SAMURAI DEEPER KYO

SAMURAI DEEPER KYO

関ヶ原の戦い後の日本で、千人斬りの鬼と呼ばれた主人公鬼眼の狂が、歴史を影で操る壬生一族に戦いを挑む。異能力を持つ者たちとの戦いを通して、狂が仲間との絆を強めていく姿を描いた長編。

正式名称
SAMURAI DEEPER KYO
ふりがな
さむらい でぃーぱー きょう
作者
ジャンル
アクション
 
バトル
 
時代劇
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概要・あらすじ

関ヶ原の戦いから4年、愛と平和を謳う薬売りの青年壬生京四郎は、千人斬りの鬼眼の狂と間違われ、賞金稼ぎ・椎名ゆやに捕まってしまう。人違いを証明した京四郎であったが、その後、ゆやと共に訪れた村で、残虐な悪人たちを軽々と斬り倒してしまう。京四郎は、普段のスケベで頼りない姿とは別に、もうひとつの顔を持っていたのだ。

彼の中に眠るもう一人の人格、それは、千人斬りと恐れられた最強最悪の侍鬼眼の狂その人だった。

登場人物・キャラクター

鬼眼の狂 (おにのめのきょう)

千人斬りの伝説を持つ最強の侍。真紅に燃える瞳から、鬼眼の狂と呼ばれている。幼い頃を壬生で育ち、本能寺の変では織田信長を斬り殺す。壬生一族の重役、村正に連れられ壬生を抜け出したあと、村正に無明神風流を伝授される。関ヶ原の戦いまでは四聖天を率いて殺戮の日々を送っていたが、壬生京四郎との戦いで身体を封印されてしまい、魂は京四郎の中に収められた。 京四郎の中から完全に覚醒した後、椎名ゆや等と共に、身体を捜す旅を続ける。敵の事を情け無用に殺したり、ゆやや仲間を自分の下僕扱いにするが、その中にも不器用な優しさを持つ。愛刀は師である村正の打った「天狼」。

壬生 京四郎 (みぶ きょうしろう)

愛と平和を謳う薬売り。旅の途中で賞金稼ぎの椎名ゆやと出会い、パシリとして旅を共にする事となる。スケベで頼りないが、実は日本の歴史を影から操る壬生一族の出であり、最強最悪の人斬り鬼眼の狂を唯一倒した男である。その際、狂の身体を氷に封印し、魂は自らの中に閉じ込めたことから、ふたつの人格を持ってしまう。 ある日を境に狂が完全に覚醒してしまい、長い間その身体をのっとられてしまう。

椎名 ゆや (しいな ゆや)

主人公鬼眼の狂の仲間。腕の立つ賞金稼ぎ。その捕獲率はほぼ100%といわれており、戦いには鉄砲を使用する。鬼眼の狂だと勘違いして罠にかけた壬生京四郎を、手伝いとして旅に同行させる。兄椎名望を殺した、「背中に十字傷のある男」を探している。後に京四郎の中に眠る狂が完全に覚醒してしまい、「下僕一号」と見下されながら旅を続ける事になってしまう。 狂とはいつも口喧嘩をしながらも、その不器用な優しさに惹かれていってしまう。

紅虎 (べにとら)

主人公鬼眼の狂の仲間。関西弁を話すムードメーカーで、人一番仲間想いの熱い男。もとは壬生京四郎のことを狙う一味のメンバーだったが、へんてこな言動に似合わず腕の立つ京四郎に興味を抱き仲間になる。椎名ゆやに惚れ込んでいる。実は徳川家康の三男坊だが、仲間を犠牲にしてでも天下を取ろうとする父親のやり方に反発して家を捨てた。 槍を遣わせたら天下一品であり、他にも「影分身」「八寸」などの技を使う。実在の人物、徳川秀忠がモデル。

真田 幸村 (さなだ ゆきむら)

主人公鬼眼の狂の仲間。打倒・徳川家康を謳う真田家の侍。天下一の知将と呼ばれ、徳川家康が最も恐れる男。女性と間違われるほどの美男子であり、普段から無邪気で誰からも愛される人柄。酒と女を愛し無駄な戦いを嫌うが、狂にひけを取らない剣豪で頭もキレる名将である。 狂とはともにライバル関係にあり、お互いを殺すのは自分だと言い合っているが、ともに戦う仲間としての信頼感はあつい。実在の人物、真田幸村がモデル。

出雲 阿国 (いずもの おくに)

主人公鬼眼の狂につきまとう謎の情報屋。壬生京四郎の中に狂が眠っている事を知る人物で、旅の道中に現れては京四郎に干渉してくる。狂の覚醒後旅を共にすることになるが、敵だか味方かわからない態度を示す。実は狂を狙う織田信長の手下十二神将のひとりであったが、最後は狂を守るため裏切り行為に出る。 色気で男たちから情報を聞き出すのを得意とするが、愛する狂のために自分の命も平気で投げ出そうとするほど純粋な性格。実在の人物である出雲阿国がモデル。

サスケ

真田十勇士のひとり。樹海で育った孤児で、命尽きようとしている所を真田幸村に拾われ、十勇士に加わる。剣の使い手であり、後に村正から「紫微垣」というじゃじゃ馬の剣を譲り受け、見事自分のものにした。子供らしからぬクールで冷静な性格で頭もいいが、主人である幸村の事をけなされると豹変する。 普段は幸村を呼び捨てにしたり反抗的な態度をとっているが、彼に対する恩は人一倍強い。実は壬生一族の実験で作られた「希種目」という存在。

真尋 (まひろ)

徳川家康直属の忍者軍団である伊賀忍者のひとり。村正の妻であった真弓の実妹。狂に姉を殺されたと思っており、敵討ちを誓って忍術を学んだ。徳川家康の命を狙う壬生一族と戦うにあたり、そこに駆け付けた徳川家三男の紅虎とサスケと力を合わせる。 その後、主人・徳川家康の好意で軍団を一時抜け、紅虎たちと共に旅を同行することになった。

村正 (むらまさ)

主人公鬼眼の狂の師匠。かつては壬生一族の重役である太四老の長であり、心優しい人柄から一族のあつい信頼を得ていたが、壬生のおごったやり方に絶望し、狂を連れて一族を抜けた。その時すでに不治の病に侵されていたため、自分の代わりに壬生を変える希望として、狂に無明神風流を伝授した。 「サトリ」という、他人の心を読む能力がある。

アキラ

かつて、主人公鬼眼の狂が率いる四聖天のひとりだった。戦争孤児だったが、狂に拾われ剣を学ぶ。努力の天才であり、四聖天の中でも狂に対する憧れや執着心が強かった。狂が四聖天を置いて一人旅に出る事になった時も、最後まで一人反発し続けた。 その後、自らの視覚を封じ、他の感覚を鍛え上げた末に「心眼」の使い手となる。狂と敵対するようになり、封印された狂の身体を奪って京都に隠れてしまう。

梵天丸 (ぼんてんまる)

かつて、主人公鬼眼の狂が率いる四聖天のひとりだった。隻眼の豪傑、奥州覇者の伊達政宗として全国にその名を轟かせている。噂されるクールで孤高なイメージとは裏腹に、本人は単純で豪快、かつお人好しな大男。狂と再会し、ともに壬生に向かうことになる。 実在の人物、伊達政宗がモデル。

朔夜 (さや)

主人公鬼眼の狂、壬生京四郎と深い関わりがある謎の女性。森羅万象を司る巫女で、未来を見る能力を持つ。狂が椎名ゆやにその面影を重ねるほど、芯が強く心優しい人物。

織田 上総介 信長 (おだ かずさのすけ のぶなが)

戦国最強武将といわれる人物。本能寺の変で明智光秀の軍を全滅させるも、子供だった主人公鬼眼の狂に斬られ死亡。しかし壬生一族によって、身体を乗換えながら何度も蘇っている。実在の人物、織田信長がモデルと思われる。

徳川 家康 (とくがわ いえやす)

紅虎の実父。征夷大将軍。歴史上はじめて壬生一族に刃向い、自らの意志で国を動かそうとしている人物。そのため壬生から命を狙われており、また敵対する真田家の幸村にも絶えず警戒している。普段は伊賀忍者の頭服部半蔵の姿で敵から身を隠している。 強い信念の持ち主であり、懐の広さと余裕も持ち合わせている。実在の人物、徳川家康がモデル。

真田 信幸 (さなだ のぶゆき)

真田幸村の実兄。敵対する徳川家に攻められた時、真田家の血が絶えないようにという理由から、裏切者として徳川側についている。血筋を守るための策だったが、今では徳川家康に対して忠誠心を持っており、打倒家康を企む弟幸村とは複雑な関係。実在の人物、真田信之がモデル。

霧隠 才蔵 (きりがくれ さいぞう)

真田十勇士のひとり。十勇士の中でもリーダー的な存在で、真田幸村に対する忠誠心は極めて高い。幸村を絶対的な存在と慕い、幸村を批判する者に牙をむく事が多い。

真達羅 (しんだら)

織田信長に仕える十二神将のひとり。「死なずの真達羅」といわれる不死身の忍者。かつては真田幸村に仕える真田十勇士の一員で、サスケの前に「猿飛佐助」を名乗っていた。突然離反し織田側ににつくも、しそれは主幸村を守るための策であった。 傷が瞬時に治り、血も流さない。自然のあらゆる現象を操る。

摩虎羅 (まこら)

織田信長に仕える十二神将のひとり。サスケとともに樹海で育ち、かつては大親友だった。因陀羅に操られサスケを襲ってしまったため、、身を守ろうとしたサスケに身体を斬られてしまう。呪縛からとけた時には身体の崩壊が始まっており、誤解を抱いたままサスケをひどく憎むようになり十二神将に加わった。

安低羅 (あんてら)

織田信長に仕える十二神将のひとり。可愛らしい少女の姿をしているが、人の頭を軽く握り潰すのほど怪力の持ち主。鉄球を武器に戦う。美男子が好きで、真達羅には特に懐き、敵である主人公鬼眼の狂にもミーハーな態度を示す。壬生の上流階級の出身。

珊低羅 (さんてら)

織田信長に仕える十二神将のひとり。メガネをかけた大人しい少女で、十二神将とは思えない程オドオドしているが、実は一味でも最強といわれる。恐怖などで極度に感情が高ぶると、身体からなんでも溶かしてしまうでんぷんを放出する。

毘羯羅 (かびら)

織田信長に仕える十二神将のひとり。巨体でいかつい見た目とは逆に、女言葉を話し、美しい男に目がない。その外見から誰もが怪力タイプの戦闘を想像するが、実はスピーディ―な動きを得意とする戦士。アキラに氷漬けにされて死亡。

鎭明 (ちんめい)

壬生一族の五曜星のひとり。へらへらして友好的な人物に見えるが、実は冷血で残忍。かつて村正の家を襲い、妻である真弓を殺した。土、重力をを操る。実は先代紅の王の血肉から生まれた神の子。

太白 (たいはく)

壬生一族の五曜星のひとり。もとは大名に仕える将軍だったが、樹海に迷い込んだ時に壬生の紅の王によって救われた。人間ながら壬生の不老長寿を手にし、五曜星に加わった。特殊な能力はないながらも、信念の強さで戦う侍。

辰伶 (しんれい)

壬生一族の五曜星のひとり。ほたるは異母兄弟。水を操る。頑固でプライドが高い。村正の家を訪れた主人公鬼眼の狂に戦いを挑む。その時椎名ゆやの体内に蛇を流し込み、60日後に心臓を引き裂き死に至るように仕掛ける。ゆやの命を助けるため、狂たち一行が本格的に壬生を目指すきっかけを作った。

歳子・歳世 (さいし・さいせい)

壬生一族の五曜星。看護婦の姿をしている。歳子は斬られても再生する身体を持ち、死人を蘇らす能力を持つ。歳世は本来死人だが、歳子によって再生された人物。「心霊手術」という、自分の身体を他人の身体と同期させる能力を持つ。

椎名 望 (しいな のぞむ)

椎名ゆやを育てた義理の兄。朔夜の実兄。触れた相手の過去が見れる「過去見」という能力があり、その力のために壬生一族の秘密を知ってしまう。その後すぐに壬生から逃げ出し、捨て子だったゆやを拾って育てた。五曜星鎭明の罠にはまった壬生京四郎によって殺害されてしまう。

時人 (ときと)

村正の実娘。壬生の政治を任されている太四老のひとり。壬生一族を裏切った反逆者の子供として辛い境遇を送ってきたため、父村正を拒絶している。父親が期待を寄せた主人公鬼眼の狂のことも良く思っておらず、狂たち一行に対し強い敵意を向ける。梵天丸の攻撃を指先で止めるほどの怪力の持ち主で、タロットで未来を占うことができる。

熒惑 (けいこく)

壬生一族の五曜星のひとり。ほたるとも呼ばれる。辰伶とは異母兄弟。かつて、スパイとして主人公鬼眼の狂が率いる四聖天に加わっていたが、任務とは関係なく純粋に狂の強さに惚れていた。諸刃の剣を使い、炎を操る。強くなることしか興味がなく、かつて最強だった狂が、女や友情のために丸くなったことに失望し、戦いを挑む。 天然ボケともとれる謎の言動が多く、周囲から突っ込まれることが多い。

集団・組織

五曜星 (ごようせい)

『SAMURAI DEEPER KYO』に登場する組織。壬生一族の幹部。壬生城下町の入り口である五曜門をそれぞれ固める戦士。鎭明、螢惑、辰伶、歳子・歳世、太白、で構成される。

壬生一族 (みぶいちぞく)

『SAMURAI DEEPER KYO』に登場する一族。主人公鬼眼の狂と壬生京四郎が属していた一族。古来から日本の歴史を影で操ってきたという伝説の種族。不老長寿の力を持ち、魂を他の身体に入れ替えるなど不思議な能力を持つ。長い歴史の中で人間たちと上手く共存していたが、次第に人間たちを見下すようになり、国を動かす人間に指示をだすことで自分たちの傘下に置いてきた。

四聖天 (しせいてん)

『SAMURAI DEEPER KYO』に登場する組織。主人公鬼眼の狂が率いる侍集団。アキラ、梵天丸、ほたる、灯の4人で構成される。4年前までは戦場という戦場に現れ、殺戮の限りを尽くしていた。この世で最強最悪の死神集団と恐れられていたが、狂が突然離脱したことで解散した。

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