチーフとした、さまざまな巨大ロボットが登場する。

あらすじ

ファンタGランドは、さまざまな種族が混在する平和な世界。しかし、魔王ドラクネスの復活によって、その平和は脆くも崩れ去り、人々はドラクネスの組織した剛魔神軍に蹂躙され、その希望も潰えようとしていた。ドラゴニア王国の王子であるリュートもまた、両親や国の仇である剛魔神軍を相手に、孤独な戦いを続けていた。そんなリュートの前に、突如謎の人形が現れる。リュートはヘポイと名乗ったその人形に対して、ドラゴニア王国に伝わる伝説の聖機神であるドラゴンキャッスルを復活させ、剛魔神軍への反撃を計画していることを語る。同行を申し出るヘポイを最初は拒絶するが、同じ想いを抱いていることを察した彼とともに戦うことを決意するリュート。こうして、強大な剛魔神軍に対する、ヘポイとリュートの挑戦が始まるのだった。

メディアミックス

本作『RPG伝説ヘポイ』のもととなるテレビアニメ『RPG伝説ヘポイ』は、1990年10月から1991年9月にかけて、テレビ東京系列で放送された。製作会社は「スタジオぎゃろっぷ」で、キャストはヘポイ役を増田裕生、リュート役を草尾毅、ドラゴンキャッスル役を松本保典がそれぞれ務めている。また、原作を担当した小早川薫は、コミカライズ版となる本作においても「原案」としてクレジットされている。

登場人物・キャラクター

ヘポイ

キュージンランドと呼ばれる大陸からドラゴニア王国にやって来た勇者の少年。小柄な人形のような姿をしているが、その体格に見合わない強力な剣と魔法の力を持っている。マジカルダイムと呼ばれる金貨を使用してさまざまな魔法を駆使し、リュートや聖機神の戦いのサポートを主に担当した。素直で人懐っこく、そのひたむきな姿勢は、国を奪われてナーバスになっていたリュートの心を解(ほぐ)すことに、一役買っている。

リュート

ドラゴニア王国の王子。正義感の強い少年で、父母の命を奪い、国を征服した剛魔神軍に強い怒りを覚えている。竜の魔石を入手し、ドラゴンキャッスルを復活させるために、単身で行動していたところでヘポイと出会う。一度は彼の強力の申し出を断るが、両親や国の敵討ちのために役立ちたいというヘポイの心意気を汲み、ともに行動するようになる。 優れた身体能力と剣の腕を持ち、ヘポイとの連携で多くの剛魔神軍を撃破している。

ドラゴンキャッスル

ドラゴニア王国に伝わる聖機神。竜の魔石を動力源としている。ドラゴニアの神殿に長きにわたって封印されていたが、ヘポイが竜の魔石に接触して復活を果たす。剣による攻撃を得意としており、完全復活を果たしていない状態ですら、複数の剛魔神を圧倒するほどの力を持つ。さらに、心が高ぶることで、失われた腕を瞬時に復元するほどの強力な再生能力が発動するなど、聖機神の中でもトップレベルの性能を誇る。 ドラゴニア解放後は、ヘポイやリュートとともに、他の聖機神を解放するために各地を巡ることとなる。

ドラクネス

剛魔神軍を束ねる、意思を持つマシーン。「魔王」の異名を持つ。ダークへポリスと呼ばれる力を自在に操り、聖機神や普通のキャッスルを剛魔神に作り替えることができる。聖機神の復活を恐れている節があり、阻止するために部下に指令を下している。

オニバッテン

剛魔神軍の一部隊である「魔界軍団」の隊長を務める、意思を持つマシーン。ドラゴニア王国を陥落させた張本人であり、リュートの両親の仇でもある。王族唯一の生き残りであるリュートを抹殺すべく、部下とともに襲い掛かる。しかし返り討ちに遭い、なおも闇討ちをしようとしていたところを、ヘポイに阻止される。それでも懲りずに、ゴーストキャッスルとともにリュートに挑むが、スタードラゴンの力を得たリュートには敵わず、一刀両断される。

ゴーストキャッスル

オニバッテンとともにドラゴニア王国に派遣された剛魔神の一体。魂の魔石を動力源としている。回復能力に優れており、魂の魔石がある限り、幾度でも身体を復元することが可能。二度にわたってドラゴンキャッスルに敗れてもなお蘇り、復讐心からますます強力になって立ちはだかる。三度目の戦いにおいては、仲間を平然と犠牲にする冷酷さを見せた。

ダンアロー

ドラゴニア王国に仕えているMDナイト。ドラゴンキャッスルが眠る神殿を守護していたところで、リュートたちと出会う。当初は未熟なリュートを王子として認めておらず、ドラゴンキャッスルの復活にも消極的だった。しかし、スタードラゴンと心を通わせて成長したリュートを見ると、考えを改めた。

ノーデンキング

剛魔神軍の幹部を務めている科学者の男性。巨大な脳髄のような形状の頭部を持つ。ドラゴンキャッスルの復活などの報を受け、最強のキャッスルコンビと呼ばれるディノキャッスルとプロパンキャッスルを差し向けた。のちにレオナルド=ビビンチョのライバルであることが発覚し、彼の発明したヘポリスメタルを狙い、研究所を襲撃する。 しかし、ヘポリスメタルによってパワーアップしたヘポイによって敗れ去った。

スタードラゴン

ドラゴニア王国に生息しているという竜。ドラゴニアの王族以外には決して懐かないといわれている。ドラゴニア王国が剛魔神軍によって陥落した際に、オニバッテンに捕らわれていたが、ヘポイのマジカルダイムによって自由の身となる。解放後はドラゴニアの王子であるリュートを背に乗せ、ともにオニバッテンとの決戦に臨んだ。

ディノキャッスル

ノーデンキング配下の剛魔神。恐竜のような姿をしており、プロパンキャッスルと合わせて最強のキャッスルコンビと呼ばれている。ドラゴニア王国の首都にたどり着いたヘポイたちの前に現れ、プロパンキャッスルとともにドラゴンキャッスルを強襲したが、ゴーストキャッスルの策略による捨て駒とされてしまう。

プロパンキャッスル

ノーデンキング配下の剛魔神。ガスタンクを彷彿とさせる形状をしており、ディノキャッスルと合わせて最強のキャッスルコンビと呼ばれている。ドラゴニア王国の首都にたどり着いたヘポイたちの前に現れ、ディノキャッスルとともにドラゴンキャッスルを強襲。連携してドラゴンキャッスルを苦戦させた。

キャッスルプリンセス

聖機神を統率するとされている女性。ドラゴンキャッスルによると、現在は魔王ドラクネスの手に囚われているという。ドラゴニア王国を解放したヘポイたちの前にホログラムの形で姿を現し、ドラゴンキャッスル以外の5機の聖機神を味方につけることを依頼した。

シャインキャッスル

ガイストン国の案内役を務めているキャッスル。「旅人の守り神」の異名を持ち、普段は灯台の形をとっている。ガイストン国に上陸したヘポイたちの前に現れるが、ともにバトルキャッスルの襲撃を受ける。イエローキャニオンにおける決闘にも同行。バトルキャッスルがミステリーキャッスルに操られていることを知ると、自らの命を賭して、バトルキャッスルを救うことを決める。

バトルキャッスル

ガイストン国に伝わる聖機神。ドラゴンキャッスルとは無二の親友だった。ところが、ガイストン国に降り立った彼らを突如襲撃し、さらに決闘のためイエローキャニオンに来るよう要請する。決闘では、魔神銃による遠距離攻撃でドラゴンキャッスルを苦しめる。実際はミステリーキャッスルのダークへポリスによって操られており、シャインキャッスルの決死の行動によって自我を取り戻す。

ミステリーキャッスル

ガイストン国を襲撃した剛魔神。魔王ドラクネスから授かったダークへポリスを使って、他のキャッスルを剛魔神に変貌させることができる。この能力でバトルキャッスルを操り、ガイストン国の防衛機能をほぼ無力化していたが、ドラゴンキャッスルとシャインキャッスルの活躍により、バトルキャッスルを正気に戻されてしまう。

タクアン仙人 (たくあんせんにん)

氷の国に住んでいる老年の男性。マイナス30度の冷気の中でも、平然とアロハシャツを着こなしている。1万年の長きにわたり、さまざまな人間やキャッスルに修業をつけている。ドラゴンキャッスルですら、タクアン仙人と互角に戦えるまで200年を要したという。ヘポイとリュートに修業をつけ、彼らがへポリスを自在に扱えるように成長させた。

バーベルタイガー

氷の国に住んでいる巨大な猛獣。両手にバーベルを持っている。極めて狂暴な性格で、縄張りに入った人間に容赦なく襲い掛かる。ヘポイやリュートが相手でも例外ではなく、雪に足を取られて動きが鈍っていた2人を、あと一歩のところまで追いつめた。

氷山キャッスル (ひょうざんきゃっする)

ドラクネス直属の部下であるという剛魔神。実際は善良なキャッスルだった。しかし、ドラクネスのダークへポリスによって剛魔神に変えられてしまっており、ドラクネス直属というのも植え付けられた記憶に過ぎない。タクアン仙人のもとで修業をしていたヘポイとリュートの前に突如として現れ、2人を襲撃する。 タクアン仙人は逆にこれを好機とみなし、修行という形で氷山キャッスルの迎撃をヘポイたちに課した。

アクムーン

剛魔神軍に所属する男性。他者に悪夢を見せる力を持っている。これを受けると、眠りから覚めることができず、そのまま衰弱死してしまうとされる。バクーンの力でローラ姫の夢の中に潜入したヘポイとリュートの前に現れ、アクムーン自身が姫に悪夢を見せた張本人であることを明かす。夢の世界そのものを操作して2人を窮地に陥れた。

ローラ

スケアポス国の王女。アクムーンの手によって、覚めることのない悪夢を見せられており、長く目を覚ましていないという。しかし心は残っており、テレパシーを用いることにより、アクムーンに苦戦するヘポイとリュートをマハラキャッスルのもとまで導き、彼らに勝機をもたらした。

マハラキャッスル

スケアポス国に伝わる聖機神。国の住人たちもそのありかを知らないという、謎に包まれた存在。人前に姿を見せない理由は、人の夢の中に存在しているためであり、夢の守り神を自称している。アクムーンの手によってローラ姫の夢の中に閉じ込められていたが、ヘポイの手によってその封印を解かれた。

ダークナイトキャッスル

アクムーンとともに、スケアポス国に侵入して来た剛魔神。マハラキャッスルの封印を解いたヘポイとリュートの前に、その姿を現した。悪夢の世界の効果によってパワーが半減しているマハラキャッスルを、一度は圧倒するが、マハラが、人々の夢を守るという強い意思によって、悪夢の力を振り払ったために形勢が逆転。 成す術もなく撃破された。

レオナルド=ビビンチョ

スケアポス国の南部で発明家を営んでいる老年男性。ファンタGランド一の天才科学者を自称している。発明品にはどれも高度な技術が用いられているが、用途に乏しいため、リュートからはガラクタと酷評されている。ノーデンキングとは幼稚園時代からのライバル関係で、研究の過程で偶然作り上げたヘポリスメタルを巡り、ヘポイたちを交えた死闘を繰り広げることとなる。

ハニワン

グレーブランドの王子。ハニワード国王の息子。埴輪のような顔の少年で、シノビーに襲われていたところを、ヘポイとリュートに助けられる。父親であるハニワード国王が突如豹変したことをヘポイたちに語り、元に戻すため、グランドキャッスルの封印を解く目的で、彼らに同行した。

シノビー

グレーブランドに住む暗殺者の男性。豹変したハニワード国王に雇われる。ハニワンを襲撃していたところ、ヘポイたちと出くわし、ハニワンもろとも始末しようとする。鎖鉄球を武器として扱い、ヘポイたちを一網打尽にしようとする。しかし、ヘポイの投げつけたマジカルダイムで軌道を逸らされ、鎖をシノビー自らの首に巻き付けてしまい、敗れ去った。

ハニワード国王 (はにわーどこくおう)

グレーブランドの国王。ハニワン王子の父親。かつては心優しい名君だったが、現在は実の息子であるハニワンの命を狙う、恐ろしい暴君に豹変してしまっている。ヘポイはこれをドラクネスによる洗脳によるものと推測し、グランドキャッスルの力を使って元に戻そうと考える。

グランドキャッスル

グレーブランドに伝わる聖機神の1体。ハニワンはグランドキャッスルのことを、ハニワンの祖母の兄の友人のいとこの祖父の同級生である、と語っているが、真偽は不明。しかし、知り合いであることは確かなようで、ハニワンの案内によって招かれたヘポイのへポリスによって、復活を果たした。

大黒屋 (だいこくや)

ハニワード国王によって雇われた暗殺者の男性。自ら「悪の商人」と名乗っており、グランドキャッスル捜索を邪魔するため、ヘポイたちの前に立ちはだかった。財力に物を言わせて仲間割れを狙うが、それを逆手に取ったリュートの不意打ちによって、あっけなく敗れ去った。

ベニテングン

ハニワード国王によって雇われた暗殺者の男性。その名の通り、天狗のような外見をしている。風を操る力を持っており、竜巻を巻き起こしてヘポイとリュートに大きなダメージを与えた。しかし、ハニワンの大声によってひるみ、さらにはヘポイのおならを受けて倒れる、という醜態を晒してしまった。

ハニワキャッスル

グレーブランドに伝わる聖機神の1体。主であるハニワード国王同様、ドラクネスのダークへポリスによって洗脳されてしまっていた。ヘポイやハニワンたちを圧倒するが、復活を果たしたグランドキャッスルによって、その猛攻を阻止される。長い間洗脳されていたようで、洗脳が解除されても、しばらくは意識が朦朧としていた。

ガンバード

タランチュリアの案内役を務めているMDナイト。飛行能力が搭載されており、ヘポイとリュートを抱えて、タランチュリアへと運ぼうとする。その際に雷に打たれて翼を負傷してしまうが、何とか2人を連れてタランチュリアへとたどり着いた。

バロンキャッスル

タランチュリアに伝わる聖機神。長らく重要文化財として安置されていたが、ヘポイのマジカルダイムによって復活を果たす。聖機神の中では一番の高齢で、歳がたたって復活直後は満足に動くことができなかった。そこをディスコキャッスルに襲撃されて窮地に陥るが、キャッスルプリンセスへの忠誠心によって全盛期の力を取り戻し、逆にディスコキャッスルを圧倒する。

ディスコキャッスル

タランチュリアに攻め入った剛魔神。自らの容姿に絶対の自信を持っている。キャッスルプリンセスと交際していたと豪語しているが、実際はそのような事実はない。その適当な振る舞いが、キャッスルプリンセスに忠誠心を抱いているバロンキャッスルを激怒させてしまい、手も足も出ないまま敗れ去った。

集団・組織

剛魔神軍 (ごうまじんぐん)

魔王ドラクネス率いる軍勢。剛魔神のみならず、人間や動物、機械など、多種多様の種族が所属している。その大半がドラクネスによって操られており、意識を改変させられると同時に、ダークへポリスの力で大幅に強化されている。ドラゴニア王国を陥落させ、ガイストン国の守備兵を壊滅させるなどの戦果を挙げている。ファンタGランドの住人からは恐怖の対象となっている。

ダンアロー隊 (だんあろーたい)

ドラゴンキャッスルの中に眠っているダンアローの量産機。ドラゴンキャッスルの封印が解除された際に、ダンアローの手によって目覚めた。一機の実力は隊長であるダンアローには及ばないものの、オニバッテンの軍勢を圧倒するほどの規模を持つ。さらに、合体してドラゴンアローに変形することも可能。

軍艦キャッスル部隊 (ぐんかんきゃっするぶたい)

剛魔神による海上部隊。「ドラクネス海軍」の異名を持つ。ガイストン国へ向かうため海路を進むヘポイたちを、妨害するために立ちはだかる。海での戦闘に不慣れなドラゴンキャッスルを圧倒するが、ヘポイの策によって形成を逆転され、全員がドラゴンキャッスルによって倒されている。

くしざしのつらら

タクアン仙人の協力者。意志を持つつららの軍勢で、修行の一環として洞窟の中に入り込んだヘポイとリュートに対し、一斉に体当たり攻撃を仕掛ける。1つでも命中すると大ダメージは免れず、洞窟の中の低温というハンデもあり、2人をピンチに陥れた。

雪ダルマン軍団 (ゆきだるまんぐんだん)

意志を持つ雪だるまの軍団。タクアン仙人によって召喚された。「ダールマー」と叫び、タクアン仙人が指定した相手に攻撃を加える、という思考パターンを持つ。斬りつけても再生する能力を持っており、その巨体と数をもってヘポイとリュートを大いに苦戦させた。

場所

ファンタGランド

6つの国で構成されている、剣と魔法の世界。かつては、人間、獣人、機械人など、多種多様の種族が、争いもなく平和に暮らしていたとされる。しかし現在は、魔王ドラクネスと、彼の率いる剛魔神軍によって、その平和は脅かされており、人々は明日も知れない生活を強いられている。

ドラゴニア王国 (どらごにあおうこく)

ファンタGランドを構成する国の1つ。リュートはこの国の王子であったが、両親である国王夫妻をオニバッテンに殺害され、現在は剛魔神軍の支配下にある。聖機神であるドラゴンキャッスルや、伝説の竜であるスタードラゴンなど、竜にまつわる伝説や兵器などが多く眠っている。

ガイストン国 (がいすとんこく)

ファンタGランドを構成する国の1つ。聖機神であるバトルキャッスルを祀っているとされる。他ならぬバトルキャッスルの手により、守備隊が壊滅するという事態に陥っている。案内役であるシャインキャッスルは、この現状を打破するため、ガイストン国を訪れたヘポイたちに対して助力を求めた。

イエローキャニオン

ガイストン国にある巨大な渓谷。周囲は見渡す限りの荒野となっており、障害物となるものが一切存在しないため、魔神銃を用いるバトルキャッスルにとって有利なフィールドとなっている。一方で、剣などの近接攻撃を得意とするドラゴンキャッスルには不利なように見えるが、吹き荒れる砂嵐が、ドラゴンキャッスルにとっては保護色となるため、姿を隠せるという利点がある。

氷の国 (こおりのくに)

ファンタGランドの極北に位置する、雪と氷に包まれた国。氷の国は通称で、正式な国名は不明となっている。気温が非常に低く、まともに動くだけでも苦労を強いられるほど。タクアン仙人が住んでおり、ヘポイとリュートはこの国で修業をつけてもらうよう、キャッスルプリンセスから言い渡される。なお、もとは花が咲き誇る美しい国だったが、氷山キャッスルが魔王ドラクネスに操られたため、現在は自然のバランスが狂ってしまっている。

スケアポス国 (すけあぽすこく)

ファンタGランドを構成する国の1つ。アラビア風の雰囲気を持つ国で、マハラキャッスルを聖機神として祀っている。現在、国王の一人娘であるローラが覚めない眠りに陥っている。目覚めさせた人が男性なら、ローラと結婚する権利を授ける、というお触れが出ている。

グレーブランド

ファンタGランドを構成する国の1つ。グランドキャッスルとハニワキャッスルの聖機神が祀られている。国王であるハニワードが、魔王ドラクネスのダークへポリスによって操られており、王子であるハニワンが命を狙われているなど、国の情勢は混迷を極めている。

タランチュリア

ファンタGランドを構成する国の1つ。空の上に存在している。国が認めた者しか立ち入ることが許されていない。無暗に入ろうとすると、黒雲から発生する雷に打たれてしまう。反面、国そのものは非常に美しく、中に入ったヘポイからは、天国のようだといわれている。聖機神であるバロンキャッスルが重要文化財として祀られている。

その他キーワード

魔石 (ませき)

魔力を宿した石。キャッスルたちのエネルギー源となっている。ドラゴンキャッスルの動力となっている「竜の魔石」や、ゴーストキャッスルの「魂の魔石」など、使用するキャッスルによって、その名称は異なる。聖機神の動力となっている魔石は、ヘポイのマジカルダイムで活性化するという特徴を持っている。

マジカルダイム

魔法の力を封じた金貨。ドラゴンキャッスルの中に隠されていた。勇者であるヘポイが使うことで、さまざまな魔法を繰り出すことができる。また、硬度が非常に高いため、武器としても使用できる。そのほか、聖機神の魔石を覚醒させるための起爆剤としての役割も果たすなど、その用途は多岐にわたる。

ドラゴンアロー

ドラゴンキャッスル専用の弓型兵器。ダンアローが、部下であるダンアロー隊と合体して完成する。ドラゴンキャッスルは、この弓を所有することにより、必殺技の1つであるアロースマッシュを使用することができるようになる。

デーモンシールド

ノーデンキングが作り上げた、ゴーストキャッスル用のシールド。捕縛したドラゴニア王国民の魂が素材として使われており、無暗に傷つけると、国民の命が危機に晒されてしまう。しかしドラゴンキャッスルは、ヘポイのマジカルダイムと、ドラゴンキャッスルの剣を同時に使用することによって、国民の命を奪わないまま、盾のみを破壊することに成功している。

魔神銃 (ましんがん)

操られたバトルキャッスルが、魔王ドラクネスによって授かったという銃。名前に反して、マシンガンではなく短銃の形状をしているが、自動装填の機能が備わっており、リロードせずに連続して撃ち込むことが可能である。威力も高く、ドラゴンキャッスルの盾を撃ち貫くほどの威力を持つ。さらに、バトルキャッスルが正気を取り戻すと同時に、「タワーキャノン」にパワーアップを遂げている。

バトルコーン

正気を取り戻したバトルキャッスルによって使用された槍状の武装。左右に一本ずつ搭載されている。リーチは短いが、小回りが利く仕様となっている。ゴーストキャッスルとの戦いでは、振り回すことにより、反撃する隙を見せないまま、連続してダメージを与えることに成功している。

ビビンバード

レオナルド=ビビンチョが発明した戦闘機。「無敵戦闘機」の異名を持つ。キャッスルと比較するとやや小型だが、変形機能が搭載されており、戦車、潜水艦、ラーメン屋台に変形することができる。強力なマシンだが、ラーメン屋台への変形機能が余計だったのか、リュートからの評価は芳しいものではなかった。

ヘポリスメタル

レオナルドはこれを意図的に開発したわけではなく、何らかの発明の際に偶然出来上がってしまったものだ、と語っている。所持する者のへポリスを飛躍的に上昇させる機能が搭載されている。ノーデンキングが襲撃してきた際には、ヘポイの新たな力を引き出し、瞬く間に撃退させて見せた。

キャッスル

意思を持つ巨大な建造物の総称。ファンタGランドで活動している。キャッスル(城)の名が表す通り、通常は城を代表する建物の形をとっている。動力である魔石にエネルギーを注ぐと、巨大ロボットのような形態をとることができる。なお、建物の形態をとっているキャッスルの中には自由に出入りできるが、ロボット形態の時は一切中に出入りすることはできない。

聖機神 (せいきしん)

聖なる6体のキャッスル。ファンタGランドの各国で祀られている。通常のキャッスルを遥かに凌駕する能力を誇り、魔王ドラクネスの配下である剛魔神とも互角以上に渡りあう。ドラクネスの手からドラゴニア王国を解放したヘポイとリュートは、聖機神の統率者であるキャッスルプリンセスの導きで、ドラゴンキャッスル以外の5体の聖機神を探す旅に出ることとなる。

剛魔神 (ごうまじん)

魔王ドラクネスの配下となったキャッスルたちの総称。ドラクネスの手によって生み出されるほか、通常のキャッスル、あるいは聖機神がダークへポリスを注入されて剛魔神と化す場合もある。ダークへポリスの影響によって、変貌前と比較してパワーアップしていることが多い。なお、ドラクネスの軍勢を剛魔神軍というが、そのすべてが剛魔神で構成されているわけではない。

MDナイト

キャッスルの眷属たる機械兵士たちの総称。意志を持ち、自立稼働する点はキャッスルと変わらないが、全長などは人間と大差ないものとなっている。ダンアローやガンバードのようなワンオフのMDナイトと、ダンアロー隊のような量産型のMDナイトが存在する。量産型は、ワンオフのものと比較すると戦闘能力は落ちるが、剛魔神軍相手にも引けを取らない強さを持っている。 また、合体してキャッスルの武器に変形できるMDナイトも存在する。

ヘポリス

選ばれし者の体内に眠るという特殊なエネルギー。邪悪なるものと戦う時における切り札といわれている。戦闘力を数倍に引き上げたり、聖機神の覚醒や成長など、さまざまな奇跡を引き起こす。ヘポイとリュートはタクアン仙人との修行を経て、へポリスを戦闘のために転用する術を身に着けている。

ダークヘポリス

へポリスと対をなすといわれている邪悪なエネルギー。普通のキャッスルや聖機神を剛魔神に変えてしまったり、ファンタGランドの住民に悪影響を及ぼしたりするため、恐れられている。魔王ドラクネスは、ダークへポリスを使いこなして剛魔神軍を組織している。

バティラ

ヘポイが使用するマジカルダイムの1つ。炎の文様が刻印されている。炎の力を宿したマジカルダイムを敵に向けて投げつける、というオーソドックスなもの。同時に複数のバティラを飛ばすこともでき、この場合は威力が飛躍的に上昇する。氷山キャッスルとの戦いなどで使用された。

バクーン

ヘポイが使用するマジカルダイムの1つ。獏の姿が刻印されている。他者の夢に進入することができるというもの。ヘポイとリュートは、眠ったまま目覚めないローラ姫の様子を見るべく、バクーンを使って彼女の夢の中へと向かっている。

飛龍稲妻斬り (すたーどらごんさんだーぶれーど)

リュートが使用する剣技の1つ。スタードラゴンの上に乗ったうえで、剣に雷の力を宿し、スタードラゴンの飛行によって勢いをつけた斬撃を繰り出す。非常に高い威力を誇り、リュートはこの技を使って、オニバッテンを一刀のもとに切り捨てている。

へポリスオーロラアタック

へポリスを使いこなすに至ったヘポイとリュートがともに繰り出した技。へポリスを宿した剣を同時に構え、ダッシュしながら刺突を行うというもの。突進の勢いに加えてへ、ポリスの力までもが上乗せされており、氷山キャッスルを一撃で撃破するほどの威力を誇る。

ドラゴンファイアー

ドラゴンキャッスルが使用する技の1つ。額についている竜の飾りから、激しい炎を噴出する。高い威力と広い射程が特徴で、ドラゴンキャッスルはこの一撃により、ゴーストキャッスルとオニバッテンの両方に大きなダメージを与え、撤退にまで追い込んでいる。

アロースマッシュ

ドラゴンキャッスルが使用する技の1つ。ダンアロー隊が合体して完成する専用武器「ドラゴンアロー」による精密射撃。剛魔神の装甲を易々と貫くほどの威力を誇る。ドラゴンキャッスルはこの技を用いて、ゴーストキャッスルを一撃で大破させた。しかし、動力である魂の魔石までは破壊できなかったため、とどめを刺すには至らなかった。

ドラゴンブレイザー

ドラゴンキャッスルが使用する技の1つ。ドラゴンキャッスルが完全なる覚醒を果たした際に、両肩に追加された2門のキャノン砲を収束させて敵を貫く大技。ゴーストキャッスルの胴体を貫き、内部から爆発させて大きなダメージを与えている。

竜王マジカルクラッシュ (どらごんまじかるくらっしゅ)

ドラゴンキャッスルが使用する技の1つ。ドラゴンキャッスルの使用する剣に、ヘポイがマジカルダイムを介してヘポリスを収束させて完成する、必殺の一撃。ゴーストキャッスルが用いた呪いの盾への対抗策として編み出されており、ドラゴンキャッスルはこの技を使うことにより、呪いの盾に閉じ込められた住民に危害を加えぬまま、ゴーストキャッスルを撃破している。

竜王ヘッドスライディングクラッシュ (どらごんへっどすらいんでぃんぐくらっしゅ)

ドラゴンキャッスルが使用する技の1つ。地面を鋭く蹴り、その反動で地面を高速で滑り、すれ違いざまに一太刀を浴びせるというもの。イエローキャニオンにおけるバトルキャッスルとの決闘で使用され、バトルキャッスルの片腕を切り落とす効果を挙げた。

ゴーストクロー

ゴーストキャッスルが使用する技の1つ。右手の爪を分離させて、敵に向かって発射する遠距離攻撃技。呪いの盾の攻略に悪戦苦闘しているドラゴンキャッスルに対する、ダメ押しの一発として使用され、爪の部分で目を摑んで視界を奪うことに成功している。

スモウチョップ

プロパンキャッスルが使用する技の1つ。左右の腕を素早く打ち出す張り手技。ドラゴンキャッスルとの戦いで使用されており、彼の巨体を吹き飛ばすほどの威力を見せた。さらに、ディノキャッスルに追撃のチャンスを与えるなど、戦いのアドバンテージを奪取することにも成功している。

シッポラリアート

ディノキャッスルが使用する技の1つ。尻尾を水平に叩きつけて、敵を吹き飛ばす大技。プロパンキャッスルのスモウチョップを受けたドラゴンキャッスルに向けて追撃の形で用いられており、これを受けたドラゴンキャッスルは、さらなる隙を晒してしまう。

ディノクラッシャー

ディノキャッスルが使用する技の1つ。鋭い牙で相手に噛み付き、破壊する荒業。プロパンキャッスルのスモウチョップと、ディノキャッスル自身のシッポラリアートによって隙を晒したドラゴンキャッスルに対して繰り出され、彼の左肩に大きなダメージを与えた。

エンブレムパンチ

バトルキャッスルが使用する技の1つ。左腕に搭載された星型の刃を思い切り振り上げ、相手の顎に当てて吹き飛ばす。ミステリーキャッスルとの戦いで、バトルコーンの連撃でひるんだ隙に撃ち込まれるが、大したダメージを与えることはできなかった。

Wキャッスルコンビネーションアタック

ドラゴンキャッスルとバトルキャッスルの連携攻撃。バトルキャッスルが「タワーキャノン」に変形させた魔神銃で相手の腹部を撃ち抜き、同時にドラゴンキャッスルが剣を使って敵の頭部を切り裂く。ミステリーキャッスルとの戦いで使用され、戦いの決着を決める一撃となった。

ミステリーサークル“マグマホール”

ミステリーキャッスルが使用する技。円形内の空間を操作する「ミステリーサークル」の1つ。地面に円を描き、その中から高熱のマグマを呼び寄せる。ドラゴンキャッスルとの戦いで使用され、彼をマグマの海に叩き落すことに成功した。

ミステリーサークルナンバー2“デストラップ”

ミステリーキャッスルが使用する技。円形内の空間を操作する「ミステリーサークル」の1つ。相手の周囲に円状の陣を発生させ、そこから光の糸を呼び出し、相手を拘束する。バトルキャッスルとの戦いで使用され、彼の自由を奪うことに成功する。しかし、ヘポイとリュートの活躍によって、拘束を解除されてしまう。

ミステリーサークルナンバー3“流星ボンバー” (みすてりーさーくるなんばーすりーりゅうせいぼんばー)

ミステリーキャッスルが使用する技の1つ。円形内の空間を操作する「ミステリーサークル」の1つ。空に円を描き、そこから流星を降らせてダメージを与える。ミステリーサークルナンバー2“デストラップ”で拘束されたバトルキャッスルに対して使用され、大きな被害を与えている。

マハラレインボーフラッシュ

マハラキャッスルが使用する技の1つ。装備しているシャムシールから虹のようなエネルギーを発生させ、その力を利用して相手を切り裂く。ローラ姫の夢の世界における戦いにおいて使用され、アクムーンとダークナイトキャッスルを一網打尽にした。

へポリスショックハンマー

グランドキャッスルが使用する技の1つ。手にしたハンマーで相手を殴りつけ、その相手を蝕むダークへポリスを取り除いて、本来の意識を覚醒させる。ハニワンの力を借りたグランドキャッスルが使用し、ハニワード国王とハニワキャッスルの正気を取り戻した。

パンサースピア

バロンキャッスルが使用する技の1つ。所持している槍を掲げて真空の渦を発生させ、敵を切り刻む。ディスコキャッスルとの戦いで、力を取り戻した際に使用され、発生させた真空波でディスコキャッスルの頭部を破壊し、再起不能に陥らせた。

クレジット

原案

小早川 薫

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